校風や指導方針、大学進学の実績、自身の偏差値など、学校を選ぶ基準は人それぞれ。そんななか、時代の流れとともに多様化する教育ニーズも変わってきています。
千葉県千葉市中央区に校舎を構える「植草学園大学附属高等学校」は、他校にはない学習支援で、確かな学力と人間力を育む教育をおこなっています。
今回は、広報部主任の菊池 俊さんに、生徒一人ひとりに寄り添うサポートについて詳しくお話を伺いました。
子どもに可能性を広げてほしい保護者の方、いろいろなことにチャレンジしたい中学生は、ぜひご一読ください。
伝統を受け継ぐ「植草学園」の困難な時代を生き抜く教育
ー本日はよろしくお願いします。はじめに、「植草学園大学附属高等学校」がどのような学校なのか、概要を教えてください。
菊池 俊さん(以下、菊池):植草学園の歴史は、1904年に設立した千葉和洋裁縫女学校に始まります。「植草学園大学附属高等学校」は、その伝統を受け継ぐ形で1979年に開校しました。
そして、長く女子教育一筋で歩んできましたが、2013年に「普通科特進コース」と「英語科」の共学部がスタートします。
本校は、千葉駅から徒歩5分の場所にあり、通学に大変便利です。千葉駅はターミナル駅でもあるので、県内各地からたくさんの生徒が通ってきています。
制服は、2005年からイタリアのブランド「ベネトン」のデザインを採用し、女子生徒に人気なんですよ。
2色のスカート、リボン、ネクタイ、3色の長袖ブラウス、半袖シャツとポロシャツ、ブレザー、ベスト、カーディガン、セーター。これらを自由にコーディネイトするのが楽しいと、好評いただいています。
また、衣替えがないため、その日の体調と気候にあわせて、自由に組み合わせることが可能です。
部活動も盛んで、ソフトテニス部やなぎなた部、バトントワリング部は全国大会、バレーボール部は関東大会の常連校です。
現在、運動部9部、文化部8部、10同好会が活動しており、今年度新たに卓球とフラダンスの2同好会が誕生しました。
ー学科やコースについて教えてください。
菊池:本校には普通科と英語科があり、普通科には「普通コース」と「特進コース」があります。
普通コースは、2年生から、教育・医療・保育分野を目指すタイアップクラスと、多様な進路選択ができるレギュラークラスに分かれる点が特徴です。
タイアップクラスは、植草学園大学との高大連携教育をおこない、大学にて教授の話を聞いたり、授業に参加できたりします。
さらに、植草学園大学附属弁天こども園や近隣の小学校、医療施設での体験実習などで進路意識を高めます。
特進コースは、国公立大学や難関私立大学を目指すクラスです。3年間同じクラスなので、仲間意識が強まり、みんなで支え合いながら受験を乗り越えます。
自分の受験科目にあわせた選択授業や課外講座が充実していて、塾や予備校に通わなくても現役で大学合格を目指せます。
英語科は、世界へはばたくグローバルパーソンを目指すことが可能です。“使える英語”を目標に、1年生は週7時間、2年生は週10時間、3年生は週9~12時間の英語の授業があります。外国人の教員による英語の授業も多いですね。
このほか、宿泊語学研修や海外修学旅行など、生きた英語に触れる機会も多くあります。
面倒見のよい学習環境!行き届いたサポート体制が充実
ー特進コースや普通コースでおこなっている学習支援、他校にはない取り組みなどについて詳しくお聞かせください。
菊池:本校の特進コースは、特別優秀な生徒が集まっているわけではありません。
ただ、国公立・難関私大合格という高い目標を持ち、頑張る生徒が多くいます。
また、その生徒たちのやる気を引き出し、諦めさせないよう、関わる教員全員でサポートする。カリキュラムに関しても、どこの大学・学部を受験しても対応できるように組み、授業だけで対応できないときは、放課後の課外補講で対応します。
たとえば、国公立の理系を目指している生徒だったら、選択授業で文系科目を取るべきですが、力をつけるためにあえて理系科目を選んだとしますよね。
しかし、共通テストでは文系科目もあり、困ってしまいます。そういった場合は、その生徒のために放課後の課外補講で対応するんです。
1、2年次は7限のない水曜日に課外補講をおこなっていますが、7限のない3年生は月曜日から金曜日まで設定可能です。その年度の生徒の受験科目にあわせ、必要なものを開講しています。もちろん、ひとりでも開講します。
