予備校を探していると見かける「東進ハイスクール」と「東進衛星予備校」。どちらも「東進」が塾名に入っていますが、カリキュラムや料金や授業内容、合格実績に違いはあるのでしょうか?
実は、両校とも株式会社ナガセが運営する予備校なのですが、運営形態に違いがあります。本記事では、この2つの予備校の特徴や違いを5つの観点から徹底比較していきます。
塾選びは受験の成否を左右する大切な決断です。最適な進路選択につなげるために、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
東進ハイスクールと東進衛星予備校の違いとは?
東進衛星予備校と東進ハイスクールは、株式会社ナガセが運営する映像授業を活用した予備校です。
両者の最大の違いは運営形態にあります。東進ハイスクールはナガセの直営校として展開されている一方、東進衛星予備校はフランチャイズ契約による加盟校として運営されているのです。
教育内容に目を向けると、どちらも林修先生をはじめとする受験のプロフェッショナルによる約1万種類もの授業を提供しています。
特筆すべきは1.5倍速での受講が可能な「高速学習」システムです。これにより、限られた時間を最大限に活用することができます。また「東進学力POS」を導入しており、自宅でのテスト受験や学習管理も効率的におこなえます。
担任制度により一人ひとりの目標にあわせたきめ細かなサポートも実施されており、高校生から浪人生まで幅広い層の志望校合格を支援しています。
東進ハイスクールと東進衛星予備校を5つの観点で比較し解説
名前が似ている両校の違いをより明確にするため、料金と授業内容、合格実績、季節講習、校舎数という5つの観点から詳しく比較していきましょう。
料金:違いはない
東進衛星予備校と東進ハイスクールは、全国どの校舎でも同一の料金体系で運営されています。両校の選択において料金面での違いはありません。具体的な費用内訳を確認していきましょう。
【東進ハイスクール東進衛星予備校の料金】
費用項目 | 金額(税込) |
---|---|
入学金 | 33,000円(初年度のみ) |
担任指導費 | 高3生:55,000円 高2生以下:27,500円 |
通期講座 | 82,500円 (90分×20回、テキスト代込み) |
模試費 | 高3生:22,000円 高2生:11,000円 高1生・高0生:8,800円 |
通年講習講座 | 90分×5回:20,900円 90分×10回:41,800円 |
※参考 Toshin.com「東進ハイスクール 東進衛星予備校 入学案内」より
※上記の料金はすべて税込です。
東進ハイスクールと東進衛星予備校の料金体系は完全に同一で、入学金、担任指導費、通期講座、模試費(学年別定額制)、季節講習という費用設定となっています。
授業内容・カリキュラム:違いはない
東進衛星予備校と東進ハイスクールでは、授業内容やカリキュラム、コースもすべて同一です。両校とも実力派講師陣による「IT授業」を核として、効率的な学習システムを提供します。
特筆すべきは約1万種類もの映像授業から自分のレベルに最適な講座を選択できる「スモールステップ」方式です。この方法により、通常速度より1.5倍速で学習できる「高速学習」が実現可能です。学習した内容は「パーフェクトマスター」という確認テストを通じて確実に定着させる仕組みも整備されているため、理解度の確認が容易になるでしょう。
AIが個人の学習状況を診断する「志望校別単元ジャンル演習講座」や「第一志望校対策演習講座」など、段階的に力を積み上げるカリキュラム設計も両校の魅力です。
モチベーション維持のための仕組みも充実しており、英単語1800語を短期間で習得できる「高速マスター基礎力養成講座」や、担任による個別指導、少人数制の「チームミーティング」などのサポート体制も完備されています。
合格実績:合同実績として公表されている
東進衛星予備校と東進ハイスクールの合格実績については、個別ではなく「東進ネットワーク」全体での合同実績として公表されているのが特徴です。
このネットワークには両校に加え早稲田塾も含まれており、現役生のみの実績(講習生は含まない)という形で集計されています。
【2025年度 東進ネットワーク主要大学合格実績(※)】
大学名 | 合格者数 |
---|---|
東京大学 | 815名 |
京都大学 | 488名 |
大阪大学 | 602名 |
名古屋大学 | 404名 |
九州大学 | 568名 |
北海道大学 | 406名 |
東北大学 | 417名 |
東進衛星予備校と東進ハイスクールそれぞれの個別実績は公表されていないため、どちらがより多くの合格者を出しているかという点での明確な比較はできません。校舎ごとの実績を知りたい場合は、各校舎に直接問い合わせましょう。
※参考:Toshin.com「2025年東進合格実績速報」より
季節講習:違いはない
東進衛星予備校と東進ハイスクールでは季節講習においても内容の違いはなく、全国約1,100校舎すべてで同一のプログラムが提供されています。
