この記事では、これら3つの時間について実例を交えて詳しく解説していきます。
大手学習塾の1コマあたりの授業時間や、週の総授業時間などを比較できるよう表にまとめているほか、大手学習塾の時間割も掲載。
さらに、授業時間や時間割を踏まえた帰宅時刻も紹介します。塾に関する時間が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
塾選びで気になる3つの「時間」
子どもの塾を検討する際、塾の授業時間や通塾にかかる時間、帰りの時間などが気になる方もいるのではないでしょうか。
中学生になると、塾の授業終了時刻は遅くなり、帰宅が22時を過ぎることも少なくありません。
初めて塾に通う方も、予め塾に関するさまざまな「時間」を知っておくと、塾選びに役立ちます。
そこで次の項目より、塾の「授業時間」「時間割」「授業終了時刻」について詳しく説明していきます。
塾の授業時間はどのくらい?大手進学塾の代表的なコースを紹介
すべての塾がそうというわけではありませんが、低学年のほうが授業時間が短く、学年が上がるごとに長くなっていくのが一般的です。これはお子さんの集中力を考慮した設定と考えていいでしょう。
下の表は大手の塾における授業時間をまとめたものです。
栄光ゼミナール | 日能研 | 四谷大塚 | 個別指導の明光義塾 | SAPIX | |
---|---|---|---|---|---|
小学生 | 45~90分 | 70分 | 50~75分 | 45・90分 | 50~90分 |
中学生 | 50~140分 | ‐ | ‐ | 90分 | 50~180分 |
1コマの授業が長い塾もありますが、120分を超えるような授業の場合、2科目以上おこなう授業が多く、その間にある程度の休憩はあるようです。また、学年が上がって授業時間が短くなる場合、コマ数が増える傾向にあります。
集団塾より個別指導塾のほうが授業時間が長い?
個別指導塾は、集団塾より授業が長い傾向にあります。集団授業の場合、どうしてもお子さんの集中力が切れやすいため、比較的短い設定になっているものと思われます。
ただし、学年が上がるほど双方の差は少なくなります。年齢が高くなるとともに、お子さんの集中力も成長するということでしょう。
授業が短いと勉強内容が足りているか不安になるかもしれません。反対に長すぎると、その密度が気になるかもしれません。
授業において重要なのは、長さではなく内容です。もっといえば、お子さん自身にその塾の学習方式があっているかどうかが重要になります。
どんどん速いペースで授業が進んだほうが一生懸命勉強する子もいれば、ゆっくり理解をしながら進めたほうが身になる子もいます。
大切なのは授業の長さではなく、その内容がお子さんにあっているかどうかですので、この点は間違えないようにしましょう。
受験直前の学年はどのくらい授業がある?大手進学塾のコマ数をチェック!
中学受験を控える小学6年生、高校受験目前の中学3年生はともに受験生であり、どのくらいの授業があるのかが気になるところです。
そこで、大手進学塾の代表的なコースから、1週間の授業コマ数、授業時間のトータルをまとめてみました。
学年 | コース | 1週間のコマ数 | 1週間の授業時間 | |
---|---|---|---|---|
栄光ゼミナール | 小6 | 私国立中入試コース | 算数 90分×2
国語 90分×2
社会 90分×1
理科 90分×1 | 6コマ540分 |
中3 | 高校入試
対策コース
(9~2月) | 数学 140分
英語 140分
国語 120分
理科 70分
社会 70分 | 5コマ490分 | |
日能研 | 小6(後期) | ステージⅣ
(Mクラス) | 算数 70分×5
国語 70分×3
社会 70分×2
理科 70分×2 | 12コマ840分 |
四谷大塚 | 小6 | 進学コース | 火曜 70分×3
木曜 70分×3
日曜 60分×4 | 10コマ660分 |
個別指導の明光義塾 | 小6 | 個別指導 | 週1回~
1コマ90分 | 4コマ660分 |
中3 | 個別指導 | 週1回~
1コマ90分 | 90分~ | |
SAPIX | 小6 | 小学部 | 火曜 180分×1
木曜 180分×1
土曜 180分×1
土曜 120分×1 | 6コマ480分 |
中3 | 中学部 | 火曜 180分×1
木曜 180分×1
土曜 180分×1
土曜 120分×1 | 4コマ660分 |
高校入試で国公立を目指す方は5教科の勉強が必要となりますが、国公立高校の入試問題は、難関私立高校の入試問題よりも難易度が低く、「基礎的な問題をミスなく解く」ことが求められるため、塾での勉強というより自宅学習でしっかり復習をすることが重要となります。
多くの進学塾では私立入試に向けて、中3生は主要3教科をより集中的に勉強するようなカリキュラムが目立ちます。
また、明光義塾のような個別指導塾は、塾自体でコースを設定していることは少なく、生徒のレベルにあわせた個別指導が中心。
個別指導塾の場合は、お子さんが週に何コマ勉強するかを決めて通うことになります。
塾には週に何回通うことになる?大手進学塾の時間割を紹介
塾での授業が多すぎると、自宅で勉強する時間が少なくなったり、受け身の学習になる可能性があります。
とはいえ、授業頻度が少なすぎるのも問題です。塾で教わったことを忘れないうちに次の授業を受けるのがより効率的な勉強法となるからです。
通塾前に週の授業頻度を確認する資料として、一部大手進学塾の時間割をまとめました。
