そんななかでも圧倒的な低価格で高品質の指導をキープし、成績アップを果たした生徒が急増していることが話題の「個別指導キャンパス」(通称「コベキャン」)。
今回は「個別指導キャンパス」を運営・経営する新教育総合研究会株式会社の代表取締役社長の福盛 訓之(ふくもり としゆき)さんにお話を伺いました。
子どもの教育や塾選びでお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
ー本日はよろしくお願いします。まずは「個別指導キャンパス」について教えてください。
福盛 訓之さん(以下、福盛):「個別指導キャンパス」は、短期的な目標としての「志望校合格」や「成績向上」などの達成は当然として、社会に役立つ立派な大人になることをゴールに見すえて指導をおこなっています。
当塾の8割の生徒が紹介や口コミから入塾されています。広告費に費用を割かない代わりに、価格に還元しています。「安いから指導が心配…」と思われるかもしれませんが、紹介での入塾者が多いことからも高い指導力は実証済みです。
圧倒的低価格で高い指導品質を実現!
ー塾業界でも注目されている「個別指導キャンパス」ですが、他社にはない強みについて教えてください。
福盛:「個別指導キャンパス」は、なんといっても「圧倒的な低価格」で、「高い指導品質」という点が強みです。まず、「圧倒的低価格」についてですが、他塾の6割程度の授業料になっています。
安さの理由は先に申し上げた通り、多くの生徒が紹介や口コミから入塾されるためです。
次に、「高い指導品質」についてですが、厳選された講師陣をそろえているのが特徴です。すごい数の応募総数になるのですが、そのなかから、選りすぐりの講師を採用し、十分な研修をおこなった上で授業に臨んでいただきます。
講師陣以外の強みは、個別指導専用の教材を使用している点です。教材自体に、たとえば「これはテストでよく出る」とか「ここは間違いやすいから注意しないといけない」、「偏差値60以上を目指すならここも解いていけるようにならないといけない」という、重要なことが書かれています。さらに進め方のマニュアルやカリキュラムも充実しています。
こうした仕組みにより、若い講師が指導をしてもベテラン講師が大事にしているポイントを、漏らすことなく教えていけるようになっているんです。専用教材に工夫を凝らすことで、どの講師が指導にあたっても、指導品質が非常に安定している、ということを実現しています。
高い指導品質だからこそできる成績保証制度
ー教える講師によって指導内容にバラつきがないというのは素晴らしいことですね。
福盛:「高い指導品質」を言い切る証拠として、「成績保証制度」というのを設けています。これは万が一、「一定の期間で学校の成績が上がらなかった場合は、3ヶ月間授業料免除で指導する」という制度です。もし高い指導品質が無くて成績の上がらない生徒が続出すれば、成績保証制度の対象者が増えて、当社の経営状況は大変なことになります。
実際には「個別指導キャンパス」ではそんなことがなく、生徒数も教室数も増え続けています。ということは、当然「成績保証制度」に該当する生徒がいない、すなわちみんな成績が上がっている、ということになります。「成績保証制度」が実現できるということは、「高い指導品質」の1つの証拠だろうと思っています。その点が他社とは違う、「個別指導キャンパス」の極めて重要な特徴ですね。
ー3ヶ月授業料免除を打ち出すというのは、余程カリキュラムや子どもの成績を上げる自信がないとできないことですよね。
福盛:あえて3ヶ月無料という成績保証制度を強く課しています。実は、塾業界全体の品質の底上げになったらいいなという想いもあるからなんです。こういうことを言うと、ものすごく上から目線になるから普段は言わないのですが、我々に勝とうと思ったら、今以上の努力をしていかないといけないと各塾に思ってほしいんですよね。よその塾が3ヶ月ではなくて「半年間授業料免除でもやっていけます」となったら、こっちも「受けて立とうじゃないか」と切磋琢磨していくわけですから。
自分の会社に課した厳しい努力目標によって、業界自体の指導水準が上がればと強く願っています。それくらい私は、学習塾業界に対して、強い思い入れと愛情を持っています。自分の塾だけでなく、ほかにも良い塾があったら、それは早稲田と慶應のエール交換ではないですが、お会いしたときに「素晴らしいですね」と称賛しています。現に非常に素晴らしい塾がたくさんあります。
ー良い塾が増えることは生徒にとっても保護者にとってもありがたいことです。
福盛:会社として継続していくためには売り上げや利益を出さないといけないのですが、起業してから30年間、「学校がだめでも塾が良ければ救われる子がいる」という想いでやってきました。それは自分がやろうと、ほかの塾がやろうと、そういう受け皿があるということが大事なことだと思っています。
ですから塾に対しては厳しくも温かい目で、自社も他社も見ています。「個別指導キャンパス」も頑張るけれど、同業他社も「世の中のために」という想いを持ち続けた、良い塾が広がったらいいなと切に願っています。
生徒の学力を正確に把握するために、学力診断テストは無料!
