世界遺産にも指定されている富士山は、雄大な絶景と美しい自然で人気のスポットです。
今回は、そんな富士山のふもとにある、宿泊型複合施設「富士吉田市立青少年センター 赤い屋根」代表の飯田 勇夫さんにお話を伺いました。
同施設では、教育や研修の場として活用できることはもちろん、子どもたちや保護者の方のために“子ども食堂”の運営もおこなっています。
子ども食堂では、楽しく学べるさまざまな体験学習も開催しているので、ご興味のある方はぜひ参加してみてください。
富士山の豊かな自然が広がる「宿泊型複合施設」
ー本日はよろしくお願いします。はじめに、「富士吉田市立青少年センター 赤い屋根」の活動概要を教えてください。
飯田 勇夫さん(以下、飯田):文化・スポーツ・教育・研修などに適した宿泊型複合施設「富士吉田市立青少年センター 赤い屋根」は、世界遺産に指定された富士山のふもとにあります。
富士山の豊かな自然を感じながら、 青少年や青少年を指導する方々の活動や研修・交流の場はもちろん、さまざまな目的で利用可能です。
当施設は、富士吉田市より委託を受け「NPO法人 富士北麓まちづくりネットワーク」が指定管理者として施設運営をしております。
コロナ禍は、行政指導により公共施設を一斉閉館せざるを得ない時期もありましたが、山梨県の感染防止対策ガイドラインをクリアし、「やまなしグリーンゾーン認証」を取得したことで、子ども食堂を継続することができました。
現在は、本来の青少年センター運営業務のほか、NPOの自主事業として「ほのぼのコンサート」「茶道教室」「沖縄三線教室」、また体力をつける活動のひとつとして週2回(火・金曜いずれも午後)「バドミントン」を開催しています。
「子ども食堂」を提供!楽しく学べる体験学習も
ー「子ども食堂」について詳しくお聞かせください。
飯田:これまで富士五湖周辺は、観光のまちとしてたくさんのお客さまで賑わっていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によって一変し、多くの方が働けない状況に置かれてしまいました。
そんななか、山梨県内の子ども食堂などの活動も休止を余儀なくされ、子どもたちや保護者の方の居場所がなくなっていたんです。
そこで、懸命に生活を送っているみなさんに、いっときでも居心地のよい場所や子育て支援の一環になればと思い、「みんなの食堂赤い屋根+子ども食堂」を2021年2月より運営しはじめました。
食堂は、毎月第3金曜日17:00~20:00に開催していて、食事だけでなく、食事のあとは「コミュニケーション広場」で体験学習の場を設けています。
絵手紙や書道講座、英語で遊ぼう、小さな音楽会、読み聞かせ教室、昔ながらの遊び体験など、毎回テーマを変えて魅力ある居場所づくりをおこなっているのが特徴です。
また来たいと思ってもらえる活動を、ボランティアのみなさんと検討して取り組んでいます。
イベントを計画中!さまざまな体験をとおして絆づくりを
ー今後の展開やイベントの告知、支援の呼びかけがあれば教えてください。
飯田:みんなの食堂赤い屋根+子ども食堂は、12月にクリスマスパーティーを予定しています。
薪ストーブを囲みながら小さな音楽会を開催してみんなで歌ったり、ゲームをしたり…楽しいひとときを過ごしていただこうと計画中です。
また、フードパントリーとして、JAクレイン農業協同組合の方の協力により、乳製品やお米をお配りします。
しかし、昨今のウクライナ侵攻の影響で、食料品をはじめ電気代、原油価格が軒並み高騰しており、今後の運営に大きな支障をきたしています。
それでもみなさまからのあたたかいご支援のおかげで頑張っていますので、今後ともご協力いただけますと幸いです。
ー最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
飯田:当施設のテーマは「絆づくり」です。
みんなの食堂赤い屋根+子ども食堂は、「富士吉田市立青少年センター」の施設を最大限活用し、親子バドミントンや卓球体験をとおしての絆づくりを提供しています。
また、竹とんぼやコマ回し、お手玉、おはじき、メンコといった昔ながらの遊びを体験できるなど、富士北麓を中心とした素晴らしい環境下で、自然学習体験をとおしての絆づくりも進めています。
ひとりでも多くの方にこの活動を知っていただき、子ども食堂にお立ち寄りいただければ嬉しいです。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました。
■取材協力:富士吉田市立青少年センター 赤い屋根