食欲不振に生理不順…受験生の9割がストレスを実感!そんなとき嬉しかった親のサポートは?

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受験シーズン真っ只中。入試日が迫ると、自分を追い込んでストレスを溜めてしまう受験生も少なくないのではないでしょうか。

「テラコヤプラス by Ameba」では受験経験のある20歳以上の820人を対象に「受験期のストレスなど」についてアンケートを実施。

受験生がどのようなストレスを抱えているのか、嬉しかった親からのサポート、勉強のモチベーションを上げてくれたものなどについて聞いてみました。

  1. 受験生の9割がストレス実感!親からの言葉が重圧になることも…
  2. 1位は「日常的なもの」嬉しかった親からのサポート
  3. 「成長できた」「選択肢が増えた」8割が「受験は人生の役に立った」と回答
  4. まとめ

受験生の9割がストレス実感!親からの言葉が重圧になることも…

まず受験期のストレスについて聞いてみたところ、受験期にストレスを感じなかった人はわずか7.3%。そのほか約9割(92.7%)がストレスを感じていました

具体的にその原因と考えられるものについて尋ねると「勉強そのもの」(31.3%)と「成績の伸び悩み」(25.2%)の2つが上位を占め、5割強(56.5%)が勉強に関するもの。

「親や周囲からの期待」(12.4%)や「好きなことができない」(10.9%)がそれに続きました。

受験期のストレス

またそのストレスによって体調を崩した経験があるか尋ねたところ、約2割(23.1%)が「ある」と答えていました。以下で経験者の声を紹介していきます。

  • 「受験2週間前に胃腸炎になり、学校はもちろん休んだが、吐き気が酷く起き上がることもできなかった。親と学校の担任の先生にかなり心配されてしまった」(20代前半)
  • 「勉強のことを考えすぎて眠れなくなってしまったり、ご飯が食べられなくなった」(30代前半)
  • 「面接練習をしている最中に、教師の前で突然泣き出してしまったことがありました。落ちたくないという不安が爆発したのだと思っています」(20代後半)

女性からは「女性ならではのホルモンバランスが崩れてしまった。体調をよくするためにクリニックに通院して注射を打ったりした」(40代前半)「中学受験のとき、入試当日に初月経がきた」(20代前半)と女性特有の悩みに関する声も寄せられました。

受験期にはほとんどの受験生がストレスを抱えていることがわかりましたが、間近で見ている保護者はそうした子どもに対してどのように接したらよいのでしょうか。

「受験期にストレスになった保護者からの言葉」があったかを尋ねたところ、6割強(65.9%)が「ない」と回答。

その一方で、「ある」と答えた280人にどのような言葉がストレスになったか聞いてみました。

受験期のストレス

もっとも多かったのは「進路先について」(22.4%)、次いで「金銭面について」(21.1%)でした。

具体的にどのような言葉を保護者からかけられたのか、いくつかご紹介します。

【進路先について】

  • 「(行きたい学校があったが)そんなところより別のところにしなさいと言われた」(40代前半)
  • 「両親には高校卒業後の進路(就職先)にまでビジョンがあり、自分の受けたかった高校を受験できなかった」(40代前半)

【金銭面について】

  • 「金銭的に私立は無理だ、と言われた。滑り止めが、心理的には滑り止めにはならなかった」(30代前半)
  • 「塾代にこんなにお金かけてるんだから勉強していい学校に行けと言われた」(20代後半)

ほかにも、「少し息抜きしたいだけなのに“はよ勉強しないさいよ”と言われた」(30代前半)のような、何気ない言葉も受験期の子どもの心には残ってしまうようです。

また、子どもを思っての親の行動が、逆にストレスとなってしまうパターンもある様子。

「自室で勉強しているときに、勉強しているかを確認するために部屋の戸を少しだけ開けて覗かれたこと。勉強するように言うのは私にとってストレスになるだろうと配慮した上での行動だと思いますが、少し怖かったです」(20代前半)