ーほかに、他社とは違う「個別指導キャンパス」の強みのようなものはありますか?
福盛:曜日や時間帯だけでなく習いたい教科も選べます、というのはどこの個別指導塾でもある話だと思います。カリキュラムについても概ねどこの個別指導塾も個々の生徒に合わせて、オーダーメイドでカリキュラムを作っています。
このカリキュラムを作るにあたって、どこの単元を本人が理解できていないのか、苦手な単元を見つけたり現状の偏差値を知ったりするために、「学力診断テスト」をやっている塾が多いと思います。
いわゆる模擬テストに当たるものですから、ほとんどの塾が4,000~5,000円ものテスト費をとっています。ところが、通われている保護者・生徒さんによっては「(お金がかかるので)我が家はそのテストの受験をやめておきます」と言ってテストを受けないということが起きている。すなわち「学力診断テストを全塾生が受けていない」というのが、多くの日本中の学習塾の実態なんですね。
我々は、塾でやる学力テストを無償でおこなっている点が他社とは違います。
ーそれは素晴らしい取り組みですね!無償化されたのには何か理由がありますか?
福盛:なぜ無償化するかというと、圧倒的低価格を実現するだけではなくて、その生徒さんがどこの部分は理解できて、どこの部分は理解できていないというのが正確に判断できなければ、オーダーメイドのカリキュラムはしっかりとしたものが作れないだろうという思想があるからなんです。
子どもの今の学力・今の苦手分野を明確に把握しないで学習カリキュラムを作るというのは、病気や医者にたとえると、レントゲンも取らない・エコーも取らない・聴診器も当てない、先生の勘だけで、「顔が青白いね、じゃあこの薬でいきましょうね」というのと一緒だと思います。
私が多くの学習塾に強い違和感を持っているのは、ほとんど教室長の経験と感覚で、「ここの学校を目指すんだったら夏期講習を30回受講しましょうね」みたいな話をしていることにあるんです。保護者の方は、受験のプロの先生がそういうのであれば、それでいいのだろうという風に納得してしまう。でもそれはやっぱりおかしいと思います。その30回という数字の根拠はどこから出てきたんだ?と思いますよね。
生徒によって、社会は得意だけれども英語は苦手、などさまざまだと思います。英語の偏差値が60あっても、ある単元とある単元の学力診断テストだと理解度は10%しかない、ということもあります。本来、「苦手なこの部分を克服しようと思ったら、何回の授業が要りますよね」という話になるので、正確な学力が分からないと必要な授業回数も最適なカリキュラムも作れないはずなんです。
学力診断テストは適正なカリキュラムを作る要となります。そして、生徒全員の正確な学力を把握する必要があります。有料だから受けない人がいるというのは困るので、「きちんとした学習カリキュラムを作るんだ」というこだわりを実現するために、無料の学力診断テストに踏み切ったという次第です。
色々な会社を調べてみましたが、日本にある塾のなかでテスト費が無料という塾はおそらくないと思います。
「ほめて伸ばす」を講師が徹底し、生徒の次の頑張りにつなげる
ー生徒の成績が確実に上がると話題の「個別指導キャンパス」ですが、何か秘訣はありますか?
福盛:会社で長い年月をかけ、強いこだわりを持って、生徒を「ほめて伸ばす」ことを講師陣が徹底しておこなってきました。それが秘訣になるでしょうか。
仮にわが子が定期テストで80点を取ってきたら、保護者は「こことここをがんばったら90点なのに」という言い方をしてしまう。ましてや40点を取ったら、「あなた何してるの」というのが多くの保護者の反応ですよね。
でも、その子にとって苦手な科目のテストで前回20点だったのが40点になったのなら、「40点だからまだまだ頑張らないと!」と言うのではなく、「倍になってるね!この調子で次も頑張ろう!」と声をかけられるかどうかが、非常に大事なことだと思っています。
多くの大人の常識の物差しで計ると、ほめるポイントが見えなくなることもあると思います。しかし、いかに低い階段を作って上っていきやすいきっかけを作ってあげるかどうか、箸で米粒を拾うような地道な作業ですけれども、「ほめて伸ばす」ことが非常に大事ですね。
ー「ほめて伸ばす」には生徒とのコミュニケーションも大事になってくると思うのですが、講師の方を採用する際に気を付けられていることはありますか?
