塾では、夏休みや冬休みといった長期休みの期間、季節講習が実施されます。普段から塾に通っている場合、その塾の夏期講習や冬期講習を受けるのが一般的です。
しかし、なかには「ほかの塾の指導も受けてみたい」と、夏期講習などの期間だけ普段と違う塾に通うことを検討している方もいるかもしれません。
本記事では、中学生が夏期講習だけ違う塾に通うことはできるのかを解説します。そのうえで、夏期講習だけ違う塾に通うことのメリット・デメリットにも触れるので、現在塾に通っている中学生の方はぜひ参考にしてください。
- 中学生は夏期講習だけ違う塾に通えるのか
- 中学生が夏期講習だけ違う塾に通うメリット
- 授業形式を比較できる
- 違う塾の学習ノウハウを得られる
- 普段と違うテキストで学習ができる
- 普段と違うライバルができる
- キャンペーンや割引制度でお得に利用できる場合がある
- 中学生が夏期講習だけ違う塾に通うデメリット・リスク
- 今通っている塾のカリキュラムから逸れる可能性がある
- 塾の指導方法やレベルあわないリスクがある
- 慣れない環境でストレスがかかる可能性がある
- 通塾費用がかかる
- 夏期講習だけ違う塾に通う際の注意点
- 夏期講習の目標を設定しておく
- お子さんにあった授業形式の塾を選ぶ
- 今通っている塾のカリキュラムに支障がないか確認する
- 通塾のしやすさを確認する
- 夏期講習の費用を確認する
- 体験授業を利用する
- 無理のないスケジュールか確認する
- 目的意識を持って違う塾の夏期講習を受講しよう
中学生は夏期講習だけ違う塾に通えるのか
結論からお伝えすると、夏期講習の間だけ普段通っている塾とは別の塾に通うことは可能です。
夏期講習から通塾し、そのまま入塾する方も多く、塾にとっては普段通っていない生徒を呼び込む大きな機会です。
生徒にとってはよりよい学習環境を見つけるきっかけになるので、気になる塾がある場合は体験授業や夏期講習を活用していきましょう。
中学生が夏期講習だけ違う塾に通うメリット
中学生が今通っている塾とは違う塾の夏期講習に通うことには、以下に挙げるようなメリットがあります。
それぞれのメリットを、詳しく説明します。
授業形式を比較できる
普段通っている塾と授業形式が異なる塾に通えば、両者を比較した上で最適なほうを選ぶことができます。
たとえば、普段は集団授業で夏期講習では個別指導の塾に通えば、授業形式の違いを実感できるでしょう。集団授業の塾に通っていて、「授業中に気になるところをすぐに質問できたら」と思っていた方は、個別指導の塾での疑問解消のスピード感を魅力に感じるかもしれません。
個別指導の塾に通っていて、「講師との距離感は楽だけどなんだか集中しきれない」と感じていた方は、集団授業でほかの生徒と一緒に授業を受けることに刺激を受けるかもしれません。
授業形式はどちらがよいというわけではありませんが、自分にあっていると感じられる形式を選んだほうが、成績も伸びやすいでしょう。夏期講習で普段とは異なる授業形式の塾を選ぶことは、「自分にぴったりの塾を探す機会になる」という観点で意味があります。
違う塾の学習ノウハウを得られる
塾が変わって指導スタイルが変われば、教えてもらう学習ノウハウも変わるのが自然です。
学習ノウハウは多く知っているほど自分にあったものを選び効率的に勉強を進められるので、さまざまなノウハウを吸収することは確実にプラスに働きます。
別の塾に通うのは夏期講習の間だけだとしても、その後もそのノウハウを駆使しながら勉強することが可能です。
普段と違うテキストで学習ができる
塾によって授業で用いるテキストは異なるので、夏期講習だけ違う塾に通う場合、普段とは違うテキストを利用することになります。
同じ問題でも、テキストによって説明の内容や重視するポイントが変わることもあるので、ひとつの問題をさまざまな角度からとらえられるようになるでしょう。また、問題演習の量をこなすという意味でもプラスに捉えられます。
普段と違うライバルができる
