中学受験を検討しているご家庭では、「いつから塾に通うべきか」悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
受験をして志望校へ合格するためには、念入りな準備と対策が必要ですが、理想的なタイミングで受験勉強をスタートしたいですよね。
そこで、この記事では中学受験に向けて塾に通う最適なタイミングについて解説します。また、小学校低学年からやっておくべきことや、高学年から通いはじめる場合の注意点についても紹介。
塾に通うベストなタイミングを検討する参考にしてください。
- 中学受験のための塾はいつから通えば間に合う?
- 小学3年生の2月ごろから通いはじめるのがおすすめ
- 高学年からの入塾も焦る必要はない
- 小学生の塾にかかる授業料の目安
- 中学受験塾に入った学年・時期とは?アンケート結果をもとに解説
- 中学受験塾には約6割が小4で入塾している
- 小学生の学年別の通塾率
- 中学受験のために通塾が必要な理由
- 中学受験の問題は学校の勉強だけでは対応が難しいため
- 塾では受験に特化したサポートが受けられるため
- 中学受験に向けて低学年からやっておくべきこと
- 子どもの知的好奇心を刺激する読書
- 親がサポートしながら家庭学習の習慣を身につける
- 中学受験のために高学年から塾に通う場合の注意点
- 受験対策の時間が短く、子どもの負担が大きい
- 基礎学力がないとカリキュラムについていけない
- 人気の塾は定員が埋まってしまう可能性がある
- 中学受験のための塾選びの7つのポイント
- 中学受験のための塾選びはAmeba塾探しがおすすめ!
- 中学受験塾は学力や費用を考慮して通う時期を決めよう
中学受験のための塾はいつから通えば間に合う?
中学受験を目的とした塾は、受験シーズンである2月ごろから新学期がはじまります。
中学受験のための通塾時期についておすすめの時期を解説します。
小学3年生の2月ごろから通いはじめるのがおすすめ
一般的に中学受験に必要な学習は3年間といわれており、多くの塾では小学4年生から中学受験に向けたカリキュラムが組まれています。そのため、受験に向けたカリキュラムが始まる小学3年生の2月ごろから通いはじめることを検討するとよいでしょう。
たとえば大手進学塾では、低学年の生徒を対象に割安料金で授業を実施しているケースがあるため、気になる方はお近くの塾公式サイトをチェックしてみてください。
高学年からの入塾も焦る必要はない
低学年から塾に通いはじめる子どももいれば、小学6年生から通いはじめる子どももいるため、「もう間に合わないかもしれない」などと焦る必要はありません。
学校の授業が充分に理解できている場合は高学年に入ってからの通塾でも受験勉強に遅れを取ることは少ないといえるでしょう。
高学年になってから入塾を検討している場合は、低学年から家庭で受験準備を少しずつはじめ、3年生ごろまでには自宅学習の習慣や中学受験への意識を育てておくと、入塾後スムーズに学習に移れるでしょう。
小学生の塾にかかる授業料の目安
小学生の塾にかかる授業料の目安は以下のとおりです。
■一般的な塾・学習塾の月額授業料目安(週2回)
| 集団授業 | 個別指導 | 映像授業 | |
|---|---|---|---|
| 小学生 | 10,000〜20,000円 | 15,000〜25,000円 | 4,000〜8,000円 |
塾によって授業料は異なりますが、たとえば中学受験に力を入れているSAPIXの小学4年生の月謝は42,900円(税込)です(※2)。
ほかにも季節講習や模試代など、さまざまな費用が発生するため、中学受験が終了するまでのトータル費用と高学年から通う場合の注意点などを踏まえて、いつから通うかを検討しましょう。
中学受験対策できる塾の費用や塾選びのポイントについては、以下の記事で詳しく説明しています。日能研やSAPIXなどの大手塾の費用相場についても紹介していますので、ぜひご覧ください。
中学受験塾に入った学年・時期とは?アンケート結果をもとに解説
「中学受験塾への入塾は小3の2月が理想」と述べましたが、実際に何年生から塾に通いはじめた方が多いのか、気になる方もいるでしょう。
中学受験塾には約6割が小4で入塾している
Ameba塾探しでは、中学受験塾に通った方を対象に、「中学受験塾に通いはじめた学年・時期」に関するアンケートを実施しました。その結果、以下のような結果となりました(※1)。
小学4年生から中学受験塾に通い始めた方が6割を超えており、受験まで2~3年間をかけて対策に打ち込んでいることがわかります。