ただし、時間割は通う校舎ごとに設定されていることが多いため、同じ塾でも校舎が違えば曜日などが変わることがある点にご注意ください。
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
授業時間 | × | 16:30~21:30 (90分×3コマ) | 16:30~21:30
(90分×3コマ) | 16:30~21:30
(90分×3コマ) | 16:30~21:30
(90分×3コマ) | 12:15~18:00 (90分×3コマ) | × |
個別指導の明光義塾の場合は、上記の授業時間から通いたい曜日を選択し、週1~3回通塾するという形式となっています。
家庭やお子さんの都合にあわせて、通う曜日を指定することができるのは、個別指導塾のメリットといえるでしょう。
●日能研(小6)
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
授業時間 | × | 16:50~20:45 (70分×3コマ) | × | 16:50~20:45 (70分×3コマ) | 16:50~20:45 (70分×3コマ) | 14:00~19:10 (70分×3コマ) | × |
●SAPIX(小6)
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
授業時間 | × | 17:00~21:00 (80分×3コマ) | × | 17:00~21:00 (80分×3コマ) | × | 14:00~19:00 (75分×4コマ) (※1) | 9:00~18:45 (75分×4コマ) (※2) |
(※1)土曜志望校別特訓のみ
(※2)難関校SS特訓のみ (9~1月まで18回開校)
また、塾に通うのが週に3~4日ということは、ほかの3~4日は自宅学習ということになります。
塾選びは重要ですが、自宅で学習する習慣を身につけることも、塾を選ぶのと同様に重要であるということは忘れないようにしましょう。
土曜日や日曜日も開講している塾はある?
上の表でも紹介していますが、SAPIX高田馬場校では週末に受験生向けの講座を開講しています。
小6の生徒に対しては土曜日に「志望校別特訓」を、日曜日に「難関校SS特訓」を開講しています。
ほかにも四谷大塚の小6生は、毎週土曜日に「週テスト」を受け、5週に一度の割合で、受ける授業のクラス分けがおこなわれます。さらに日曜日にも60分授業が4コマ入っており、週末もしっかりと授業をおこなっています。
お子さんの学力を高めていきたい、と考えている保護者の方は、時間に余裕のある週末を生かした授業をおこなう塾を探すのがおすすめです。
塾から何時ごろに帰宅する?大手進学塾の授業終了時刻を紹介
小学生や中学生のお子さんが夜遅くに帰宅するのは心配だという方も多いかと思います。
そこで、まずは大手進学塾が公表している最終授業終了時刻を確認しておきましょう。
学年 | 日能研 | 個別指導の明光義塾 | SAPIX |
---|---|---|---|
小1 | ‐ | 21:15 | 17:30 |
小2 | ‐ | 21:15 | 18:00 |
小3 | 19:30 | 21:15 | 18:30 |
小4 | 19:30 | 21:15 | 20:00 |
小5 | 20:55 | 21:15 | 20:00 |
小6 | 20:55 | 21:15 | 21:00 |
基本的に低学年は授業終了が早い設定になっていますが、小学校高学年になると21時ごろまで授業があることは珍しくありません。
教室まで通うのに時間がかかる場合、帰宅はかなり遅くなることも考えられます。
授業終了時刻が明記されていない四谷大塚では、生徒の帰宅時刻には、駅までの道に関係者が立ち見守りをおこなっています。さらに遅くなった場合は、関係者が駅まで送ることもあるようです。
塾としても安全対策はおこなっていますが、それでもやはり自宅から近い教室に通うのが安心といえるでしょう。
小学生の通塾は帰宅時刻だけでなく帰宅経路にも注意する
大人の足で徒歩10分の距離でも、お子さん、とくに小学校低学年のお子さんとなると同じスピードで歩くのは難しいかと思います。お子さんのペースで歩くことで、正確な帰宅時刻を計算することができます。
また、電車やバスを利用する場合は、時刻表の確認も忘れないようにしましょう。遅い時刻に人気の少ないバス停で低学年のお子さんが一人でバスを待つのは非常に危険です。
さらに、時刻だけではなく帰宅経路にも注意が必要です。あまり人が歩いていない暗い道や、反対に車がスピードを出しやすい大きな通りなどは危険です。
人気の少ないバス停を利用するのが不安な場合は、ほかのバス停を探したり、電車で通える経路がないか調べておくのもいいでしょう。
塾の周辺にはあまりないかもしれませんが、通塾経路に歓楽街やゲームセンターなどがあるのも考えものです。
できれば事前に親子で経路を確認し、明るい道、安全な道を見つけておきましょう。
塾選びで気になる3つの「時間」まとめ
ひと口に進学塾といっても、授業時間が長かったり、授業のコマ数が多かったり、週末も開講していたりと、さまざまです。
どの塾に通わせるかを考えるとき、どうしても知名度や合格実績などに注目しがちですが、実際に通う場合はこうした時間を意識した塾選びも重要なポイントになります。
最寄り駅や交通アクセスを踏まえた通塾時間、授業時間などにも注目して、お子さんに最適な塾を見つけましょう。
テラコヤプラスなら、エリアや最寄り駅など条件を絞って複数の塾を比較・検討することができるため、ぜひ活用してみてくださいね。