周囲の生徒と切磋琢磨しながら高め合いたい方であれば、普段とは異なる環境に身を置くことで新たなライバルができることは、勉強意欲の向上につながるでしょう。
授業ごとにおこなわれる確認テストや小テストの点数が適宜貼り出されるような塾の場合、自分と同じぐらいの点数を取っているのが誰なのか、わかります。
夏期講習の間は自分と同じくらいの成績の生徒をライバルと仮定して、夏期講習が終わるまでに彼ら彼女らよりも点数を伸ばすことを意識しましょう。
キャンペーンや割引制度でお得に利用できる場合がある
塾によっては、普段通っていない生徒が夏期講習を受講する場合に、何講座分かの授業料が無料になるキャンペーンをおこなっていたり、割引制度を設けていたりすることがあります。
こういったキャンペーンや制度をうまく活用することで、普段通っている塾で夏期講習を受講するよりもお得になるケースもあります。
夏期講習を普段とは違う塾で受講する場合、キャンペーンや割引制度の有無を比較する際のポイントにしてもよいでしょう。
中学生が夏期講習だけ違う塾に通うデメリット・リスク
今通っている塾とは違う塾の夏期講習に通う際、以下のようなデメリット・リスクがある点は考慮しなければなりません。
それぞれについて、詳しく説明します。
今通っている塾のカリキュラムから逸れる可能性がある
塾によっては、夏期講習を通常授業のカリキュラムの一環としている場合もあります。
夏期講習だけ違う塾に通って9月からまた元の塾の授業を受講する場合、通常授業再開後の学習についていけなくなるかもしれません。
夏期講習がどのような形で進むかを事前に確認し、通常授業の一環として進むのであれば、ほかの塾の夏期講習を受講することを一度考え直してみたほうがよいでしょう。
塾の指導方法やレベルあわないリスクがある
違う塾の指導方針は、体験授業を受けたり実際に通ってみたりしないとわかりません。
合格実績があって魅力的に見えたとしても、いざ通ってみると子どもにはあわない可能性も考えられます。中学生にとって、夏期講習は学習のためのまとまった時間が取れる貴重な期間です。
Ameba塾探しには、授業の難易度がお子さんにあわず後悔したという口コミも寄せられいます。
指導方針があわない塾に通ってしまった場合、うまく学習が進まず期待した結果が得られないかもしれないのは、リスクといえるでしょう。
慣れない環境でストレスがかかる可能性がある
普段と異なる塾に通う場合、学習環境や指導方法に慣れるまでストレスを感じてしまうお子さんも多いでしょう。
集団授業の場合は、周りのクラスメイトとの人間関係も一から構築しなければなりません。もしも学習以外の面でストレスを抱えてしまうと、集中力の欠如やモチベーションの低下を招き、期待した学習効果が得られないリスクがあります。
塾の学習環境や指導方法など、塾への問い合わせで解決できる疑問点は、あらかじめ確認してから臨みましょう。
通塾費用がかかる
普段通っている塾の夏期講習にそのまま通っても、普段とは異なる塾の夏期講習に通っても、授業料をはじめとした通塾費用がかかることには変わりません。
ただし、普段通っている塾の夏期講習に通う場合、在籍生は割安な料金で講習を受けられることもあるので、普段とは違う塾の夏期講習に通うことでより費用がかかる可能性があります。
また、夏期講習で通う塾が家や学校から少し離れている場合、通塾のために電車やバスに乗ることで交通費がかかります。夏期講習を受講するために入塾金が必要な塾の場合、その費用も考慮しなければなりません。
夏期講習だけ違う塾に通う際の注意点
中学生が夏期講習だけ違う塾に通う場合、以下のような点に注意して塾を選びましょう。
夏期講習の目標を設定しておく
普段と違う塾の夏期講習に通うからには、きちんと目的意識を持ってもらう必要があります。
夏期講習は春期講習や冬期講習に比べて期間が長く、学習量も多いでしょう。その分、学力をつける絶好のチャンスです。
ただなんとなく時間を過ごすのではなく、夏期講習の期間を経てどのような状態になりたいのか、理想や目標を設定しておきましょう。
例として、以下のような目標が挙げられます。
