中高一貫校に通っている場合、高校で外部受験をしないのであれば、次の受験は大学受験ということになります。
大学受験において、国立私立ともに数学は点数が重視される教科のひとつです。学習面の指導レベルが高い中高一貫校もありますが、数学の力を大きく伸ばしたい方は「数学塾」に通うことも選択肢に入れましょう。
本記事では、中高一貫校生が塾で数学を学ぶ必要性やメリットなどを解説します。さらに、中高一貫校生におすすめの数学塾も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
中高一貫校生が塾で数学を学ぶ必要性
塾に通って数学の力を伸ばすことは多くの学生にとって必要なことですが、とくに中高一貫校に通っている場合、その必要性はより増します。
理由としてまず考えられるのは、中高一貫校の学習進度の早さです。中高一貫校では授業の進度が早く、中学2年生で中学生の学習範囲を、高校2年生で高校の学習範囲をひととおり終えるケースも少なくありません。
学校の進度の早さについていけないお子さんにとっては、学校外で数学を学ぶ機会を確保することで遅れを取り戻したり、その後の学習のモチベーションを維持できたりと、よい効果をもたらすでしょう。
また、早めに基礎を固めておくという観点でも、塾で数学を学ぶことは大事です。積み上げ教科である数学は、基礎が固まっていないとその先でつまずく可能性が高く、結果として数学を嫌いになってしまうかもしれません。
加えて、高校受験を必要としない中高一貫校では、中2~中3あたりで「中だるみ」といわれる時期を迎えることが多く、その時期にいかにして学習へのモチベーションをキープするかが重要です。
塾に通って学校とは異なるカリキュラムで勉強を継続することで、モチベーションを落とすことなく中だるみの時期を乗り越えやすくなるでしょう。
中高一貫校生が塾で数学を学ぶメリット
中高一貫校では学習面の指導に力を入れているところが多く、「わざわざ塾に通って数学を学ばなくても学校の勉強だけで十分ではないか」と考えている方もいるでしょう。
もちろん、お子さんの学習状況や成績、性格によって判断は異なりますが、中高一貫校生が塾で数学を学ぶことには、以下に挙げるようなメリットがあります。
それぞれのメリットについて詳しく説明します。
苦手を克服し基礎を固められる
数学に限った話ではありませんが、授業で教わる内容はすでに学んだ基礎的な内容が前提となっている場合が多く、学年が進むごとに内容が難しくなります。
積み上げ教科である数学は、基礎が定着しない状態では、応用的な内容を理解することはできません。
現時点で数学に対して苦手意識があるお子さんは、別の講師から指導を受けることで苦手を克服できる可能性があります。
また、学習内容を復習をする機会にもなるので、現時点で数学に対して苦手意識がないお子さんにとっても基礎を固めるよい機会となるでしょう。
大学受験対策のスタートを切れる
中高一貫校生は、将来的に大学受験を控えているお子さんが多いです。
大学受験において数学は文系・理系に関わらず重視される科目であり、大学によっては数学の配点がほかの科目と比べて高めに設定されているケースもあります。
早めに数学の不安・苦手を解消しておくことで、大学受験に向けて幸先よくスタートを切れるでしょう。
学校とは異なる指導を受けられる
数学に対して苦手意識があるお子さんのなかには、数学の成績がなかなか上がらないために、苦手だと考えるようになってしまった方もいるでしょう。
「数学が苦手だ」と捉えてしまうことも無理はありませんが、学校の指導や使用している教材との相性が悪い可能性もあります。
学習内容が定着しない理由として、「授業中の説明がわかりにくい」などの理由があれば、別の講師から指導を受けることで数学に対する理解が深まり、成績アップにつながるでしょう。
学校外の仲間ができる
塾に通うと、別の学校に通う生徒と出会う機会を得られます。お互いに中高一貫校生であれば、大学受験に向けてともに切磋琢磨する仲間となる可能性もあります。
大学受験に向けた学習は、お子さんにとって大きな負担となります。同じ立場で刺激を受け合い、ときには励まし合ったり弱音を吐き出せたりできる仲間がいるだけで、その負担は和らぐものです。
