素因数分解とは?やり方を5つのステップで解説【例題・応用問題付き】

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あなたは「素因数分解」のやり方をきちんと理解していますか?

中学1年生で習う整数分野のなかに「素因数分解」というものがあります。

この素因数分解は、数ある整数分野のなかでも基本的な知識。そのため、しっかりと理解しておくことが大事です。

素因数分解という言葉のイメージから、「難しそう…」と思う人も少なくないことでしょう。

でもご安心を!今回は、素因数分解のやり方をわかりやすく解説します。

最初は理解できなくても大丈夫。記事をよく読んで一緒に問題を解けば、素因数分解が得意になること間違いなし!

  1. 素因数分解とは?
  2. 【簡単!5ステップ】素因数分解のやり方・コツを伝授
    1. ① 分解したい数に線を書く
    2. ② 分解したい数を素数で割り算する
    3. ③ 線の左に割った数を書いたら、下に割り算の答えを書く
    4. ④ 割り算の答えが素数になるまで分解する
    5. ⑤ 線の左のすべての数と1番下の素数のかけ算を書く
  3. 素因数分解を実際に解いてみよう!
    1. 素因数分解の例題:「6」を素因数分解しなさい。
    2. 素因数分解の例題:「24」を素因数分解しなさい。
    3. 素因数分解の例題:「90」を素因数分解しなさい。
    4. 素因数分解の例題:「4301」を素因数分解しなさい。
    5. 素因数分解の例題:「13」を素因数分解しなさい。
  4. 素因数分解を利用した応用問題に挑戦してみよう!
    1. 素因数分解の応用問題①
    2. 素因数分解の応用問題②
  5. まとめ

素因数分解とは?

素因数分解とは、ある正の整数を素数のかけ算で表すことです。

これだけ聞いても「どういうこと?」と思ってしまいますよね。

まず、「正の整数」は自然数とも呼び、「1」以上の数を指します。

たとえば「2」「35」「500」などがありますね。このとき、マイナスになる数や「0」は正の整数ではありません。

次に、「素数」とは「1」とその数自身以外に約数を持たない数を指します。

たとえば、「3」は「1」と「3」以外に約数を持たないので素数となりますが、「4」は「1」と「4」以外に「2」を約数として持っているので素数ではありません。

素因数分解では、この素数をある程度覚えておくとスムーズに計算が進められます。

素数一覧表の画像

【簡単!5ステップ】素因数分解のやり方・コツを伝授

では、素因数分解のやり方を詳しく見ていきましょう。

計算式を画像でわかりやすく解説していくので、ノートに書きながら一緒にやってみてくださいね!

① 分解したい数に線を書く

では、例として「60」を素因数分解してみましょう。

① 分解したい数に線を書くのイラスト画像

まずは、分解したい正の整数「60」を書き、数字の左側と下側に線を引きます

このあと、割って出した答えをどんどん下に書き足していきます。

② 分解したい数を素数で割り算する

「② 分解したい数を素数で割り算する」の画像

素因数分解をするときは、一番小さな素数から割れるか試していきましょう

割れないときは、次に大きな素数で試してみます。

③ 線の左に割った数を書いたら、下に割り算の答えを書く

「60」を「2」で割ることになるので、下線の下には「30」と書きます。

③ 線の左に割った数、下に割り算の答えを書くのイラスト画像

④ 割り算の答えが素数になるまで分解する

ここからは少し地道な作業になりますが、割り算の答えが素数になるまで繰り返し素数で割っていきましょう

④ 割り算の答えが素数になるまで分解するのイラスト画像

⑤ 線の左のすべての数と1番下の素数のかけ算を書く

最後に、線の左側と一番下の数をすべてかけ算の形で書き出すと、以下のような式が完成します。

同じ素数は指数を使ってまとめましょう!

⑤ 線の左のすべての数と1番下の素数のかけ算を書くのイラスト画像


素因数分解を解くコツは以下の3点。

まずはこれらを意識しつつ、次に紹介する例題を見ていきましょう。

素因数分解を実際に解いてみよう!

では、実際にいろいろな素因数分解を解いてみましょう。パズルを当てはめる感覚で解くと楽しく進められますよ!

算数・数学は一度つまずいてしまうと、そこにつながった先の単元がどんどんわからなくなります。

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素因数分解の例題:「6」を素因数分解しなさい。

苦手な人でも解けるよう、わかりやすく計算式をつくって解説していきます。

【問】「6」を素因数分解しなさい。のイラスト画像

1桁の数を素因数分解するときは、計算式を書かなくても何となく頭のなかで計算できてしまう方もいるかもしれません。

この問題の答えは 6 = 2 × 3 です。

素因数分解の例題:「24」を素因数分解しなさい。

少し数は大きくなりますが、一番小さな素数「2」から順番に割っていきましょう。

【問】「24」を素因数分解しなさい。のイラスト画像

かけ算で表わすと「24=2×2×2×3」となります。これを指数でまとめると…

答えは 24 = 2³ × 3 になりました。

素因数分解の例題:「90」を素因数分解しなさい。

こちらも同様に2から順番に素数で割っていきます。

【問】「90」を素因数分解しなさい。のイラスト画像

かけ算で表わすと「90=2×3×3×5」となります。これを指数でまとめると…

答えは 90 = 2 × 3² × 5 です。

素因数分解の例題:「4301」を素因数分解しなさい。

2桁くらいまでの数字であれば小さい素数から地道に割っていく方法でもそれほど時間はかかりませんが、3桁、4桁と大きくなると最初に割りきれる素数を見つけることさえ大変です。

