大学受験を控える高校生にとって、夏期講習は受験勉強の重要な節目です。しかし、塾や予備校の選択肢は多く費用も大きく異なるため、選ぶ際には迷いも多いでしょう。
本記事では、大手塾・予備校の夏期講習費用の相場をご紹介します。また、塾や予備校独自の割引や自治体の補助制度の活用、オンライン塾の選択など、賢く費用を抑えるコツもお伝えします。
夏期講習選びで見落としがちな注意点も解説するので、ご自身にあった講習を探す際の参考にしてください。
- 【大学受験】夏期講習の費用はいくら?大手塾・予備校の例を紹介
- Ameba塾探しに寄せられた料金の口コミ・評判をチェック!
- 【大学受験】夏期講習にお得に通うコツ
- 早期申し込み割引や兄弟割引など塾の割引制度を活用する
- 地域の補助制度や助成金を利用する
- 通塾コストがかからないオンライン塾を利用する
- 塾の無料体験授業を活用する
- 大学受験対策として夏期講習を選ぶ際の注意点
- 夏期講習の日程・スケジュールを確認する
- 通塾にかかるトータルの費用を想定する
- 塾・予備校の合格実績を確認する
- 塾・予備校の授業形式を確認する
- 講師や指導方法・雰囲気があっているか確認する
- 自宅や高校から通いやすい立地か確認する
- 複数の塾を比較する
- 【大学受験】夏期講習の費用は1講座1.2万~2.8万円程度!通常授業の費用も想定して塾を選ぼう
【大学受験】夏期講習の費用はいくら?大手塾・予備校の例を紹介
大学受験を控える高校生にとって、夏期講習は学習の重要な節目となります。塾や予備校によって費用体系や講座内容は大きく異なるため、まず大手塾・予備校の夏期講習費用を比較してみましょう。
【大手塾・予備校の夏期講習費用比較表(※)】
塾・予備校名 | 基本受講料(1講座あたり) | 受講期間 | 講座形式 | 特徴・割引制度 |
---|---|---|---|---|
・20,200円(90分×5回) ・塾生は19,700円 | 7月20日~8月28日 | 対面・オンライン・映像 | ・高1・高2生向け500円講座あり
・塾生割引あり | |
・28,000円(50分×12回) ・19,000円(50分×6回) ・12,500円(50分×3回) | 7月10日〜8月28日 | 対面・映像 | ・自習室無料利用可 ・進路相談サービス ・スマホ家庭教師manabo利用可 | |
・16,000円(90分×4回)
・小論文テスト:18,900円(180分×4回) | 7月15日〜 | 対面・映像 | ・初めての利用者は2講座無料
・入会金不要 ・自習室利用可(8月下旬まで) ・学期+講習パック割引あり | |
・18,500円(80分×6回)
※講習生は19,000円 ・夏期特訓(3日間集中):51,500円 ※講習生は53,000円 | 7月4日~8月28日 | 対面・映像 | ・単科形式で1講座から受講可
・自習室無料利用可 ・受験コンサルタントによる個別相談あり |
大学受験の夏期講習にかかる費用は、1講座あたり12,000円~28,000円程度が相場となっています。講座の時間数や回数によっても価格は異なるため、受講科目数によっては総額で10万円を超えるケースもあるでしょう。
※ 2025年3月28日現在。2024年の夏期講習情報を参考にしています。
Ameba塾探しに寄せられた料金の口コミ・評判をチェック!
