小学生や中学生の子をもつ方のなかには、
「早く宿題しなさい、ゲームばかりしていないで勉強しなさい、と何度も言い続けて疲れた」と困られている保護者の方も多いのではないでしょうか。
勉強嫌いな子は、勉強のやり方がわかっていないというのが根底にあるそうです。
今回は、勉強のやり方に特化して教えている「個人指導専門塾」代表の松田 新士さんにお話を伺いました。
勉強が苦手、家でまったく勉強しない、勉強をしていてもなかなか成果につながらないなど、子どもの勉強について困っている保護者の方は、ぜひご一読ください。
勉強のやり方や家庭での学習習慣を身につける
ー本日はよろしくお願いします。はじめに「個人指導専門塾」がどのような塾なのか、概要を教えてください。
松田 新士さん(以下、松田): よろしくお願いします。
当塾は、勉強のやり方や家庭での学習習慣を身につける塾です。
勉強が苦手な子、家でまったく勉強しない子、勉強をしていてもなかなか成果につながらない子などが入塾されるケースが多いですね。
そういった子の根底にある問題は、勉強のやり方がわかっていないということです。
当塾では、勉強のやり方を伝えて、ご家庭においてその子自身で勉強を進められる状態をつくるようにしています。
塾に来る曜日や時間は固定で決めてもらっています。また、2教科とっている子もいれば5教科とっている子もいますので、本当にみなさん、自分にあった選択をされていますね。
ー他塾にはない「個人指導専門塾」の強みについて具体的に教えてください。
松田:塾という業界に入って22年ほど経ちますが、当時からずっと勉強のやり方に特化してきました。
塾を始めた当初は、勉強のやり方を教える塾はほとんどなかったのですが、最近は非常に増えていますよね。
ただ、具体的に「こういうものを使って、このようにやっています」と、目に見えるものを提供しているところは少ないように感じています。
当塾では、勉強のやり方が身につくシートを何十パターンも用意していますので、「単語の覚え方ならこのシート」「数学の文章題を解くときにはこのシート」というように、各シートを提供できることが強みです。
勉強が苦手という子に対して、どう接すればいいのか分からず、とりあえず叱って机に向かわせるというスタイルの指導をする方もいます。
「いいから勉強をやりなさい」「なんでこんなのがわからないんだ」などと言っても、なにも解決しないんですよね。
いわゆる勉強ができる子はどのようにやっているのかを研究し、それをほかの子でもできるようにするためのシートをつくりました。
そのシートを繰り返し使っていくことで、勉強の正しいやり方が身についてくるんです。
勉強が嫌いな子は、「できない」「無理だ」と自分自身で肯定感を下げてしまっていることが、勉強嫌いになった原因でもあるので、正しいやり方で勉強すればできるようになるという実体験をまずは味わってもらいたいです。
生徒に寄り添いながら話を聞いて導く傾聴力
ー講師を採用する際のポイントや、指導するうえで心がけている点を教えてください。
松田:重視しているのは、人とのコミュニケーション力です。
ただ、コミュニケーション力といっても多様です。
人に寄り添う、親身になるということを、今までどのようなことを実践して経験してきたのかなど、言葉だけではなく具体的な行動レベルでの事例などをヒアリングしています。
講師として求められる能力として、傾聴力、相手の話を聞く、そして導く、ということがこれからは特に大事だと思っています。
生徒「宿題やってない」
先生「なんで」
生徒「忘れてた」
こういった会話は、よくあるやり取りです。でも、本当に忘れていたということは少ないものです。
どうして出来なかったのか、時間がなかったのか、問題が分からなかったのか、やりたくなかったのかなど、真因をヒアリングしていって、その解決を一緒に考えて導いていく。
根本原因を解決するためのサポートが、講師の一番の仕事だと思っています。
決して「この子は本当に勉強しない子だ!」と諦めるのではなく、最後まで「この子も困っているんだ」「自分が解決してあげないと…」と、子どもを信じ続けるということがなにより大事だと思っています。
傾聴力やコーチング力などを通して人の話を聞いて導くということに対しては、特に力を入れています。
躓いている部分はわかるところまで遡る
