AIの発達と共に日本の詰め込み型教育では立ち行かなくなる時代が来るといわれており、これからの子どもは自分で考え、表現する力が求められていきます。
そんな時代で必要とされる「主体性」を言語教育によって養うことを目標にしているのが、オンライン指導塾の「こくごネット」です。
代表の中島 広大さんは、自ら読み、思考し、発信する行為はいつの時代も、何をするにも必要とされる能力であり、その媒体である「言葉」を学ぶことが子どもたちの将来に必要だと話します。
子どもに主体性を持ち、生きる力を身につけてほしいと考えている保護者の方はぜひご覧ください。
主体性と人に与える力を養いたい
ー本日はよろしくお願いいたします。まずは「こくごネット」の概要について教えてください。
中島 広大さん(以下、中島):「こくごネット」は作文と小論文に特化したオンライン個別指導塾です。
距離や立地に左右されず、できるだけ公平に言語教育の機会を提供するためにオンライン塾という形で開校しました。
また、国や日本の教育体系の枠組みを超え、もっと根底にあるものを培いたいという想いから、塾の名前をひらがなの「こくご」としています。
指導対象は小学生から高校生です。
こくごネットでは、生きる基礎となる力である「主体性」を育むことを重視しています。
主体性というと、辞書では「周囲の意見や指示に頼らず自分自身の考えを軸として問題に取り組む性質」とありますが、こくごネットが目指している主体性はこういった独立する精神を促すものではありません。
逆に何かと協調するために、一人ひとりに与えられている権利や自由意識をきちんと行使できるようになるためにも主体性が必要と考えています。
権利の行使には必ず責任が伴ってくるものであり、その責任を受け入れられるほどの価値観や信念、願いといったものを持たないことには権利や意志を行使することはできないのではないでしょうか。
知識をインプットしてそのままアウトプットするだけの詰め込み教育では主体性は芽生えません。インプットした知識を、思考力を持って活用し、探求することが必要です。
私たちが「リテラシー能力」と呼んでいる力を意識的に鍛えることがこくごネットの目的といえるでしょう。
また、主体性が生まれた先に「人に与える」という気持ちを生徒に持ってほしいと考えています。
詰め込み教育や受験で生じる競争心や野心に支配されてしまうと、大人になるにつれて虚しさとか虚無感といったものに行き着くのではないかと思うのです。
学歴に依存したアイデンティティではなく、仕事に向き合うときの主体性から生じる充実感や自尊心、健全な誇り、会社や社会に必要とされているといった認識こそが生きる力に還元されます。
このような力を若いときに養っておけば、どんな仕事をしても、どこの国に行っても生き抜いていけるはずです。
ーほかの塾にはない、こくごネットの強みはどこにありますか。
中島:一般的な塾では後回しにされがちな、作文や記述問題から先に強化していくのが一番の強みです。
言語力はいわば筋トレのようなもので、生徒の個性や強み、弱みを見極め、必要な箇所を鍛えながら全体を作り上げなくてはなりません。
ただ、これには一人ひとりの生徒に寄り添いながら指導する必要があり、塾としては費用対効果が低いといえます。
そこでこくごネットでは、独自開発した生徒の言語力を鍛える方法を採用しているのです。
たとえば、文字を読むところから始めるのではなく、視覚情報から入るというのはほかにはないやり方といえるでしょう。
生徒に4コマ漫画を描いてもらってそれを言葉にする作業や、1枚の写真から前後にある出来事を想像したものを言葉にするなど、文字ではなく視覚情報を言語化することで言語力を養っています。
また、受験に縛られることなく、非常に柔軟な指導をおこなっているところも強みといえるでしょう。
具体的には、私はテストの点数で生徒をあまり褒めないようにしています。
それよりも、たとえ表現が幼かったり、多少の誤字脱字や表現ルールの逸脱があったりしたとしても、生徒が何かを表現し、アウトプットできたところを褒めてあげるようにしているのです。
さらに私は生徒の意思や願い、好きという気持ちに寄り添いたいと考えており、それは授業でおこなう課題にも反映されています。
たとえば韓国のアイドルが好きだという生徒がいて、韓国語の歌詞の内容が知りたいから韓国語の勉強をしたいといわれればそれを始めます。
日本語と韓国語の違いやその背景などに思考力を働かせていくことは重要であり、韓国語の単語を覚える時間を授業中にとるほどです。
そしてゆくゆくは好きな歌手の歌詞を翻訳し、さらには自分で韓国語の歌詞を書くことにより表現のアウトプットが生まれ、それで誰かを喜ばせることができるのなら十分価値があると捉えています。
