大学受験を控えている高校生のなかには、受験科目のひとつに「小論文」がある方もいるのではないでしょうか。
英語や数学といった一般的な科目は学校で勉強できますが、学校の授業で小論文の対策をしてくれることはほぼないので、どう勉強すればよいのか悩んでいる方もいるでしょう。
本記事では、小論文対策のために塾に通うべきかどうかを解説します。
さらに、小論文対策ができるおすすめの塾も紹介するので、受験科目に小論文が含まれている高校生の方はぜひ参考にしてください。
- 大学受験科目にもある「小論文」とは
- 小論文対策のために塾通いは必要か?4つのメリット
- 経験豊富な講師に添削してもらえる
- 小論文の書き方を身につけやすい
- 大学・学部に沿った対策ができる
- 小論文対策の時間をしっかり確保できる
- 小論文対策ができる塾を選ぶ6つのポイント
- 塾の授業形式や種類があっているか
- 小論文以外の科目の対策ができるか
- 塾や講師の指導実績は十分か
- 志望大学・学部への合格実績があるか
- 添削の回数
- 自宅や学校からアクセスがよいか
- 小論文対策ができるおすすめの塾15選
- 個別指導塾:東京個別指導学院(ベネッセグループ)
- 個別指導塾:個別指導 スクールIE
- 個別指導塾:個別指導学院フリーステップ
- 個別指導塾:個別指導の明光義塾
- 個別指導塾:栄光の個別ビザビ
- 個別指導塾:関西個別指導学院(ベネッセグループ)
- 個別指導塾:武田塾
- 個別指導塾:個別指導学院サクシード
- 個別指導塾:個別指導WAM
- 個別指導塾:ITTO個別指導学院
- 集団授業塾:湘南ゼミナール 高等部
- 集団授業塾:創研学院(首都圏)・創研学院(西日本)
- 集団授業塾:臨海セミナー 大学受験科
- 集団授業塾:みやうち塾
- 集団授業塾:京都進学セミナー
- 塾以外でも小論文対策はできる?
- 小論文対策の実績が豊富な塾を選ぼう!
大学受験科目にもある「小論文」とは
小論文とは、指示されたテーマについて自分で筋道を立てて、それを論理的に説明する文章を作成する試験科目です。
論理的思考力や読解力だけではなく、国語力や教養なども同時に測れるということで、大学の推薦入試や総合型選抜などで採用されることがあります。
序論、本論、結論の3つに分けて構成されるのが一般的です。序論は「与えられたテーマや課題に対する自分の意見や結論を伝える」部分、本論は「序論で述べた自分の意見に沿って論理的に話を展開していく」部分、結論は、「序論と本論の内容を踏まえて再度自分の意見や主張を述べ、文章全体をまとめる」部分です。
課題となるテーマや出題傾向はさまざまなので、学部に応じた対策が求められます。
小論文対策のために塾通いは必要か?4つのメリット
英語や数学といったメイン科目は塾で対策する方が多い一方で、小論文については「わざわざ塾で対策する必要はあるのか」「学校や自分自身での対策で十分なのではないか」と考え悩む方もいるでしょう。
小論文は、英語や数学といった科目とは学習方法が異なるからこそ、通塾には以下のようなメリットがあります。
それぞれのメリットを、詳しく解説します。
経験豊富な講師に添削してもらえる
よい小論文を書くためには、「自分で文章を書き、添削を受ける」という経験を繰り返しながら学ぶことが重要です。
塾のなかには、小論文対策を専門にしていたり注力していたりするところがあり、そういった塾の講師は小論文の添削経験が豊富です。
また、総合型選抜や推薦入試の対策コースを設けている塾も多く、対策の一環として小論文対策の指導を受けることが可能です。
とくに個別指導塾の場合、プロ講師だけではなく大学生のアルバイト講師が指導にあたるケースもあります。指導経験が浅い講師から指導を受けることに不安を感じる場合は、あらかじめ面談で要望や不安を伝えておきましょう。
小論文の書き方を身につけやすい
小論文を書く際、序論→本論→結論の順を意識するなど、一定の型が存在します。
また、感想文とは異なり自分の主張をしっかりと伝える書き方をしなければなりません。そういった「型」やルールを学んで適切な書き方を身につけるために、塾で小論文対策の指導を受けるのは理にかなっています。
大学・学部に沿った対策ができる
大学や学部によって、小論文で出されるテーマの傾向は異なります。
塾では過去の入試データを蓄積しているので、それぞれの大学・学部での出題傾向を把握しています。志望する大学・学部の傾向に沿った対策をすることで、より効率的に合格に近づけるでしょう。
小論文対策の時間をしっかり確保できる
大学受験対策としては、小論文だけではなく英語や数学といった他科目の勉強もしなければなりません。
