塾の説明会で確認すべき12のポイント!親子で参加するといい理由を解説

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塾の説明会は、実際の教室の雰囲気や講師の人柄などを肌で感じられるので、その塾が信頼できるかどうかを決める重要な機会です。 

しかし、受け身の姿勢で塾の説明会を受けても、子どもにあった塾かどうか判断できません。

「講師はプロなのか学生なのか」「自習室の環境はどうなっているのか」などの質問をして、明確な情報を得ることが大切です。


塾について積極的に質問をすることで、子どもだけでなく親の視点からも最適な塾なのかを判断するポイントになります。

本記事では、塾の説明会で確認すべきポイントについてさまざまな視点から紹介します。塾選びで後悔しないよう、ぜひ参考にしてください。

塾の説明会で確認する12のポイント

塾の教室内画像
塾の説明会で確認するべき12のポイントを解説します。

入塾してからではなかなか聞き出しにくいことや、自分だけではなかなか思いつかないことも含めて、詳しく解説していきます。

①教育理念

塾の教育理念や教育方針について確認しておきましょう。

まずは
進学塾なのか補習塾なのか確認してください。

進学塾は進学校の受験に成功するために受験勉強に重点を置き、補習塾は学校の定期テストの成績を上げることを重視する塾です。

塾に通う目的が学校での成績を上げることであれば補習塾が、受験も視野に入れているのであれば進学塾がおすすめです。

説明会では、その塾が「受験での進学校合格を重視するのか」「学校での成績を重視するのか」を最初に聞きましょう

進学塾であれば「地域の公立の進学校に合格するための指導をしているのか」それとも「国立や私立を目指している塾なのか」も確認してください。

これは、公立校が出題する試験問題の範囲と、国立や私立が出題する試験問題の範囲が違うため、子どもの志望校にあった学習ができるのかを確認しておく必要があるためです。

一般的には、国立や私立が出題する試験問題の範囲の方が広く、公立向けの指導はどちらかというと狭い範囲を繰り返し練習するような指導になります。

また、国立・私立向けの指導は幅広く難しい問題を解いていく学習方法なので、公立を志望するなら適切ではないといえます。

塾での学習方法のほかに、宿題が多く演習重視なのか、それとも授業重視で宿題は少ないのかどうかも確認しましょう。子どもが部活や習いごと中心なのであれば、宿題が多い塾は避けたほうが無難です。

あくまで子どもの学力向上を重視するのであれば、宿題が多い塾をおすすめします。学力は宿題も含めて同じことを何度も繰り返し練習することで伸びていくからです。

②料金体系

塾の料金体系については入念に確認しておきましょう。良心的な塾では、最初の説明会の段階で年間の料金や各種の支出について伝えてくれます。

一方で、保護者から聞かれない限り支出の全体像や詳細を教えてくれない塾もあります。

あとから多額な費用を請求されて困らないよう、最初の段階でどういう種類の支出がいつ、どこで、どのようにしてかかるのかを確認しておきましょう。

また、年間どれくらいの費用がかかるのかもしっかり確認してください。

支出のことを聞いてみても、はぐらかされたり、要領の得ない回答しかもらえなかったりする場合、あまり信用できる塾とはいえませんので入塾するのを考え直したほうがいいでしょう。

きっちりと支出について最初に説明してもらえる塾に入塾しましょう。

③合格実績

進学塾・補習塾に関わらず、最終的にどの学校へ合格者を輩出しているのかを確認しておきましょう。

塾の合格実績には、その塾の実力が出ます。合格実績が多数の塾には、レベルの高い学校に進学したい生徒たちが自然と集まってきます。

子どもたちのレベルは必然的に高くなり、やる気もあるため、塾の雰囲気もよいでしょう。さらに周りの子どもも影響を受けてよく勉強するようになり、結果としてレベルの高い学校に受かる子どもが多くなると考えられます。

また、合格実績が多数の塾には、受験に強いプロ講師がいる確率が高いのが特徴です。なかには合格実績を公表していない塾もありますが、あまり誠実な塾とはいえないでしょう。

大手の進学塾では、合格実績は一番のアピールポイントなので、公表していないところはほとんどありません。子どもが志望する学校に実際に合格者を輩出している塾への入塾がおすすめです。

