近年、中学受験者数の増加や小学校で学ぶ内容の難易度アップなどを受けて、「子どもを塾に通わせたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
通わせる側として気になるのは「塾の費用はいくらかかるの?」「どれくらいの金額が一般的なの?」といったところですよね。
そこで今回は、小学生が塾に通うときの費用相場や料金の内訳、授業形態別の平均費用などについて解説します。
塾の費用をチェックするときに注意したいポイントや、予算別のおすすめ塾などもあわせて紹介しているので、通塾をお考えの場合はぜひ参考にしてください。
- 小学生の塾費用は月2.4万円が相場!ただし授業形式や学年によって変わる
- 小学生の塾費用を授業形式で比較│集団授業より個別指導が約1.6万円高い
- 小学生の塾費用を学年で比較│高学年ほど費用が高くなる
- 小学生の塾費用は授業料だけではない!内訳をチェックしよう
- 入塾金(入会金):約19,000円
- テキストなどの教材費:約1,300円/月
- 模試・テスト代:約1,480円/回
- 施設維持管理費・諸経費:約2,500円/月
- 季節講習費:約23,000~51,000円/期
- 特別講習費:約8,000~53,000円/回
- 小学生の塾費用に関する注意点|2つのポイントをチェック!
- 「安い=指導の質が低い」わけではない
- 「いつから塾に通うか」は通塾期間の合計費用を参考にする
- 予算にあわせた小学生の塾の選び方|費用を安くしたい方・高くてもよい方
- 【できるだけ費用を安くしたい】小学生の塾の選び方・通い方
- 【成績のためなら多少費用が高くてもよい】小学生の塾の選び方・通い方
- お得に塾に通いたいならキャンペーンや各種制度を利用しよう
- 入会キャンペーンやお得な割引制度の利用│入塾金が0円に!
- 特待生制度の利用│授業料が0円に!
- 地方自治体の助成制度の利用│月額1万円を助成!
- 小学生の塾選びで費用以外に確認すべき6つのポイント
- ①学習内容が通塾目的とあっているか塾の種類を確認する
- ②集団授業や個別指導など授業形態を確認する
- ③カリキュラムや時間割があうか確認する
- ④通塾のしやすさや治安を確認する
- ⑤自習室などの設備面やサポート体制を確認する
- ⑥口コミや評判を確認する
- 費用で見る!小学生におすすめの塾12選|中学受験対策や授業補習に最適
- 【平均費用より安めがよい】小学生におすすめの塾5選
- 栄光ゼミナール
- 湘南ゼミナール 総合進学コース
- 個別指導塾の学習空間
- みやび個別指導学院
- 個別指導Axis(アクシス)
- 【平均費用と同程度がよい】小学生におすすめの塾4選
- ena小中学部
- 個別指導学院サクシード
- ITTO個別指導学院
- 城南コベッツ
- 【平均費用より高くてもよい】小学生におすすめの塾3選
- 市進学院
- KATEKYO学院【関東】
- 駿台個別教育センター
- 塾の費用が高くて通えない!小学生に塾以外の選択肢はある?