また、複数のコミュニティに属すことで大学受験に臨む視野も広がり、後悔のない選択につなげられるでしょう。
【中高一貫校生向け】数学塾の失敗しない選び方|5つのポイントを紹介
中高一貫校生が数学を学ぶために塾に通う場合、成績アップや志望合格といった目標のために納得できる塾選びをする必要があります。
塾選びで失敗しないために、以下に挙げるようなポイントに気を付けましょう。
それぞれのポイントについて詳しく説明します。
集団授業・個別指導などの授業形式
集団授業や個別指導など、授業形式は塾によってさまざまです。
集団授業の塾では、実力や志望校別にクラスが分けられるので、「ほかの子には負けない」という気持ちで勉強に対するモチベーションを維持しやすい点がメリットです。一方で個別指導塾では講師が1~3人程度の少人数に対して指導をおこなうので、疑問点や気になる点があれば授業の時間内ですぐに解決できます。
どちらの形式にもメリット・デメリットがあるので、より自分にあった形式の塾を選びましょう。
実績や評判・口コミ
成績アップや志望校合格といった実績は、塾を決めるうえで重要なポイントのひとつです。
志望校合格などの実績は、公式サイトや塾の前に貼り出している貼り紙や、資料請求することでもらえる資料などで確認できます。ただし、同じ塾でも校舎ごとに合格者数にばらつきがあるので、塾全体だけでなく「校舎単位」でも合格実績を見ることが大切です。
評判や口コミを確認すれば、実際にその塾に通っていた生徒の生の声がわかるので、大きな参考材料になることもあります。「Ameba塾探し」では、さまざまな塾の口コミや評判を確認できるので、塾選びの際の参考にしてください。
カリキュラムや時間割
カリキュラムや時間割は、塾によって異なります。
中高一貫校は授業進度が早い傾向がありますが、進度が遅すぎても早すぎてもうまくいきません。塾のカリキュラムが学習上問題なく取り組めるものか確認しましょう。
また、塾に通う時間帯は学校に通ったあとの夕方~夜であることが多いため、学校の授業や部活動などの時間を加味して、無理がない範囲で通える塾を選びましょう。
講師の質や指導方針
講師の質や指導方針も、塾によって異なるポイントです。
講師は大きく、「プロ講師」と「アルバイト講師」に分けられます。教え方や性格がお子さんにあっているかどうかという相性を重視しましょう。
プロ講師は指導経験や受験に対する知識が豊富で、成績アップや大学受験対策といった目標に沿って適切な指導を受けることができます。講師によってはノウハウを活かした特徴的な授業を実施している場合もあり、理解度が上がることも期待できます。
アルバイト講師は大学生が中心で、人によっては不安を感じるかもしれません。しかし、年齢が近いためお子さんが心を開きやすく、直近で大学受験を経験した体験談も参考になるでしょう。
指導方針は講師によって異なるというよりは、塾単位で変わってきます。塾の公式サイトやパンフレットなどで確認できることが多いので、候補の塾の指導方針を確認し、自分にあっているところを選びましょう。
立地やアクセス
継続して通うことを考えると、立地やアクセスがよい塾を選ぶのが賢明です。
中高一貫校生は自宅から離れた学校に電車で通学していることも多く、学校終わりの塾が通いやすいロケーションになければ、通塾の負担は大きくなってしまいます。
通塾にあまり時間をかけなくてよいように、自宅や学校の近くにあって通いやすい場所にある塾を選ぶことが大事です。
中高一貫校生が数学塾に通う際の注意点
一般的な塾ではなく数学塾を選んで通う場合、数学塾を選んだがゆえの問題や懸念が生じることがあります。
中高一貫校生が数学塾に通う際に気をつけたい注意点を、以下で解説します。
通塾にかかる費用を確認する
通っている中高一貫校が私立の場合、学費だけでも決して安くはありません。
中学生のうちから塾に通い始めた場合、学校と塾で合計いくらの費用がかかるのか、予算とあわせて確認する必要があります。
塾にかかる費用は毎月の授業料だけでなく、夏期講習や冬期講習といった長期講習の費用や、受験直前の対策講義などの費用も含まれることに注意しましょう。
数学以外をどう学習するか考える
大学受験を視野に入れた場合、数学以外の教科も対策しなければなりません。
