因数分解とは?公式と計算のやり方を覚えて問題を解いてみよう【中学・高校数学】

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中学の3年生や高校になって習う「文字と式」、そこで初めて出てくるのが「因数分解」です。

先生の説明を聞き逃してしまって意味や用語がいまいち分からない、理解できなかった…そんなことはありませんか?

今後、因数分解は数学のどの単元でも出てくるため、しっかり理解しておきたいところ

この記事では、因数分解のやり方を説明します。

公式やたすき掛けのやり方も解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

  1. 因数分解とは?
    1. なぜ因数分解をするのか、意味を知っておこう!
  2. 因数分解の公式を使ったやり方・解き方
    1. 因数分解の2乗公式
    2. 因数分解の3乗公式
    3. 大学入試対策に次の公式も覚えておくと◎
  3. たすきがけによる因数分解のやり方・解き方
    1. 係数と定数項に注目して数の組み合わせを考えよう!
    2. たすきがけを使って因数分解してみよう!
  4. 最後に、因数分解の手順をおさらい
    1. ①共通因数でくくる
    2. ②公式を使う
    3. ③式を置き換える
  5. まとめ

因数分解とは?

因数分解とは、1つの足し算や引き算が混ざっている式を、カッコでまとめて掛け算の式に変形することです。

これまでに数式の形を変えるものとして「展開」を教わったと思いますが、覚えているでしょうか?

因数分解とは?説明図

展開では、カッコでまとめたかけ算からカッコを外して、たし算やひき算の形にしましたが、今回学習する因数分解はその反対!

それぞれの文字や数字に、共通しているものを取り出すイメージです。そのイメージを持ちながら後の公式や問題に臨んでみてくださいね。

なぜ因数分解をするのか、意味を知っておこう!

因数分解の公式ややり方を説明する前に、まずは因数分解をする意味を知っておきましょう。

一般的に中3で習う因数分解。「文字や指数が増えてややこしい!」と苦手意識を持ってしまう方も少なくありません。

しかし、因数分解は二次方程式や三次方程式を解くために必要となります。

これまで習った一次方程式は文字や数字の移項をすれば答えを導くことができましたが、因数分解を使わなければ解けない方程式は、高校数学、大学入試でも問われる重要な単元です。

「因数分解を押さえておくと、この後の数学でつまずきにくくなる!」と思えば、なんだかやる気が出てきませんか?

では、実際に因数分解の解き方について、少しずつ理解を深めていきましょう。因数分解は大きく分けると、以下の2つの方法に分けることができます。

公式とたすきがけを自在に扱えるようになると、因数分解は簡単に解くことができます。

ここからは、因数分解の基本的な公式や、たすきがけのやり方について解説していきます。

因数分解の公式を使ったやり方・解き方

では、まず「公式を使った方法」について解説していきましょう。

因数分解の公式は、主に「2乗公式」と「3乗公式」があります。

因数分解の2乗公式

因数分解の「2乗公式」とは、字の右上の部分に「2」が入っている数式を、簡単にまとめることができる式のことです。

公式を使えば考える時間を短縮できるので、しっかり暗記して使い方を理解しておくことが大切です。

この4つの公式を覚えるだけでも、テストや問題で解ける問題が増えますよ。

因数分解の例題① 2乗公式

では、実際に例題を因数分解してみましょう。

(1)x²+8x+15

=x²+(3+5)x+3×5
=(x+3)(x+5) 


(2)x²-16x+63

=X²+(-7-9)x+(-7)×(-9)
=(x-7)(x-9) 

因数分解の例題② 2乗公式

(1)x²+16x+64

=x²+2×8×+8×8
=(x+8)²


(2)x²-12x+36

=x²-2×(-6)x+(-6)×(-6)
=(x-6)²

上記の問題では、2乗公式の「x²+2ax+a²=(x+a)²」または「x²-2ax+a²=(x-a)²」を使いました。

この公式が使えるかを判断するポイントは以下の2つ。

この2つを満たしているときは、公式に当てはめて答えを導きましょう。

因数分解の例題③ 2乗公式

(1)x²-4

=(x+2)(x-2)

(2)x²-16

=(x+4)(x-4)

上記の問題では、2乗公式「x²-a²= (x+a)(x-a)」を使いました。

この公式が使えるかどうか判断するポイントは以下の3つです。

この3点を満たすときには公式を使いましょう。

因数分解の3乗公式

高校の「数学Ⅰ」で習う3次式の因数分解には「3乗公式」を使います。

3乗公式を使うと簡単に解ける問題が出題されることもあるため、公式は覚えておくようにしましょう。

因数分解の例題① 3乗公式

実際に3乗公式を使って例題を因数分解してみましょう。

(1)x³+27
=x³+3³
=(x+3)(x²-3x+9)


(2)x³-8
=x³-2³
=(x-2)(x²+2x+4)


(3)27a³–125b³
=(3a)³–(5b)³
=(3a–5b){(3a)²+3a⋅5b+(5b)²}
=(3a−5b)(9a²+15ab+25b²) 