- 小学生の塾の費用は学年や授業形態によって異なる!複数の塾を比較検討しよう
小学生の塾費用は月2.4万円が相場!ただし授業形式や学年によって変わる
文部科学省が令和3年度に公表した「子供の学習費調査」によると、小学生の塾費用は月平均24,000円です。
そのうち、学習塾に通っている人の年間平均費用を公立と私立に分けてみると、公立小学校で年間約208,000円、私立小学校で年間約375,000円ということがわかっています(※1)。
これを月額に換算した場合、塾費用は公立で約17,000円、私立で約31,000円になります。
◆学習塾にかける平均費用
区分 | 公立小学校 | 私立小学校 |
---|---|---|
年平均 | 208,000円 | 375,000円 |
月平均 | 約17,000円 | 約31,000円 |
参照元:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」 3 学校外活動費 (4) 支出した金額(実際に支出した金額の分布) 表8-2 学習塾費の金額分布
この平均費用をさらに細かく見ると、公立小学校では塾費用が年10〜20万円という家庭が多いのに対して、私立小学校では年40万円以上の家庭が多いことがわかります。
したがって、平均費用の差以上に公立小学校と私立小学校の塾にかける費用差は大きいと考えられるでしょう。
◆学習塾にかける費用の割合
費用 | 公立小学校 | 私立小学校 |
---|---|---|
5万円~10万円 | 7.5% | 8.5% |
10万円~20万円 | 10.4% | 14.6% |
20万円~30万円 | 4.3% | 11.7% |
30万円~40万円 | 1.8% | 6.7% |
40万円以上 | 5.6% | 24.2% |
参照元:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」 3 学校外活動費 (4) 支出した金額(実際に支出した金額の分布) 表8-2 学習塾費の金額分布
公立と私立で塾の費用に差がある理由としては、以下の点が考えられます。
私立小学校は一般的な公立小学校とは異なる進度・カリキュラムで学習することが多いため、個別の対策のために塾に通う必要があるといえるでしょう。
塾の費用は、さまざまな要素によって変動しますが、本記事ではおもに以下の2点による違いを確認していきます。
それでは、次よりそれぞれのケースによってどれくらい費用が異なるのか見ていきましょう。
※1 出典:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」
※2 文部科学省 令和3年「子供の学習費調査」より、0円~5万円未満のデータは含まず記載しています。
小学生の塾費用を授業形式で比較│集団授業より個別指導が約1.6万円高い
塾の費用は、集団授業や個別指導といった授業形式によって変わります。Ameba塾探しでは、首都圏を中心に教室を展開する大手塾の費用を調査しました(※1)。
その結果、集団授業塾は約21,000円/月、個別指導塾は約37,000円/月かかることがわかりました。つまり、集団授業塾と個別指導塾では月あたり約16,000円もかかる金額に差があるといえます。
この金額差が生まれる主な要因は、生徒1名に対する時間のかけ方が異なることです。
集団授業塾は、大勢の生徒に対して決まったカリキュラムの授業をおこなうため、講師1名がたくさんの生徒を指導できます。
対して個別指導塾は、講師1名に対して生徒1~3名程度の少人数で指導するため、講師1名が指導できる生徒数はどうしても少なくなるのです。
このように指導形式によって生徒1名に対する時間のかけ方が異なるため、人件費などの理由から集団授業塾よりも個別指導塾の方が授業料が高額になる傾向があります。
※1:Ameba塾探しが実施した調査をもとに、2科目を月4コマずつ、合計月8コマ受講した場合の小学5年生の費用を参考にしています。
小学生の塾費用を学年で比較│高学年ほど費用が高くなる
小学生の塾費用は、授業形式だけではなく、学年によっても異なります。
具体的には、学年が上がるたびに月3,000~10,000円程度費用が増えると考えておきましょう。
以下の表は、文部科学省が調査した小学生の塾にかかる学年別の年間費用です。
◆小学生の塾にかかる学年別年間費用
学年 | 公立 | 私立 |
---|---|---|
小学1年生 | 31,181円 | 171,797円 |
小学2年生 | 33,365円 | 127,924円 |
小学3年生 | 54,172円 | 208,636円 |
