お子さんを塾に通わせる際、「何時まで授業があるのか」「帰宅時間は大丈夫か」と心配になる保護者の方は多いでしょう。
塾の授業時間は学年によって異なり、21時や22時ごろまで続くケースもあります。夜遅い時間の通塾は、子どもの安全面や生活リズムへの影響が気になるところです。
お子さんの安全と健全な生活リズムを守るためには、授業の終了時間だけでなく、通塾距離、送迎の必要性、食事のタイミングなど、多角的な視点からの検討が必要です。
本記事では、小中高生別の塾の時間例と、通塾時に気をつけるべきポイント、塾選びで考慮すべき6つのポイントについて詳しく解説します。お子さんにあわせた安全で無理のない塾選びの参考にしてください。
塾は何時まで?帰りの時間例を小中高別に解説
塾の授業終了時間は学年によって異なります。小学生は比較的早い時間に終わる一方で、中学生・高校生と学年が上がるにつれて終了時間が遅くなる傾向があります。
学年ごとの一般的な塾の時間帯と、それに伴う帰宅時間の目安について、具体例を挙げながら解説していきます。
小学生の塾の時間例
小学生の塾の授業は、一般的に夕方から夜の早い時間帯に設定されています。ただし、塾や教室、学年によって授業時間は異なるため、入塾前に確認が必要です。
以下は主な塾の授業時間の一例です。
【小学生の塾時間例(※)】
塾名 | 主な授業時間帯 |
---|---|
17:00~19:40 | |
17:00~20:00 | |
16:50~19:20 | |
17:00〜19:50(4年生) 17:10〜21:00(5年生) | |
17:20~19:25 |
※授業時間帯は教室や学年によって異なります。詳細は公式サイトをご確認いただくか、お近くの教室へお問い合わせください。
学年が上がるにつれて授業時間も長くなる傾向にあり、とくに中学受験コースでは19時以降まで授業がおこなわれることもあります。
なお、上記の授業時間帯はあくまでも一部の教室の例であるため、各塾の正確な時間割については、直接教室にご確認ください。
中学生・高校生の塾の時間例
中学生・高校生の塾の授業は、部活動後でも通えるよう夕方以降に設定されています。一般的に16時ごろから始まり、21時過ぎまで続くのが特徴です。
【中学生・高校生の塾時間例(※)】
塾名 | 主な授業時間帯 |
---|---|
16:20〜21:10 | |
17:00~21:20 | |
16:40〜21:20 | |
17:00〜21:30 | |
15:30〜21:20 |
※授業時間帯は教室や学年によって異なります。詳細は公式サイトをご確認いただくか、お近くの教室へお問い合わせください。
個別指導塾では比較的柔軟に時間を選べるため、部活動や学校行事との両立がしやすくなっています。とくに高校生の場合は、受験対策で夜遅くまで自習室を利用することも多いでしょう。
なお、上記の授業時間帯はあくまでも一部の教室の例であるため、各塾の正確な時間割については、直接教室にご確認ください。
子どもの安全や生活リズムを守るポイント
夜間の通塾は、子どもの安全と生活リズムに大きな影響を与えます。学年によって塾の終了時間は異なりますが、帰宅時の防犯対策や睡眠時間の確保は共通の課題です。
帰宅方法、防犯対策、生活リズムの3つの観点から、注意すべきポイントを確認していきましょう。
できるだけ一人での帰宅は避ける
塾からの帰宅時は、できるだけ一人での移動を避けることが重要です。
とくに、小学生は保護者の送迎や友だちとの集団下校を心がけましょう。中学生や高校生で21時過ぎの帰宅となる場合にも、住宅街などは人通りが少なくなるため、友人と一緒に帰る、街灯が多い人通りのある道を通るのが安心です。
交通機関を利用する場合は終電の時刻を確認し、なるべく友だちや親と行動を共にすることが望ましいです。やむを得ず一人になる場合は防犯ブザーを携帯し、周囲に気を付けながら歩くよう心がけることが大切です。
防犯と緊急時の対策を確認しておく
夜間の通塾では、事前の防犯対策と緊急時の準備が欠かせません。親子で通塾ルートを実際に歩き、注意すべき場所(人通りの少ない道路、高い塀の近く、駐車場など)を確認しておきましょう。
同時に「こども110番の家」や交番、24時間営業のコンビニなど、緊急時に助けを求められる場所もチェックします。防犯ブザーを携帯し、あらかじめ使い方を練習しておくことも重要です。
また、子どものスマートフォンにGPS機能をつけることで、保護者が位置情報を確認できるようにしておくと安心です。塾帰りは集中力が低下している状態のため、スマートフォンを見ながら歩くようなことは避け、周囲への注意を怠らないよう子どもに伝えましょう。
帰宅後の生活リズムを整える
塾からの帰宅時間が遅くなると、生活リズムが乱れやすくなります。
