「勉強の習慣がついていない」「やり方がわからない」「試験の直前にならないと勉強を始めない」というお子さんは多いのではないでしょうか。
そんなお子さんにおすすめなのが“くり返し学習”です。
今回は「できるまで、くり返し、何度でも」をモットーに「復習をするために予習をする」先取り学習、くり返し学習をおこなう「斉学舎」を取材。塾長の齊藤 秀雄さんにお話を伺いました。
季節講習で先取り学習をおこなえば、学校の授業が復習になるため、テストの点数だけでなく内申点もアップするといいます。
くり返し学習に興味がある方、テストの点数や内申点をアップさせたい方は、ぜひご一読ください。
季節講習での先取り授業でくり返し学習!
ー本日はよろしくお願いします。はじめに「斉学舎」がどのような塾なのか、概要を教えてください。
齊藤 秀雄さん(以下、齊藤):斉学舎は、開校して10年になる個別指導・グループ指導をおこなう個人塾で、現在葛西駅から数分の場所に2教室あります。
対象は幼稚園年中くらいから高3まで。現在、約150人の生徒がいますが、高校受験や大学受験のために通っている子が多いですね。
当塾を始めたころは、小学生や中学生が中心でした。しかし、卒業した中3の生徒たちから、高校生になっても続けたいという声が増えてきたこともあり、高等部もつくったんです。
もともと勉強に苦手意識をもつお子さん向けの塾で、学校の通知表がオール3くらいの子が、オール4になって、志望校に合格してくれたらと思っています。
一般的な塾では、夏期講習や冬期講習などの季節講習は、だいたい復習をすることが多いかと思います。
しかし、当塾では夏期講習テキストなどの専用テキストはまったく使わず、普段使っているテキストで先取り授業をおこなうんです。
この近辺の学校では、9月に2学期の中間試験があって、11月に2学期の期末試験がありますが、夏期講習中に11月の期末試験の試験範囲の7割ほどを教えてしまいますね。
そして、9月に学校が始まったら、基本的には先には進みません。
ですので、まず季節講習で先に1周目をやって、学校が始まったら同じ範囲の難しいところやわかりにくいところを2周目で学習。その後に学校でも同じ範囲の授業を受けて3周目。
試験の際の提出物や、内申点に関わる学校の教科書準拠のワークを塾で宿題として出して4周目。
試験が近づいてきたら、その試験範囲の対策プリントをやって5周目。あれば学校の定期試験の過去問をやって6周目。
だいたい2、3ヶ月の間にこうやって5、6回同じ範囲を勉強することを「くり返し学習」と呼んでいます。
ただ、小学生の場合は定期試験がありませんから、講習で先に進んで、その後で学校の範囲をもう1回学習。
通常はあまり先へは進まず、復習をたくさんやって、定期試験がない状態で3、4回同じ範囲を勉強する形になりますね。
講師への指導としては、塾全体としてこの通りの教え方にしましょうと統一はしていません。この通りでこのままにしなさいというと、逆に嫌がってやらないことも多いので。
ただ、丸つけや直しが一番大事だという勉強方法は重点的に教えています。
細かい違いは個人であっていいので、どんな方法でもよいから、ちゃんと丸つけをして、なぜそうなったのか考えさせる。それさえしっかりすればいいよと言っています。
基本方針を伝えて、その基本方針だけ守れているかをチェックする感じですね。
強みは地元の情報に詳しいこと
ー他塾にはない「斉学舎」ならではの強みについて教えてください。
齊藤:葛西には個人塾が少ないので、個人塾ということがすでに強みかもしれません。
中学受験対策をメインとしている個人塾はありますが、大学受験対策をおこなっていて、且つ総合的に全学年対象の個人塾というのは、当塾以外にはあまりないですね。
それと、葛西は私の地元ですし、講師の多くが葛西近辺に住んでいるので、この辺りの学校のことはよく知っています。
最近は、コロナの影響で行けていないですが、以前は学校公開へも行っていました。生徒たちが通う学校や先生といったかなりローカルな話もわかります。
また、小学生のお子さんをもつ保護者の方に、地元の中学校の情報を提供することもできます。
このように地元の情報に詳しいことも強みではないでしょうか。
それと、当塾は勉強に苦手意識をもつお子さん向けだとお伝えしましたが、開校して5年目くらいに福祉関係で、相談支援事業所や放課後デイサービスも経営していたんですよ。
その後、経営権を知人に譲りましたが、その経営していたときの経験から、発達障害やグレーゾーンなどのお子さんにも来ていただける専門のコースをつくりました。
専用の補習コースなので、通常のコースでは少し不安なお子さんたちにも、安心して入っていただけることも強みですかね。
江戸川区の福祉に関してもいろいろと知識はありますので、たとえばADHDの心配をしているのであれば、相談に乗ることも、どこへ相談したらよいかアドバイスもできます。
必要であれば、以前経営していた福祉施設へつなぐことも可能です。じつは、現在は当塾の卒業生や卒業生の保護者の方が運営しているので、話もしやすいはずです。
社訓は「葛西の学力の底上げ」
ー今後の展開や体験授業、見学などの案内についてご紹介ください。
齊藤:体験や見学は、随時おこなっています。しかし、学年やクラスによっては、満席の場合があり、キャンセル待ちになることがあります。
当塾の職員やバイトの講師は、卒業生が多く、今8人いて、正社員でも1人働いてくれているんですよ。
そのような職員がもう少し増えたら、3教室目をつくりたいですね。
あとは、勉強方法を教える専門のコースや、最近は映像授業もよいものが揃っているので、オンラインコースをつくれたらと思っています。
ただ、結局見ているだけで何もやっていないともなりがちなので、そういう勉強方法を教えて、それを管理、監督するようなコースをつくることも考えています。
というのも、江戸川区は、あまり勉強が得意な子たちが多い地域ではないんです。
一時期、書籍でも話題になりましたが、教科書が読めない子どもが多くいます。社会の歴史の教科書を3行読むのに1時間かかるケースも。
ほかにも「武士」がわからなくて、「ちょんまげのついている男性だよ」って言っても「なにそれ?」となったり、「貴族」や「公家」と言ってもわからなかったり。
話が通じにくく、教科書を読むことができない子どもが、1人ではなく複数人いると感じることが続いたんです。
そこから、「葛西の学力の底上げ」を社訓として、日々みんなで考えて動いています。
英語学習は早めのスタートを
ー最後に入塾を検討している読者にメッセージをお願いします。
齊藤:今の世代は、中学校の英語がとても大変なのですが、小学校がその大変さに見合った授業やカリキュラムになっていないんです。
そのため、中1の5、6月に入塾したいと来ていただいた場合でも、
状況によっては 「すでに高校受験には間に合いません」という話をしないといけないことがあります。
ですので、高校受験を含めた勉強のことを考えるのであれば、小4、小5くらいから準備を始めてください。
特に、英語は親世代の約2倍の英単語数を覚えないといけないので本当に大変です。
私は、今年でちょうど40になるのですが、中学校の3年間で覚える英単語数は1200個だったんですよ。それが、今の子たちは、小5からスタートで中3までに2500個の英単語を覚えないといけないんです。
それくらい英語は大変なので、始めるなら早めの小4、小5から始めてください。
ぜひ当塾に来てもらえたら嬉しいです。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました。
■取材協力:斉学舎