小学4年生 | 81,635円 | 303,449円 |
小学5年生 | 125,821円 | 433,441円 |
小学6年生 | 155,013円 | 405,057円 |
公立小に通う小学生の塾費用をひと月分に換算すると、小学1年生は約2,600円、小学2年生は約2,800円と低めです。
しかし、小学3年生で約4,500円、小学4年生で約6,800円、小学5年生は約10,000円、小学6年生は約13,000円と、3年生・5年生のタイミングで費用が高くなることがわかります。
小学生の塾費用は授業料だけではない!内訳をチェックしよう
ここまで塾の費用相場について解説してきましたが、実は塾に通うには「授業料だけ払えばよい」わけではありません。
塾にかかる費用のうち、授業料以外で以下のような費用がかかります。
上記で挙げた費用が授業料に含まれている場合もありますが、季節講習費や特別講習費にかかる費用は通常授業とは別に支払うことが一般的です。
ここからは、それぞれの費用について詳しく解説していきます。
入塾金(入会金):約19,000円
入塾金(入会金)は、塾に通い始める際に支払う費用です。Ameba塾探しの調査では、小学生向け塾の平均費用は約19,000円となりました。
ただし、塾によっては入会金がかからなかったり、キャンペーンや割引制度で免除される場合も少なくありません。
そのため、塾選びの際は入塾金の有無や無料キャンペーンがあるかどうかといった点も確認しましょう。
テキストなどの教材費:約1,300円/月
教材費は、授業で使用する教材に対してかかる費用のこと。塾によっては授業料に教材費を含んでいる場合もあります。Ameba塾探しの調査では、教材費は月に約1,300円かかる結果となりました。
なお、授業料とは別で教材費がかかる場合は、受講する科目ごとに教材費が発生し、科目数が多くなるほど高額になる可能性があるため注意が必要です。
塾によって教材費の計算方法が異なるため、教材費をしっかりチェックしたい場合は検討中の塾がどのようなタイプか確認しておくといいでしょう。
模試・テスト代:約1,480円/回
学習塾では、現在の学力や偏差値を把握するために、定期的に全国模試や塾内テストをおこなうことが多いです。
Ameba塾探しの調査では、模試・テスト代は1回につき約1,480円かかるという結果になりました。
模試・テスト代は、受けるたびに費用が発生する場合と、すでに授業料に含まれている場合があります。
また、小学生の場合、模試やテストの参加を必須にしている塾と任意参加にしている塾があるため、入塾前の面談で聞いておきましょう。
施設維持管理費・諸経費:約2,500円/月
施設維持管理費・諸経費とは、その塾を維持するためにかかる費用のことです。具体的には、光熱費や備品、コピー代など塾の運営に必要な費用を指します。
Ameba塾探しの調査では、月換算すると約2,500円かかるという結果になりました。
塾によっては授業料に含まれているため、気になる場合は入塾前に詳細を確認するといいでしょう。
季節講習費:約23,000~51,000円/期
季節講習費とは、春休みや夏休み、冬休みにおこなわれる講習への参加費用のことです。
通常の授業料とは別にかかることが多く、受講する講座やコマ数に応じて費用が変動します。また、受験対策の講座かどうかによっても金額が変動する場合があります。
Ameba塾探しが過去に実施した夏期講習に関するアンケートによると、小学生の夏期講習にかかった平均費用は以下の通りとなりました。
参照元:Ameba塾探し「夏期講習デビュー約6割が小学生!平均費用、選び方、親の本音まで徹底調査」
小学5年生までは平均約37,000円ですが、小学6年生で一気に金額が上がって50,000円オーバーという結果に。
上記金額はあくまでも夏期講習の平均費用ですので、もし夏期講習に加えて冬期講習や春期講習も通う場合は、年間で約70,000~150,000円程度かかると考えておきましょう。
特別講習費:約8,000~53,000円/回
特別講習費とは、志望校別の対策講座や科目・単元別の講座、苦手科目の克服など、特定の目的の講習にかかる費用を指します。
特別講習費は、塾や講座の内容によって数万単位で金額が異なる点に注意しましょう。
ここでは、参考としてena小中学部の特別講習費を紹介します。
参照元:ena小中学部 公式サイト
特別講習は、任意参加であるものの、志望校合格に向けてよりレベルの高い指導を受けられる貴重な機会です。通塾目的にあわせてうまく利用しましょう。
小学生の塾費用に関する注意点|2つのポイントをチェック!
