2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化され、2024年度の大学入試からはプログラミングを含む「情報Ⅰ」が試験科目となることが予定されています。
今後さらにプログラミング教育が重要となってくることから、子どもの習い事としても注目されています。
そこで今回は、プログラミングスキルの習得のほかに、プログラミングという手段を使って、考える力や実行する力、問題を検証・解決する力を身につけることを目的にしたプログラミング教室「プロ・テック倶楽部」の鈴木さんにお話を伺いました。
お子さんにプログラミング的思考を身に付けたい方、プログラミングでものづくりの楽しさを経験させたい方は、ぜひご一読ください。
プロ・テック倶楽部はプログラミング×ものづくりの教室
ー本日はよろしくお願いします。早速ですが、「はじめてのプログラミング」と各ステージ(コース)の内容について教えてください。
鈴木さん(以下、鈴木):「プロ・テック倶楽部」は、「サイエンス倶楽部」から派生してできたプログラミング教室なのですが、当時小学校でプログラミンが必修化されることもあり、会員・保護者の皆さんに「プログラミングもやってほしい!」という声から誕生しました。
同じグループ会社の「サイエンス倶楽部」と同様に、子どもたちが自分で考える力、自己実現、創造性を発揮することを目的としています。そのための手段としてのプログラミングというのが、この「プロ・テック俱楽部」です。
さまざまなプログラミング教室がありますが、弊社はプログラミングの手法を学ぶだけの教室ではなく、物理や数学的要素をふんだんに盛り込んだ「プログラミング×ものづくり」の教室であることが大きく違いますね。
iPadやスマートフォンなどが普及して、小さなお子さんでもタッチパネルでの操作が普通になっていますが、弊社では、将来どんな機器や言語に変わっても対応できるように、敢えて最初からマウスを使うようにしています。
年少さんから小1のお子さんとその保護者の方を対象とした「はじめてのプログラミング」を皮切りに、「1st~6th ステージ」コースは幼・小・中から高校生までを対象にしています。また大学生や社会人になっても通っていただくことが可能なロボコン等への出場を目的としたコース(Bee-Laboコース)もあります。
「1st ステージ」では、マウス操作だけでプログラミングできるビジュアル言語で手のひらサイズの車型のロボットを動かしていきます。
「2nd ステージ」から「6th ステージ」は、月3回のなかでそれぞれにテーマが決まっており、1回目は教科書を使ってプログラミングの基礎的な手法を学びます。
2回目は、基礎のパターン習得のために、用意した問題集を子どもたちに解いてもらいながら、1回目で学んだことを応用していろんなことができるようになります。
3回目では、自分で1つやりたいことの目標を設定してもらい、トライ&エラーを繰り返しながら完成を目指し、時間があれば発表もします。自分がやりたいことに、今回学んだプログラミング手法をどう活かせるか、そこまでの過程を1つのストーリーとして毎月おこなっています。
年間でみますと、1月からは修了制作に入り、生活に役立つものをテーマとして1年間学んだことを活かして作ってもらいます。3月はその発表会をおこない、「プログラミングで自分の目標を達成できた」という自信がつくことを1年間のゴールに置いています。
ステージが上がっていくにつれ、2次元で画面内のキャラクターを動かすことから、抵抗や人感センサーの素子を使い3次元のものを動かせるように段階を踏んで学んでいきます。実はあのトイレの蓋が勝手に上がるのってこういうことだったんだとか、夜道で光るのはこういうことだったんだとか、身のまわりにある物事に気付かせつつ各ステップを踏んでいく形になります。
「6th ステージ」が終わると、「Bee-Labo」というコースで、ロボット、アプリなどのテーマから、やってみたい分野を選んで開発に挑戦していきます。受講生でチームを組んで、コンテストにチャレンジしますので、スケジュールやタスク管理など社会に出て必要なことも学べるカリキュラムになっています。
実生活でも考える力が身に付く
ー参加されているお子さんに変化が見られたりしますか?
鈴木:先日、中学3年生の保護者の方が「自分で何をすべきか、実生活で考える力が身に付いているのがすごいと思いました」と仰っていましたね。
新型コロナウイルスの影響で自粛期間があった際、保護者さんの間で「うちの子、今日何をやったらいいの?って聞いてくるのよ」とお母さん同士でやり取りがあったそうなんです。
ただ、この子に関しては、その自粛期間を何に費やしたらいいのか、自分で考えていたんです。
縛りがある制限のなかで何ができるのか判断して、電車が好きだから、自分で写真を撮りに行きたいと思っているんだけどどう?と、親御さんに提案したそうなんですね。できることの範囲内で提案をして、お家の方もその都度しっかり検討して返事をし、だめだった時は、またできる方法を自分で考え提案する。欲しい機材の購入も提案、交渉とおこなっていたそうです。
自分で毎日いろんなことを論理的に考えて、判断をして、自分なりに充実をさせていく。目的は変わらないけれど、目的にどういうふうに近づけるか、そのプロセスを作り変えている、それが親としてすごく幸せに感じたと仰っていたんです。
本人も、以前は何かをやる前に諦めてしまったところがあったけど、今は諦めないで発想の転換や切り替えを自分なりに上手くできている、と。プログラミングでいう「フローチャート」を頭のなかで自然と自分の行動として置き換えることができていると言っていました。
そういう変化がみられると私たちも非常に嬉しいですし、誇らしく感じます。
プログラミングは将来的にも必要な力
ー今後、開催予定のイベントなどありましたらご紹介ください。
鈴木:無料の体験実習を1月から展開します。プログラミングの体験実習では、学年でクラス分けはせず、その子にあわせてできるところをやっていきますので、楽しんでプログラミングを体験できると思います。
プログラミングというとお家の方は尻込みされると思うのですが、子どもたちにとってこれから必要な力なので、ぜひ1回体験に来ていただきたいなと思います。
ー最後に、入塾を検討されている読者の方にひと言メッセージをお願いします。
鈴木:プログラミングはこれからの時代、必ず必要な力になってきています。保護者の方のなかにはプログラミングがわからないので、「どう学ばせたら良いんだろう?」と、たくさんある教室のなかで迷われたり不安になることが多いと思います。
保護者の方には、「子どもにとって将来本当にプラスになるのか」「子どものどの力に活きていくのか」ということを考えていただくことが、さまざまな変革がある世の中に振り回されないポイントになると思っています。
そのあたりも考えて、プログラミングをいろんなところで体験してみてください。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました!
取材協力:プロ・テック倶楽部