中学の英語で習う「so that構文」には、さまざまな意味やルールがあり、なかなか覚えづらいですよね。
このso that構文を手軽に覚える方法は、例文をたくさん読むことです。
例文をたくさん読んで、その都度文法を理解する。その積み重ねがso that構文を得意な文法にしてくれます。
この記事では、so that構文についてわかりやすく解説していきます。ひとつずつ理解し覚えていきましょう。
- so that構文とは?例文を用いて基本的な意味を解説
- 「so that」と「so…that~」の違いは?
- so thatの使い方|目的・結果
- ①目的を表す使い方(BをするためにAがある)
- ②結果を表す使い方(その結果Bである)
- so that構文の目的と結果の見分け方
- so…that~の使い方|結果・程度・様態
- ①結果を表す使い方(とてもAなのでBである)
- ②程度を表す使い方(BほどA)
- ③様態を表す使い方(BするようにAである)
- 【応用編】so…that~の発展的な用法
- so+形容詞+a/an+名詞の語順で用いられている例
- soの直後に動詞が用いられている例
- soを文頭に置き、主語+動詞を倒置させている例
- so that構文の練習問題を解いてみよう!
- 練習問題①
- 練習問題②
- 練習問題③
- 練習問題①〜③の解答
- so that構文まとめ
so that構文とは?例文を用いて基本的な意味を解説
はじめにso that構文について、例文を使って解説します。
I will go by taxi so that I can take many luggages.
私はタクシーでいくので、たくさんの荷物を持っていくことができます。
この例文を分解すると、
「I will go by taxi」と「I can take many luggages」を「so that」でつないでいることがわかります。
このように、so that 構文は、「so that+S+(助動詞)+ V」という形をとり、「とても〇〇なので、△△である」と訳します。これがso that構文の基本形なので、必ず覚えるようにしましょう。
ちなみにSは主語、Vは動詞です。助動詞がない場合もあります。
so that構文には、以下の2つの意味があります。
どちらの意味かは、文章の内容から判断しなければなりません。内容から判断できるようになるためには、たくさんの例文を読むことが大切です。
上記の例文の場合では、so that前後の文章から考ると、「結果的に」とつなぐのが自然ですね。
「so that」と「so…that~」の違いは?
次に、「so that」と「so…that~」の違いについて押さえておきましょう。
「so…that~」が「あまりに…なので~」と訳すことを知っている方は多いと思います。
so…that~の文の構造は、「so+形容詞/副詞+that+S+V」となります。これも基本形ですから覚えるようにしましょう。
that以下は so thatと同じです。soとthat の間に形容詞または副詞が入ります。
ちなみに、「形容詞」とは名詞や代名詞を修飾する語句、「副詞」とは名詞以外を修飾する語句を指します。
ここではまず、以下の例文を読んで、文の構成に慣れてください。
soとthatの間に「tired」という形容詞が挟まれています。
soとthatの間に「happy」という形容詞が挟まれています。
soとthatの間に「fast」という副詞が挟まれています。
so thatの使い方|目的・結果
では、so thatの使い方を詳しく説明しましょう。
先ほど、so that には「~するために」(目的)と「結果的に~」(結果)の用法があると紹介しました。ここでは一つずつ解説します。
説明をわかりやすくするために、so that の文章を「A so that B」としておきます。
①目的を表す使い方(BをするためにAがある)
日本語に訳すときには、「BをするためにAがある」という順番になります。
そして、目的を表す使い方では、Bの部分はかならず、so that+S(主語)+助動詞+V(動詞)となります。
「助動詞」が入るのポイントです。
助動詞(can/ will / may)を使うso that構文
目的とは、未来のできごとですよね。未来のことを話す場合、「助動詞」が使われることが多い傾向にあります。
とくに「~だろう」という話をする場合には、助動詞can/will/mayがよく使われます。
例文を見てみましょう。
so that構文はin order thatやin order toに書き換えることができる
so thatで目的を表現する場合、「so that」は「in order that」や「in order to」に書き換えることができます。
この書き換えは、TOEICなど英文法や長文読解の試験でも頻出ですので、ぜひ覚えておきましょう。
「in order that」は、「~するために」という意味となり、thatの後にはS+Vの完全文が続きます。
では先ほどの例文を「in order that」と「in order to」に書き換えてみましょう。
→ Read books in order that you will get a lot of knowledge.
→ Read books in order to get a lot of knowledge.
→ You should travel abroad in order that you can know various countries.
→ You should travel abroad in order to know various countries.
→ She wears T-shirts in order that she may look younger.
→ She wears T-shirts in order to look younger.
so that構文はin order toやso as to にも書き換えることができる
so that 構文は、「in order that」や「in order to」のほかに、「so as to」に書き換えることもできます。
toのあとに動詞の原形が続くことに注意してください。
先ほどの例文を「so as to」を使ってもう一度書き換えてみましょう。
→ Read books so as to get a lot of knowledge.
→ You should travel abroad so as to know various countries.
→ She wears T-shirts so as to look younger.