塾を検討するとき、できればなるべく費用がかからないところを選びたいものですよね。
そこでここでは、塾の費用面を考慮するときに気をつけたい2つのポイントをご紹介します。
「安い=指導の質が低い」わけではない
学習塾は、一概に「高額だから質が高い」「低額だから質が低い」と判断できるものではありません。
なぜなら、比較的費用が安い塾のなかには、個人経営で人件費を抑える分授業料に還元していたり、広告費を削って「できるだけ安い金額で地域の子どもたちに学習機会を与えたい」と考えていたりする場合があるからです。
こうした塾は、地域の学校情報に精通していることが多く、情報力や指導力に優れている場合も少なくありません。そのため、「塾の費用が安い=指導の質が低い」とは思わないようにしましょう。
費用の安さから指導面で不安を感じる場合は、体験授業や見学を利用し、講師の雰囲気や授業内容、費用詳細を直接確認してみるといいでしょう。
「いつから塾に通うか」は通塾期間の合計費用を参考にする
通塾にかかる費用を踏まえて通い初めの時期を悩んでいる場合は、ひと月・年間の費用で判断するのではなく、通塾期間を通してかかる合計費用を参考にしましょう。
以下の表は、文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」を参考に、公立小学校に通う生徒の塾にかかる合計費用を算出したものです。
通い始める時期 | 合計費用 |
---|---|
小学1年生から | 約480,000円 |
小学2年生から | 約450,000円 |
小学3年生から | 約420,000円 |
小学4年生から | 約360,000円 |
小学5年生から | 約280,000円 |
小学6年生から | 約160,000円 |
参照元:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」 3 学校外活動費 (2) 学年別にみた「補助学習費」における 公立小学校に通う生徒の塾費用から算出
小学生の場合、一人ひとりの学力レベルや進路先などが異なるため、最適な通塾パターンはさまざまです。
たとえば、中学受験を見据えて基礎固めから着実におこないたいなら、小学3年生か4年生から通塾するのがいいでしょう。
公立中学の進学に向けて小学校の学習内容を定着させたいなら、小学5年生か6年生から通う選択肢もあります。
また、小学生から通塾する場合は、小学校6年間で通塾が終わるとは限らない点にも注意が必要です。
このように、可能な範囲で小学校の間に発生する費用と、大学入学までにかかる費用を想定してみると、現実的にいつから塾に通えるかが見えてきます。
通い始めの時期に悩んでいる場合は、通塾期間の合計費用から逆算してみるのもいいでしょう。
予算にあわせた小学生の塾の選び方|費用を安くしたい方・高くてもよい方
塾にどれくらいの費用をかけるかは、家庭の教育方針によって異なります。
月1〜3万円でも高額だと考える家庭もあれば、月5万円以上でもかける必要があると考える家庭もあります。
そこで、ここでは予算にあわせた塾の選び方について見ていきましょう。
【できるだけ費用を安くしたい】小学生の塾の選び方・通い方
相場よりも費用を安くしたい場合は、以下の点に留意して塾を選びましょう。
全国展開している塾よりも、地域密着の個人経営塾のほうがお手ごろな費用で通える場合があります。
また、個別指導塾よりも集団授業塾のほうが費用が安い傾向があるので、費用を抑えたいなら集団授業塾を選ぶといいでしょう。
集団授業塾は、周りの生徒と切磋琢磨する環境で勉強に取り組めるお子さんや、積極的に講師に質問できるお子さんに向いています。
授業外で質問できる機会が多い塾を選べば、発言することが苦手なお子さんでも工夫次第でついていくことは十分可能です。
また、個別指導塾の費用は受講する科目数やコマ数によって大きく変わります。そのため、「どうしてもこの科目だけは対策したい」という苦手科目だけを選んで通塾すれば、最低限の費用で成績アップを目指せるでしょう。
【成績のためなら多少費用が高くてもよい】小学生の塾の選び方・通い方
「成績が上がるのであれば、多少費用が高くても問題ない」という方は、以下の点を重視して塾を選びましょう。
成績を上げるなら、個別指導塾でみっちり指導を受けるのもひとつの手ですが、もうひとつおすすめなのが集団授業塾と個別指導塾を併用する通い方です。
たとえば、一定のカリキュラムで進む集団授業で受験対策をしつつ、集団授業でわからなかった点の解消や学校のテスト対策を個別指導塾でおこなうスタイルや、集団授業塾で上位クラスに行くために個別指導塾で補習するスタイルがあります。
また、成績アップを狙うなら、季節講習や特別講座も積極的に利用しましょう。
季節講習や特別講習で知識を定着させ、模試やテストで定期的に学力をチェックしながら学習計画を立てることで、成績アップ・志望校合格の可能性を高められます。
お得に塾に通いたいならキャンペーンや各種制度を利用しよう
小学生の塾の料金は決して安いわけではなく、学年が上がるにつれて高額になります。
ここからは、なるべく家計への負担を抑えて通塾させたい方に、ぜひ活用していただきたいキャンペーンや制度について紹介します。
入会キャンペーンやお得な割引制度の利用│入塾金が0円に!
