三重県津市に校舎を構える、三重大学。同大学は、教養教育の充実に力を入れ、共通教育を設置。 総合大学として人気の国立大学です。
そこで今回は、三重大学を目指す高校生が対象のオンライン塾「MIE U'S(ミューズ)」塾長の渡辺 裕太さんにお話を伺いました。
塾長は、三重大学に身を置きながら塾を運営し、生徒にとって効率的な“勉強法”を指導しています。
本気で生徒に寄り添う取り組みを、ぜひご一読ください。
三重大学を目指す高校生が対象のオンライン塾「MIE U'S」とは
ー本日はよろしくお願いします。まずは「MIE U'S」がどのような塾なのか、強みもあわせて教えてください。
渡辺 裕太さん(以下、渡辺):三重大学「MIE U'S」は、三重県内の三重大学を目指す高校生を対象とした完全オンラインの塾です。
数学と英語、理科を基盤として、三重大学へ合格する最短距離の勉強メソッドを提供させていただいております。
一番の強みは、やはり講師が現役の三重大学生という点です。
一般的な塾の場合、生徒と講師の年齢が離れていることにより、生徒側が質問しづらい状況も多々あるかと思うのですが、大学生が相手なら年齢が近く話も合いますし、趣味の話などもすごく楽しくできるんですよね。
たとえば、生徒と大学生とで単語のクイズを出し合ってフランクなコミュニケーションを取るなど、生徒と一緒に遊びながら勉強できるのは、ほかにはなかなかないのではないでしょうか。
ほかには、三重大学に受かるための勉強法を指導しています。
三重大学に特化した具体的な指導としては、学部別で少し異なるのですが、たとえば私自身が生物進学部なので、生物進学部の配点表を見ると、教科別にそこまで勉強を頑張らなくていいものが分かるんです。
逆に、この教科に100%注力すれば周りよりもすごく差がつけられる、などといった基本的な受験のアドバイスもできます。
あとは、私も現役時代に悩んだ、数学の勉強法。やりっ放しの勉強法だとどうしても定着しずらく実力もつきにくので、当塾ではルーズリーフホルダーというものを使っているんですね。
私も大学に入って、どうやって数学を勉強したらいいのか、高校生に教えるときに考えていたところ行き着いたのがこの勉強法です。
たとえば、数学の問題でひとつ分からない問題があり、自分がなにが分からなかったのかなと確認する。ここまではみんなするんですよ。
大体の人は、この時点で終わってしまうのですが、ここで終わらせずに自分がなにを学んだのかをルーズリーフにまとめるんです。
自分はこの公式を知らなかったんだな、この考え方が抜けていたんだなと、あとで自分で見返しても分かるように自分なりに簡潔にまとめるのがポイントです。
私は常々、このルーズリーフホルダーに自分だけの知識の図書館をつくろうと言っていますが、このように無限に知識をまとめ続けていくのが、当塾の提供する勉強法の基盤となっております。
英語や理科に関しても、この勉強法が有効的だと考えていて、英語の場合、長文読解、文法解釈の段階で、読み方など知らなかった知識を自分なりにまとめてファイリングすることをおすすめしていますね。
当塾は、オンラインの塾というより、先駆的なオンライン自習室が特徴です。
自学自習が90%を占めているので、自分で学び、自分のなかに学びを落とし込む作業を個人でおこなっていただく必要があります。
そのため、やり方などはきちんと懇切丁寧に説明して、分かりやすく伝えられるようにしています。
ー講師の方の採用基準はありますか?
