最近は文部科学省の主導でGIGAスクール構想が進められるなど、子どもたちにICTを活用した教育が広まりつつあります。
そんなICTを活用した教育に1990年代からいち早く着目し、取り組んでいたのが「チエル株式会社」です。
チエル株式会社は長年積み重ねてきたノウハウを結集した教材を教育委員会や学校向けに販売してきましたが、そんな実績ある教材を個人で購入できる「チエルダイレクト」というサービスも展開しています。
今回はチエル株式会社 代表取締役社長の粟田 輝さんにお話を伺いました。子どもに先進的なICTを活用した教育を受けさせたい方はぜひご覧ください。
ICTを活用した教育の先駆者
ー本日はよろしくお願いいたします。まずは「チエル株式会社」がどのような会社なのか教えてください。
粟田 輝さん(以下、粟田):チエル株式会社は、「私たちチエルは子どもたちの未来のために世界中の先生の授業をICTで支えます」という経営理念のもとに活動する企業です。
設立は1997年10月1日で、今でこそGIGAスクール構想によって小中学校でPCやタブレットを1人1台与えられるようになりましたが、それよりもずっと前からICTを教育に活用する授業、教育を推進してきました。
当時はすでにWindows 95が登場し、企業ではパソコンが使われはじめた頃です。しかし、学校ではまだまだパソコンが使われていないケースも多く、もっとパソコンを使った学習をしてほしいという想いが創業のきっかけです。
最近では当たり前になっているクラウドに着目したのも早く、2004年にはチエルドットネットというサービスをリリースしました。
チエルドットネットは、1個1個アプリをインストールするのではなく、これさえインストールすればポータルとしてそこからいろいろな教材を使えるというサービスです。
また、大学でシェアナンバー1を誇るCALLシステムのCaLabo EX、GIGAスクール構想でよく使われるGoogleのChromebookに最適化した授業支援システム、フラッシュ型セミナー向けの教材などを開発するなど、幅広いサービスが自慢です。
私たちがサービス開発の際に大事にしているのは、常に先生に寄り添って開発を進めること。
たとえば、eTeachers GIGA SCHOOLという小中学校の先生向けICT利活用支援サイトでは、これまで有償で提供していた教材を、ユーザー登録のみで無償で使えるようにするなどしています。
また、最近では新たな取り組みとして「チエルダイレクト」という、学校経由ではなくチエル株式会社が個人と直接つながるサービスをはじめました。
優秀な教材を個人で買えるチエルダイレクト
ーその「チエルダイレクト」について詳しく教えてください。
粟田:「チエルダイレクト」は、個人の方が直接チエル株式会社の製品を購入できるサービスです。
これまでチエル株式会社の製品は基本的に販売パートナー経由で教育委員会や大学に販売するという形を取り、教育委員会あるいは学校単位で導入していただいていました。
しかしながら、時代の変遷と共に個人で使いたいという声が増えてきており、そのご要望にお応えすべくチエルダイレクトを用意したのです。
メリットは、学校や先生方のニーズを取り入れた、教育の現場で実績のある製品を、個人で使えるという点。
具体例としては、弊社の時事英語ニュース配信サービスの「ABLish」が挙げられます。
ABLishには、長い文章を文節ごとに改行するチャンキング機能が搭載されていたり、それぞれの英文に問題がついていたりします。このような高機能な教材を個人で利用できるようになりました。
ネット上には多くの英文のニュースが存在しますが、このように英語教育に適した高度な機能を搭載しているものはあまりありません。
チエルダイレクト上の製品は個人での購入はもちろん、塾に導入していただくこともできます。ただ、その場合はひとまとまりのサービスで買っていただくことになるため、弊社へ直接お問い合わせください。
ー実際にチエルダイレクトへの個人からの問い合わせは来ているのでしょうか。
粟田:はい、今まで学校で使っていた教材を個人でも使いたいという問い合わせに対し、チエルダイレクトをご紹介するケースは多いです。
たとえば大学の授業で使っていた教材を気に入り、今後も継続的に学習したいということで購入された方がいましたよ。
今後も先進的な取り組みに挑戦し続けたい
ー最後に読者の方々へメッセージをお願いします。
粟田:先述の通りチエル株式会社はいち早くICTに注目し、クラウド型サービスも早期に導入するなど、ICTを活用した教育向けサービスについて先進的な取り組みをおこなっています。
現在でも新しいものをどんどん取り入れており、たとえば時事英語ニュース配信サービスのABLishでは、それぞれのニュースとSDGsの目標の番号を紐付けられるようにアップデートしました。
SDGsへの取り組みとして、「Think Globally,Act Locally(地球規模で考え、足元から行動せよ)」という言葉がありますが、まさに子どもたちがグローバルに考えるためにリニューアルした形です。
今後も最新のトレンドをいち早く取り入れ、さまざまな形で子どもたちの学びを応援できるようサービスを開発していきますので、興味をもっていただいた方はチエルダイレクトを覗いていただければ幸いです。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました!
取材協力:チエル株式会社