一般的に塾は成績を上げるためのものと考えられていますが、生徒にとって本当に必要なのは成績を上げることなのでしょうか。
東京都大田区で指導をおこなっている「たまがわ塾」は、人格を育成することこそが大事なのであって、成績を上げることはその手段だと考えています。
また、保護者や生徒の不安に対して真摯に寄り添い、解決に向けて行動することも塾にとって重要であると考えているとのこと。
今回は、そんな「たまがわ塾」塾長の和田 直也さんに、効果的な学習法や、人格を育成する方法についてお話を伺いました。
成績向上はもちろん、子どもの人格育成もしてもらいたいと考えている保護者の方は、ぜひご一読ください。
生徒や保護者を第一に考える「たまがわ塾」の取り組みとは
ー本日はよろしくお願いします。まず初めに、「たまがわ塾」はどのような塾なのでしょうか。また、和田さんが塾長に至るまでの経緯も教えてください。
和田 直也さん(以下、和田):「たまがわ塾」は、東京都大田区の京急雑色駅から2分の場所にある学習塾です。
指導の対象は、小学生、中学生、高校生と幅広く、駅に近いことから、雑色以外に蒲田や南六郷からも通いやすい塾となっています。
現在は大田区立南六郷中学校と、その周辺の中学校に通う生徒を中心に指導中です。
私はもともと、関西、関東、東北のそれぞれの地域の大手学習塾で講師をおこなっていました。
引き抜きを受けながら塾を渡り歩き、陣頭指揮や塾の再建、規模の拡大など、さまざまな仕事に携わった経験を持っています。
そのなかで感じたのは、最近の塾は結果だけを重視したり、個人を尊重しすぎてしまっているという点。
おしゃれなカフェのような教室、きれいな外観、個別指導でとことん生徒の面倒を見るなど、テクニック的なところにばかり力を入れているように感じていました。
しかしながら、私はそれよりも大事なのは、生徒や保護者の立場になって寄り添って、不安を解決するために我々になにができるのかを考えて行動することだと思うのです。
たとえば、新型コロナウイルスの影響で、学校や塾が1カ月以上休みになった際、当塾では、オンライン授業を無料で提供しました。
それは、オンライン授業をおこなっているということをアピールするためではなく、保護者や生徒の学びが止まってしまうことや、経済的な不安に対して寄り添うためです。
結果だけを求めたり、個人を尊重するのに注力するためにテクニックを弄するのではなく、生徒や保護者の不安解決を本気で考えて行動する。たまがわ塾はそんな塾でいたいと考えています。
もちろん、技術的なところをないがしろにしているということではなく、授業の予習は20年以上欠かさずおこなっていますし、最近は映像授業をおこなったり、宿題管理にアプリを活用したりもしています。
たまがわ塾の強みは“成績向上や未来”に繋がる人格の育成
ーたまがわ塾ならではの強みはありますか?
和田:まず、当塾の強みとしては、成績を上げて目標とする学校に行くことを目的とするのではなく、人格を育成していくことを目的にしている点が挙げられます。
成績を上げるというのは、人格を育てるために用いているに過ぎません。
そして、その成績向上のために「4ステップ理論」と「24H復習」を用いているのが、当塾の特徴です。
4ステップ理論とは、短時間で上質な勉強を習得し、結果を生むための理論。
STEP1として、自分の将来を考え、学習する目標を考えさせます。
そのために「未来創造シート」というものを使い、学習する目標を可視化して、学習意欲を高めるのです。
STEP2は、行動を変えるための気づきメソッド。大手学習塾を含め、20年のキャリアを持つ私が生み出した、徹底的に“気づき”を重視した学習法で指導します。
STEP3は、塾での宿題制度。当塾では、宿題を必ず塾でやることを制度化しています。
これは、学習する習慣を習得するため。このために、教室とは別に清潔な自習スペースを完備しています。
最後のSTEP4は、“結果”の実感。これまでの3ステップによって、生徒は大きな成長と成果を実感できているでしょうから、それにより意欲の向上を図ります。
そして、またSTEP1に戻ってさらに大きな目標を設定することで、大きく成長していくのです。
次におこなう24H復習は、人間の記憶の性質を利用して学習内容を定着させるためのものです。
具体的には、まず生徒が自ら考えることを求められる授業を実施します。
たとえば、手を挙げた生徒に答えてもらうのではなく、私のほうから当てることによって、常にだれが当てられるか分からず、授業の内容を考えざるを得ない状況をつくり出します。
また、正解した場合は、オーバーに褒めることによって成功体験を生み、学習の面白さや主体性を育成するんですね。
そして、頭のなかを整理するための復習として小テストを実施。さらに、宿題を出して原則24時間以内にもう一度復習してもらいます。
ただ、先ほども述べたとおり、これらはあくまで技術的なもの。
その先にある人格の育成については、たとえば真摯に勉強に向き合う態度や、誠意をもって人に接することなど、人間にとって大事なことを授業を通して生徒に教えることを心がけていますね。
たまがわ塾の強みはむしろこちらにあると考えています。
効果的な指導と工夫から生まれた70分授業!
