「ファーマーズセンターみのーれ立川」を取材!学校給食で使用される地場産の農畜産物とは

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子どもの身体をつくる食。近年、食育への関心も高まっていますよね。

地元で生産されたものを地元で消費する「地産地消」の取り組みをおこなっている地域も増えてきているのではないでしょうか。

生産者や消費者ともにメリットの多い地産地消に取り組んでいる「ファーマーズセンターみのーれ立川」店長の小山 伸二さんと、「立川市産業振興課農業振興係」係長の小室 正広さんにお話を伺いました。

食や農業、地産地消などに興味のある方は、ぜひご一読ください!

  1. 地場産の農畜産物をメインに販売
  2. 立川農業ブランドの「立川印」
  3. 旬の秋野菜を大売出し!秋の大収穫祭を開催

地場産の農畜産物をメインに販売

ファーマーズセンターみのーれ立川の店舗外観画像

ー本日はよろしくお願いします。はじめに「ファーマーズセンターみのーれ立川について教えてください。

小山 伸二さん(以下、小山):ファーマーズセンターみのーれ立川(以下、みのーれ立川)は、JA東京みどりが運営しており、立川市を中心とした国立市、昭島市、武蔵村山市、東大和市、5市の農家が地場産の農畜産物をメインに販売しているお店です。

売り先のなかった農家の方々の新しい売り先へ発展していければという思いから、10年前に大きな直売所施設が建てられました。

立川市が施設を管理管轄しているので、市内の農業・商業・工業連携の場であり、地域交流ができる地域住民の憩いの場としての要素も含まれた施設です。

小学生の社会科見学や中学生の職業体験なども毎年受け入れています。

お店には、地場産農畜産物のほかにも、立川市の観光推奨品やNPO法人の商品もあります。

お店の一番奥に併設しているみのーれCafeでは、人気商品の東京牛乳を使用したソフトクリームをはじめ、軽食も提供。

店舗の北側にある広大な広場には、収穫体験ができる畑があったり、年に数回イベントをおこなったりしています。

先日も「みのたちマルシェ」というイベントを開催し、多くの方にお越しいただきました。

毎年、オープン日を記念する「周年祭」という夏野菜をメインにした大売出しや、秋の大収穫祭、歳末大売出しなど、多くの方が来場するイベントもおこなっています。

みのーれ立川では、立川市を中心に地場産の取れたての新鮮なお野菜や果物などの、農畜産物が購入できます。

近隣の競合量販店(スーパーなど)と比べると、お野菜や果物、植木や花、野菜苗など新鮮で持ちがよいとのお声も。 
平日は地元の立川市を中心に近場の方にご利用いただき、土日祝日は少し遠方から足を運んでいただいている方を多く見かけます。

これまで市場に納めていた農家の方からは、「市場だと遠くに持って行ったり、配達したりする必要があり手間がかかる割に安い市場価格になってしまう。しかし、みのーれ立川だと、近いし希望する量を販売してくれるので助かっている。」という話を聞きました。

飲食店や給食業者などの業者から大型注文を受けることもあるので、市場に持って行くよりも、みのーれ立川からの外部注文を受けたほうがよいとの声もあり、Win-Winの関係が築けているのではないでしょうか。

さらに、出荷した各農家に向けて、朝に持ってきた野菜の売れ行き状況などをメール配信しているので、「うちの野菜がもうすぐ売り切れそうだから追加で持って行こう」など、調整もしやすいようです。

また、立川市以外の国立市、昭島市、武蔵村山市、東大和市にも直売所があるのですが土日祝日がお休みなんですね。

みのーれ立川は、年末年始以外は年中無休で営業しているので、土日の売り先のひとつとしてありがたく思われているようです。

コロナの影響で、たくさん人が来る大きなスーパーではなく、近いところで買い物をする方が多くなり、来客数が増えました。

一度、地場産の新鮮な野菜や果物を味わうとまた買いに行きたくなるので、安定した集客に繋がっているのではないかと思います。

立川農業ブランドの「立川印」

ファーマーズセンターみのーれ立川の東京うど画像

ー立川市の特産品について教えてください。

小山立川市の特産品のなかでも特に有名なのが、東京うどです。

うどの最盛期が2月、3月、4月ですが、その時期になるとうどだけを求めに遠方から来ていただく方もいるほど。

さまざまなテレビ番組や雑誌で取り上げてもらっているおかげもあり、うどの売上は毎年少しずつ伸びています。

ただ、うど生産農家の数も以前に比べると減少してきているので、今後も立川市の特産品がうどであることを忘れられないようにお店側も努力をしないといけませんね。

ほかには、トマトにも力を入れています。トマトというと夏のイメージがあるかと思いますが、東京都や立川市の補助金を活用して通年栽培できる施設を持っている農家の方もいて、トマトが有名な日野市に追いつけるように頑張っています。

生産量としては、ブロッコリーが東京都で1位です。キャベツや里芋も多くつくられていますね。

そして、昭島市で11月、12月に扱っているのが、古来からある江戸東京野菜の拝島ネギ。

うどや拝島ネギなどの収穫月が決まっている特産品の野菜は、加工することで収穫月以外でも風味を味わってもらえればと思い、JA東京みどりとして「うどドレッシング」や「拝島ねぎみそ」をつくって通年販売しています。