また、入塾したタイミングについては、学年が変わるタイミングが7割を超える結果となりました。次の学年に上がるタイミングは、カリキュラムのきりがよいうえに、お子さんも気持ちを切り替えてモチベーション高く学習に臨めるでしょう。
小学生の学年別の通塾率
次に、各学年でどれくらいの割合の子どもが塾に通っているのか、文部科学省が実施した調査結果を参考に紹介します。
文部科学省が平成20年に実施した「子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告」をもとに、学年別の通塾率を下記にまとめました(※2)。
【学年別の通塾率】
| 学年 | 通塾率 |
|---|---|
小学1年生 | 15.9% |
小学2年生 | 19.3% |
小学3年生 | 21.4% |
小学4年生 | 26.2% |
小学5年生 | 33.3% |
小学6年生 | 37.8% |
上記のデータを見ると、
小学4年生から塾に通う割合が増え、小学5・6年生になると通塾率は3割を超えます。
通塾する目的は人によって異なりますが、中学受験に向けて塾に通う場合は、先述した通り、小学3年生の2月ごろ~小学4年生にかけて「新4年生」になるタイミングで通いはじめるとよいでしょう。
(※1) Ameba塾探しで2025年1月20日から1月22日の間、194名を対象に実施したアンケート結果をもとに制作しています。
(※2) 参考:文部科学省「子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告」
中学受験のために通塾が必要な理由
中学受験は、基本的に通塾が必須であるとされています。その背景にある理由について解説します。
中学受験の問題は学校の勉強だけでは対応が難しいため
中学受験に通塾が必須とされている理由は、中学受験の入試問題には、学校の勉強だけではカバーできない指導要領外の問題や独特な内容の問題が多く、学校の先生に質問しても対応しきれないケースが多々あるためです。
小学生の塾通いは
学年が上がるごとに増加しており、小学6年生の通塾率は37.8%となっています。
また、Ameba塾探しが保護者を対象におこなった「現在お子さまは学習塾に通っていますか?」のアンケートでも小学生の約38%が塾に通っていると回答しています。
とくに倍率の高い学校や難関校を志望する場合は、塾に通うことで合格の可能性を大きく高めることができるでしょう。
塾では受験に特化したサポートが受けられるため
中学受験に対応した塾では、受験対策や志望校にあわせたカリキュラムで授業をおこない、受験に精通した講師が指導します。
生徒がわからない問題にしっかりと対応でき、定期的に模試を実施することで現在の学力を把握し、適切なフォローをします。
さらに、中学受験を専門にした塾では、最新の入試情報の提供や第一志望校・併願校選び、入試直前対策などの手厚いサポートを受けて、入試に向けて万全の体制で臨むことができます。
小学生の子どもを塾に通わせるべきか迷っている方は、下記の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
中学受験に向けて低学年からやっておくべきこと
子どもの知的好奇心を刺激する読書
低学年の時期は、読書を通じて知的好奇心を育てることが大切です。物語や図鑑など、子どもが興味を持てる本を選んで読む習慣をつけましょう。
読書は語彙力や読解力を高めるだけでなく、さまざまな知識を吸収する力を養います。
中学受験では国語の読解問題だけでなく、他の教科でも長文を読む力が求められるため、低学年のうちから本に親しむことは大きなアドバンテージになるでしょう。
また、読書を通じて得た知識や疑問について親子で話し合うことで、考える力も育まれます。子どもが「なぜ?」「どうして?」と質問してきたら、一緒に調べたり考えたりする時間を作ってみてください。
親がサポートしながら家庭学習の習慣を身につける
低学年のうちに家庭学習の習慣を確立しておくことで、高学年になってからの本格的な受験勉強にスムーズに移行できます。
最初は1日10分程度の短い時間から始め、徐々に学習時間を増やしていくとよいでしょう。
家庭学習では、学校の宿題に加えて市販のドリルや通信教育を活用するのがおすすめです。
親が丸つけをしたり、間違えた問題を一緒に確認したりすることで、子どもは安心して学習に取り組めます。勉強が終わったら褒めてあげることで、学習に対する前向きな姿勢を育てられるでしょう。