「子どもにストレスをかけたくないけれどやっぱり心配!」、そんな保護者の葛藤が伝わってくるような体験談でした。

受験生の約9割がストレスを抱えていることなどから、保護者は受験期の子どもにかける言葉は特に慎重に選ぶ必要があるようです。

1位は「日常的なもの」嬉しかった親からのサポート

では、反対にどんなものや言葉が受験生の勉強の励みになるのでしょうか。「受験期に嬉しかった保護者からのサポート」について尋ねました。

受験期のストレス

「食事や送迎などの日常的なサポート」(31.0%)と「口を出さず見守ってくれた」(30.3%)の2つが断トツで多く、続いて「塾・予備校などの費用を出してくれた」(16.4%)でした。

上位3つについて寄せられた思い出をご紹介します。

食事や送迎などの日常的なサポート

  • 「毎日塾で帰りが遅い私のために、おにぎりを多く作って渡してくれたり、自転車で通えるのに毎日絶対に送り迎えをしてくれていました」(20代前半)
  • 「私がストレスで発狂しているとイチゴ大福を買ってきてくれた。応援してくれているのを実感できた」(20代後半)
  • 「第一志望に落ちたとき母と父が私に“飯でも食って元気出せ、またほかのところを探して受けたらいいよ”と声を掛けてくれたのが嬉しかったです」(30代前半)

口を出さず見守ってくれた

  • 「“自分が望むようにチャレンジすればいい”とだけ言われて、ほかに口出しされることはなかった」(20代前半)
  • 「いくつか受験をして、初めに出た結果が駄目だったときも何も言わずに次の結果が出るまで待ってくれた」(30代後半)
  • 「第一志望に落ちたとき、父に“ごめんね”と言ったら、普段無口な父が“気にしなくていいから”と優しく言ってくれたこと」(30代前半)

塾・予備校などの費用を出してくれた

  • 「当時は塾が嫌でたまりませんでした。今思えば塾は高いです。個別指導に変えてくれたこともあり、よりお金がかかったはずで、本当に感謝してます」(30代前半)
  • 「予備校に通わせてくれ、希望の大学に受かるまで見守ってくれた。ずっと働いて支えてくれた」(40代後半)
  • 「塾のお弁当に「頑張って」と書かれていて、食べながら泣きそうになった」(20代後半)
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また、「勉強のやる気が起きない…」という壁にぶつかったときに受験生のモチベーションを上げてくれたものや人についても調査。その上位5つをご紹介します。

受験期のストレス

受験勉強のモチベーションを上げてくれたものについて尋ねると、約4割(36.2%)が「友人」と回答。続いて「音楽」が約2割(19.8%)でした。

友人

  • 「受かると思った推薦入試が不合格だった。一般入試は絶望的だと思われていたときに、私とまったく同じ境遇だった友人が塾の問題集などを私にプレゼントしてくれて、“一緒に見返してやろう”と、一般入試まで一緒に勉強した」(20代後半)
  • 「塾の友人は、私と同じ境遇(自分ではなく親が受験を希望した)が多かったので、辛い気持ちや愚痴を言い合うことでスッキリし、前向きになれました」(30代後半)
  • 「確実に私よりも成績が良く自分の勉強のために時間を使うべきだった友人が、「私に教えた方が勉強になる」と言って常に付き合ってくれた」(40代前半)

音楽

  • 【Mr.Children/終わりなき旅】「“高ければ高い壁の方が~”という歌詞が励みになっていた」(20代前半)
  • 【back number/青い春】「苦しんでいるのは自分だけではないと感じ、頑張ることができた」(20代後半)
  • 【BUMP OF CHICKEN】「受験が終わって無事に合格できたら遠征をしてBUMPのライブに初めて参戦しようと頑張って見事合格。初めての一人旅、はじめてのライブで大好きなBUMPを堪能することができました」(30代前半)
  • 【大事MANブラザーズバンド/それが大事】「高校受験で推薦で受験し、合格確定と思っていたが不合格になってしまった。どうしても合格したくて一般受験し直した。かなり自信が無くなっていた自分にとっては“負けない”“諦めない”という歌詞が勇気になった。結果的に三年間、授業料無料、入学金無料の特待生として合格できた」(40代前半)