小論文の書き方には、絶対な解答があるわけではありません。問題演習と添削を繰り返し、自分なりにコツをつかんでいく必要があります。
塾に通うことで小論文対策の時間をしっかりと確保することができるので、不安を解消した状態で受験に臨むことができるでしょう。
小論文対策ができる塾を選ぶ6つのポイント
小論文対策ができる塾を選ぶ際は、以下に挙げるようなポイントで複数の塾を比較しましょう。
それぞれのポイントを、詳しく解説します。
塾の授業形式や種類があっているか
小論文対策をする場合、小論文対策を専門にしている塾か個別指導塾を中心に検討することになりますが、集団塾で小論文対策専用講座を設けている場合もあります。
個別指導塾は、講師と生徒が1対1または1対2~4で指導がおこなわれます。生徒の理解度や希望に応じて柔軟にカリキュラムを組んでもらえる点や、不明点を質問しやすい環境である点がメリットです。
小論文は人によって改善するべきポイントが異なるため、小論文特化の授業を求める方には、個別指導塾がおすすめです。
一方で集団塾では、学校の授業のように講師一人が大勢の生徒に対して指導をおこないます。学力や志望校に沿ってクラス分けをすることも多く、同じ目標を持った生徒と一緒に切磋琢磨できる点はメリットといえます。
集団塾への入塾を検討する場合、受験生に向けた「小論文対策講座」などがカリキュラムに組み込まれているかどうかを確認しましょう。
小論文以外の科目の対策ができるか
受験では、小論文だけではなく英語や数学といった科目も必要です。そのため、小論文以外の対策も同時にできるような塾を選ぶのが賢明です。
複数の塾に通い、「小論文はA塾・英語や数学はB塾で」と対策することも可能ですが、肉体的にも精神的にもストレスが溜まってしまいます。
また、他科目の状況も踏まえた総合的な指導を受けることで成績の全体的な底上げにつながるでしょう。
塾や講師の指導実績は十分か
小論文は特殊な科目だけに、講師の指導実績は重要なポイントです。
ただし、塾の公式サイトの情報を見るだけでは、各講師の小論文の指導実績を確認するのは難しいです。
入塾前に体験授業を受けられる塾であれば、体験授業後の塾長や教室長との面談で、講師の小論文指導実績について聞いてみるとよいでしょう。
志望大学・学部への合格実績があるか
自分が志望している大学や学部への合格実績が豊富な塾を選ぶことが重要なのは、通常の塾選びと同様です。
とくに、小論文はほかの科目よりも大学・学部ごとの傾向が色濃く出やすい科目です。志望大学や学部への合格実績が豊富な塾であれば、それだけ傾向に沿った指導を受けやすくなるでしょう。
添削の回数
小論文は、自分の書いた文章に対する添削を繰り返してもらうことで上達していきます。
「最初に書いた原稿を添削してもらう」「添削を受けて自分で修正した原稿を再度チェックしてもらう」ために、ひとつの小論文に対して最低限2回は添削指導をおこなってもらう必要があります。
入塾前の面談や説明会で小論文のフィードバック体制について相談し、現在の自分のレベルに適した体制が組まれているか確認するようにしましょう。
自宅や学校からアクセスがよいか
自宅や学校の近くで無理せず通える立地であることは、塾選びに置いて重要な点のひとつです。
塾には継続して通うことになるため、遠い塾だと通塾だけでストレスや疲労が溜まってしまいます。
また、塾の授業が終わるのは夜遅くになることも。できるだけ安全に通塾することを考えて、人通りの多い道や大通りを通って帰宅できるかどうかも確認しておくとよいでしょう。
小論文対策ができるおすすめの塾15選
小論文は主に総合型選抜で出題される科目なので、塾を選ぶ際は総合型選抜対策ができる塾を中心に検討することになります。
小論文対策ができるおすすめの塾を、個別指導塾と集団授業塾に分けて以下で紹介します。
個別指導塾:東京個別指導学院(ベネッセグループ)
東京個別指導学院(ベネッセグループ)は、選べる担当講師やオーダーメイドカリキュラムが魅力の個別指導塾です。
1対1または1対2の個別指導なので、周りの生徒に影響されることなく、勉強に集中することができます。
一人ひとりにあったカリキュラムを組んでもらえるので、小論文対策を中心に据えつつ、入試に必要なほかの科目の対策をおこなってもらうことも可能です。
ベネッセグループならではの豊富で確かな情報をフル活用した個別サポートで、大学受験合格へと導きます。
個別指導塾:個別指導 スクールIE
個別指導 スクールIEは、講師1人に生徒2人までの完全担任制個別指導です。
独自の個性診断テストETS(やる気アップシステム)で生徒の個性や性格・学習習慣・生活習慣を分析し、やる気が出る・やる気が続く指導方法と学習プランを導き出します。
