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コットン・きょん、三谷幸喜のラブコールに驚き!「まさかハリウッドスターと…」売れない時代を支えた“魔法の言葉”も明かす

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10月におこなわれた“日本一のコント師”を決める「キングオブコント」2022年大会で準優勝。今、注目のお笑いコンビ・コットンの西村真二さんときょんさんにインタビュー。始めに、コンビではボケ担当・きょんさんの魅力に迫ります。


お笑い芸人…というより役者? 『キングオブコント2022』で“浮気の証拠を隠す専門作業員”や“タバコを吸う女性”を演じ、準優勝ながら強烈なインパクトを残したコットンのきょんさん

ひとりコントを配信しているYouTubeチャンネル「コットンきょんの人間観察ちゃんねる」やSNSでも、「どれだけ人間観察しているの?」と思わず尋ねたくなるような妙にリアルなキャラクターにハマるファンが急増中。さらには、脚本家・三谷幸喜から“一番気になる人”として名前が挙げられ、熱烈ラブコールも送られていました。

そんなきょんさんですが、大学卒業までお笑いの道はあまり考えておらず、目指したきっかけは親友の些細な一言。しかも一度サラリーマンとしての道を歩んでいました

憧れの世界「自分には無理…」も親友からの些細な一言がきっかけに

コットン・きょん

―キングオブコントの準優勝おめでとうございます!

きょん:ありがとうございます。優勝したビスケットブラザーズさんと比べたら全然ですけど、徐々にいい感じにお仕事が増えてきたので、健康的に過ごせているのも嬉しいですね。

優勝したかのように「おめでとう」とか言ってくれるひとつひとつが嬉しかったですね。普段そこまで話さない結構上の先輩とかも話しかけてくださったりして、ひとつ話の種ができてそれがきっかけで仲良くなれるところまでいったな、というのはすごく感じています。

インディアンスのきむさんにはすごくお世話になっているんですけど、LINEで「完璧でした」って届きました。とりあえず既読無視しましたけど(笑)。

―きょんさんは、昔からお笑いの世界に憧れていたのでしょうか。

きょん:「芸人になりたい」っていう気持ちはなかった…というか、憧れの世界すぎて「自分には無理だな…」っていうのが子どものときの思いでしたね。

そのころの夢はお花屋さん。近所に「オカダ花屋」っていうのがあったんですけど、そこのオカダさんのことが大好きで。お花屋さんになったらオカダさんと付き合えるのかなって小学校のとき思っていたんで。だからもう全部のやつにお花屋さんって書いていますよ。

でも昔からふざけるのが好きで、勉強に関しては「ノンノンノン」。本当クラスに必ずいる超お調子者のおちゃらけボーイでした

―お笑いの世界が将来の夢に変わったのはいつ頃ですか?

きょん:大学の終わりころ。就活とか始まって将来のことを考えるようになったころ、「お前芸人やらないの?」って親友の言葉をフックに「芸人か…」って思い始め、それがどんどん濃くなって自分のなかで大きくなり「ん~じゃあもう挑戦するか!やってみよう!」っていう感覚でNSC(吉本総合芸能学院)の門をたたきました。

―相方の西村さんは「昔から芸人になると思ってた」とおっしゃっていましたので、真逆ですね。

きょん:いや~、にっくん(相方・西村)はいきってるところあると思いますよ(笑)。

でも役者にも興味があったので、実は最初に受けたのは吉本じゃなくてワタナベエンターテイメントの演技コースのオーディションだったんです。めちゃくちゃ素人の考えで「芸人より役者の方が簡単かも」って。

でもやっぱり引っかかるものがあって…「じゃぁ、まずは1年間だけサラリーマンをやってみよう」と思ったんです。1年間死に物狂いでサラリーマンやって結果が残せたら辞めて芸人になろうって。

―サラリーマンに向いてなかったら芸人になろうではなく?

きょん:
そうです。だってその仕事よりも厳しくて難しい職業に挑もうとしているのに、そこで結果残せなかったら芸人なんて無理だと思って。

だから、まずはサラリーマンとしてめちゃくちゃ頑張ろうと。そしたら結果が残ったので、「これなら1回勝負しよう」と、思いきって辞めて吉本に入りました。

思い返せば、昔から一番最悪な枷を自分に課してやるタイプかも。本当に集中してやろうって決めたら絶対にやりますね。「ここまでに絶対にやろう」って決めたらもう何が何でも絶対にやるみたいな。普段はだらしな~い人間なんですけど(笑)

もしこれをできなかったら「芸人になれない」「彼女に振られる」とか絶対に自分では嫌な状況。「絶対に嫌だ~」っていう自分の中の集中を高めて、そのゴールに向かうっていうのは今もそうかもしれない。

同期の活躍に奮起し毎日SNS更新…三谷幸喜の目に留まるまでに!

