今や若者に限らず大人も使用するSNS(※)。LINE(ライン)やInstagram(インスタグラム)、Twitter(ツイッター)など、さまざまなサービスがあるなか、とりわけTikTok(ティックトック)は10代を中心に爆発的な人気を誇っています。
TikTokは、15秒ほどの短い動画を編集して投稿することで不特定多数のユーザーにシェアできるサービスです。
そこで今回は、そんなSNSを活用して学校の魅力を伝えようとTikTok部を立ち上げた「四條畷学園高等学校」募集広報部長の小山 宣宏先生を取材。さらに、TikTok部で活動している生徒の平山 愛里さんと肥田 未琴さんにもお話を伺いました。
「青春(アオハル)しようぜ!」を合言葉に、勉強はもちろん、生徒の挑戦をとことん応援する同校の取り組みを、ぜひご一読ください。
(※)ソーシャル・ネットワーキング・サービス
「青春しようぜ!」挑戦をサポートする四條畷学園
ー本日はよろしくお願いします。はじめに、「四條畷学園高等学校」がどのような学校なのか、概要や特色を教えてください。
小山 宣宏先生(以下、小山):大阪府大東市に校舎を構える「四條畷学園高等学校」は、幼稚園から大学まである総合学園です。
本校は、牧田宗太郎先生とそのご兄弟によって大正15年(1926年)に設立されました。本校の建学の精神「報恩感謝」は、自分たちを立派に育て上げてくれた亡き母に対する念であり、設立時から後世に引き継がれ、現在に至ります。
また、教育理念には「実践躬行(じっせんきゅうこう)」を掲げています。実践躬行とは、自分で実際に行動すること。品性人格は単に知識を身につけるだけではなく、身をもって実際におこなうことにより修得されます。
教育の目的は“人をつくること”であり、挑戦こそが“人をつくる”と考え、指導しています。
本校が目指しているゴールは、生徒たちが挑戦のなかで自分の価値観を見つけ、自分のやりたいことを周りから応援してもらえる人に育てること。そうしたさまざまな挑戦をサポートする環境が本校には整っています。
さらに本校は、体育会や文化祭など、行事が充実していて、「青春しようぜ!」という、斬新な言葉をキャッチコピーにしていることも特徴ですね。
クラブ活動も活発で、全コースが共通で平日の6限後からクラブ活動ができるんですよ。クラスの半数近くの生徒がなにかしらのクラブに入っています。
目指せフォロワー1万人!ナワガクの魅力を発信するTikTok部
ー本格始動した「TikTok部」について、始めたきっかけを教えてください。
小山:4月に立ち上げたばかりの「TikTok部」は、クラブ活動ではなく、広報部内での非公式の活動になります。
もともと本校の公式Instagramでも静止画で学校の様子を伝えていたのですが、動画のほうが雰囲気をより知ってもらえると考え、TikTokを始めました。
TikTokを活用して学校の魅力や空気感をみなさんに感じてほしい、そして“挑戦”を掲げる本校で、私も生徒と同様に、新たなことに挑みたいと思ったのがきっかけでもあります。
そうはいったものの、私はSNS世代でないのでTikTokの使い方がまったくわからない。そこでInstagramで本校の生徒に向けてTikTok部に協力してくれる子を募集したんです。
その結果、現在8名の生徒がTikTok部に参加してくれています。
ーTikTok部では、どのようなことに取り組んでいるのでしょうか?
平山 愛里さん(以下、平山):TikTok部は、主に週1回集まり、企画会議をしてどのような内容の動画を撮るかを考えたり、撮影する内容が決まっている場合は撮影しに行ったりしています。
基本的には、TikTokを通じて、学校の魅力を伝えることが目的です。受験を考えている中学生に、「四條畷学園っておもしろいな」と思ってもらえるような動画づくりを心がけていますね。
たとえば、流行りに乗る動画をつくるのか、逆に流行を追わず、学校のことをきちんとアピールする動画をつくるのか、大体はそのふたつから決めます。
流行りに乗るのであればダンスですね。それとまだ企画中ですが、かわいい制服のコーディネートを紹介する動画も考えています。
学校を宣伝するのであれば、オープンスクールのPRや、学食のメニューの紹介。そのほか、体育祭や文化祭の様子を載せて、楽しいイベントや行事を知ってもらいます。
肥田 未琴さん(以下、肥田):動画の撮影ではどうしても周りにいる生徒が写り込んでしまうので、きちんと一人ひとり許可を取ってから撮影しなくてはいけない点が一番苦労しますね。やはり写るのが嫌な子もいるので…。
実際、撮影後にNGを出されてクローズした動画もいくつかあります。
私も平山さんもTikTokの個人アカウントを持っていますが、自分が投稿する動画とは違い、動画や写真を何回も撮って、そのなかから厳選したものを編集にかけなければならないので、作業時間も長くなってしまうんですよ。
ーTikTok部の活動によって得られる学びや教育的効果はありますか?また、今後の目標もお聞かせください。
小山:企画を考えたり動画を撮ったり編集をしたりする以外にも、撮影する相手のことも考えなければいけない。学校でのさまざまな学びがあるなかで、こうしたTikTok部の活動は、社会人になるにあたって必要なスキルが詰め込まれていると感じます。
今の時代、インフルエンサーもそうですが、どれだけ人とつながっているかに価値が置かれていますよね。
目標達成に向けて試行錯誤しながら実行した経験、その結果何万人とつながることができたという成功体験、そういったエピソードを生徒たちが就職のときに話せたらいいなと思っています。
平山:TikTok部の今後の目標は、目指せフォロワー1万人です!
