「日本自然保護協会」を取材!自然で培う子どもたちの力

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子どもたちに自然体験をさせたいと思っても、ご家族だけで実現するのは難しいと考える方々もいらっしゃるのではないでしょうか。

「日本自然保護協会」では、「すべてのこどもに自然を!プロジェクト」をおこなっており、子どもたちが自然を体感し、学べる環境を作っています

今回は、このプロジェクトの主担当の小林 今日子さんにお話を伺いました。

子どもから大人まで一緒に楽しめる活動の魅力、また、活動を通じて身に着く力についてお話しいただきましたので、ぜひご一読ください。

  1. すべての子どもに豊かな自然の原体験を届けたい
  2. 参加者から届く嬉しい声
  3. 子どもたちの興味を広げる意識を

すべての子どもに豊かな自然の原体験を届けたい

日本自然保護協会の小林さんと男の子

ー本日はよろしくお願いいたします。まず、「すべてのこどもに自然を!プロジェクト」について教えてください。

小林 今日子さん(以下、小林さん):
すべてのこどもに自然を!プロジェクト」は、五感を使った自然観察会をメインに、子どもたちの関心に寄り添っています。

また、その関心を広げ、自ら新しい発見を見つけられるように、手助けをする。
というものです。

このプロジェクトの活動において自然の中で過ごす際、虫単体や花単体を見るということはもちろんです。

さらに一歩踏み込んで、虫や花がその場で生きいくことのできる理由や暮らし。

こうした目ではすぐに見えない本当の仕組みについて考える力が、身につけられると考えています。

子どもの自然体験は大事だということは多くの人が知っているのにも関わらず、実際にはなかなか伸びず、減っているというデータもあります。

ここまでお話したような自然体験こそが、子どもが将来も笑顔で過ごせるものの見方や考え方の土台を育むのではないでしょうか。

学力テストでは計ることのできない、粘り強さや協調性、自信などの非認知的能力も育めると思っています。

小さな頃からこうした自然体験を経験することで、先入観なく自然の面白さを実感できるでしょう。

またこれに加え、子どもたちが大人になってもずっと笑顔でいられるような自然環境を守ることも、私たちの使命だと考えています。

しかし、子どもの自然体験に関しては、家庭の収入格差が自然体験格差に影響しているというデータがあります。

だからこそ、このプロジェクトでは、「家庭の境遇や精神的・時間的な余裕に関わらず、全ての子どもに届ける」ということを目標に、活動を続けているのです。

現在、「自然観察指導員」という“自然観察会のリーダー”が全国に8000人ほどいます。

自然観察会のリーダーが保育園などの団体を訪問し、保育士の方と一緒に園児さんに自然観察会を実施しています。

また、実り多い自然体験を実施するコツを大人の方に伝える活動を始めているのです。

年齢が小さければ小さいほど、安心感や心地よい環境が求められるわけですが、もう少し大きくなると、暗い森に入ってハラハラドキドキする体験もできるようになっていきます。

いきなり子どもと指導員だけで飛び込むのは難しいと思いますので、普段から子どもをみている大人も一緒に参加できるようなかたちで、子どもたちを見守るよう、意識していますね。

参加者から届く嬉しい声

指導員と子どもが話している様子が分かる画像

ー続いて、参加された方々からの反響を教えてください。

小林:
保護者のみなさんからは、「ひとり親家庭で、安全管理面の心配もあり、家庭でおこなえることは限られますが、自然観察に詳しい方のサポートがあるからこそ、初めて参加した子どもも生き生きとしていて嬉しかった」

また、「自然体験と言うと山奥に行くイメージがあったが、身近な公園で楽しめることを知れてよかった」など、嬉しい声が多く寄せられています。

ー今後、開催予定のイベントなどの告知があれば教えてください。

小林:大人向けのイベントとしては、10/14~16の3日間、富山県で子どもたちに自然の原体験づくりをさせたいという方々に集まっていただき、講習会をおこなう機会があります。

これは、自然観察指導員の養成講習会スペシャル版ということで、乳幼児との五感を使った自然観察を想定しての講習会です。

更に、親子向けのイベントも随時開催が決まり次第公式ホームページでお知らせいたします。

子どもたちの興味を広げる意識を

子どもが野原でトンボと遊んでいる様子が分かる画像

ー最後に、読者へ向けてメッセージをお願いします。

小林:
自然を見てみたいという方は、まずは自分ひとりでも自然の中に行ってみて、さまざまな五感を使ってみてください。

また、子どもたちと自然を楽しむ場面においては、大人が先に答えを言ったり案内するというよりは、子どもが何を見ているのか、が大切です。

そして、何に関心をもっているのかに大人が注目することを意識していただきたいですね。 

そして、子どもが興味をもった点について十分に一緒に観てから、さらに視点や発見を広げるような関わりをしていただきたいと思っています。 

また、保護者のみなさんの中には、虫が苦手な方もいらっしゃると思います。

ただ、苦手だということをできるだけ子どもの前では見せないように、子どもの感性の芽を摘まないように、サポートいただきたいなと思います。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました。

■取材協力:日本自然保護協会