コットン・きょん

―芸人としてスタートされてからはいかがでしたか?今年で11年目となりますね。

きょん:不思議と、「売れるのかな?」「このまま続けていっていいのかな?」っていうのはなくて正直苦しかったって経験はあまりないかも。

もちろんお金はないですよ。でも、お金のないなかでの楽しさっていうのがあったんですよ。1000円握りしめてパチンコに行って「神様お願いします」って震えながら入れて「あーあ、当たるわけねぇよ」とか言いながら家に帰ったりとか…お金がないときもヘラヘラしてたっていうのはありますね。

ベビーシッターのバイトもしてたんです、僕。だからベビーシッターの免許も持ってます。楽しかったんですよね~、バイトしていたときも。「子どもと遊んでお金もらえるの?最高なんだけど」って。

―どのあたりで意識が変わったのでしょうか?

きょん:ここ最近です。1~9年目は本当にそんな感じだったのですが、ここ最近は苦しかったです。同期たちが名をあげていったのがすごく苦しいというか…悔しい気持ちが去年はとんでもなく強かったです。

「蛙亭」「空気階段」「オズワルド」がショーレースでどんどん結果を出してきて。「このままだとどうなるんだろう俺ら…」っていう不安がめちゃくちゃあるなかでの1年間。だから本当にキングオブコントに懸けていたんです。

ネタはにっくんがしっかり作ってくれているので、じゃぁ僕はなにが得意か…SNSを一発本気でやってみよう。そう思って、1年間毎日投稿し続けたんです。これは本当にどんなに忙しくても絶対にやろうと、「これをしなかったら絶対に売れない」と、それこそ自分のなかで一番最悪な枷を課してやりました

―やりきっていかがでしたか?

きょん:始めたころはどうなるかわからなかったですが、SNSに投稿をあげ続けた結果、いろいろなキャラクターが消化できて…しかもですよ、あの三谷幸喜さんから「きょんさんのインスタが好きで」ってまさかそんなセリフ頂けるとは!もう“三谷幸喜ファミリー”とさせてもらって、いろんなところで幸喜さんって呼んでいます(笑) 

本当ありがたいです、いろいろなところで名前を出していただいて。見ててくれる人っているんだなぁって、やり続けてよかったなって思います

この間なんか朝のニュースで、三谷幸喜さんが「今後仕事したい人」として、まさかのハリウッドスター(ケイト・ブランシェット)と僕の写真が並べられていて、それはさすがに笑っちゃいましたけど。

「『まぁいいや』は僕にとって魔法の言葉!」

コットン・きょん

2023年にかけて活躍が期待されるコンビの一組かと思います。

きょん:キングオブコントをきっかけに“活躍ができるかもしれない”というステージには立たせてもらう機会が多くなったとは思います。

あくまでも芸人で、その中でいろいろ挑戦はしていきたいですね。三谷幸喜さんの作品に出られたらもうありがたいですよね。三谷さんがあと何作品この世に残してくれるかわからないなかで、そのひとつにでも出られたら最高だなっていうのはありますね。

キングオブコントの結果も含めて1年間って短いようで長いですけど、ゴールまで走れたかなって。

―今後も大切にしたい言葉やモットーはありますか?ご両親に言われていた言葉とか…

きょん:えっ、親からですか?僕、めちゃくちゃ自由に育てられすぎて親から得たものはなんにもないかもしれない(笑)

でも、モットーとして「まあいいや」っていうのを僕は常に心に置いてるんですが、そんなふうに、寛容的というか柔軟な姿勢でいたいなぁって思えているのは、間違いなくのんびりした両親のお陰ですね。

芸人になるとひがみって出てくるんですよ~やっぱり。「悔しいなぁ」「くそ~」とか。「ああ、なんでここできなかったんだよ~」って何日も何日もひきずってしまう。それでにっくんと仲が悪くなったり肩の力がぐっと入って自分たちの舞台がうまくいかなかったり…。

だけど、その言葉ひとつもっておくだけで、「次、行こう」って切り替えがすぐにできる。できなかったときは少し反省して「でも、まあまあまあ、次頑張ろう」って自分に言って前の反省を生かして進んでいます。

思い返せば、小さいときからそうかも。「なんでこの答えがそうなるんだろう?」とかじゃなくて「なんでこれこの答えになるの?まあいいやもう、遊びに行こう…」そしたらこんなへっぽこ大人になっちゃいました(笑)

でも「まぁいいや」は僕にとっては魔法の言葉です。

取材協力:きょん(コットン)

コットン公式YouTubeチャンネルコットンシアター
きょんYouTube:コットンきょんの人間観察ちゃんねる
Instagram:
@kyon_cotton  
Twitter:
@k_is_abokado
TikTok:
@kyon.cotton   

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ひらおか ましお
この記事を執筆した執筆者
ひらおか ましお

Ameba塾探し 執筆者

大学で入部したスポーツ新聞部をきっかけに、大学卒業後から本格的にライター業に従事。主にスポーツ雑誌を中心に活動していましたが、結婚と出産を機にwebや地元の情報誌などに活動拠点を移しました。子どもの成長と共に教育関連に興味をもち、2021年11月より「Ameba塾探し」で執筆を担当する二児の母。インタビューを通して得た情報を皆さまにシェアする気持ちで執筆しています。