しかし、7以外の2~11までの素数であれば実際にわり算をしなくても自然数を割りきれるかどうか簡単に判別できます

【割れる素数の確認方法】

割れるか確認したい素数 割りきれる場合の自然数の特徴
2 自然数の1桁目が偶数 321641058など
3 自然数の各桁をすべて足したときに3の倍数になる 361231218など
5 自然数の1桁目が「0」か「5」 301251230など
11 1桁目から上の位に向かってひき算と足し算を交互にすると、その結果が11で割り切れる(結果が0であった場合も割り切れるとみなす) 1212321など


4301を素因数分解するとなると、割りきれる素数はどれでしょうか?

  1. 4301は「2」で割れるか…1桁目が奇数なので割れません。
  2. 4301は「3」で割れるか…「4+3+0+1=8」に。「3」の倍数ではないので割れません。
  3. 4301は「5」で割れるか…1桁目が「0」でも「5」でもないので割れません。
  4. 4301は「7」で割れるか…「4301÷7=614あまり3」となり割れません。
  5. 4301は「11」で割れるか…「1-0+3-4=0」に。「0」も割り切れるとみなすので、最初の素数は「11です。
【問】「4301」を素因数分解しなさい。のイラスト画像

「391」は 1-9+3=-5 となり、11で割りきれないため「13」から試していきますが、13では割りきれません。しかし、次に大きな素数「17」で割りきれます。

指数に置き換える必要がないので、答えはシンプルに 4301 = 11 × 17 × 23 となります。

素因数分解の例題:「13」を素因数分解しなさい。

こちらの問題、実は少々引っかけ問題になっています。

「13」はすでに素数になっているので、素因数分解は終了。答えは13です。

素因数分解を利用した応用問題に挑戦してみよう!

ここまでの例題は、「~を素因数分解しなさい」というとても素直な問題でした。

しかし、入試はもちろん、定期テストでも数問は応用問題が出題されます。

そこで、代表的な応用問題を2パターン確認しておきましょう。これを覚えておけば、どのような応用問題にも対応できるはず!

素因数分解の応用問題①

【問】「40」にできるだけ小さい正の整数をかけてある整数の2乗にしたいとき、「40」にかける正の整数を答えなさい。

これはつまり、「40 × 〇= 〇²」という形にしたい、ということ。素因数分解をおこないつつ、2乗の形になるように誘導していきます。

上記のステップのとおり、まずは「40」を素因数分解していきましょう。

【問】「40」にできるだけ小さい正の整数をかけてある整数の2乗にしたいとき、「40」にかける正の整数を答えなさい。の画像

次に、上記の素因数分解で導き出した「2³」と「5」をそれぞれ2乗の形になるように、かける数を考えます。

「2³」はもうひとつ2をかけると2乗になります。

2³(2×2×2)×2=(2×2)×(2×2)=4²

よって「」となります。

続いて、「5」にもうひとつ5をかけて「」にします。

5×5=5²

問題文にある「40」にできるだけ小さい正の整数「10」をかけると20²で表すことができます。

40=2³×5なので、2×5=10をかければ、2³×5×10=4² × 5² =20²という式が完成します。

つまり、「40」にできるだけ小さい正の整数をかけてある整数の2乗にしたいとき、「40」にかける正の整数は「10」となるのです。

素因数分解の応用問題②

【問】「2520」の正の約数の個数を答えなさい。

この問題にも、素因数分解を利用した計算式があります。

まず「約数」とは、元の数をかけ算の形で表したときに出てくる数字のこと。

たとえば、2520=252×10と表したとき、「252」と「10」はどちらも2520の約数です。

まず「2520」を素因数分解していくと、以下のような式になりました。

2520 = 2³ ×3² × 5 × 7

上記の「2³」「3²」「5」「7」は、どれも2520の「素因数」と呼びます。

「2520の約数の個数」というのは、この素因数の組み合わせのパターン数=正の約数の個数なのです。

地道に組み合わせのパターンを数えるという方法もありますが、この手の問題は便利な公式があります。

素因数分解の公式

上記の公式に2520の素因数分解を当てはめると、

(3+1) × (2+1) × (1+1) × (1+1)=4×3×2×2=48

よって答えは48個となります。

まとめ

今回は、素因数分解の基礎から応用まで解説しました!先述しましたが、問題を解くコツは以下の3点。

応用問題は、素因数分解を使うのかどうか判断しにくいことが多いですが、出題されやすい問題はパターンがあります。

さまざまな問題に挑戦して問いに対する解き方を覚えるとともに、公式を暗記して活用できるよう練習しておきましょう。

もしわからなくなったら、またこの記事を最初から読んで基礎を確認してくださいね!