一般的に、塾に通うとなると最初に「入塾金」がかかりますが、塾によっては入塾金が無料になる入会キャンペーンをおこなっていることがあります。
また、条件つきで割引が受けられるお得なキャンペーン・制度を実施している塾があります。
- 体験授業を受けてから入塾すると授業料が1か月無料
- 友だちからの紹介で入塾すると授業料がお得になったり図書カードがもらえたりする
期間限定でおこなっていることもあれば、通年おこなっていることもあるので、気になる塾の公式サイトはチェックしましょう。
特待生制度の利用│授業料が0円に!
塾によっては、成績のよい学生を対象に、授業料の免除をおこなっていることがあります。
成績のよい生徒を入塾させて合格実績を上げることを目的としており、一般的に「特待生制度」と呼ばれています。
特待生制度は、全額免除から半額免除、一部免除まで、いくつか段階を設けている場合もあり、そうした塾では飛び抜けた成績でなくても該当するケースがあります。
塾にかかる費用が毎月1~3万円免除されると、ほかのものの購入費用や今後の教育費用に充てることも可能ですよね。
ただし、特待生制度の適用条件や制度内容は塾によってさまざまなため、興味があればあらかじめ情報を確認したうえで塾に問い合わせてみましょう。
地方自治体の助成制度の利用│月額1万円を助成!
「塾の費用が高くて家計を圧迫してしまうかも…」という方に向けて、塾の費用補助を実施している地方自治体もあります。
たとえば、大阪市では、市内在住の小学5年生~中学3年生を対象に、学習塾や家庭教師などの費用を月額1万円を上限に助成する「大阪市習い事・塾代助成事業」をおこなっています。
また、福岡市では、福岡市内在住で生活保護又は児童扶養手当を受給している世帯等のうち、小学5年生から中学3年生までの子どもの保護者を対象に、習い事に利用できる電子クーポンを年額12万円分交付する「福岡市子ども習い事応援事業」をおこなっています。
家計に余裕がないからと通塾をあきらめず、こういった地方自治体の制度を利用して、お子さんの学習機会を得ることも検討してみてください。
小学生の塾選びで費用以外に確認すべき6つのポイント
小学生の塾選びでは、費用のほかにもいくつか押さえておくとよいポイントがあります。
そこでここからは、塾選びの際に費用以外でチェックすべき6つのポイントを紹介します。
①学習内容が通塾目的とあっているか塾の種類を確認する
塾に通う目的が「中学受験」や「内部進学」などであれば進学塾を、「学校の授業サポート」が目的であれば補習塾を選ぶようにしましょう。
塾によっては補習と受験対策を総合的におこなうコースを提供している場合もあるため、学校の補習と受験対策を並行しておこないたい場合はこうしたコースのある塾がおすすめです。
入塾する前に、その塾が通塾目的にあった学習内容を実施しているか確認してください。
中学受験のための塾費用や、進学塾・補習塾については以下の記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。
②集団授業や個別指導など授業形態を確認する
塾の授業形態は主に3つに分けられます。
集団授業の塾は、学校の授業と同じように講師1名が複数の生徒を同時に指導します。そのため、周りの生徒と切磋琢磨しながら学ぶことが可能です。
個別指導の塾は、講師1名に対して生徒1〜3名のマンツーマン授業。生徒自身のペースで学習でき、質問しやすいのが特徴です。
オンライン(映像授業)の塾は自分の好きなタイミングで授業を受けることができるため、習い事などで忙しい小学生や、自宅近くに塾がない小学生に向いています。
このように授業形態によって塾の向き不向きも変わってくるので、学力や性格、目的に適した授業形態を選ぶようにしましょう。
集団授業塾と個別指導塾については、下記記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
