中学生のお子さんがいる方のなかには、高校受験に向けて集団塾を検討している方も多いのではないでしょうか。
塾の種類は集団授業・個別指導・オンライン塾などさまざまです。集団授業は学校の授業と同じような形で授業がおこなわれますが、その形態にはメリットもあればデメリットもあります。
本記事では、中学生向けの集団塾の特徴やメリット・デメリットなどを解説します。さらに、集団塾を選ぶ際の注意点やおすすめの集団塾も紹介しますので、塾選びに悩んでいる中学生や保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
集団授業塾とは│特徴やメリット・デメリット
集団授業塾とは、1人の講師が10人~数十人程度の生徒に対して授業をおこなう形式の塾です。
質問や対話を取り入れながら授業を進める塾もありますが、集団授業塾では講師が生徒に対して一方通行で講義をする形の授業が中心です。学校と同じような形で授業が進行すると考えれば、想像しやすいでしょう。
集団授業塾のメリット
お子さんを集団授業塾に通わせることを考えている方に向けて、まずはメリットとデメリットを整理しておきます。集団授業塾に通うメリットとしては、主に以下のような点が挙げられます。
集団授業塾では、学校の授業と同じように多くの生徒と一緒に授業を受けます。クラスも学力別や志望校別で分けられることが多いので、同じ目標を持つクラスメイトと切磋琢磨しながら勉強に打ち込むことが可能です。
クラス内テストを実施する集団授業塾の場合、その結果を塾の廊下などに貼り出すこともあります。「ライバルたちに負けたくない」という気持ちになりやすいので、モチベーションも維持しやすいでしょう。
塾で授業を教える講師は知識や経験が豊富な「プロ講師」と、大学生中心で生徒との心理的な距離の近い「アルバイト講師」に大きく分けられ、集団授業塾ではプロ講師が中心に授業をおこなっています。
生徒が悩みごとを相談しやすいなど、アルバイト講師にもよいところはありますが、学力を上げて志望校に合格するという目標を考えた場合、知識や経験が豊富なプロ講師に授業をしてもらえるほうがより安心です。
さらに、個別指導塾は講師1人に対して生徒が1人~3人程度であるため、教室運営に人件費がかかる傾向にあります。集団授業塾は個別指導塾よりも人件費を抑えられるので、その分授業料も安価な傾向があります。
集団授業塾のデメリット
一方で、集団授業塾には以下に挙げるようなデメリットもあります。
集団授業塾では講師が数十人の生徒を指導する必要があるため、一人ひとりの生徒に対するケアは薄くなりがちです。積極的に質問できるタイプの子どもでないと、授業に遅れをとってしまう可能性があります。
また、塾のカリキュラムは学校のカリキュラムとは関係なく組まれていますが、たまたま学校と同じタイミングで同じ内容を習うこともあります。塾と学校では教え方や方針が異なることがあるので、どちらの方法で考えればよいのかと混乱してしまうかもしれません。
同じくらいの学力の生徒と一緒に授業を受けたり、クラス内テストの結果が貼り出されたりするのは、モチベーションを維持するうえで重要なポイントです。ただし、そのような環境をプレッシャーに感じてしまう子どもの場合、勉強に集中できない可能性があります。
そして、集団授業塾では一人の生徒のために振替授業をおこなうことはないので、休んでしまった場合に授業内容に追いつこうと思うと、普段以上の自学自習が求めらる点もデメリットといえます。
集団授業塾に向いている中学生の特徴
あくまでもお子さんによる部分ではありますが、以下に挙げるようなタイプの場合は集団授業が向いているでしょう。
これまでのノウハウを活かしたカリキュラムに沿いプロ講師がおこなう集団授業塾の授業は、学力を向上させるのにうってつけの授業といえます。
また、ある程度上位の学校を受験したい方やハイレベルな知識を身につけたい方、質の高い授業を受けたい方には、集団授業塾があっているでしょう。
さらに集団授業塾では、主要5教科すべての授業をおこなっているケースが多く、全体的に成績を底上げしたい方にも、おすすめです。
集団授業塾の選ぶ際のポイント・注意点
集団授業をおこなっている塾の数は多いですが、そのなかから自分にあった塾を選ぶことで、成績アップや志望校合格といった目標を達成しやすくなります。