ー講師の採用基準について教えてください。
和田:生徒の人格を育てるには、やはり先生個人の人格も重要です。
“未来を明るくする謙虚なリーダーを育てる先生”というのがテーマなので、生徒の模範となる先生を求めています。
ただ、採用の条件が厳しすぎるのか、現状採用している講師はいません。
ーたまがわ塾の授業形態について教えてください。
当塾では、中学生は学年別クラスを採用しています。
一般的な個別授業の場合、先生1名に対して生徒が複数名の場合が多く、他学年・他科目・他校の生徒を同時に指導していることがあります。
そのような環境では、効果的な指導ができるとは考えられないため、当塾では学年別のクラスを採用しているのです。
また当塾では、単科の受講をおこなわず、5科目すべての指導をおこなうのも特徴といえます。
苦手な科目だけ、得意な科目だけ、という方法もありますが、このような受講の仕方をすると、「〇〇はしない、やらない」という考え方に陥る可能性が高いんですね。
そういう思考で単科受講すると、努力することに制限やブレーキがかかります。
すると、伸びるはずの科目が思ったより伸びず、得意だった科目がどんどん下がっていくんですよ。
すべての科目でしっかり努力をすると、自然にすべての成績が上昇するもの。このために、5科目指導を採用しています。
さらに、最長70分の授業をおこなっているのも当塾の特徴ですね。
学校の授業は、45分授業を1科目あたり“週に3、4回”おこなうのに対し、一般的な塾では、45分の授業を“週1、2回”で終わらせます。
つまり、一般的な塾では、学校の1.5倍から4倍のスピードで指導しなくてはならないのです。
このようなスピードでは、講師が一方的に伝え、生徒は聞くだけの授業になりがち。物覚えや、理解力のよい生徒ならついていけるかもしれませんが、普通の生徒では宿題すら自力で解けません。
そこで当塾では、理解と定着に時間がかかる科目の授業時間を70分に設定し、自力で宿題が解けるように指導しようと考えました。
これにより、宿題がはかどり、自主的に宿題へ取り組む姿勢が生まれ、同じ時間宿題をおこなうにしても定着度合いが変わります。
70分というと長いと感じるかもしれませんが、当塾では、常に集中力を途切れさせないように工夫しているんです。
たとえば、先ほどもお話したように、質問が誰に当たるか分からないようにしたり、演習の時間もこのなかに入れたりしています。
ーたまがわ塾の料金について教えてください。
和田:まず、入会金として22,000円がかかります。
授業料としては、下記の表のとおりです。
学年 | 月謝 |
---|---|
小学生(2科目・週1回) | 4,000円 |
小学生(2科目・週2回) | 6,000円 |
中学1年生(3科目・週2回) | 14,000円 |
中学1年生(5科目・週3回) | 18,000円 |
中学2年生(5科目・週3回) | 22,000円 |
中学3年生(5科目・週3回~週5回) | 27,000円(3~6月) / 29,000円(7~2月) |
高校1・2年生(英 or 数 1科目・無制限) | 22,000円 |
高校1・2年生(英 & 数 2科目・無制限) | 35,000円 |
高校3年生(入試対策) | 50,000円 |
維持費 | 2,000円 |
※記載の料金はすべて税込です。 ※8月は夏期講習中のため、月謝はなし ※諸経費として教材費がかかります。
さらに、春期講習、夏期講習、冬期講習は、別途費用が発生します。
詳しくは、公式ホームページに記載がありますので、ご確認ください。
また、お得な割引キャンペーンを下記でおこなっております。
翌月入会割 | 22,000円引(無料) |
弟妹割 | 授業料から 小学生 2,000円引 中高生 5,000円引き (2人目からは無料) |
複数コース割 | 授業料から 2コース1,000円引 3コース3,000円引 |
オンライン割 | 1,000円引 |
内部進学(中→高)割 | 授業料から卒業までずっと 1科 5,000円引 2科 10,000円引 高3 20,000円引 |
1ヶ月の無料体験授業も実施していますので、ぜひお気軽にいらしていただければと思います。
大きな理念を掲げながら常に考える“必要な教育とは何か”
ー今後の展開や、展望があれば教えてください。
和田:今後の展開として、たまがわ塾を拡大していく計画はあります。
ただ、それは拡大ありきでおこなうのではなく、人材ありきでの拡大です。
先ほどもお伝えしたとおり、生徒の人格を育てるには、先生個人の人格も重要だと考えています。そのため、たまがわ塾を拡大したいがために、妥協をして講師を採用するということはありえません。
優秀な人材が揃って、その後その人材がひとつの教室をしっかり持って、さらに人を育てていけるようになったときに、おのずと拡大が始まると思っています。
ー最後に、入塾を検討している読者の方へメッセージをお願いします。
和田:当塾は小さな町塾ではありますが、人格の育成や、未来を明るくする謙虚なリーダーを育てるという大きな理念を持ち、常に「必要な教育とはなにか」を考えて指導しています。
まだまだ足りない部分はたくさんありますが、変化・変革をしながらこれらの理念に向かっていきたいです。
これらの理念に共有していただけるようなご家庭がありましたら、ぜひとも一緒に考えてサポートさせていただければと思っています。
ー本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。
■ 取材協力:たまがわ塾