自分の状況にあった目標を設定して、貴重な夏期講習の時間を無駄にしないように毎日を過ごしましょう。
お子さんにあった授業形式の塾を選ぶ
塾は、集団授業塾・個別指導塾に分けられます。夏期講習の期間だけと言っても、授業形式がお子さんにあっていないと、学習効果も得にくいでしょう。
現在通っている塾の形式がお子さんにあっているのであれば、無理にほかの授業形式を選ぶことはありません。ほかの生徒と切磋琢磨できる集団塾か、お子さんの理解度にあわせて柔軟な指導をしてくれる個別塾か、よりモチベーション高く取り組めるほうを選びましょう。
今通っている塾のカリキュラムに支障がないか確認する
夏期講習だけ違う塾に通う場合、普段通っている塾のカリキュラムからそれてしまう場合があります。
復習の機会になるはずが、初めて触れる単元の授業がおこなわれたり、対策したい箇所が触れられかったりする可能性もゼロではありません。
普段通っている塾が、9月以降どのようなカリキュラムで進むのか、また、検討中の塾では夏期講習で何を学習するのか、それぞれ内容を確認したうえで受講の判断をしましょう。
通塾のしやすさを確認する
夏期講習は、連日長時間開催されます。
通塾に時間がかかると、その分休息や予習復習に割く時間が削られてしまします。また、連日の受講による疲れに加えて、通塾による疲れがたまってしまうでしょう。
できるだけ自宅から通いやすい場所にある塾を選びましょう。
夏期講習の費用を確認する
夏期講習は、通常授業とは別に費用がかかることが一般的です。そして、費用は塾や学年・地域によって異なります。
申し込み前に公式サイトや資料で必ず費用を確認し、費用対効果が得られるものかどうか判断してから申し込むようにしましょう。
体験授業を利用する
体験授業の制度がある塾であれば、夏期講習を申し込む前に体験授業を受けるのがおすすめです。体験授業を受けることで、塾の雰囲気や授業の進度、講師の教え方などを事前に確認することができます。
塾によっては、体験授業前後に面談の時間が設けられていることもあります。体験授業中のお子さんの様子を教えてもらえたり、夏期講習のカリキュラムの相談ができたりするので、その内容からも踏まえて信頼できる塾かどうかが判断できるでしょう。
とくに個別指導塾の場合、お子さんと講師との相性が学習効果に直結するといっても過言ではありません。事前に相性の良し悪しを確認するという意味でも、体験授業を実施している場合は必ず利用することをおすすめします。
無理のないスケジュールか確認する
夏期講習の開催スケジュールは塾によって異なります。あくまでも、お子さんにとって無理のないスケジュールで受講できるところを選びましょう。
塾では講師による質の高い授業を受けられるので、授業が終わった直後は「わかったつもり」になることが多いです。しかし、授業の内容を定着させるためには、きちんと復習することが欠かせません。
夏期講習での受講数を増やしすぎると、自学自習で復習するための時間が確保できずに、「わかったつもり」で終わってしまう可能性があります。授業と復習を無理なくこなせるスケジュールになっていることが重要です。
また、部活に入っている方の場合、夏休みは練習や合宿・試合などに時間を取られることも多いです。部活と夏期講習を無理なく両立できるスケジュールになっているかどうかも、確認しましょう。
目的意識を持って違う塾の夏期講習を受講しよう
夏期講習の間だけ違う塾に通うことには、子どもにあった授業形式を探れたり、普段とは違う環境で切磋琢磨できたりといったメリットがあります。
その反面、普段通っている塾の夏期講習を受講しないことで授業内容についていけなくなったり、夏期講習で選んだ塾があわずに勉強に集中できなかったりといったデメリットがあることも、把握しておかなければなりません。
夏期講習という貴重な機会をしっかりと活用して成績を伸ばすためには、子どもにあった塾を選ぶことが重要です。「Ameba塾探し」ではさまざまな塾の特徴や塾に通っていた生徒の口コミも確認できます。
夏休みの間に子どもを通わせる塾をお探しの保護者の方は、ぜひAmeba塾探しを参考にしてください。