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進路に悩む高校生をサポートするNPO法人「Curiosity」とは?課外活動ならではの学びを支援

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「将来やりたいことがわからない」「働くのがこわい」といったように、将来に不安を抱いている学生は多いのではないでしょうか。

高校生の場合、大学生や社会人と対話する機会が少なく、情報が足りず「未来が見えない」と不安になる人もいるでしょう。

そんな悩みを抱える高校生たちのために活動をしているのがNPO法人「Curiosity(キュリオシティ)」です。

高校生が大学生スタッフと将来についての対話をしたり、実際にビジネスを立案・計画・実施するなどのプログラムを提供しています。

今回は、NPO法人「Curiosity(キュリオシティ)」の理事 佐藤 雅大(さとう まさひろ)さんにお話を伺いました。

学校では経験できない学びを提供するNPO法人「Curiosity

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ー本日はよろしくお願いいたします。まずはじめに、NPO法人「Curiosity(キュリオシティ)」の設立経緯を教えてください。

佐藤 雅大さん(以下、佐藤):
高校生が進学や就職のことを考えると、選択するための「判断材料」が少ないと悩む学生が多くいると思います。

代表の小川自身も、学生時代に同じ悩みを抱えていたことから、「学生の視野を広げるためにできることはないか」という思いがあり、2013年にNPO法人「Curiosity(キュリオシティ)」を設立しました。  

ーNPO法人「Curiosity(キュリオシティ)」とは、どのような活動をしている団体なのでしょうか?

佐藤:
私たちは高校生を対象に、普段、学校では経験できないことを中心にしたプログラムの提供をおこなっています。

メイン活動である「まじプロ」では、高校生のチャリティー起業体験プログラムという、いわゆるビジネスコンテストのような活動を実施しています。

一般的なビジネスコンテストでは通常企画まででおわりですが、「まじプロ」では、高校生自身が「社会に意義のあるビジネスとは何なのか?」ということを考えるところから始まり、企画の開催まで一気貫通でおこなっているのが特徴です。

「まじプロ」はオフラインでしかできないプログラムなのですが、新型コロナウイルスの影響を受けたことで、オンラインでも実施できるプログラムを用意しています。

ーオンラインプログラムの内容はどのようになっているのでしょうか?

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佐藤:コロナ禍ということで「みらプロ」と「Eプロ」という、オンラインでできるプログラムをふたつ新たに立ち上げました。

「みらプロ」は、自分自身が中学・高校時代を過ごして「何が楽しかったか」「何が大事だったか」「生きていくうえで何が軸になっていたか」などを、大学生や社会人とオンライン上で対話しながら考えて、今後の進路の選択に活用していくというプログラムです。

一方「Eプロ」は、ECサイトを利用して物販や運営をおこなうといったように、ECビジネスの考え方を重視したオンラインプログラムになっています。

日本の学校教育は、実際のビジネスの考え方とはかけ離れすぎていて、社会との溝ができてしまっている問題があるんです。

そこで、学校教育とビジネスの溝を埋めるための対策が必要だと考え、私たちの団体で対策プログラムを用意しました。

学生生活とビジネスとの考え方の違いを知る

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ー学生や保護者の方に、「Curiosity」のプログラムをどのように活用してもらいたいと考えているのでしょうか?

佐藤:
従来の学生生活でも、学校で勉強したり、部活で同年代の人たちとコミュニケーションをとったり、学ぶことはたくさんありますよね。

そういう経験は、これから社会に出ても必要になる学びのひとつです。

しかし、学生生活とビジネスでは頭の使いかたが違うので、いざ社会に出て働いてみると、考え方や発想が難しいと感じる場面が多くあるんです。

いざ社会に出て困らないためにも、Curiosityでビジネスで必要な思考や知識などの学びを身につけて、今後に役立てていただだきたいと考えています。

実際に学生時代にCuriosityでのプログラムを活用していた大学生や社会人がスタッフとして手伝ってくれているので、プログラムでは参考になる話を聞くことができて、高校生にとってとても魅力的な環境なのではないでしょうか。

ースタッフには大学生の方もいらっしゃるんですね。

佐藤:
そうですね。学生と多く接するのは大学生スタッフがメインです。

やはり社会人と高校生では、気軽な会話が難しい場合もあるので、大学生スタッフの力を借りながらコミュニケーションを取ることを大切にしているんです。

高校生たちは、大学生に近い未来の自分を重ね合わせることで、楽しく将来の会話ができるのだと思います。

ーCuriosityで開催予定のプログラムがあれば教えてください。

佐藤:
Curiosityでは、年間を通して「まじプロ」「みらプロ」「Eプロ」の開催を予定しています。

去年、「まじプロ」は新型コロナウイルスの影響で中止になってしまったのですが、今年は「まじプロ」をオンラインで開催しようということになりました。

2021年は、10月から2月までの5ヶ月間に渡って開催予定です。

ープログラムの開催期間はどのように決めているのでしょうか?