渡辺:当塾を立ち上げたのが2021年の9月ごろで、それから私ひとりで指導しているため、現在採用している講師はいません。
しかし、最近ありがたいことに塾生が少しずつ増えてきているので、2022年度の春から三重大学の新入生にアルバイトをお願いしようかと考えています。
私は理系なので、理系科目の数学、英語、理科は教えられるのですが、国語や社会まで手が回らなくて断ってしまっている状況で、文系の方を採用できれば、当塾もより発展するのではないかと思っています。
オンラインだと対面よりもコミュニケーションの質が少し落ちてしまうデメリットがあるため、そういった面をしっかりとカバーできる方を採用したいですね。
勉強ができない生徒の気持ちを分かってあげられる方、生徒を思いやる心がある方に講師として来ていただけたらすごく嬉しいです。
テスト習慣は付きっきり!生徒と講師の二人三脚の指導
ーカリキュラムや勉強の進め方について詳しく教えてください。
渡辺:進め方としては、zoomのブレイクアウトルーム機能で生徒と個別の部屋をつくり、分からない問題や、話したいことがあったら私がそこで質問の回答をおこなっています。
現在は水曜日と木曜日がお休みになっていますが、2022年度の4月からは週7日体制で夜の時間帯のルームを開放し、好きな時間に来ていただいて好きな時間に退室できるようにしようと思っているんです。
基本的なスケジュールはありますが、夏休みやテスト週間の土日は、朝から夜までずっと生徒を見ていますね。
昨日と一昨日も、生徒さんたちがテスト週間だったので、朝から晩までずっと付きっきりで指導していました。
生徒さんからも「先生遊ばないんですか?」「大丈夫ですか?お疲れさまです。」って声をかけてくれるほどです。
友だちにも「土日なにしてたの?」と聞かれて、「ずっと塾生を見ていたよ」と言うと、「すごいな」と言われるのですが、私は勉強を教えるのがすごく好きで、全然苦ではないので講師の仕事が向いているのかなと思っています。
ほかには、定期テストの特別対策や、季節特別講習もおこなっています。
定期テストの特別対策に関しては、「テスト週間の土日は図書館も、自習室も混んでて使えない!」「テスト前日、最後の追い込みをおこないたい」という生徒さんの声を受け、開設しました。
テスト週間限定で平日午後13:00~、休日の終日、オンライン自習室を解放しているんですよ。
季節特別講習も基本的な形態は変わりません。
普段から、定期テストの結果や、模試の結果を逐一私のほうで確認してフィードバックをおこなっているので、特別講習ではそれまでに見えてきた生徒さんの弱点を伝えます。
たとえば数学の確率の分野が弱いとか、まだ英語の単語が微妙だからこの分野を重点的にやろうなど、アドバイスをするんです。
ときには、私が持っているおすすめの参考書の問題を写真で送り、やってもらうこともありますね。このように個別にやってほしい内容を指示するのが季節特別講習となっています。
ー料金について教えてください。
渡辺:料金は、以下のとおりです。
目指すは“大学生講師と生徒が一緒に手を取り合い学べる塾”
ー今後の展開について教えてください。
渡辺:当塾で現在取り組んでいるのが、“YouTubeアウトプット”というものです。
もともと、楽しく勉強をしたい、遊びながら覚えたいという思いが強かったところから始まりました。
教科書を見て学ぶのがインプットだとするならば、自分のなかにある知識や考え方を外に吐き出すことがアウトプットですよね。たとえば、人に教えたり、説明したりすることが挙げられます。
アウトプットは、学術的にもすごく学習効果が高いことが証明されています。
しかし、実際にインプットは簡単でも、アウトプットはなにをすればよいのか分かりづらくないですか。
私も学生時代にずっと考えていて、そのときにふと思いついたのがYouTubeアウトプットなんです。漫画の『ドラゴン桜』からアイデアを流用しました。
具体的には、まず生徒さんが話したい問題や事柄を5分以内で話して録音するのですが、たとえば“チェバの定理”だとしたら、「こういう場面で使って、こういう定理で、こんなふうに使う」といった内容を話します。
話すこと自体、すごく学習効果が高いので、それを助長させる目的です。
そのあとは私が編集し、YouTubeチャンネルに載せて動画が完成します。
このように生徒の個人チャンネルに、本人が解説した内容をどんどん載せていくわけです。
〇月にはこんなことを話していたんだな、懐かしいな、と気付きもあり、友だちと見せ合っても面白いのではないでしょうか。
“YouTubeアウトプット”を、アプトプットのひとつの形として今後もっと展開していければいいなと思っています。
またネットリテラシーの観点から、YouTubeの非公開設定も可能で、非公開にすれば、外部からは見ることができません。
友だちのみや、自分用とするだけでも全然効果がありますよ。
基本的に勉強は、教科書を見たり、問題集を見たり、無機質なもの。いかに自分たちで楽しめる形に変えていくかを、これからも私なりに実践していきたいですね。
ー最後に入塾を検討している読者にひと言メッセージをお願いします。
渡辺:当塾の魅力は、講師と生徒の距離が近いことで、大学生と高校生から生まれる可能性は大きいと思っています。
確かに授業力だけでいったら、大手の予備校の講師とは比べものになりません。
しかし、生徒さんと一番近い距離で教えられる存在は大学生だけだと思うので、高校生と大学生の年齢差を活かした塾は、確実に生徒さん側にもメリットであり、学習効果を高める自信があります。
今後も、大学生講師と生徒が一緒に手を取り合って学べるような塾を目指していきたいですね。
講師でも先生でもない、ひとりの先輩として、あなたと勉強できる日を心よりお待ちしております。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました。
■取材協力:MIE U'S