大手塾・予備校に通った方の口コミもチェックしておきましょう。
夏期講習だけ通塾したという方は少数ですが、上記以外に「思っていたよりも夏期講習や冬期講習の費用が高かった」という意見もあります。
金額は、あくまでも塾や受講科目数などによって変動します。気になる塾の費用は各教室に詳細を問い合わせて確認してみてくださいね。
【大学受験】夏期講習にお得に通うコツ
大学受験を控えた高校生にとって夏期講習は効果的な学習機会ですが、費用負担は決して少なくありません。「できるだけ安い料金で通塾したい」と考える方もいるでしょう。
予算を抑えながら質の高い授業を受講することは可能です。ここでは、夏期講習をお得に活用するための実践的なコツをご紹介します。納得いく塾選びの参考にしてくださいね。
早期申し込み割引や兄弟割引など塾の割引制度を活用する
大手予備校や塾では、独自の割引制度が存在します。
早期に申し込むことで受講料が10〜20%割引になったり、入会金が無料になったりする早期申込割引が一例です。また、兄や姉が通っている場合に適用される兄弟割引や、友人を紹介すると双方に特典が付く友人紹介割引も見逃せません。
ほかにも、複数講座の同時申込で割引率がアップする制度もあります。
期間限定のキャンペーンであることも多いため、公式サイトの情報をこまめにチェックすることが大切です。SNSやメールマガジンでキャンペーン情報を発信している塾も多いので、積極的に情報収集していきましょう。
地域の補助制度や助成金を利用する
学費負担を軽減する公的支援制度も確認しましょう。地方公共団体によっては、経済的に厳しい家庭の教育を支援する制度を設けています。
たとえば東京都の「受験生チャレンジ支援貸付事業」は、中学3年生・高校3年生を対象に、学習塾の受講料や受験料を無利子で貸し付けるプログラムです(※1)。最大の魅力は進学した場合に返済が免除される点で、例年利用者の99%が免除対象になっています(※2)。
所得制限や申請手続きについては、お住まいの地域の公式サイトや窓口で確認することをおすすめします。早めに情報収集をし、申請に必要な書類も事前に揃えておくと安心です。
※1 参考:東京都社会福祉協議会「受験生チャレンジ支援貸付事業サイト」
※2 参考:渋谷区「受験生チャレンジ支援貸付事業」
通塾コストがかからないオンライン塾を利用する
費用を抑えるなら、近年急速に普及しているオンライン塾の活用もひとつの手段です。実際にオンライン塾は、従来の実店舗型の塾と比較して授業料が数十パーセント程度安く設定されている傾向があります。教室の賃料や光熱費などの固定費が削減できるためです。さらに通学時間がゼロになるため、時間的・経済的両面に大きなメリットがあります。
最新テクノロジーを駆使した学習システムも魅力のひとつです。AIが生徒の苦手分野を分析して問題を出題したり、クラウド上で教材や学習履歴が一元管理されたりするため、個別に最適化された効率的な学習が可能になっています。
ただし、自分でスケジュールを管理し学習を継続する強い意志が必要なのも事実です。集中力に自信がない場合は、リアルタイムで講師とのやり取りができるタイプのオンライン個別指導がおこなわれている夏期講習を選ぶと、挫折リスクを減らせるでしょう。
塾の無料体験授業を活用する
夏休みシーズンには、多くの予備校や塾が体験授業を兼ねた無料の夏期講習を実施しています。質の高い講義を費用負担なしで受けられる絶好の機会といえるでしょう。
大手予備校では、人気講師による特別講座や受験のポイントを押さえた集中講義など、通常では受けられない特別コンテンツを用意しているケースもあります。
まだ塾選びで迷っている方や、現在の塾に満足していない方にとって、複数の塾の雰囲気や教え方を実際に体験できる貴重なチャンスです。夏休み中は時間的余裕もあるため、自分にとって最適な学習環境を見つけるために活用しましょう。
大学受験対策として夏期講習を選ぶ際の注意点
夏期講習は受験対策にも重要な機会ですが、選び方によって効果に大きな差が生じます。限られた時間と予算で最大の成果を上げるためには、ポイントを押さえておくことが大切です。
ここでは、夏期講習を選ぶ際にとくに注意すべき点を解説していきます。
夏期講習の日程・スケジュールを確認する
夏期講習を選ぶ際は、講習期間や授業時間帯を自分の生活リズムと照らし合わせることが重要です。部活動や家族の予定、アルバイトなどと重なっていないか、確認しておきましょう。
また、意欲的になりすぎて複数の講座を詰め込みすぎると、内容を十分に理解できないまま進んでしまう可能性があります。夏期講習では、授業だけでなく事前・事後の学習が求められるケースも多いため、表面上の授業時間だけでなく、復習や宿題にかかる時間も考慮したスケジュール設計が大切です。
通塾にかかるトータルの費用を想定する
夏期講習の費用だけでなく、そのあとの通常授業に継続して通う場合のトータルコストを見据えておくことも重要なポイントです。
夏期講習は無料や特別価格で提供されていても、秋以降の通常授業は本来の料金体系が適用されます。大学受験向けの塾や予備校の通常授業料は一般的に月額3〜4万円程度が相場ですが、実際には志望校のレベルや受講する科目数によって費用は大きく変わります。
また、教材費や模試代なども別途必要になるケースが多いため、年間でのトータル費用を把握しておくことが大切です。