集団授業塾を選ぶ際は、以下の点をチェックするようにしましょう。
それぞれのポイントや注意点について、詳しく説明します。
目的│通塾目的を達成できるか
上述したように、塾に通う目的は人によって異なります。
テストの点数アップや志望校合格など、通塾の目的を達成するためのカリキュラムが組まれているのかどうかは、チェックしなければなりません。
学校内容のフォローや受験対策など、カリキュラムや指導内容は塾により大きく異なるので、自分にあった塾を選択しましょう。
費用│予算内で通えるか
通塾には、授業料や教材費などの費用がかかります。また、夏期講習や冬期講習といった長期休暇時の講習に通う場合は、別途費用が必要なケースが多いです。
塾にかけられる予算をあらかじめ決めておき、その予算の範囲内で通える塾を選びましょう。とくに高校受験前は、特別授業や対策模試などが増えることも考慮しておく必要があります。
立地・アクセス│自宅や学校から通いやすいか
放課後に塾に通うということだけで、お子さんには多少なりともストレスがかかります。
そのため、できるだけ通塾の負担がかからない立地の塾を選びましょう。自宅や学校から遠い塾だと、勉強に使える時間が少なくなり、通塾で体力を削られてしまう場合もあります。
たとえば、部活動を終えて塾に通う場合、通塾に時間がかかると肝心の授業中に寝てしまうかもしれません。効率よく学習を進めるために、自宅や学校から通いやすい位置にある塾を選びましょう。
口コミ│過去に通った人はどう感じたか
塾を比較する際に大きな材料になるのが、過去にその塾に通っていた人の口コミです。
公式サイトからはわからない実情や、各教室に関するより詳しい情報が得られる場合もあります。ただし、その塾が関与するサイトに載せられている口コミはよい内容のものが抜粋されている可能性があるので、中立な第三者が運営するサイトの口コミを参考にするのがよいでしょう。
「Ameba塾探し」では通塾者の口コミはもちろん、それぞれの塾に関するさまざまな情報を掲載しているので、塾を比較する際に便利です。
塾選びで悩んでいる方は、ぜひ「Ameba塾探し」を参考にしてみてください。
中学生が集団塾に通う際の注意点
中学生が集団塾に通う際は、以下に挙げるような点に注意しましょう。
体験授業で自分にあっているか確かめる
塾が自分にあっているかは、実際に通い始めて何度か授業を受けなければわからないことが多いですが、体験授業を受けることで雰囲気を感じることはできます。
授業の進め方や進度、講師との相性、校舎全体の雰囲気など、体験授業を受けることで得られる情報はさまざまです。体験授業制度を設けている塾は多いので、相性を確認するために積極的に活用しましょう。
欠席するとカリキュラムに遅れてしまう
集団授業は個別指導とは異なり、振替授業などを受けられることはありません。そのため、体調不良や行事などで欠席すると、その分カリキュラムに遅れてしまう点には注意が必要です。欠席した場合にカリキュラムの遅れをどのように対応してもらえるかは、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
身体が弱く休みがちだったり、部活動の都合で決められた時間の授業に行けないことが多々あったりする場合は、個別指導を選ぶのもひとつの手といえます。
中学生におすすめの集団塾7選
ここからは、中学生におすすめの集団塾を特徴や強みとともに紹介します。
湘南ゼミナール 総合進学コース
湘南ゼミナール 総合進学コースは、高度な教育スキル、豊富な指導経験、熱い情熱を持ち合わせた個性豊かな講師たちが指導する集団塾です。
志望校合格というゴールから逆算して組み立てられる「湘ゼミ合格逆算カリキュラムⓇ」をもとにして、いま本当に取り組むべき学びを提供します。
難関校や地域上位校を目指す生徒が多く集まっているので、切磋琢磨しながら学力を向上できる環境といえます。
生徒と講師の双方にとって「楽しい塾」であることを目指しており、授業が楽しいからもっと勉強したくなる、塾に通いたくなるという理想的な循環を生み出すことを意識しています。
栄光ゼミナール
栄光ゼミナールは10人程度の少人数クラスで、発言や質問をしやすい環境で授業をおこなっている集団塾です。
教室には自習室が備わっているので、家では勉強に集中できない子どもでも安心ですし、わからないことがあれば講師に気軽に質問できます。