ただし、低学年のうちは、無理矢理勉強をさせてしまうと逆効果になる可能性もあるため、子どものペースにあわせてサポートすることが大切です。
中学受験のために高学年から塾に通う場合の注意点
中学受験をする場合、「高学年から塾に通いはじめたら間に合わないのでは」と考える方もいるでしょう。
高学年から塾に通う場合は、費用を抑えやすいメリットがある一方で、以下のような注意点があります。
受験対策の時間が短く、子どもの負担が大きい
高学年から塾に通い始める場合、入試までの準備期間が限られているため、子どもへの負担が大きくなりがちです。
多くの中学受験塾では小学3年生や4年生から段階的にカリキュラムが組まれており、高学年になるほど学習内容が高度になっていきます。
5年生や6年生から始めると、短期間で膨大な量の学習内容を詰め込む必要があるでしょう。週に複数回の塾通いに加えて、宿題や復習の時間も確保しなければならず、子どもの体力的・精神的な負担は相当なものになります。
睡眠時間が削られたり、友だちと遊ぶ時間がなくなったりすることで、ストレスを抱えてしまう可能性もあるため、子どもの様子をよく観察することが大切です。
基礎学力がないとカリキュラムについていけない
高学年のクラスでは、すでに基礎学力が身についていることを前提としたカリキュラムが組まれています。
そのため、基礎が固まっていない状態で入塾すると、授業についていけず苦労するケースが考えられるでしょう。
とくに算数では、計算力や文章題を解く力が不十分だと、応用問題や受験特有の問題に太刀打ちできません。国語でも、漢字や語彙の知識、読解力が備わっていないと、難易度の高い文章問題で苦戦してしまいます。
入塾前に、学校の勉強内容がしっかり理解できているか確認しておくことをおすすめします。
必要に応じて、家庭学習や個別指導で基礎を固めてから集団塾に通う方法も検討するとよいでしょう。
人気の塾は定員が埋まってしまう可能性がある
評判の良い塾や実績のある塾は、希望者が多く定員がすぐに埋まってしまうことがあります。
とくに高学年のクラスは、低学年から通っている生徒が持ち上がりで在籍しているため、新規で入れる枠が限られている場合もあるでしょう。
また、難関校を目指す特別クラスや志望校別のコースは、入塾テストに合格しなければ入れないケースもあります。希望する塾に入れなかった場合、第二志望の塾を選ぶか、個別指導を組み合わせるなどの対応が必要になるでしょう。
気になる塾がある場合は、早めに資料請求や説明会への参加をおこない、入塾のタイミングや条件を確認しておくことをおすすめします。
中学受験のための塾選びの7つのポイント
中学受験対策をするためには、塾選びも非常に重要です。
中学受験対策をするための塾選びのポイントは、以下の7つが挙げられます。
この7点を意識して、候補の塾を比較検討しましょう。
選んだ塾が子どもにあったものであれば、効果的な学習ができ、志望校への合格につながる可能性が高くなるでしょう。
子どもに集中力がない、早く学習習慣を身につけたいなどの場合は、塾の費用を確認したうえで早い時期から通塾を検討することをおすすめします。
中学受験のための塾選びはAmeba塾探しがおすすめ!
中学受験に適した塾は数多くあり、どの塾が子どもにベストか判断しにくい場合もあるでしょう。
そんなときは、塾・学習塾の検索サイト「Ameba塾探し」の利用をおすすめします。
Ameba塾探しでは以下のような項目から塾を検索でき、要望に応じた塾を効率よく選定することができます。
また、志望校を入力して検索することで、志望校に適した塾を選ぶことも可能です。
さらに、塾ランキングや各塾の指導方針、料金、口コミも掲載しているため、中学受験に最適な塾が見つかるでしょう。
気になる塾があれば、実際に体験授業や見学などに行ってみることをおすすめします。講師の指導の仕方や授業内容を確認し、子どもにあうかどうか確かめることが大切です。
中学受験塾は学力や費用を考慮して通う時期を決めよう
中学受験のための塾は、学習習慣の定着からはじめたい場合は低学年から、基礎学力があり、受験対策として通う場合は小学3年生の2月(新4年生)から通うことを検討するとよいでしょう。
ただし、塾に通いはじめる時期が早ければ早いほど、中学受験のためにかかる費用は高額になります。塾へ通いはじめる時期と併せて塾にかかるトータル費用も考慮して検討しましょう。
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