数学塾を選ぶからには、数学がとくに苦手、受験に向けて数学を鍛えたい、という意識があるはずですが、大学受験対策を視野に入れて、ほかの科目の学習をどう進めるのか、あらかじめ検討しておきましょう。
学校の授業に沿って自学自習で勉強を進める方法もありますし、数学以外はほかの塾や予備校に通うのも、ひとつの選択肢です。ただし、数学塾に加えてほかの塾や予備校に通う場合、スケジュール管理がより複雑になり費用も増えるため、はじめから全教科に対応している学習塾を選ぶのも有効です。
複数の塾に通う場合は事前にシミュレーションをして、無理なく通塾できそうかどうかを考えましょう。
中高一貫校生におすすめの数学に強い塾3選
ここからは、中高一貫校生におすすめの数学塾を特徴や強みとともに紹介します。
なお、一般的な塾であれば数学を指導科目として扱っているケースが大半なので、ここではとくに数学を中心に指導している塾・専門塾を紹介します。
SEG
SEGは東京都新宿区に教室を構え、大学受験を見据えて数・英・理を楽しく学ぶ学習姿勢から育成する塾です。
「公式を暗記していろいろな問題に適用することで、公式の使い方を覚える」のではなく、「公式のもととなる考え方を理解する」ことで、さまざまな問題に対応できる応用力を鍛えます。
取り組む問題を自分のものにするには、何よりもその問題と密に接することが肝要なので、生徒自身に「手を動かしてもらう」ことを重視しています。一般的な塾とは一風変わった指導方法が、数学に対する理解や興味をより深いものにしてくれるでしょう。
Ameba塾探しに寄せられたSEGの口コミを見ると、難関大学や医学部を目指す生徒が多く、レベルの高い講師や他生徒から刺激を受けられる環境で、モチベーション高く学習に臨むことができる様子が伝わります。
中高一貫校専門 個別指導塾WAYS
中高一貫校専門 個別指導塾WAYSは全国に幅広く教室を展開しており、中高一貫校生に特化した個別指導塾です。
中高一貫校にありがちな「中だるみ」による成績不振の改善を目標に、中高一貫校のカリキュラムや勉強習慣のない生徒に照準をあわせて、学習指導をおこなっています。必要な勉強はすべて指導時間内で完結させて、宿題を課さないので、自宅でゆっくりと休みメリハリのある生活を送れるのもポイントです。
「わかる」よりも「できる」を重視しており、効率的なオリジナル勉強法によって生徒が自力で問題を解けるように導いています。
Ameba塾探しに寄せられた口コミでは、個人にあわせた学習で成績が上がったという意見が見られます。
一方で、期待した結果が得られなかったというお子さんもいるようです。
教室の方針がお子さんとマッチしない、お子さんの自主性が強く求めらモチベーションが上がらなかった、などの背景が読み取れます。入塾前に、塾の指導方針とお子さんの目標・性格がマッチするかどうか、必ず確認するようにしましょう。
数学専門塾STAff
数学専門塾STAffは東京都新宿区に教室を構え、高校生・高卒生を対象にした大学受験のための数学専門塾です。
授業の復習成果をチェックするために小テストを毎週実施しているので、自宅で勉強する習慣が自然と身につきます。数学力が最大限伸びる問題を盛り込んだオリジナルテキストを用いており、数学が苦手な人でも基礎力を身につけられますし、数学がもともと得意な人はさらなるステップアップが臨めます。
規模自体はそこまで大きくない塾だからこそ、生徒一人ひとりに対して講師の目が届き、数学の力がグングン伸びていくのを実感できるでしょう。
中高一貫校生向けの数学塾で苦手を克服して大学受験対策しよう
理系と文系のどちらの大学に進もうとも、大学受験では数学が必要になるケースが多いです。そのため、早い時期から数学の対策をしておいて損はありません。
中高一貫校に通っている場合は、学校の授業時間や部活動などのスケジュールを踏まえ、無理なく両立できるかどうかが塾選びの重要なポイントとなるでしょう。
また、塾によって指導方針やカリキュラムの内容は異なるので、お子さんにあった塾を選ばなければ思っていたほどは数学の力が伸びないかもしれません。
「Ameba塾探し」では、志望大学や授業形式など、さまざまな条件で塾を絞り込むことができるだけでなく、「数学専門塾」をランキングで紹介しています。
さらに、市区町村や駅・沿線での絞り込みも可能なので、通える範囲のなかから自分にあった塾を選び、効率的に大学受験対策をしましょう。