料金体系が複雑で公式サイトだけではわかりにくい場合は、直接教室に問いあわせるか、無料体験時の個別面談で詳細を確認するとよいでしょう。
塾・予備校の合格実績を確認する
夏期講習を選ぶ際には、その塾や予備校の合格実績もチェックしましょう。とくに志望校やそれと同レベルの大学への合格者数が多いかどうかは、指導の質や対策の的確さを判断する重要な指標となります。
たとえば医学部志望なら医学部への合格者数、早慶上智志望ならGMARCH以上への合格実績などを確認するとよいでしょう。合格実績が豊富な塾ほど、入試傾向の分析力や効果的な学習法のノウハウが蓄積されている可能性が高いと考えられます。
塾や予備校によっては、その学校の卒業生や合格者がチューターやアシスタントとして勤務していることもあります。実際に合格を勝ち取った先輩から直接アドバイスを受けられる環境は、モチベーション維持にも効果的です。
塾・予備校の授業形式を確認する
夏期講習では一般的に「集団授業」「個別指導」「オンライン授業」の3つの形式があり、それぞれ特性が異なります。
集団授業は講師の熱気や生徒間の競争意識で学習意欲が高まりやすい環境といえるでしょう。周囲の刺激を受けてモチベーションを維持できるタイプにおすすめの受講形式です。
個別指導は自分のペースで弱点克服に集中できる利点があります。質問がしやすく、苦手科目の克服や志望校対策など、ピンポイントで指導を受けたい生徒に向いています。
オンライン授業は時間や場所の制約がなく、自分のスケジュールで学習できる柔軟性が魅力です。自己管理能力が高く、デジタルツールに抵抗感がない生徒に適しています。
一方で、自分に合わない形式を選ぶと、学習効率が大幅に下がるリスクがあります。たとえば、質問が苦手な生徒が大人数の集団授業を選ぶと、理解が不十分なまま進んでしまうでしょう。集中力に課題がある生徒がオンライン授業を選ぶと、学習が後回しになりがちです。事前に体験授業を受けて、自分にあった形式を見極めましょう。
講師や指導方法・雰囲気があっているか確認する
夏期講習選びでは、講師や指導方法との相性も大切です。どんなに評判のよい塾でも、講師の話し方や教え方が自分にあわなければ効果は半減してしまいます。
たとえば、淡々と論理的に説明するタイプの講師と、ユーモアを交えながら教えるタイプの講師では、理解度や集中力に大きな差が生じる可能性があります。
また、塾全体の雰囲気も長期的な学習に大きく影響します。自習室が静かに集中できる環境か、教室が清潔で過ごしやすいか、周囲の生徒の学習意欲は高いかなど、一見些細に思える環境要因が学習効率を左右するでしょう。
これらの要素が自分にあわないと感じると、次第に通塾すること自体がストレスとなり、モチベーションの低下を招きます。
無料体験授業では講義内容だけでなく、これらの相性の部分も意識的にチェックし、長期的に継続できる環境を見つけることが大切です。
自宅や高校から通いやすい立地か確認する
立地条件も塾選びの重要なポイントです。とくに高校生の場合、放課後に直接塾へ向かうケースが多いため、高校からのアクセスの良さは日々の負担に直結します。たとえば、高校の最寄り駅から直通の路線上にある塾や、一本で行ける場所は通学時間の短縮になります。
交通費や所要時間を考慮すると、少し授業料が高くても自宅や学校の近くの塾を選ぶ方が総合的にはメリットがあるケースも多いでしょう。
また、夏期講習後も継続して通う可能性を視野に入れると、冬場の天候や日没後の安全性も考慮すべき要素です。授業終了時刻が遅い場合、帰宅時の安全面から保護者の送迎が必要になることもあります。その際、保護者が迎えに行きやすい立地かどうかも検討しておくとよいでしょう。
駅から塾までの道のりが暗い場所や人通りが少ないエリアを避けるなど、安全面の配慮も大切です。通塾の負担が少ないほど、長期的に学習に集中できる環境が整います。
複数の塾を比較する
塾選びでは、ひとつの塾だけでなく複数の塾を比較検討することが理想的です。
とくに夏期講習を塾通いの第一歩としたい場合は、2〜3校の講習を体験してみると、指導方法や教材の違いが明確になります。各塾の特色や強みは実際に体験してみないとわからない部分も多いため、比較することで自分に最適な環境を見つけやすくなるでしょう。
ただし、夏期講習期間は限られているため、複数の塾を同時に体験するのは時間的にも費用的にも難しい場合があります。そのような場合は、夏期講習前の6月ごろや、夏期講習後の9月以降に各塾が実施している通常の無料体験授業を活用するという選択肢もあります。
多くの塾では年間を通じて定期的に体験授業を実施しているため、じっくりと選ぶことができるでしょう。
【大学受験】夏期講習の費用は1講座1.2万~2.8万円程度!通常授業の費用も想定して塾を選ぼう
大学受験の夏期講習費用は1講座あたり12,000円~28,000円程度が相場で、複数科目受講では総額10万円以上になることも珍しくありません。
塾選びは費用だけでなく、講師の質や指導方法、自分との相性も重要な判断基準です。早期申込割引や兄弟割引などの制度を活用すれば費用負担を軽減できます。また、夏期講習後も継続して通塾する場合は月額3~4万円程度の費用がかかるため、長期的な視点での予算計画が必要です。
まずは無料体験授業を活用して自分にあった環境を見つけ、夏休みという貴重な時間を最大限に活用しましょう。