1種類の教材を使ってシステマチックにやっているわけではなく、一人ひとりに寄り添いながらビジョンを持って指導しているのは大きな強みといえるでしょう。
年齢が上がっても培うべき力は変わらない
ー採用されている講師について教えてください。
中島:現在は私一人で運営していますが、今後こくごネットを拡大していくなかで新しい講師を採用したいというビジョンはあります。
そのときの採用基準はシンプルで、「主体性と与えるということに対してどのような価値観を持っているか」。
そして、それを実現するためにどのような工夫をおこない、どのような手法を自分で作り出すかを重要視しています。
また、生徒をよりよい方向に導くための努力に喜びを見出せるかどうかも大事です。
生徒は非常に正直で、この講師からは得られるものがないと感じたら自然にやめていきますし、この先生は何も努力していないと思われるとすぐに飽きられるものです。
シビアな世界ではあるのですが、生徒が嫌々通うのではなく、楽しく通える塾を共に目指していける方を採用したいですね。
ー授業料はどのようになっていますか。
中島:小学生から高校生まで変わらず、4回/月、90分/回で月々19,800円(税込)です。
これは、年齢が上がっても根底ある培うべき力はずっと一緒だから。ほかの塾のように年齢が上がると月謝が上がるということはありません。
なお、これに加え入室金として5,000円(税込)と必要に応じて教材費が必要です。
また、オンライン指導ということで、インターネット通信に必要な費用は別途ご負担いただきます。
短期講座で読書感想文対策も
ーカリキュラムのこだわりポイントはどこにありますか。
中島:授業料は均一ですが、カリキュラムは子どもの成長に合わせたものを用意しています。
小学生の間は思考力の基本を育てるため、文章の要約やひとつの文を的確に書ける能力、読書感想文を書けるといった基本的な表現の力を培うことに特化。
そして小学校高学年から中学生になると自分の意見を持つことに対して評価するようにし、目の前にある対象物に対して自分で問いを立てていくとか、自分で探求する力を養います。
中学校3年生から高校生になると自分で調査したり、さまざまな情報を整理融合したりして何か大きな作品を作るという、大学の研究室でやっているようなことの基本となる力を育てているのです。
大学4年生になっていきなり論文を書けといわれても何をしたらいいかわからないですが、大学1年生の段階でその基礎となる力を持っていれば4年間をより有意義に過ごせると考え、先を見通したカリキュラムになっています。
また、最近ではインターネット上に溢れる情報の正しさを見極める力が必要とされていますが、このカリキュラムにより自分で調査し判断する力がつくでしょう。
ー今後の展開や告知があれば教えてください。
中島:今後はコマ数を拡大し、より多くの生徒を受け入れていきたいと考えています。
また、定期的に授業を受けていく通常授業のほかに、短期講座を用意しているのでぜひそちらを活用してほしいです。
たとえば夏休みには読書感想文を書く課題が出されると思いますが、そういったときにご利用いただけます。
短期講座は4回構成なのですが、4日連続でおこなうこともできますし、1~2カ月かけてゆっくりやることも可能です。
物事を自分で考えて表現する体験ができ、かつそれを誰かが見てその価値を認め、喜んでもらったという経験は必ず将来に役立ちますよ。
料金は読書感想文用の本などの必要な教材費や、インターネット通信費を除き、合計4回/各60分で13,200円(税込)です。
目の前のテスト対策より生きる力を養いたい
ー最後に入塾を検討している読者の方へメッセージをお願いします。
中島:どこの大学に受かったとか、テストや模試での評価とか、今の教育体系のなかのわかりやすい目安を満たすことに一喜一憂するような状態に不安を感じている保護者の方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
こくごネットでは目の前にある受験やテストの対策よりも、私自身の利益よりも、子どもたちに主体性と与える態度という生きる力を培ってもらうために活動しています。
子どもにそういった力を持たせてあげたいと考えている保護者の方は、ぜひご連絡ください。
無料体験授業も用意しており、オンライン塾ということもありますので気軽に試していただけますよ。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました。
■取材協力:こくごネット