中学生の子どもがいる保護者のなかには、成績の伸び悩みを感じたり、子どもの同級生が塾に通いはじめたりしたことで焦りを感じている方もいるのではないでしょうか。
実際に子どもを塾に通わせるかどうかを判断するために、塾に通うメリットや注意点を事前に把握しておきましょう。
この記事では、中学生の通塾率の割合や中学生が塾に通う目的とメリット、注意点などについて解説します。
さらに、中学生におすすめの塾や、複数の塾をスムーズに検索する方法も紹介!ぜひ参考にしてください。
中学生の通塾率は?文部科学省のデータで見る
「Ameba塾探し」が全国の小中学生の子どもがいる保護者約3000人に実施したアンケート によると、塾に通う中学生の割合は全体の58.9%。中学生の2人に1人は塾に通っていることがわかります。
また、文部科学省が発表した「令和3年度子供の学習費調査」(※1)によると、中学生の通塾率は公立中学校に通う子どもが70.4%、私立中学校に通う子どもが53.9%です。
ちなみに、同調査によると、中学生の学習塾にかける平均費用は公立で250,196円、私立で175,435円です。
双方の結果から、公立中学校に通う中学生のほうが、私立中学校に通う中学生よりも塾に通う割合が高いことがわかります。
理由として、私立中学校は高校までエスカレーター式のところが多く、高校受験などの進学のために塾に通わせる割合が減っていることが挙げられます。
さらに、2021年に実施されたまなびに関する実態調査第4弾「小学生・中学生の塾通い」によると、小学生の通塾率が全体の1/4程度であるのに対し、中学生は半数以上とより高い割合を占めます。
また、塾に通うきっかけとして、「成績が不安」と回答した人が52.4%を占めています。中学校では、小学校と異なり定期テストの結果が成績を大きく左右ことから、学習面で不安を感じる子どもが多いのでしょう。
(※1)参考:文部科学省「令和3年子供の学習費調査」
中学生が塾に通うメリット・目的とは
中学生が塾に通うメリットおよび目的としては、主に以下のようなことが挙げられます。
それぞれ詳しく説明します。
高校受験に向けて対策をおこなえる
塾では、高校受験に特化した学習ができます。これまで多くの受験生を指導した経験と実績が蓄積されているため、入試の形態や過去の出題傾向を熟知している場合が多く、志望校にあわせて効率的な対策ができます。
また、成績が思うように伸びないときのモチベーションを保つコツや、問題を解くときのペース配分や取り組み方といった受験テクニックなど、勉強の悩みや質問についてアドバイスをもらえる点もメリットのひとつ。
近年、高校の入試制度は変わりつつあります。自分が志望する高校だけではなく、得意な科目で有利に受験するための戦略や学習方法なども塾に通えば得ることが可能です。
内申点アップにつながる
高校受験においては、学校の内申点も重要な要素です。内申点を上げるためには学校での生活態度はもちろん、定期テストでよい成績をおさめることも大切です。
とくに推薦入試では合否判定に内申点が大きく影響します。内申点は、コツコツ積み重ねていく必要があり、一朝一夕で好成績を出すことはできません。
早いうちから塾に通って定期テスト対策をおこない、内申点を上げることで、合格に大きく近づきます。
塾講師に進路の相談ができる
経験豊富な講師に進路相談ができる点も大きなメリットのひとつです。これまで多くの中学生を指導してきた実績があるため、初めての受験で不安な場合は心強い味方になります。
具体的な進路が決まっていない場合も、講師が相談に乗ってくれるケースがほとんどです。
早いうちに進路を明確にすると、その分早く試験対策ができます。塾の費用を払っている分、学校の先生よりも相談がしやすく、塾に通う大きなメリットといえるでしょう。
勉強に集中できる環境が手に入る
自宅だと誘惑が多くて、なかなか勉強に集中できないと感じる人は多いでしょう。
塾には自習室を設けているところが多く、授業時間以外でも自由に使うことができます。なかには自習室目当てで塾に通う子も。
自宅で勉強がはかどらない人は、塾の自習室を利用することで集中して勉強することができます。
なお、自習室はとくに受験間際になると席が埋まりやすくなります。
自習室の席の数と、在籍生徒数のバランスはあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
また、塾に揃えられている教材を自由に利用できることもメリットです。
学習習慣を身につけられる
学習習慣を自力で身につけるのは大変ですが、塾に通えば毎週決まった曜日の決まった時間に勉強することになります。
塾では宿題も出されるため、家でも勉強をする習慣が身につきます。
塾によっては家庭での学習習慣をサポートしてくれるところもあるので、勉強が苦手な場合は相談してみましょう。
なかなか学習習慣が身につかない場合は、塾に通って勉強をルーティン化してしまうのがおすすめです。
中学生が塾に通う場合の注意点
中学生が塾に通う際は、以下のような点に注意しましょう。
各項目について詳しく説明します。
塾に通うための費用がかかる
塾に通えば、当然費用が発生します。
毎月の授業料や教材費はもちろんのこと、夏休みや冬休みには夏期講習・冬期講習の費用も必要になります。
入塾する前に、年間でどのくらい費用がかかるのか確認し、トータルの費用をあらかじめ算出しておきましょう。
費用を極力おさえたい場合は、苦手な科目に絞って受講することもおすすめです。
通塾に時間がかかる
塾が自宅から離れている場合は、通塾に時間がかかります。必要以上に子どもの負担を増やさないためにも、通いやすい立地を選ぶことをおすすめします。
入塾する前に見学や体験に行き、駅やバス停からの距離、駐輪場の有無、周囲の建物や街灯の有無などを確認しましょう。
夕方や夜の人通りがどの程度あるかなども確認してから塾を選ぶことで、子どもの安全を確保することにもつながります。
また受験シーズンになると、毎日のように塾に通うケースも想定されます。子どもが通いやすく、保護者が迎えに行きやすい場所を選びましょう。
塾に行くことが目的となってしまう可能性がある
通塾する中学生のなかには、塾に行くこと自体が目的となってしまい、塾に行くだけで満足してしまう場合があります。
与えられた宿題や問題をただ解くだけといったように、講師からの指導に受け身になってはあまり意味がありません。
主体性を持って自分から学ぶ姿勢があることが大切です。
塾に通う理由は、「苦手を克服したい」「得意をさらに伸ばしたい」「志望校に合格したい」などの目的を果たすためであり、手段ではありません。
定期的にテストや模試などのタイミングで都度目標を設定し、見直しましょう。
中学生の塾選びのポイントは?