因数分解の例題② 3乗公式

次は少しレベルアップした例題を挙げますので、因数分解してみましょう。

(1)x³+9x²+27x+27
=x³+3x²⋅3+3⋅x⋅3²+3³
=(x+3)³


(2)8x³–12x²+6x–1
=(2x)³–3⋅(2x)²⋅1+3⋅2x⋅1²–1³
=(2x−1)³

大学入試対策に次の公式も覚えておくと◎

教科書では公式として扱われていませんが、次の式も大学入試では頻出なので、覚えておきましょう。

上記の公式を使って、例題を因数分解してみましょう。

(1)x³–y³–z³–3xyz
=x³+(−y)³+(−z)³–3x(−y)(−z)
=(x−y−z)(x²+y²+z²+xy–yz+zx)

たすきがけによる因数分解のやり方・解き方

公式が当てはまらない場合には、「たすきがけ」と呼ばれる方法を使って因数分解をします。

たすきがけとは、ある特定の文字が使われている場合に、「係数」(文字にかけられている数字)と「定数項」(文字がついていない数字)に注目するやり方です。

慣れるまでは時間がかかったりミスをしたりするかもしれませんが、問題演習を重ねるうちに短時間で解けるようになりますよ。

次よりやり方を説明していきます。

係数と定数項に注目して数の組み合わせを考えよう!

たすがけは、次の3つのステップおこないます。

①係数と定数項に注目する
②掛け算してその数になるものを考える
③かっこの式にする


ここでは「2X²+7x-4」を例に解いていきましょう。

因数分解の例題

上記の二次式の係数と定数項に注目し、

・掛け合わせて2になる2つの数
・掛け合わせて-4になる2つの数

を考えます。(ただし、2つの数は整数です)
まず、「掛け合わせて2になる2つの数」は 「2と1」、「-2と-1」・・・① ですね。

次に、掛け合わせて-4になる2つの数は 「1と-4」、「-1と4」・・・② ですね。

そして、①と②の組み合わせを考え、以下のように書き出します。

(※組み合わせは2×2=4通りありますが、ここでは1つのみ取り上げます)

因数分解の定数項と係数の説明図

たすきがけした掛け算で得られた2つの数を足します。

すると、以下のように「7」になります。

因数分解のやり方

これが「2x²+7x-4」のxの係数「7」に等しいので、たすき掛けが成功しています。

そして答えは、
(2x-1)(x+4)
となります。

仮に、別の組み合わせでたすき掛けをしてみましょう。

例えば「2と1」「-1と4」ではどうでしょうか?

たすき掛けをすると以下のようになります

因数分解のやり方

赤字の部分が「2x²+7x-4」のxの係数「7」になっていないので、この組み合わせは適切ではないことがわかります。

たすきがけを使って因数分解してみよう!

では実際にたすき掛けを使って因数分解してみましょう。

(1)x²+4x+3

=(x+1)(x+3)


(2)2x²+11x+5   

=(x+5)(2x+1)


(3)4x²-5x-21

=(4x+7)(x-3)

最後に、因数分解の手順をおさらい

係数が大きくなったり項が増えたりすると、因数分解をする際にどこから手をつけたらよいのか分からなくなることがあります。

ここでは順を追って因数分解の解き方を学習していきましょう。

「3x²+15x+12の因数分解」を例に取り上げて解説します。

①共通因数でくくる

はじめに注目するのは、「共通する数や式でくくることができるか」という点です。

3x²+15x+12の式は、各項とも「3」が共通してそうですね。

3x²+15x+12
=3x²+3・5x+3・4
=3(x²+5x+4)


共通因数でくくった後もカッコの中に二次式が残っています。

では次にカッコの中の二次式「x²+5x+4」が因数分解できるか見てみましょう。

②公式を使う

カッコの中の二次式「x²+5x+4」は2乗公式を使って因数分解ができます。

x²+5x+4
=(x+1)(x+4)

よって、
3x²+15x+12
=3(x+1)(x+4)

と答えを導き出すことができました。

因数分解の公式一覧を下記にまとめておきますね!

因数分解の公式一覧

③式を置き換える

共通する因数もなく、公式もたすきがけも使えない場合があります。

たとえば、「(3a+2)²+5(3a+2)を因数分解しなさい」という問題。

このような問題では、式をスッキリ見やすくするために共通する部分を「A」で置き換えましょう。

(3a+2)²+5(3a+2)の場合、「3a+2」の部分を「A」と置き換えます。

(3a+2)²+5(3a+2)
=A²+5A
=A(A+5)
=(3a+2)(3a+2+5) 
(3a+2)(3a+7)

置き換えをするときは、最後にもとの式を戻すことを忘れない
よう注意しましょう。

まとめ

因数分解は、公式さえ覚えてしまえば、問題が解きやすくなります。

また、ある程度パターン化された問題も多いので、公式やたすきがけを用いて演習をたくさんすれば、因数分解が得意になりますよ。

因数分解をスムーズに解く3つのポイントをまとめておきます。

中学数学の集大成ともいえる因数分解。

因数分解でつまづいてしまう原因は、いろいろ考えられます。中学1年生で習う「文字と式」が苦手だったり、そもそも九九が苦手…という場合も。

どこでつまづいているか?を見極めるためには、塾・学習塾などでプロ講師にお願いするのもひとつの手段。

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すぐに因数分解をマスターすることは難しいかもしれませんが、根気よく学習を続けていきましょう。