両校の季節講習は質の高さとコストパフォーマンスの良さで定評があります。直近では、春休み期間中に「新年度特別招待講習」が実施されました。
この講習は志望校合格を目指す新高1〜3生を対象としており、通常19,250円相当の講座を無料で受講できるという破格の特別企画となっていました。
内容面では、実力講師陣による90分×5回の充実した授業と高速マスター基礎力養成講座が提供され、最新の入試情報とコーチングも受けられる総合的なプログラムです。「大学受験コース」と「高校別対応の個別指導コース」の両方を体験できる点も魅力的です。
最新のAI学習システムを活用した学習方法や新共通テスト対策も充実しており、講習入会金やテキスト代まで無料になっているため、初めて東進の学習システムを体験するには絶好の機会となっています。
校舎数:東進衛星予備校のほうが多い
東進ハイスクールと東進衛星予備校のもっとも顕著な違いは、校舎数と展開規模にあります。
東進ハイスクールは株式会社ナガセが直接運営する直営校として全国に約96校舎を展開しています。主に東京、神奈川、埼玉、千葉といった首都圏を中心とした大型校舎です。
一方の東進衛星予備校はフランチャイズ方式で運営されており、全国に約962校舎という数を誇っています。北海道から沖縄まで全国47都道府県にまんべんなく展開されており、地方の小中規模の校舎も多く含まれているのが特徴です。地方在住の生徒でも通いやすい環境といえるでしょう。
東進ハイスクールと東進衛星予備校の口コミ・評判
東進衛星予備校と東進ハイスクールの実際の利用者からの声を見ていきましょう。両校は基本的な教育システムが同一のため、口コミ内容にも共通点が多く見られます。
以下では、特徴的な声をカテゴリに分けてご紹介します。
【映像授業に関する口コミ】
【学習環境と指導体制に関する口コミ】
【費用に関する口コミ】
自分のペースで学習できる映像授業の柔軟性やサポート体制が高評価である一方、高額な授業料と自己管理能力の必要性を指摘する声も見られます。
実際に通塾を検討する際は口コミを参考にし、ご自身の学習スタイルや自己管理能力にあった選択をすることが大切です。
東進ハイスクールと東進衛星予備校、どちらが向いている?
東進ハイスクールと東進衛星予備校との間に違いはほとんどなく、最大の違いは運営形態と校舎展開にあります。
教育内容や提供されるサービスに本質的な違いはないため、選択する際の最大の判断基準は「通いやすさ」や「校舎の雰囲気」になるでしょう。たとえば地方在住なら選択肢としては東進衛星予備校が多く、都市部なら両方ある場合もあります。
どちらを選ぶべきか迷った場合は、最寄りの校舎を実際に見学して、自分にあった環境を選ぶことが重要です。
東進ハイスクールがおすすめな人
東進ハイスクールは主要都市部、とくに首都圏を中心に約96校舎を展開する株式会社ナガセの直営校です。都心や主要都市部に在住している方にとっては通いやすい選択肢となるでしょう。
直営校ならではの特徴として、全校舎で標準化されたサービスや管理体制が整っています。どの校舎でも一定水準以上の質の高いサービスを受けられることを重視する人に向いています。
とくに首都圏在住で、東進のブランド力や都市型校舎の雰囲気を好む人には、東進ハイスクールがマッチするでしょう。統一された教育方針を通して、安定した受験指導を求める人にもおすすめです。
東進衛星予備校がおすすめな人
東進衛星予備校は全国約962校舎を展開するフランチャイズ校として、地方在住者にとって身近な選択肢です。とくに自宅近くに予備校を探している地方在住の方にとっては、通学の負担を減らせる大きなメリットがあるでしょう。
地元の塾経営者がオーナーとなっているケースが多いため、地域の教育事情に精通した指導者と関係を築きながら学びたい人に適しています。フランチャイズ形式のため、各校舎にはオーナーの個性が反映されており、より地域に密着した指導や対応が期待できる点も魅力です。
全国約962校舎という広大なネットワークをもつため、転居や引っ越しをした際にも同じ教育システムで学び続けられる安心感があります。
このような特性から、地域性を重視しつつも全国規模のサポートを求める人には東進衛星予備校がおすすめです。
東進ハイスクールと東進衛星予備校の違いは運営形態にある
東進衛星予備校と東進ハイスクールは、どちらも約1万種類の映像授業を提供する同一の教育システムをもつ予備校です。
料金体系、授業内容、カリキュラム、合格実績においても違いはなく、両者の唯一の大きな違いは運営形態にあります。東進ハイスクールはナガセが直接運営する約96校舎を首都圏中心に展開しているのに対し、東進衛星予備校はフランチャイズとして全国約962校舎という圧倒的な数を幅広く展開しています。
どちらを選ぶかは、自分の住んでいる地域や通いやすさ、校舎の雰囲気などで判断するのがベストです。まずは最寄りの校舎を訪問して実際の雰囲気を確かめ、自分にあった環境で第一志望校合格への第一歩を踏み出しましょう。
より詳しい東進衛星予備校や東進ハイスクールの評判や口コミは、Ameba塾探しをぜひ参考にしてみてください。