④指導方法

塾ごとに指導方法が異なるため、子どもを塾に通わせる目的にあっているかどうかを確認しましょう。

指導方法を大きく分けると、個別指導集団指導があります。

個別指導では、講師と子どもとの双方向コミュニケーションができるので、わからないところの疑問がすぐに解消しやすいといったメリットがあります。

集団指導では、講師ひとりに対して数十名の生徒を指導するので、わからない部分があっても質問しにくく、全体でカリキュラムを進めていくので欠席してしまうと授業内容に追いつけないこともあります。

しかし、ライバルたちと切磋琢磨できる環境は魅力的。また、個別指導よりも集団指導の塾のほうが比較的費用が抑えられます。

あなたの子どもにあったスタイルがどういったものか、子どもの性格や予算とあわせて考えてみるといいでしょう。

最近増え始めているのが、タブレットやパソコンを利用した映像授業や、AIを利用して子どもそれぞれに最適化された問題をたくさん解いていくタイプの指導方法です。

タブレットやパソコンを利用した映像授業は、自分ひとりでどんどん学習していくことができる集中力のある子どもに向いています。
 
あまり勉強が得意でなかったり、集中力がとぎれがちだったりする子どもは、講師から実際の授業で教わることをおすすめします。

授業以外にも補習があるかも確認するといいでしょう。たとえば、メインは進学を目的とした進学塾であっても、学校の定期テスト対策のために補習をおこなっている塾もあります。そのような塾であれば、定期テスト対策についても安心です。

⑤カリキュラム

補習塾であれば、カリキュラム内容が定期テストの点数を上げるための対策を組まれたものになっているので、カリキュラムの目的について確認しておきましょう。

また、学校の授業と並行して学習できるよう、授業に沿った進度になっているはずなので、相違がないかも確認してください。

進学塾であれば、どのような学校の受験に向けたカリキュラムなのかを確認しましょう。

公立校向けのカリキュラムなのか、それとも国立校や私立校向けなのか、志望校にあった受験対策ができるカリキュラムかを確認してください。

進学塾のカリキュラムは学校の授業進度とは違うことが多く、志望校対策に特化した内容になっています。

志望校の傾向と対策を塾独自に分析したカリキュラムを提供していることがほとんどですので、可能であれば使用するテキスト内容も確認できると安心です。

⑥講師がプロか学生か

プロの講師なら、確かな指導品質が期待できます。しかし、ベテラン講師の場合だと、子どもが逆に距離を感じてしまうことがあるかもしれません。

一方で、学生の講師は親しみやすいですが、指導品質についてはムラがあると考えたほうがいいでしょう。

確実に学力を向上させたいのなら、プロの講師が指導している塾が安心です。

また、受験に向けた指導という点でも、学生の講師よりもプロ講師のほうが受験情報をよく研究しているので信頼できます。

学習習慣を身につけさせたいという目的や、定期テスト対策をしっかりとやりたいという目的なのであれば、学生講師のほうが親しみやすく、子どもにあうかもしれません。

子どもの性格や目的とあわせて、プロ講師か学生講師のどちらに教わりたいかを考えましょう。

⑦クラスの人数

集団指導塾の場合、クラスの人数も確認しておきましょう。ひと一口に集団指導といっても、10人程度の少人数指導と、30〜40人程度の集団指導では、実際の指導スタイルは異なります