小学生は遅くとも20時には帰宅し、速やかに夕食と入浴を済ませて十分な睡眠時間を確保しましょう。中学生の場合、授業終了が21時前後になることも多く、帰宅は21時30分ごろになることもあります。夕食は授業前に取るか帰宅後に取るか、部活動の終了時間や体調にあわせて決めることが大切です。
高校生、とくに大学受験生は22時近くまで自習室を利用することもありますが、睡眠時間の確保が学習効率に直結することを意識しましょう。帰宅後はスマートフォンの使用を控え、すぐに就寝準備に入ることで、翌日の学校生活に支障が出ないよう配慮することが重要です。
通塾時間に関連して考慮すべき5つのこと
塾選びでは授業の終了時間だけでなく、子どもの生活全体への影響を考える必要があります。送迎の有無、食事のタイミング、通塾距離など、多角的な視点から検討することで、より適切な塾を選べるでしょう。
ここでは、通塾時間に関連する5つのポイントを解説します。
自宅から塾までの距離は適切か
塾までの距離は、とくに夜間の通塾において安全面で重要な要素となります。
距離が長いほど防犯上のリスクが高まるため、必ずしも遠方の有名塾が最適とは限りません。通塾の負担や安全面を考慮すると、自宅から30分以内で通える塾を選ぶのが理想的でしょう。
保護者の送迎が必要か
保護者による送迎は、子どもの安全を確保するもっとも確実な方法です。とくに小学生や夜間の通塾では、犯罪被害のリスクを考えると保護者が送迎することが望ましいでしょう。
仕事などで送迎が難しい場合は、塾の送迎バスがあるかどうかも確認してみてください。授業時間帯を早めに設定したり、行きは子どもだけでも帰りだけ迎えに行ったりするなど、負担を軽減する方法もあります。
中学生以上で自立を促したい場合でも、塾までの距離や通学路の安全性、子どもの成長度合いで総合的に判断することが重要です。家庭の事情にあわせて、最適な送迎方法を選択しましょう。
軽食やお弁当などの用意が必要か
部活動後に塾へ向かう中学生や高校生にとって、適切な栄養補給は学習効率に大きく影響します。
授業前に夕食を食べるか、軽食で済ませるかは子どもの体調や好みにあわせて決めることが大切です。授業前に食べる場合は、おにぎりやサンドイッチなど消化のよいメニューがおすすめですが、食べ過ぎると眠くなることもあるので注意しましょう。
一方、授業後に夕食をとる場合は、翌朝の食欲に影響しない適量を心がけることが重要です。
塾によっては飲食スペースが設けられているところもあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。
子どもの位置確認はどうするか
スマートフォンにGPSアプリを導入すれば、子どもの現在地をリアルタイムで把握でき、「今どこにいるのか」「予定通りに帰宅できているか」といった心配を軽減できます。
塾によっては入退室管理システムを導入しており、子どもが塾を出た際に保護者へ自動的にメールが送信される仕組みもあります。
ただし、位置確認をおこなう際は子どもとしっかり話しあうことが重要です。過度な監視は子どもの自立を妨げる可能性もあるため、プライバシーと安全のバランスを考慮しながら、お互いが納得できる方法を見つけましょう。
自習室はどこまで活用できるか
多くの塾では22時ごろまで自習室を開放しており、家では集中できない子どもも効率的に学習を進められます。とくに定期テスト前や受験シーズンには、授業後も自習室で勉強を続ける生徒が増えるでしょう。
ただし、自習室の活用には注意が必要です。あまりに遅くまで残っていると、帰宅時間が遅くなり生活リズムが乱れる原因となります。睡眠不足は翌日の学習効率を低下させるため、適切な制限時間を設けることが大切です。
子どもと話し合い、「21時30分まで」「週に4回まで」など、健康的な学習習慣を維持できるルールを決めておきましょう。
安全面と生活リズムへの影響をふまえて塾を選ぼう
塾の授業時間や終了時間は、子どもの安全と生活リズムに大きな影響を与えます。小学生から高校生まで、学年によって適切な授業時間帯は異なりますが、通塾距離、送迎の有無、食事のタイミングなど、多角的な視点から塾選びを検討することが重要です。
よい塾との出会いは、子どもの学習意欲を高め、成績向上につながる大きな一歩となります。何よりも大切なのは、子どもの安全と健康的な生活リズムを第一に考えることです。入塾前には体験授業に参加し、実際の雰囲気や授業時間帯が子どもにあっているかを確認することをおすすめします。
その際に役に立つのが、これまでに通塾した方の口コミや評判です。たとえば「わが子の100点塾探し」ができるAmeba塾探しには、塾の総合的な満足度や料金に対する評価など、多数の口コミが寄せられています。
お子さんにぴったりの塾を探す際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。