果物は、ブルーベリーの生産が多いです。最近では、梨にも力を入れていて、収穫量を上げられるような栽培方法に取り組んでいます。

立川市は、野菜や果物のほかに植木も有名です。

また、養豚農家と酪農、乳牛を営んでいる農家の方もいるんですね。養鶏農家の方も、子牛を売る農家の方もいて、立川市は幅広く農業が盛んな市になります。

また、最近の活動で力を入れているのが、インターネット販売です。

JAタウンのサイトで、みのーれ立川が用意した「野菜詰め合わせセット」(正式名称:東京都産旬の野菜BOX)を販売しています。

コロナの影響もあり、非接触型の販売方法のひとつとして、一昨年からネット販売に参入しました。

昨年数字が伸び、先月(10月13日~)ネット販売のキャンペーンをはじめたら月に33件の注文が来たので、反響はありますね。

それと、今お店での売りのひとつが、立川市で養豚された「柔豚(やわらとん)」というブランドの豚肉です。

柔豚の特徴としては、脂身が甘くて、アクが少ないことです。

都内のとんかつ屋などの業者からも問い合わせが来るので、ブロック買いなどの注文も受けています。(※問い合わせの都度、要相談)

ー立川市の農業への取り組みについて教えてください。

小室 正広さん(以下、小室)立川市は、野菜、果物、植木も生産量が多く、花卉や畜産もあり、ほとんどの農業の分野があります。

そこで、立川市の農業全体をブランド化しようと、農家の方々に入ってもらい、立川市の農業の強みや今後の方向性などを聞きながら、1年かけてブランド化に取り組んできました。

そして誕生したのが、立川農業ブランドの「立川印」です。

ブランド化したことで、立川農業の価値と魅力を広く深く理解してもらえると嬉しいなと思います。

また、そのほかで取り組んでいることが、小学校での食育の授業です。

小学校の給食の食材は市内産の野菜や果物を使用しているので、収穫体験をおこなっている農家の若手後継者団体が食育授業を通して教えています。

ほかにも、大きな商業施設やイベントで出張販売などをしながら、農家の方々と一緒に立川農業のPRを頑張っております。

ファーマーズセンターみのーれ立川がある東京都立川市には、たくさんの塾・学習塾があります。

テラコヤプラスでは、立川市 塾・学習塾 ランキング立川駅から近い 塾・学習塾 ランキングなど、エリアや駅など条件を絞って塾を探すことができます。

お子さんの塾をお探しの方は、ぜひご活用ください!

旬の秋野菜を大売出し!秋の大収穫祭を開催

ファーマーズセンターみのーれ立川の店舗内画像

ー今後開催予定のイベントがあれば教えてください。

小山2022年11月17日(木)、18日(金)、19日(土)に、旬の秋野菜の大売出しをする秋の大収穫祭というイベントを開催します。

柿やキウイフルーツ、銀杏などの果物や銀杏、お茶やハチミツ、ジャムなどの加工品、
柔豚の特売などをおこなう予定です。

実は、立川農業のなかで意外と知られていないのがお花でして、立川市だけで4、5軒あるので、パンジーやビオラなどの特売もおこなう予定です。

また、立川市の健康推進課の方が、おいしい野菜の食べ方やレシピの配布、野菜クイズなど普及活動を含めた
「野菜を食べ菜さ~い!」という催しものを開催してくれます。

さらに、提携先のJAさがえ西村山(山形県)から、普段は売っていない山形牛をはじめとする国産牛を、利益度外視の特別価格1,290円(税込)で提供します。語呂合わせでいー肉価格です。

せっかくお越しいただくので、お米もお求めやすい小袋(2kg袋)を、秋田県産あきたこまち750円(税込)南魚沼産コシヒカリ1,000円(税込)で提供予定です。南魚沼産コシヒカリを1,000円(税込)で買える機会はなかなかないですね。

そして、立川市の姉妹都市である長野県大町市で有名なおやきも
湯気を出しなが3日間販売予定。肌寒い時期なのでちょうどいいですね

みのーれCafeでは、テイクアウト用のサンドイッチが特別価格で販売され、通常300円の
ソフトクリーム200円の特別価格に。

そのほか、小田原の名産品である鈴廣のかまぼこの店頭販売や、タコス、クレープ、あげパンなどのケータリングカーも来てもらうので、お楽しみいただければと思います。

また、立川市幸町に「みのーれ立川幸町店」
(サテライト店)があり、そちらでも秋の収穫祭を2022年11月27日(日)、28日(月)でおこないます。

ー最後に、読者の方へ向けてのメッセージをお願いいたします。

小室立川市というと駅前の商業都市というイメージが強いかもしれませんが、少し離れると畑が多く、都内でも有数の農地を抱える市です。

立川市のよいところを知ってもらうためのひとつとして、農業を感じていただければと思います。

小山みのーれ立川は、国営昭和記念公園の北側の砂川口からすぐ近くにあります。

昭和記念公園内では今だとコスモスが咲き、これからは紅葉の季節で、イルミネーションもあるのでおすすめです。

そして、帰りがけに新鮮な野菜をみのーれ立川でご購入いただけたら嬉しく思います。

旬な地場産の畜産物を毎日ご用意しておりますので、お近くまでお越しの際はぜひお立ち寄りください。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました。

■取材協力:ファーマーズセンターみのーれ立川

竹内 えりな
この記事を執筆した執筆者
竹内 えりな

テラコヤプラス by Ameba 執筆者

幼少期は、ピアノ、英会話、水泳、そろばんなどを習う。中学~高校では友人と共通の学習塾に通塾。塾が楽しく、先生のおかげで苦手な数学の点数が大幅アップ。その後、さまざまな職種を経験した後、ライター業へ転身。2022年より「テラコヤプラスby Ameba」で編集者兼ライターとして従事。お子さんや保護者の選択肢を広げ、知りたい情報が知れる記事づくりを目指しています。