また、保護者の方との定期的な面談では、最新の受験情報の共有や進路相談などをおこなうので、保護者の方も子どもと一緒になって受験に取り組めます。
生徒の理解度や授業進度などを踏まえて適切な学習計画を立案するので、家庭学習についても心配はありません。
馬渕教室 高校受験コース
馬渕教室 高校受験コースは、生徒たちの「第一志望校」にこだわって授業をおこなう集団塾です。
「授業での理解→家庭学習での定着→復習テストでのチェック」という循環システムによって、学力を着実に向上させることが可能。「予習→授業→復習」のサイクルを中学生の段階で確立することで、高校受験だけでなく将来の大学受験にもつながる力を養成していきます。
また、保護者の方へのサポートとして個人面談や学習相談を定期的に実施しており、家庭と連携した綿密な指導体制を築いています。
第一ゼミナール
第一ゼミナールは、集団指導と個別指導の両方を提供している塾です。
生徒が自ら勉強に意欲的に取り組めるように「プラスサイクル学習法」を取り入れており、楽しい気分のまま自主学習を継続させられる仕組みを確立しています。
英語授業では外国人講師とのマンツーマンレッスンを取り入れており、入試対策のための英語文法力向上だけでなく、リスニングやスピーキングの力も向上させることが可能です。子どもの「もっと知りたい」「たくさん学びたい」という意欲を引き出し、主体的な学びを強化させることを意識しています。
臨海セミナー 小中学部
臨海セミナー 小中学部は、独自の成績向上システムを導入している集団塾です。
「通常授業」「宿題」「小テスト」「りんかいテスト/模試」の手順を何度も繰り返して、段階を踏みながら無理なく成績向上へとつなげています。毎日の宿題を確認できる「宿題カレンダー」を活用して学習習慣の定着を促進することで、学習量を確保し、学習内容を着実に身につけられるようにしています。
全校一斉でおこなう「りんかいテスト」では、平均点や自分の順位などが集計して伝えられるので、モチベーションを維持・向上させるのにもってこいです。
鷗州塾
鴎州塾は、高校受験生と中高一貫生のそれぞれを対象にしたクラスを設置している集団塾です。
高校受験クラスは中学1年次から生徒の志望校別・レベル別にコースを開講しており、それぞれの目標に特化した指導をおこなうことで、より効率的な志望校対策に早期から取り組むことが可能になっています。
中高一貫生クラスでは大学受験を見据えた指導を実施し、大学受験に精通したプロ講師による指導で難関大学への現役合格を目指します。TOEFL iBT®の試験対策に特化した授業を実施しているのも特徴で、国内の大学受験はもちろん、留学に備えてスコアを伸ばすことができます。
市進学院
市進学院は、子どもたちの真の学力「自立学習力」を育むことを大事にしている集団塾です。
問題を解く過程で生じる「なぜ?」の部分をクラス全体で共有し、先生と生徒が一緒になって理解を深めていく「共演」授業により、生徒は主体的に授業に参加し、自然と「考える力」が身につきます。
家庭学習専用テキスト「ホームタスク」や、その日やるべきことが一目でわかる市進オリジナル「学習計画表」で家庭学習もしっかりサポート。最新の入試情勢や学校情報、時期別学習のポイントなどをお伝えする教育情報説明会、保護者会も充実しているので、保護者の方も安心です。
中学生向け集団授業塾で成績アップや志望校合格を目指そう
集団授業塾には、ほかの生徒と切磋琢磨できる、勉強へのモチベーションを維持しやすいなどのメリットがあります。その一方で、生徒一人ひとりに対するケアが薄くなりがちであったり、競争がプレッシャーになる可能性があるなどのデメリットがあったりする点も、把握しておかなければなりません。
上位高校の受験を目指して質の高い授業を受けたいと考えている方にとって、集団授業塾を選ぶのは理にかなっています。ただし、自分にマッチした塾を選ばなければ効果的な学力向上は見込めないでしょう。
「Ameba塾探し」では、複数の中学生向け集団授業塾の情報を比較しながら検討することが可能です。その塾に通っていた生徒の口コミも確認できるので、自分にあった塾かどうかより適切に把握しやすいでしょう。
成績アップや志望校合格を目指して集団授業塾に通うことを検討している方は、ぜひ「Ameba塾探し」を活用してみてください。