本校では、“予備校に通わなくても大学に合格できる”と謳っていますが、ときには外の刺激も必要です。そのため、国語・数学・英語に限っては、予備校の講師に教わる「土曜講座」という機会を設けています。
3科目で月7,000円の受講料なので、実際に予備校に通うより格段に安いんですよ。このように、生徒一人ひとりの進路にあわせて、可能な限りサポートしていくのが本校のよいところだと自負しています。
今年は、特進コースから千葉県立保健医療大学に2名合格(公募推薦利用)しましたが、小論指導、志望理由書作成、面接練習など、担任を中心に、とても密にサポートしました。
もちろん、生徒本人の努力があったからこそなのですが、精神的なフォローも含めて、手厚いサポート体制も大きかったと思っています。
しかしながら、一般受験を考えている特進コースには課外補講を手厚く用意している一方で、普通コースに対してはなかなか手が回らないという問題もありました。
実際、普通コースの生徒も大学に進学する生徒が多く(今年60% / 昨年72%)、ほとんどが推薦や総合型で受験するとはいえ、保護者の方からの要望もそれなりにあったのです。
もちろん、小論指導や志望理由書作成、面接指導に関しては、担任だけでなく、いろいろな教員がサポートしています。それでも、普段のサポートが手薄であるのは確かでした。
そこで誕生したのが、現役女子大学生(千葉大医学部や早稲田、慶應など)による「学習メンタープログラム」です。外部委託ではありますが、年間52回、勉強のサポートや計画の立て方、相談対応を、放課後におこなっています。
普段のサポートとしては、定期試験1週間前を「サポートウィーク」と名付け、生徒が気軽に質問できる体制をとり、全教員が放課後2日程度、質問に応じています。
とはいえ、普通コースのなかには基礎学力不足の生徒もおり、また自分から質問できない生徒もいるので、サポートウィークの期間に関係なく、教員から必ず声をかけるようにしていますね。
いずれにせよ、試験前に放っておくことはしません。過保護過ぎるかもしれませんが、とにかく面倒を見ます。
生徒もその想いに応えてくれ、大学に進学する割合は6、7割です。本校と同等レベルの公立高校では考えられない数字だと思っています。
そのほかにも、本校では英検に力を入れており、英検対策ソフトなどを利用し、タブレットで学校や家でも勉強できるようにしているんです。
近年、英語科では、1級、準1級に合格する生徒もいて、普通コースでも2級に受かる生徒がいます。
1次試験に合格した生徒に対しては、英語科教員総動員で面接練習。そして、早朝、昼休み、放課後と、2次試験前まで教員とのマンツーマン指導は続きます。
その時期の英語科教員の熱心な指導には、頭が下がる思いです。
「You can do it!」で未来を切り拓く!各種イベントも予定
ーオープンスクールやイベント、学校説明会などについてご紹介ください。
菊池:2024年4月入学生対象の説明会や相談会などの行事日程は、以下のとおりです。
夏休み学校説明会では、生徒による制服ファッションショーや、学校概要説明、部活動披露など、楽しい学校紹介をおこなっています。アンケートによると、中学生も保護者の方も、8割以上の方にご満足いただいています。
部活動体験では、一緒に練習したり体験できたりするんですよ。
苦手克服講座は、5教科で中学生が苦手な分野に絞って授業をおこないます。
入試説明会では、夏休み学校説明会の内容に加え、入試について詳しく説明します。3教科の教員による入試ワンポイント解説や、面接の様子をステージで見ることが可能です。
個別相談会や平日個別相談会もぜひお越しください。
ー最後に、読者の方へ一言メッセージをお願いします。
菊池:本校は、「You can do it!やればできる きみならできる」をスクールモットーとしています。
高校生になって、いろいろなことにチャレンジしたい方は大歓迎です。
みなさんの可能性は無限大!本校は、頑張る生徒たちを応援し、サポートしていきます。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました!
■取材協力:植草学園大学附属高等学校