ーカリキュラムと料金について詳しく教えてください。
松田:当塾は、学校がある時期と、夏休みや冬休みなど学校が休みの時期でカリキュラムを分けています。
学校がある時期は定期テストにつながるように、学校で習っている部分をベースに進めていき、躓いている部分があればわからなくなったところまで遡ってから、また今のところに戻るという逆戻り計画というのを入れながら進めていますね。
夏休みや冬休みは学校の授業がないので、苦手な分野を過去の学年から今の学年まで遡って、基礎から徹底的に復習して弱点をつぶしていきます。
授業料は、科目数で金額が決まるのではなくて、通う頻度で金額が決まるシステムです。
たとえば通塾が週2回でも、2教科に絞っている子もいれば、4教科5教科やっている子もいます。それでも同じ週2回なら月謝は同じとなります。
科目数は生徒のペースに合わせて、保護者の方と相談しながら決めていますね。
授業時間は1コマ小学生は60分か90分を選んでいただき、中学生は90分となります。ただ、小学生・中学生でその90分を45分の2回に分けて来ている子もいます。
たとえば、苦手科目がある場合は90分週1回でその科目を中心にやったり、勉強の習慣を身につけたい場合は45分で週2回来てもらって勉強の頻度を増やしたり。
そのあたりを、生徒や保護者の方と相談しながら決めていきます。
塾を必要としない子を育てるがコンセプト
ー今後の展開や体験授業などについてご紹介ください。
松田:新しいものとしては、1、2年ほど前から開催している、表現力や文章構成力などの非認知能力を鍛えるためのスクールも展開をしています。
開講しているのは、「文章読解スクール」や、論理的思考力を鍛えるための「プログラミング教室」です。
これらは、塾生でオプションとして取っている子もいれば、単体で受講されている子もいます。
体験授業では、60分×3回の授業が体験でき、塾とオンラインどちらでも受講可能です。通常授業以外にも、「文章読解スクール」と「プログラミング教室」も体験できます。
塾の方針がお子さまの課題と一致しているかも大事ですし、お子さまと講師との相性も本当に大事だと思います。
まずは体験制度を取り入れていますので、ぜひ体験してもらい、当塾のサポートを味わっていただけると嬉しいですね。
ー最後に、読者の方へ向けてのメッセージをお願いいたします。
松田:「塾を必要としない子を育てる」というのが、当塾のコンセプトです。
子どもたちには「やればできる」ということを知ってもらいたい。
そして、それを味わうことで正しい努力の仕方、そして達成したときの喜びを経験してもらいたい。この経験は、勉強だけではとどまらないと思っているんです。
そのための子どもたちの自己肯定感が下がらない接し方や環境づくりをしていきます。
またそうすることで、保護者の方の「いつまでゲームをやっているの」「早く宿題しなさい」といった負担も必ず減っていきます。
以前、国語が大嫌いな生徒が、突然「今日は漢字テストないの?」と本人から言ってきたんです。
漢字テストをやるたびに、合格はもちろん不合格でも承認するような仕掛けを用意していたら、生徒の発言が変わり、そして行動も変わってくるという経験をしました。ちょっとしたことなのですがとても印象に残っています。
家で勉強しない子はやり方を知らないだけです。
適切な家庭学習のやり方を塾でトレーニングすれば、誰でも効率よく勉強できるようになります。
今まで通ってくださった生徒や保護者の方からは、「塾で勉強のやり方や習慣が身についてよかった」「受験に合格できたのは塾に通っていたおかげ」「○○先生に人生を助けてもらった」などのお声をいただき、本当に嬉しく思います。
これが講師としての醍醐味だと思います。
正しいやり方を学んでそれを続ければ成果が出る、というあたりまえのロジックですが、これを経験することで、勉強がますます面白くなっていき、さらに勉強量が増える。でも本人は楽しそう。こういった善循環に導いていく。
間違った勉強のやり方を繰り返していても、成果にはつながりません。
努力をしている子が報われるようにしたいので、正しい勉強のやり方をこれからも伝えていきたいです。
勉強でお困りの方は、ぜひお越しください。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました!
■取材協力:個人指導専門塾