「成長できた」「選択肢が増えた」8割が「受験は人生の役に立った」と回答

最後に「受験勉強やその経験はその後の人生で役に立ったと思うか」聞いてみました。

受験期のストレス

「とても役に立ったと思う」が34.6%、「役に立ったと思う」が50.4%と、8割以上が受験勉強や経験は人生で役に立っていると感じていました

  • 「受験は失敗ばかりだ、と思っていたが、そのときその場で下した判断は間違っていないと思う。また、自分の置かれた環境で存在意義を見出すことの大切さや価値を高めなければならないことが分かった」(30代前半・とても役に立ったと思う)
  • 「勉強そのものというより“目的を果たすまでの道のりの考え方”を学ぶきっかけになった。限られた時間のなかで、できるだけ短時間で要点を抑えて勉強し、結果を得るための計画力や実行力を身に着けることができた」(30代前半・とても役に立ったと思う)
  • 「自分で決めて受験して、第一志望ではないが納得して進学したことは大きな経験だった。大学進学を機に上京し、その後の人生の選択肢が増えた」(30代後半・とても役に立ったと思う)
  • 「もともと自己肯定感が低かったが、無事合格し“そこそこ頑張ればできないことはない。何事もチャレンジ!”と前向きになり、頑張って良かったと思いました」(20代後半・役に立ったと思う)
  • 「受験勉強を一緒に励まし合いながら頑張った友だちと、今も関係が続いており、お互いの夢を応援している」(20代後半・役に立ったと思う)
  • 「志望していた大学には進めなかったが、それも自分が出した結果のひとつだと受け入れて、精神的に成長できたと感じるから」(30代前半・役に立ったと思う)

一方で、受験勉強や経験が人生で役に立ったと感じていない人たちからは「第一志望ではなかったから」「ちゃんと勉強しなかったから」のような意見が多く寄せられていました。

「役に立っている」と感じている人も全員が望んでいた学校に進学できたわけではありませんが、結果ではなく「頑張った経験」がその後の人生において何かしらの形で役に立っていると実感していました

まとめ

受験生のほとんどがストレスを抱えており、その5割以上が勉強に関するもの。また、ストレスによって体調を崩した経験がある人も少なからずいました。

また、受験期に嬉しかった保護者からのサポートでは、「食事や送迎」「口を出さなかった」の2つが上位となっていることから、保護者は「受験期だから…」と難しく考えずにいつも通りのサポートを心がけてみるのがよさそうです

そして、受験経験がその後の人生に役に立ったかどうかについて尋ねたところ、約8割が「役に立った」と回答。また、その多くが受験の結果より過程に焦点が当てられていることから、保護者も子どもの受験を長い目で見る必要がありそうです

【調査概要】
調査期間:2022年12月27日~2023年1月9日
調査機関:自社
調査対象:全国の一般入試での受験経験者820人
調査方法:インターネット(クラウドワークス)
調査内容:「受験期のストレスなど」に関するアンケート

ひらおか ましお
この記事を執筆した執筆者
ひらおか ましお

テラコヤプラス by Ameba 執筆者

大学で入部したスポーツ新聞部をきっかけに、大学卒業後から本格的にライター業に従事。主にスポーツ雑誌を中心に活動していましたが、結婚と出産を機にwebや地元の情報誌などに活動拠点を移しました。子どもの成長と共に教育関連に興味をもち、2021年11月よりテラコヤプラスby Amebaで執筆を担当する二児の母。インタビューを通して得た情報を皆さまにシェアする気持ちで執筆しています。