少人数指導では講師から子どもに直接質問することが多くなるので、子どもも集中して授業を受けることができ、わからない部分があれば気軽に質問をしやすいのが特徴です。

大教室で30〜40人でやる集団指導では、講師が一方的に授業を進めていくようになり、わからない部分があっても質問しにくい雰囲気があります。

しかし、大人数でやるからこその独特の緊張感があり、プレッシャーを感じながら勉強することができます。

ほかの子どもとライバル意識を持って勉強することができる点も、大教室でおこなう集団指導のメリットです。

それぞれにメリットがあるので、体験授業に参加してから考えてみるのもいいでしょう。

⑧授業の見学・体験ができるか

説明会で話だけを聞いているよりも、実際の授業の雰囲気を見学したり、体験したりできるとその塾の良し悪しを判断しやすくなります。

子どもが授業を体験しているところを、親が見学できるとベストです。本人の感想が悪くとも、親の目から見ると授業のレベルが高いということも十分にありえるからです。

実際に見学や体験をしてみて、塾の様子を確かめてから入塾するほうが安心できます。

⑨質問ができる環境かどうか

授業の見学や体験時に、生徒と講師がコミュニケーションを取っているかどうか注意して見てみましょう。

もし、普段から質問ができるような環境の塾であれば、講師と子どもが話していることもあるでしょう。

塾の受付や質問スペースで子どもが自由に質問できる環境なのか、実際に質問しているかどうかを確かめてみてください。

また、実際の授業で質問ができるかどうか、双方向のコミュニケーションがある授業なのかどうかを親の目で確かめてみましょう。

講師に質問をして疑問を解消するなかで、子どもの学力は育っていきます。質問がしやすい雰囲気の塾かどうかを見極めることも重要です。

⑩自習室の環境

自習室があるかどうか、実際に使っている子どもたちが真剣に自習に取り組んでいるかを確認しましょう。

また、自習室のルールや使える時間、チューターや講師が常駐しているかどうかも確認しておきましょう。

塾の授業がない日でも利用できたり、平日だけでなく土日も利用できたりすると、定期テスト前に集中して自習したいときにも便利です。

勉強に集中できる、環境の整った自習室がある塾に通わせたいものです。

⑪子どものやる気を出せる環境か

子どものやる気を引き出せるかは、塾の雰囲気に関わっています。

あまりにも厳しすぎて静かすぎるとダメだという場合もあるでしょうし、もちろんうるさすぎる環境は集中力が散漫してしまい向いていません。

また、講師の雰囲気も授業を見学したり体験したりするなかで確かめておきたいところです。

講師の雰囲気が厳しすぎてストレスになるのは避けたいですし、優しすぎても手を抜いてしまうことにつながりやすいので避けるべきでしょう。

講師と自分の子どもが雰囲気的にマッチするかどうかも確認してください。

⑫面談の有無

面談を適度におこなうことによって、学習の進捗状況や精神面での問題なども知ることができます

たとえば、宿題をやっていないことが多い、ということも面談を通して塾の講師から知らされることも少なくないでしょう。

家庭での学習姿勢を塾と共有することで、子どもにあった効率のいい勉強法を提案してくれるきっかけにもなりえます。

また、進学塾の場合は子どものレベルに応じた受験校の選定や、志望校への合格率などを深く相談できる大事な機会です。

進学塾ならではの受験情報にもとづき、志望校対策やさまざまな受験校を提案してくれます。

適度に面談をして子どもについての情報を知らせてくれる塾に入れば、親としても安心できます。

塾の説明会に親子で参加するといい理由

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塾の説明会には、親だけでなく子どもも一緒に参加したほうがいいでしょう。

中学、高校生くらいになると親と一緒に行動したくない子どももいるかと思いますが、塾に通うのは子ども本人。親が一方的に塾を決めてしまうことがないようにしてください。

塾の説明会に親子で参加するといい理由について、それぞれ詳しく解説していきます。

①塾や講師の雰囲気を事前に知ることができる

塾は子ども自身が通うものです。本人が気に入っている塾かどうかで、勉強に対するモチベーションが変わり、結果として成績の上がり方にも影響します。

説明会に子ども自身が参加すれば、子どももその塾や講師の雰囲気を知ることができ、自分にあった雰囲気なのか、親が判断するよりもよくわかるでしょう。

また、講師の雰囲気だけでなく、周りの子どもたちの雰囲気も実際に説明会に足を運ぶことでしかわかりません。

塾の説明会に来ている周りの子どもたちと、自分の子どもの雰囲気があうかも確認しておきたいところです。
できれば本人も気に入る雰囲気で、親としても任せられる塾に行かせたほうがよいでしょう。