②結果を表す使い方(その結果Bである)
so that構文のもう一つの使い方、「結果」を表す方法についても解説します。
まず以下の例文を見てみましょう。
「A so that B」を使って説明すると、「Aの行為の結果Bとなった」という使い方です。
これは、表現の仕方によっては、「Bが実現するほどAをした」という「程度」の表現と考えることもできます。
so that構文の目的と結果の見分け方
ここまで読んで、so that構文の「目的と結果ってどうやって見分けるの?」と思った人も多いのではないでしょうか。
さまざまな例文を読むうちに、自然と見分けることができるようになりますが、はじめのうちは以下の2つのポイントに気をつけて見極めてみましょう。
目的の場合、so that S+助動詞+Vとなる
so that構文では、「助動詞」が使われていたら、目的を表していると考えてみましょう。
前述したように、「can/will/may」など「推量」を表す助動詞が多く使われています。
結果の場合、so thatの前にカンマがあることが多い
こちらも先ほどの例文からもう一度見てみましょう。
いずれも so that の前にカンマが入っていますね。結果のso thatの前にはカンマが入ることが多いです。
しかし必ずカンマが入るわけではありません。また、会話ではカンマの有無はわかりませんので、文脈で判断することも多くなります。
so…that~の使い方|結果・程度・様態
では、もう一つの「so…that~」についてみてみましょう。
「so…that~」の構造は、「so+形容詞/副詞+that+S+V」となります。
これも基本形ですから、必ず覚えてください。
ここでは、説明をわかりやすくするために「so A that B」としておきます。
①結果を表す使い方(とてもAなのでBである)
この用法は、使い慣れている方が多いのではないでしょうか。
「A」の部分は「形容詞」または「副詞」で表し、「Bである」はthat以降の主語+動詞で表現をしていきます。
例文を見てみましょう。
ちなみに、「so」の部分を「とても」と訳すからといって、「very」を使いたくなりますが、文法的に正しくありません。
「very」を使わないよう注意しましょう。
②程度を表す使い方(BほどA)
「so 形容詞/副詞」で表したAの部分を that以下のBで具体的に説明する場合「ほど」と訳すことがあります。「BなほどAだ」という形です。
例文を見てみましょう。
この使い方は「BほどAでない」という否定表現でもよく使われます。
程度の表現はenough toで言い換えられる
ちなみに、「程度」を表す「so that」は、「enough to~(~するのに十分だ)」で書き換えることができます。
①He is so strong that he can break the box.
→He is strong enough to break the box.
(彼はその箱を壊せるほどとても強い。)
②She speaks so fast that she makes everyone confused.
→ She speaks fast enough to make everyone confused.
(彼女は誰もが混乱するほど速く話す。)
③様態を表す使い方(BするようにAである)
「様態」を表す使い方のときには、soとthatの間のAの部分に「過去分詞」が置かれ、「BするようにAである」と訳すことができます。
This machine is so designed that it works even when wet.
(この機械は、濡れても動くように設計されています。)
【応用編】so…that~の発展的な用法
ここまでは「so that構文」の基本的な用法ついて説明してきました。
ここからは、より発展的な使い方を紹介します。
実際の英会話ではよく出てくる言い回しですので、so that に慣れてきたら、この発展的な言い回しも学習しておきましょう。
「so…that~」を会話で使う場合、thatが省略されることがあります。
せっかくセットで覚えたのに…と悲観しないでください。数をこなして慣れていくと、thatがなくても理解できるようになりますよ。
so+形容詞+a/an+名詞の語順で用いられている例
例文から見てみましょう。
soとthat のあいだに「hot a day」が入っています。
今までの例文のように 「It was so hot that I could not play outside.」と 「hot」を見慣れていると思います。
しかし、「hot a day」は語順がおかしい気がしませんか?「a hot day」(ある暑い日)というのが自然ですね。なぜ、この語順になっているのでしょうか?
それは「so」が「副詞」だからです。副詞とは、名詞以外を修飾します。
「a hot day」では「名詞」となってしまい、soが使えません。
そのため、「hot a day」と先頭に形容詞を持ってくることで、文法的に正しい語順となるのです。
ちなみに、「a hot day」のまま使う場合には、「so」ではなく形容詞の「such」を使います。
形容詞は名詞を修飾する語句ですので、「a hot day」という名詞をそのまま使うことができるのです。
「such」を使った場合は以下のようになります。
soの直後に動詞が用いられている例
また「so」を使って動詞を強調する場合もあります。
「love/hate/like/tired/enjoy」など、気持ちを表現する動詞を使うことが多いです。
soを文頭に置き、主語+動詞を倒置させている例
さらに「so」を文頭に置くことで、「so」以下を強調させる話法もあります。
so thatに限らず、英語では重要な部分を強調させるとき、主語と動詞がひっくり返ることがよくあります。
この文章は、「I was so surprised that I made a loud voice. 」が通常の形ですね。
「すごいびっくりしたのよ」という部分を強調するため、例文のような形になっています。
so that構文の練習問題を解いてみよう!
それでは、実際にso that構文の問題を解いて確認してみましょう。
練習問題①
この本はとても有名だったので、私は何度も読みました。
read so book famous that it This I many was times.
練習問題②
あまりにも寒かったので、手袋をつけました。
練習問題③
一生懸命勉強すれば、大学に合格しますよ。
練習問題①〜③の解答
練習問題①の解答
This book was so famous that I read many times.
練習問題②の解答
It was so cold that I wore gloves.
練習問題③の解答
Study hard, so that you can pass the university.
so that構文まとめ
so that構文は、大学入学共通テストをはじめとして、大学の一般入試やTOEICでも頻出の英文法。
とくに入試では、ただ意味を問うだけでなく、言い換える表現や似た表現についても問われることがあります。
so that構文をマスターすれば、長文読解や英文法で大きな得点源に!たくさんの例文を読んで、so that構文を得意な英文法にしましょう!