また、TikTok部の9割が2年生なので、後輩を少しずつ増やして今後につなげたいなと思っています。TikTokを見て、「私もこの先輩たちのようになりたくてナワガク(※)に来ました」と言ってもらうのがゴールですね。
実は、「楽しそうだからナワガクに入りたい」というコメントがきたり、DM(ダイレクトメッセージ)で校則や学校についての質問もよく送られてきたりするんですよ。
学校のお問い合わせフォームには素朴な質問はしづらいと思うので、気軽に質問ができるこういったツールはとても貴重なのではないかなと思います。
(※)ナワガクは、四條畷学園高等学校の通称。
ワクワクが盛りだくさんな高校生活で“やりたい”をかなえる
ーオープンスクールやイベント、学校説明会などの告知があればご紹介ください。
小山:本校のオープンスクールには、コース別説明会と、本校の教員がコースの仕組みなどを楽しくプレゼンする学校説明会、そして生徒だけで運営して生徒がプレゼンする学校説明会の3つがあり、生徒のプレゼンが一番人気なんですよ。
オープンスクールの日程は、下記のとおりです。10月以降の日程については、公式ホームページをご確認ください。
また、コース別説明会以外の説明会では、すべて制服のファッションショーがあります。
本校の制服は、有名ブランドであるベネトンがデザインした制服を採用していて、リボンやシャツ、ベスト、スカートなど、多くのバリエーションから自由に組み合わせが可能です。
たとえば、スカートは8種類あって、10,000パターン以上のコーディネートが楽しめます。ぜひ自分好みにアレンジしてみてください。
ー最後に、入学を検討している読者にメッセージをお願いします。
平山:ナワガクは、授業が楽しいのはもちろん、学校行事も大規模でワクワクすることが盛りだくさんです。
制服もかわいい、駅からも近い、学校周辺も充実しています。高校生活を楽しみたい方は、ぜひ来てほしいですね。TikTokのフォローもお願いします!
肥田:私は、TikTok部の活動をしていることによって、学校説明会のプレゼンや総合司会を務めたり、こういった取材を受けられたりなど、ほかの生徒よりもさまざまな経験を積むことができています。
高校に入ったら新しいことに挑戦したいと考えている方は、ぜひ一緒にTikTok部で活動しましょう。
小山:本校のように、さまざまなことに対して積極的に挑戦させてくれる学校はほかにないと思います。
TikTok部にしても、参入障壁が高かったりリスクがあったりで、普通はなかなかOKが出ないんです。
とくに私立の学校は、なにより学業が最優先になりがち。勉強ももちろん大事ですが、一度きりの高校生活を楽しみたい方は、ぜひ本校にお越しいただきたいですね。
また、本校にある総合キャリアコースにはキャリアデザインという特別授業があって、保育や看護、メイク、韓国語、医療、声優、パティシエ、ウエディングなど、本当にさまざまな分野から好きな講座を選択して学ぶことができます。
さらに、大学や専門学校とコラボした授業では、その道のプロから教わることができます。
たとえば、保育だったら実際に幼稚園に行って子どもたちと触れ合ったり、医療だったら病院に行って各部署の業務を見たり、それぞれの社会人が大切にしている価値観を知ることができるんですよ。
やりたいことがまだわからない、自分にあった進路を見つけたいなど、それぞれの“好きや興味”に挑戦できる体験は、必ず将来につながると思います。
本校でたくさんのことに挑戦して青春しましょう!
ー本日は貴重なお話をありがとうございました。
■取材協力:四條畷学園高等学校
TikTok:shijonawate_gakuen
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