総合型選抜に特化した講座を設けており、小論文だけでなく、面接やプレゼンテーションの対策も可能です。
総合型選抜での受験に対して幅広くフォローしてほしい方には、とくにおすすめです。
個別指導塾:個別指導学院フリーステップ
個別指導学院フリーステップは、採用率30%以下の厳選された講師のみが授業をおこなう個別指導塾です。生徒一人ひとりに「今何が必要なのか」を考え、入試情報の提供や学習指導、進路指導をしています。
家にいながら総合型選抜対策ができる「総合型選抜対策オンラインコース」のひとつとして「オンライン小論文対策コース基礎編」「オンライン小論文対策コース実践編」を設けており、小論文の作成に必要な思考力・判断力・表現力を養います。
基礎編は生徒4人でディスカッションと基礎の授業がおこなわれ、実践編では講師と生徒が1対1で小論文作成に必要な考え方や書き方の指導がおこなわれます。
受講後は担当者によるフォローアップ面談も実施されるので、安心して受講できるでしょう。
個別指導塾:個別指導の明光義塾
個別指導の明光義塾は、生徒一人ひとりの悩みや課題に向き合い、オーダーメイドの学習プランを提案してくれる個別指導塾です。個別指導のパイオニアとして長年培った経験とノウハウを活かし、生徒自らが考えることを重視した指導をおこなっています。
総合型選抜の対策コースを複数設けており、そのなかのひとつとして「小論文・面接対策」があります。
高校1年生~3年生を対象にしており、小論文作成の土台となる読解力の向上から志望校別の小論文対策まで、個別指導と映像授業などのコンテンツを活用した指導を実施しています。
小論文対策を含めた対策をはやい時期から対策を始めることで、高い評定平均値をとることにつながり、総合型選抜に出願できる可能性が高まるでしょう。
個別指導塾:栄光の個別ビザビ
栄光の個別ビザビは、大手塾「栄光ゼミナール」のノウハウを活かした授業が魅力の個別指導塾です。生徒自身に「授業がわかる」楽しさを感じてもらうことでやる気を引き出し、成績向上につなげます。
生徒にあわせたカリキュラムで受講が可能で、志望校にあわせて小論文対策や面接対策も実施しています。総合型選抜の受験を視野に入れている場合は、面談等で考えを伝えましょう。
個別指導塾:関西個別指導学院(ベネッセグループ)
関西個別指導学院(ベネッセグループ)は、実際に授業を受けたうえで選んだ講師に継続して授業をおこなってもらえる個別指導塾です。
指導方針や授業の進め方が自分にあっていることを確認してから担当になってもらえるので、勉強へのモチベーションが維持しやすくなります。
講師はコーチングに特化した独自の研修でスキルを磨いているため、授業を受けることでより主体的に勉強に取り組めるようになるでしょう。
小論文だけではなく、受験に必要なさまざまな科目に対する指導を受けられるのも魅力です。
個別指導塾:武田塾
武田塾は、一般的な学校や塾のような講師による授業はおこなわず、生徒の自学自習のサポートを中心とした指導を実施している個別指導塾です。
授業をしない代わりに、勉強を自分で「やってみる」ことや自分で「できる」ことに重点を置き、生徒の自主学習と講師による「テスト・フィードバック」で学力を育んでいます。
授業はしないものの、生徒それぞれに個別カウンセリングをおこない、志望校などからオーダーメイドの特訓カリキュラムを作成します。
小論文の添削指導にも対応しているので、何度も添削を繰り返してもらうなかで、小論文の実力を伸ばしていけるでしょう。
個別指導塾:個別指導学院サクシード
個別指導学院サクシードは、高い指導力を持つ講師陣が勉強のやり方から丁寧に指導し、やればできると自信をもってもらうことからスタートする個別指導塾です。
きめ細かな指導が受けたい、自立学習を身につけたいなど、さまざまな目的に応じた個別指導をおこなっているので、小論文対策のカリキュラムを組んでもらうこともできます。
総合型選抜・推薦入試対策コースのなかには「小論文強化コース」があり、文章作成に強い講師が小論文の対策・添削をおこないます。
小論文作成の基礎から受験本番を意識した練習など、合格に向けたきめ細かなサポートが受けられます。
個別指導塾:個別指導WAM
個別指導WAMは、指導経験豊富なプロ講師陣による指導が受けられる個別指導塾です。
学習のことをなんでも相談できる教育アドバイザーに、授業内容以外のことも親身にサポートしてもらえる点も魅力です。
総合型選抜・学校推薦型選抜対策として、小論文や志望理由書の書き方指導、実践的な面接指導もおこなっています。小論文指導では「型」の理解を促し、文章が苦手な生徒でも合格点を取れるよう指導を進めるため、「何を書けばよいのかわからない」という生徒にも向いています。