③カリキュラムや時間割があうか確認する
塾のカリキュラムや時間割がほかの活動とかぶってしまったり、休む時間が取れなくなったりすると、心身ともにストレスを感じてしまいます。
小学生のうちは、塾での学習も大事ですが、適度な休息や遊びの時間も重要です。
必要な科目のカリキュラムや時間割を確認し、子どもにあったスケジュールで通えるかどうかチェックしましょう。
④通塾のしやすさや治安を確認する
塾に通い続けるためには、自宅や学校からの距離、通塾方法が無理のない塾を選ぶことも大切です。
保護者の送迎は必要か、通塾時間に電車やバスは通っているかなども忘れずに確認しましょう。
子どもがひとりで通塾するのであれば、夜遅い時間の帰宅に備えて、夜道の安全性なども事前に調べておくことをおすすめします。
⑤自習室などの設備面やサポート体制を確認する
塾を選ぶ際は、費用や授業形態だけでなく、塾の設備面やサポート体制についても確認しましょう。
とくに自習室の有無や、受験・学校情報の充実度は、受験生にとって大切なポイントです。
塾で長時間自習することを考えているなら、自習室の過ごし方はもちろん、休憩スペースの有無なども忘れずチェックしておくといいでしょう。
⑥口コミや評判を確認する
気になる塾をいくつか絞ったら、その塾に通った経験のある生徒や保護者の口コミを確認しましょう。
実際に通塾経験のある人の口コミを見ることで、塾の公式サイトやパンフレットには掲載していないリアルな感想を知ることができます。
Ameba塾探しでは、全国の塾の口コミを多数掲載しています。塾名や駅名などで検索できますので、ぜひ活用してみてください。
費用で見る!小学生におすすめの塾12選|中学受験対策や授業補習に最適
ここまで小学生の塾費用の内訳や注意点を解説してきましたが、最後に費用面からみるおすすめの塾を紹介します(※)。小学生向けの塾を検討中の方は要チェックです。
※ Ameba塾探しが費用を調査できた塾の中から選定しています
【平均費用より安めがよい】小学生におすすめの塾5選
まずは、塾にかかる費用を平均よりも安く抑えたい方におすすめの塾を紹介します。
栄光ゼミナール
栄光ゼミナールは、中学受験から小学校の内容理解まで幅広い目的に対応した総合型の学習塾です。
中学受験対策コース・公立中進学コース・個別指導コースの3つを用意しており、学力状況や性格、目的にあわせて最適なコースを選択できます。
中学受験対策コースは難関私立・国立中はもちろん、公立中高一貫校にも対応。集団授業でも1クラス10名程度の少人数で指導するため、一人ひとりの理解度にあった学習内容で学べます。
湘南ゼミナール 総合進学コース
湘南ゼミナール 総合進学コースは、高校受験を見据えて基礎学力からしっかり身につけたい方におすすめの学習塾です。
小学生向けのコースは、学力アップ/公立中進学準備、公立中高一貫校受検対策といった進学に向けたコースのほか、英語力・国語力・プログラミング力育成のための各種コースと個別指導コースを設けています。
神奈川県を中心とした首都圏トップ校の合格実績が豊富なのが特徴。「湘ゼミ合格逆算カリキュラムⓇ」で生徒を志望校合格に導きます。
「中学受験はしないけど、高校はレベルの高いところを目指したい」という方はぜひチェックしてみてください。
個別指導塾の学習空間
個別指導塾の学習空間は、「生徒を育てる」という理念のもと、個別カリキュラムに沿った指導や学習管理を通して生徒の自主学習を促すのが特徴です。
決まった授業時間があるわけではなく、一人ひとりの学習計画にあわせてそのときにやるべき学習を各自でおこないます。
開講時間は月〜土曜の17〜23時で、そのあいだであればいつでも学習可能なため、部活や習い事との両立もしやすいのが特徴。
小学生向けのコースは、無学年式学習・学校補習・中学予習・中学受験対策・資格対策の全5コースを用意しています。