福盛:もちろん、コミュニケーション力が高いことを第一に採用しています。明るくて先生の方から声をかけていけるというのは、生徒からしてみるとやはり大きいことだと思います。
ただ、高校3年生の生徒で、本人自身も極めて頭が良くて意欲的に勉強するし、分からないことがあれば積極的に聞けるというのであれば、ただただ明解に説明できる先生というのが良いと思います。たとえば京都大学の大学院生など、純粋に学力的な指導者という方が良かったりもします。そのため講師は多士済々といいますか、幅広く採用しています。
ー個別指導だと講師との相性も気になるところです。
福盛:現在「個別指導キャンパス」には約5,300人の講師がいますが、そのなかで相性を考慮して、その生徒にふさわしい先生をマッチングするようにしています。入塾の時に厳選してはいるのですが、人と人の相性というのは生徒が実際に授業に接して実感することもあるわけです。
だから保護者の方には、「どうしてもこの先生が合わないということなら、いつでも言ってください」と、最初にお伝えしています。悪い先生じゃないけれど、その生徒にとってはまた別の問題ですし、相性についてはどちらが悪いということではありませんから。
ー中学・高校・大学受験においては、講師の対応は変わりますか?
福盛:受験だからというよりは、本人自身に既に学ぶ意欲が完成していて、学ぶ姿勢が正しいものになっているのか、そうではないのかという点が、講師側が接する際のポイントになりますね。
小学校6年生の中学受験だとしても、もう本人の学ぶ意欲が十二分にみなぎっていて、テストで間違えたところをちゃんと自分でやり直して、覚えなおしが身についている子だったら、粛々と入試で出るポイントの解説に集中できます。
一方、17歳18歳になっても意欲ややる気がまだまだであれば、さきほど申し上げた「ほめて伸ばす」モチベーション育成に時間を割かなければいけないということもあると思います。だから学年別というよりは、生徒本人に意欲があるのか、まだなのかという点を見極めて講師が接し方を変えるよう配慮しています。
首都圏にも教室を拡大!
ー「個別指導キャンパス」の教室は関西圏に多いという印象を受けますが、今後、首都圏などにも教室を増やす予定はありますか?
福盛:大阪が本社ということで関西圏に教室が多いのですが、既に首都圏に進出していまして、東京・千葉・埼玉エリアで約60教室あります。関東エリアにはこの2年で25校以上の教室を出しています。
もともと日本中に展開していくつもりですので、順番が後か先かということだけですね。今後5年かからずに首都圏全域に150教室くらいできる予定です。
ーでは最後に、入塾を検討している読者にメッセージをお願いします。
福盛:甚だ僭越なのですが、自分自身が30年間教育業に携わり、会社を代表する社長として色々な人の育成に携わり、栄枯盛衰を見てきました。そこでつくづく思うのは、「勉強にも仕事にも特効薬や近道はない」ということです。
特に若者は、自分は将来どうなるんだろうと漠然とした不安を持っていると思いますが、それを解決する特効薬はありません。ただ日々自分なりに一生懸命こつこつやっていくという延長線上に、あるとき振り返ると、いろんなことが自分に備わっていたという原理にたどり着くのだと思います。
自分の将来の可能性を信じて、こつこつやっていくことが、受験にとどまらず、人生が良い方向に行くには大事なことだと思っています。
それからもう1つ。学生に対してだからこそ言いたいのは、「人間としての『考え方』が大事である」ということ。謙虚である、感謝の気持ちがある、素直である、誠実である、勤労勤勉、といった本来日本人が伝統的に大事にしてきた道徳観があると思うんです。それが本当は何よりも大事です。
学校も親も勉強や運動ができることに非常に重きを置いて評価するし、社会人になって人生や私生活が充実しているかも大事だけれども、それ以上に人間としての考え方が大切です。
これは常に社員にも講師にも言い続けていますし、講師を通じて生徒にも少しでもわかってもらえたらなあと思っています。
「個別指導キャンパス」は合格実績が一番というポジションではなく、社会人になってからもその人の人生がうまくいくようにと想いながら勉強を指導しているので、世間一般の進学塾とは違う、私はそう思っています。
ー本日は貴重なお話を聞かせていただきまして、ありがとうございました!
■取材協力:個別指導キャンパス