②子ども本人が通いやすい塾か判断できる

子どもが塾に実際に足を運ぶことで、子どもにとって通いやすい塾かどうかも判断できます。

家からの距離のほかに、塾の近くが繁華街で通うのに怖くないかどうか、自転車で通塾できるかどうかなど、塾周辺の情報を子ども自身が知ることが重要です。

また、部活や習いごとが終わってから通塾しやすい環境かも確認しておきましょう。自転車で通う場合であれば、駐輪場の有無も確認しておきたいところ。

子どもが「通える」と納得したうえで通塾するためにも、親だけでなく子ども自身も説明会に行くことをおすすめします。

③月謝を理解することで子どもに学習への自覚が芽生える

塾に通うのは子どもですが、月謝や授業料を支払うのは親です。子どもには月謝のことは考えずに学習してほしいと思うのが親心かもしれませんが、決して安い金額ではありません。

パンフレットや公式サイトに掲載されてはいるものの、年間どれくらいの費用がかかるのか、講習や模試の費用など詳細については説明会で直接聞いた方が確実です。

しかし、説明会に子どもだけで参加しても月謝などの詳細については「今度、親御さんと来たときに詳しく説明しますね」などと話してもらえない場合もあります。  

そのため、子どもも親と一緒に説明会に参加して塾での学習にかかる費用の詳細を聞くことで「塾で勉強するには、これだけの金額がかかるんだ」と理解できると「塾に通わされている」のではなく「塾に通わせてもらってる」というような、学習への自覚が芽生えやすくなるでしょう。

また、新学期にあわせて入塾したい場合や受験対策のために入塾したい場合は、余裕を持って入塾手続きをおこなったほうがいいため、最初から親子で説明会に参加して詳細を確認できると二度手間にならずに済みます。

塾の説明会の服装や持ち物

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塾の説明会はどのような服装でいけばいいのか、持ち物は何が必要かなど迷ってしまうこともありますよね。

服装や持ち物は、塾から特に指定がなければ基本的に自由です。
子どもの服装は制服やジャージ、私服、何でもかまいません。私服で参加される場合も少なくないです。

親御さんも、あまりかしこまった服装でなくても、カジュアルな服装で問題ありません。

持ち物は、筆記用具とメモするものがあれば十分足りるでしょう。学校での成績がわかる定期テストの結果(点数がわかるメモでもOK)や、今まで受けた模試の結果などを持参すれば、塾でのコースやクラス選びがスムーズに運ぶでしょう。

実際のところ、塾のコースやクラス選びは、最終的に入塾テストの結果で決める場合が多いですが、いずれにせよ現状の成績がわかるものは持っていくと安心です。

塾の説明会の注意点

電卓とボールペンの画像
事前に、自分の中で必ず質問するべきことをまとめてから説明会に参加するようにしてください。

とくに料金体系については、自分から聞かないと、模試や講習代が別途かかったり、タブレットなどの購入が必須だったりするので注意しましょう。

また、基本的に説明会ではポジティブな情報しか教えてくれないので、聞いた内容は一歩ひいて冷静に判断するべきです。

ネガティブな情報については、その塾の口コミ情報をインターネットやほかの親御さんからあらかじめ聞いておけると塾選びに役立ちます。

塾にもよりますが説明会が長くなることも多いので、こまめに水分補給ができるようにドリンクを持っていけるといいでしょう。

塾の説明会で聞くべきことのまとめ

今回は塾の説明会で確認すべき12のポイントについて解説しました。

塾の公式サイトやパンフレットには詳しく掲載していないことや、子どもを塾に通わせる目的にあった塾かどうかを見極めるためにも、入塾前の説明会で確認しておくのがおすすめです。

とくに「講師がプロか学生か」「自習室が使いやすいか」「通いやすい環境にあるか」など、実際にその塾に通うことをイメージした際に疑問に思うことは、必ず事前に確認しておきましょう。

子どもにあった塾や講師を見つけて、ぜひ塾を有効活用してください。
工藤 智也
この記事を執筆した執筆者
工藤 智也

Ameba塾探し 執筆者

「Ameba塾探し」の編集兼ライター。子どものころは勉強が苦手で、好きな教科と嫌いな教科でテストの点数が極端に違ったタイプ。国語が好きで、本ばかり読んでいた学生時代。中学校で塾に通い、その時に初めて塾で勉強すると成績が伸びることを実感。苦手な数学の成績が上がったことは、勉強に対する考え方が変わった良いきっかけに。この経験を活かし、勉強することが苦手な人が、少しでも勉強を好きになり前向きな塾選びができるようなサイトを目指します。