総合型選抜と一般選抜の両方に対する対策も可能なので、どちらも受けようと考えている方にはおすすめです。
個別指導塾:ITTO個別指導学院
ITTO個別指導学院は、生徒のペースにあわせたきめ細やかな指導を実施している個別指導塾です。担当講師を指名できるので、前向きな気持ちで授業を受けることができます。
一人ひとりの目標・目的にあわせた最適なカリキュラムを提案しているので、小論文対策の指導や実力アップも期待できるでしょう。
集団授業塾:湘南ゼミナール 高等部
湘南ゼミナール 高等部は、「湘ゼミ合格逆算カリキュラムⓇ」という独自のカリキュラムをもとに学びを提供する塾です。
「湘ゼミ合格逆算カリキュラムⓇ」には、湘南ゼミナールが40年以上にわたり培ってきた指導ノウハウが凝縮されているので、効率的かつ着実に学力を伸ばすことができます。
総合型選抜・推薦入試対策として、集団授業と個別指導を組み合わせ、インプットとアウトプットを繰り返す指導で生徒が持っている考えを磨け上げてきます。
総合型選抜・推薦入試に加えて一般入試の対策も受講できるので、両立に不安を感じている方は相談してみてはいかがでしょうか。
集団授業塾:創研学院(首都圏)・創研学院(西日本)
創研学院は、復習を重視し、塾で学んだ内容を家庭学習でしっかり復習し習慣化する指導をおこなっている塾です。
生徒や保護者とのコミュニケーションを大切にしており、最新の入試情報の提供や進路相談、個別相談などを随時おこなっています。
生徒がすぐに質問できる体制を整えているので、生徒が「わからない」状態でいる時間が短く、勉強に対するやる気につながります。
入試頻出ポイントで確実に得点できるような指導を実施しているので、小論文以外の部分での得点力向上も期待できるでしょう。
集団授業塾:臨海セミナー 大学受験科
臨海セミナー 大学受験科は、少人数制のライブ授業や講師との共演授業を通して、生徒の基礎学力を向上させることを重視している塾です。
現役合格を果たした優秀な臨海卒業生による個別指導集団「T.A.(ティーチングアシスタント)」が、学習上のアドバイスや進路相談、精神面のケアなどを多岐にわたり担当しています。
定期的におこなわれる個人面談では、これからすべきことや自習時間での学習法など、幅広い観点からのアドバイスをもらえます。
総合型選抜の対策として、小論文対策を含めた指導を実施しています。小論文対策だけでなく面接指導や志望理由書の添削なども受けられるので、総合型選抜での受験に対する全面的なサポートが期待できるでしょう。
集団授業塾:みやうち塾
みやうち塾は、先取りペース&アウトプット重視の授業で理解度・定着度を高める塾です。
英語と国語は自分のペースでレベルUPできる無学年制を採用しているので、自分の習熟度にあった学習が可能です。
原理や原則から深く理解することを重視しているので、これまで解いたことがないような応用問題に出会ったときでも、基本的な考え方の組み合わせで答えを導き出せるような力をつけることが期待できます。
集団授業塾:京都進学セミナー
京都進学セミナーは、地元密着型の学習塾として30年以上の指導実績を誇り、生徒参加型の集団授業が強みの塾です。
講師が生徒と連携を取って学習することの楽しさを実感できる授業を展開し、生徒全員がモチベーションを高く維持しながら正しい学習方法を継続できるようにサポートしています。また、最低年3回は面談を実施し、さまざまな情報、学習内容、勉強法などのアドバイスをおこなっています。
高校生向けとして大学受験対策コースと学校定期テスト対策コースが設けられており、学校定期テスト対策コースで総合型選抜や指定校推薦対策が可能です。
塾以外でも小論文対策はできる?
小論文対策として、塾に通わない学生も一定数います。
しかし、文章の読解力や文章作成能力に自信がない方には塾での対策をおすすめします。読解力といった基礎の指導をはじめとして、段階を踏んで指導してくれるため、苦手を克服しながら合格ラインの答案作成を目指すことができるでしょう。
もちろん、学校の先生に添削や指導をお願いするのもひとつの手ですが、塾や塾講師には長年蓄積されたノウハウがあり、通塾によってそれらを活かした指導を受けられる点は大きなメリットといえます。
小論文対策の実績が豊富な塾を選ぼう!
小論文では、指示されたテーマについて自分で筋道を立てて、それを論理的に説明することが求められます。
また、序論、本論、結論の3つに分けて構成されるように、一般的な「型」が決まっており、その型に当てはまるように文章を構成する必要があります。
小論文対策の経験が豊富な講師が在籍している塾に通い、添削・指導を受けるのが、小論文対策の近道です。
本記事で紹介した塾も参考にしつつ、自分にあった塾を選び志望校合格を目指しましょう!