みやび個別指導学院
みやび個別指導学院は、一人ひとりの学習状況にあわせたきめ細かい指導が特徴の個別指導塾。
講師1名に対して生徒3名のスタンダードプランと1対1指導のフリープランがあり、学習内容や予算にあわせて選択できます。希望すれば、ハイスキルのSS(スペシャルセレクト)講師による個別指導も可能です。
授業は基本的に教科書の進度にあわせておこないますが、ノートの取り方の工夫や宿題の習慣づけといった個別のニーズにも対応できるのが特徴。
細やかな指導で学習に必要な基礎力から着実に身につけたい方におすすめです。
個別指導Axis(アクシス)
個別指導Axis(アクシス)は、中学受験対策に強い個別指導塾をお探しの方におすすめな総合学習塾です。
大きく分けて、中学入試・受験対策と学校成績アップ対策の2コースを用意しており、ロボット・プログラミング講座や英検対策講座といった得意を伸ばせる講座も充実しています。
目的にあわせて教室での個別指導と自宅などで受講できるオンラインゼミ、オンライン家庭教師などを自由に組み合わせて受講できるのも特徴。学習スタイルに適した環境を整えて、効率よく学習できます。
【平均費用と同程度がよい】小学生におすすめの塾4選
続いて、一般的な塾にかかる費用で通えるところをお探しの方におすすめの学習塾を紹介します。
ena小中学部
ena小中学部は、教室での集団授業と自宅学習で活用できる映像授業を組み合わせた「ダブル学習システム」が特徴の進学塾です。
基礎学力と思考力の育成に重点を置いたオリジナル教材を使い、中学受験対策や公立中進学に向けた学習を進めていきます。
中学受験対策コースは、都立コース・都私立コース・私立コースの全3コースを開講。志望校の種類にあわせて最適な学習カリキュラムで学べるのが特徴です。
ena主催の模試や特別講座を多数実施しているため、中学受験対策に力を入れたい方にぴったりでしょう。
個別指導学院サクシード
個別指導学院サクシードは、質の高い丁寧な授業を低価格で提供することをモットーとした個別指導塾。
大手学習塾や学校へ講師派遣業をおこなうサクシードグループが運営しており、優秀な講師が多く集まっています。
小学生コースは、大きく分けて中学受験対策・小学生補習・小学校低学年の3つを用意。
中学受験対策では、進学塾別・志望校別に対応した多数のコースを設けて個別のニーズに対応しています。
小学生補習は苦手教科の克服や勉強の習慣づけ、中学入学準備など6つのコースがあり、通塾目的にあわせて選択可能です。
ITTO個別指導学院
ITTO個別指導学院は、一人ひとりオーダーメイドのカリキュラムによる個別指導が特徴です。中学受験対策はもちろん、学習の習慣づけや学校の授業の予習・復習といったさまざまなニーズに対応しています。
指導プランは講師1名に対して生徒3名のスタンダードプランと1対1のフリープランから選択可能。授業時間は50分・80分・100分から選ぶことができ、国算英理社の指導が可能です。
個別指導と並行して毎月無料の月例テストを実施。定期的にチェックテストをおこなうことで学習内容の定着もしやすくしています。
城南コベッツ
城南コベッツは、講師1名対生徒2名の個別指導と独自のスタディ・フリープランで成績アップ・志望校合格を目指せる個別指導塾です。
スタディ・フリープランとは、定額で塾に通い放題・オンライン受講し放題になるプランのこと。時間割を撤廃することで無駄な空き時間をなくし、予定にあわせて最大限時間を活用できます。
また、デイリー・ウィークリー・マンスリーの個別面談指導で学習プランの作成と進捗管理を徹底し、日々の学習をきめ細かくサポートするのも特徴です。
小学生の個別指導は、中学入試対策や成績アップ対策はもちろん、先取り学習や算数・英語に特化した講座なども充実しています。
【平均費用より高くてもよい】小学生におすすめの塾3選