子どもを塾に通わせると決めたら、次はどういった塾が子どもにあっているかを見極めましょう。
Ameba塾探しが2022年に実施したアンケートでは、一度塾や家庭教師を利用し始めると、なかなか変えにくいと考える人が7割以上もいることがわかりました。
頻繁に学習環境を変えるのは子どもと保護者双方にとって負担なので、焦らず時間をかけて塾を選ぶことが大切です。
中学生の塾選びのポイントは、主に7つあります。
まずは塾に通う目的を明確にしましょう。どの授業形態が子どもにあうのか悩む場合は、塾の体験授業に参加することをおすすめします。
塾によっては、体験授業の際に学習・進学相談をおこない、アドバイスをもらえることもあるので、積極的に利用しましょう。
中学生の塾の選び方については、下記の記事で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
中学生におすすめの塾・学習塾を紹介
ここでは、中学生におすすめの塾を紹介します。
個別指導塾から集団塾まで、幅広いニーズに応えてくれる塾をラインナップしていますので、塾選びの参考にしてください。
個別指導の明光義塾
個別指導における教室数・生徒数No.1の実績から明光義塾は、生徒の志望校に応じたカリキュラムを実践し、講師と対話をしながら学習する塾です。
授業のなかで対話を繰り返しながら「わかったつもり」をなくしていきます。
カウンセリング時には、目標を講師と一緒に設定し、達成に向けてカリキュラムの見直しをおこないます。
オンライン授業も実施しているため、子どもの性格や適正に応じて学び方を選択することも可能です。
個別教室のトライ
個別教室のトライでは、AIを用いたトライ式AI学習診断をもとにして、生徒一人ひとりにあわせたオーダーメイドのカリキュラムを作成します。
講師が指導した内容について、生徒が教える立場に立って授業をする「ダイアログ学習法」を導入しています。
生徒が学んだ内容について自分の言葉で説明することを前提として取り組むようになるので、理解度も深まり積極的な学習姿勢も身につきます。
栄光ゼミナール
栄光セミナールは、私国立中学受験・公立中高一貫校受検・高校受験のための有名進学塾です。
10人程度の少数クラスで授業をおこなうため、質問や発言がしやすく、講師も生徒一人ひとりの理解度を確認しながら授業を進めていくことができます。
また、学力別、目的別でクラス分けしているため、同じ目標をもった仲間と切磋琢磨できるのも栄光ゼミナールの魅力のひとつです。
臨海セミナー
臨海セミナーでは、「通常授業」「宿題」「小テスト」「りんかいテスト/模試」の手順を何度も繰り返して成績向上へとつなげていく、独自のシステムを導入しています。
カリキュラムは、同じ内容を繰り返し学んで知識を定着させる形式になっているため、授業をきちんと受けることで自然と理解が進むようになっています。
全校一斉でおこなう「りんかいテスト」では、平均点や自分の順位などを集計して伝えられるため、現状を確認できるほか、モチベーションを維持・向上させるのに一役買ってくれるでしょう。
中学生の通塾率は約60%!塾に通うなら目的を明確にしよう
「Ameba塾探し」が全国の小中学生の子どもがいる保護者約3,000人を対象におこなったアンケートによると、塾に通う中学生の割合は全体の58.9%と、中学生の2人に1人は塾に通っていることがわかります。
塾に通うと、高校受験の対策をおこなえる、学習習慣を身につけられる、勉強に集中できる環境が手に入るなどといったメリットが期待できます。
その一方で、通塾時間がかかる、塾に行くこと自体が目的となってしまう可能性があるなどの注意点があることも念頭に置いておかなければなりません。
子どもを塾に通わせると決めた場合は、子どもの学力や学習意欲、性格にあった塾を見極め、目的に沿った塾を選ぶことが大切です。
塾の選択肢が多すぎて悩んでしまう場合は、簡単な質問に答えるだけで、たった10秒で子どもにあった塾が探せる“ぴったり塾診断”がある「Ameba塾探し 」の利用がおすすめです。
また、Ameba塾探しでは、個別指導・集団授業・映像授業などといった授業形式や、料金、受講できる科目、口コミ、地域などのさまざまな項目で塾の候補を絞り、複数の塾を比較検討することができます。
塾選びで悩んだら、ぜひ「Ameba塾探し 」を利用して、ぴったりの塾を見つけてください。