佐藤:
たとえば、「まじプロ」はメインプログラムなので長く開催しますし、「みらプロ」はキャリアを考える場なので、開催日数は少なくてもいいと判断しています。

「Eプロ」に関しては、あまりに長期間オンラインでビジネスをすることになると間延びしてしまう恐れもあるので、1ヶ月くらいが最適だと考えています。

そうすることで、高校生も通う日数が減るので、気軽に参加することができるんです。

学生の内からビジネスについて学べると、将来活躍できる場面が広がりますね!

ビジネスで学んだ知識を、学校の勉強法にも活かせるといいですね。

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課外活動だからこそ学べること

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-さまざまな企業や個人からの支援があるなかで、Curiosityのアピールポイントはどのような部分でしょうか?

佐藤:
Curiosityは「学校でできないことができる」「チャレンジの場を広げられる」ことが、やはり1番のアピールポイントです。

新型コロナウイルスの影響で、今の学生は学校で経験できることがさらに少なくなってしまっています。

だからこそ、プログラムなどの課外活動を活用して役立ててほしいです。

私たちは、それに応えるものを提供できると思っています。

「Curiosity」は強い思いを持つボランティアが運営している

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ーボランティアの大学生やスタッフの方々には、採用基準などあるのでしょうか?

佐藤:基本的にどなたでもご応募いただくことが可能です。

事前に、簡単な面談をおこなっており、ご自身の考えがCuriosityの考えに合っている方にご協力いただいています。

多くの方々が自分の意思をしっかりと持って応募してくださっているので、大変ありがたく思っています。

ーボランティアには、具体的にどのような人が向いているのでしょうか?

佐藤: 活動のなかで高校生と対話する機会が多いので、高校生との対話を楽しめる方は向いていると思います。

大学生にとって高校生は少し年下くらいの後輩になりますが、実際に大学生活を送っていると高校生と話す機会は少ないです。

もし楽しい雰囲気のなかで高校生が先輩の話を聞くことができれば、子どもたちにCuriosityのプログラムに参加して良かったと感じてもらえるのではないでしょうか。

だからこそ、高校生と明るく楽しく会話し、気持ちを盛り上げることができる人が理想だと考えています。

ープログラムに参加している高校生は、実際にはどのような悩みを抱えていると感じますか?

佐藤:やはり進路の悩みが1番多いです。

ただ、今の高校生は、自分自身の未来を見据えている人が増えているような気がします。

周りに流されたりするわけではなく、「自分はこうなりたい」という目標があるけれど、「そうなるための道筋がわからない」というニュアンスで話してくれる人が多いですね。

ープログラムを体験した方からは、どのような感想が寄せられていますか?

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佐藤:たとえば「まじプロ」に参加した学生からは、「ビジネスについて考えたことがなかったが、実際にやってみると思わぬところで躓いてしまった」といった感想がありました。

これは、まさに実体験からしか学べないことですよね。

その学生は、現在自分でビジネスをおこなっているのですが、「まじプロ」での経験が「実際の活動に活きている」と言ってくれています。

ー今後の展望について教えてください。

佐藤:現在おこなっているプログラムは今後も継続して提供していきたいと考えています。

また、今後は高校生だけではなくて、中学生や大学生にも悩みのケアなどのアプローチをしていきたいですね。

ー最後に、読者へのメッセージをお願いします。

佐藤:10代のうちから、将来、自分自身が何をしていきたいのかと考えることは、とても難しいことだと思います。

だからこそ、少しでも視野を広げることは進路を決めるうえで、非常に大切なことなんです。

Curiosityには、今まで多くの学生が参加してくれました。

そのなかでは、うまくいかないことや失敗してしまうこともありました。

しかし、「チャレンジしたからこそ得られた経験がたくさんあった」と、参加者の方からはコメントをもらっています。

これから参加してくださる方には、結果に臆することなくチャレンジをしていただき、将来役に立つさまざまな経験をしていただきたいです。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました。

■取材協力:NPO法人 Curiosity

工藤 智也
この記事を執筆した執筆者
工藤 智也

Ameba塾探し 執筆者

「Ameba塾探し」の編集兼ライター。子どものころは勉強が苦手で、好きな教科と嫌いな教科でテストの点数が極端に違ったタイプ。国語が好きで、本ばかり読んでいた学生時代。中学校で塾に通い、その時に初めて塾で勉強すると成績が伸びることを実感。苦手な数学の成績が上がったことは、勉強に対する考え方が変わった良いきっかけに。この経験を活かし、勉強することが苦手な人が、少しでも勉強を好きになり前向きな塾選びができるようなサイトを目指します。