最後に、「平均費用より高くてもいいから成績を上げたい」「志望校合格にこだわりたい」という方におすすめの塾を紹介します。
市進学院
市進学院は、中学受験実績が豊富な総合学習塾。わかりやすい集団授業で興味を持ちながら学び、授業中の演習と専用教材を用いた家庭学習で学習内容の定着を図ります。
小学生コースは、低学年対象のウイングキッズコース・パンセフロンティエル、中学受験コース、公立中高一貫校受験コース、高校受験合格一貫コース、個別指導コース、市進オンラインコースの全7種類。
集団授業がメインの塾ですが、個別指導やオンライン指導での受講も可能です。塾主催の模試・テストも多く、学力アップや志望校合格を本気で目指す方に向いているでしょう。
KATEKYO学院【関東】
KATEKYO学院【関東】は、家庭教師のような完全1対1の個別指導を強みとする学習塾です。
いつも同じ講師が指導する完全個別担任制が特徴。生徒一人ひとりの目標に向けて、個別のカリキュラムできめ細かく指導します。
小学生コースには、中学受験対策・学習習慣定着・苦手科目克服・英語の先取り指導・進学塾授業サポート・中学入学準備対策の6つを用意。個別指導のため、このほかのニーズにも対応可能です。
指導時間も60分・90分・120分から選ぶことができ、各自受けたい形で指導を受けられます。
駿台個別教育センター
駿台個別教育センターは、大学受験予備校として名高い駿台グループが運営する個別指導塾です。
駿台の豊富な受験指導ノウハウを活かし、一人ひとりの学習状況に応じた個別指導で志望校合格に導きます。
小学生向けには、中学受験対策コースとフォローコースの2つを用意。また、中学受験のための集団塾の授業フォローや宿題管理などをおこなう中学受験徹底サポートコースもあります。
中学受験はもちろん、高校・大学受験も見据えて受験指導の実績が豊富な塾に通いたい方におすすめです。
塾の費用が高くて通えない!小学生に塾以外の選択肢はある?
成績アップや受験対策目的で塾を探してみたものの、実際に費用を確認したら「家計への負担が大きくて通塾が難しい…」というご家庭もあるのではないでしょうか。
そんな場合の学習方法としては、下記の3つが挙げられます。
最近は無料で学習できるコンテンツがweb上に多数あり、工夫次第では塾に通わずに自分で学習することも可能です。
しかし、本当に正しい情報か確かめたり、自分にあった学習コンテンツを集めたりするのは、正直大変な手間がかかります。
そこでおすすめなのが、比較的安価なオンライン塾を活用する方法です。
たとえば、「スタディサプリ」なら小学講座のベーシックコースが月額 2,178円(税込)で受講できます。塾講師による4教科の映像授業が見放題なうえ、コース内の応用レベル講座で中学受験対策も可能。
お子さんの学習状況をお知らせするサポートシステムがあるため、「オンライン塾でちゃんと勉強しているのか心配…」という不安も解消できます。スタディサプリは月2,000円程度から始められるので、費用面で塾通いを悩んでいるなら一度試してみてはいかがでしょうか。
小学生の塾の費用は学年や授業形態によって異なる!複数の塾を比較検討しよう
今回は、通塾を検討している保護者の方に向けて、小学生の塾にかかる費用相場や費用別に選ぶおすすめの学習塾などについて解説してきました。
小学生を対象にした塾は、集団授業・個別指導・オンライン(映像授業)といった授業形態や、通う学年によって大きく費用が異なってきます。
本記事で紹介した塾選びのポイントも参考にしながら、家計に無理のない範囲で通えて、お子さんの学力や性格、通う目的にあった塾を探すようにしましょう。
また、入塾するなら、ひとつの塾に決める前に複数の塾を比較検討し、いくつか気になる塾の体験授業を受けることをおすすめします。
複数の塾を比較検討する際には、資料請求や口コミ検索がまとめてできるAmeba塾探しもぜひご活用ください。