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「一般社団法人不登校支援センター」に聞いた悩みが生じた際にやるべきこと

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子どもが「学校へ行きたくない」と言い出した経験をもつ親御さんは決して少なくはないでしょう。そんなとき、どう対応しますか?

今回は、全国7か所のカウンセリングルームを拠点に、不登校に悩むお子さんと、そのご家族の支援をおこなう「一般社団法人不登校支援センター」東京支部の椎名愛理カウンセラーを取材!

実際の事例を交えて、わかりやすくお話いただきました。

不登校について少しでも知りたいという方は、ぜひご一読ください!

子どもの不登校により孤立してしまう家庭をなくしたい

不登校支援センター

―本日はよろしくお願いいたします。まず、「不登校支援センター」がどのような団体なのかお聞かせください。

椎名 愛理さん(以下、椎名):「不登校支援センター」は、不登校に悩む子どもたちが、社会で自立し、それぞれの力を発揮することをサポートするため、2009年に設立したカウンセリング機関です。

私たちが生きる現代社会は、インターネットと切っても切り離せなくなりました。

たとえば、SNSを通していつでも人とつながることができるということは、便利ですよね。

しかし一方で、常にさまざまな人との関係に気を遣う環境だともいえるでしょう。

子どもたちも、私たち大人と同じように、さまざまな悩みを抱えながら学校に通い、そして疲れきって動けなくなってしまうこともあります。

いろいろな問題から登校が難しくなった際、復学のみを目的とせず、学校の先にある未来(社会)と、自分らしく向き合うことができる姿を私たちはゴールとしています。

皆さんのなかには、「不登校支援」と聞くと、「復学することが目標」だと考える方もいらっしゃるでしょう。

実際に復学することで、子どもが感じている課題が解決することもあります。

しかし、復学した後にも、新しい課題(ストレス)は生じ、その課題と子どもたち自身が向き合っていかなくてはなりません。

たとえば、私が以前担当したAさんは、とても頑張り屋で、勉強も部活もいつも100%の力で取り組む子でした。

しかし、一生懸命頑張ることができるからこそ、いろいろなことに疲れ、いつしか学校を休むように…。

そこで、カウンセリングを通して、今のAさんができることは何か、いつも100%の力を出し切ることが正解なのか、どうしたら自分に優しく、満足した状態で学校生活が送れるのかを一緒に考えました。

そしてAさんは少しずついろいろな方法を試しながら、半年後には毎日学校に登校するようになったんです。

しかし、毎日登校するということは、お友だちや先生と顔を合わせることも増えるということ。

相手にとても気を遣うAさんは、ここで人との付き合いという新しい課題を感じるようになりました。

このように、復学してからは復学する前には感じていなかったことが、「新しい課題」として生じてくることもあるのです。

私たち大人も、そして子どもも、生きているからこそ悩みを感じ、誰もその悩みを取り除くことできません。

だからこそ、「悩みをなくす」のではなく「悩みが生じた際は、悩みと上手く付き合っていく力がもてるように」子どもたちを支援することを大切にしています。

そうした子どもの力を高めていくためには、一番近くで子どもを支える親御さんのサポートがとても重要になってきます。

私たちがおこなっているのは、子どもとご家族が共に自立し、社会のなかで支え合いながら歩むことができるようになるための支援です。

「心」というものは目で見ることができません。私たちは目に見えないものに対して、どうしても懐疑的になったり、漠然とした不安を感じたりしやすいものですね。

ご相談にいらっしゃるご家族のなかには、「子どもの気もちがわからない。ただ甘えているだけではないか」「お父さんお母さんは、自分の気もちなんてわからない。考えようとしてくれていない」など…。

本来協力するべき家族が、対立してしまっている場合もあります。

だからこそ、私たちは心理テストを活用し、皆さんが自分の「心」を理解しやすくなるように、そしてお互いを大切にしたコミュニケーションを取りやすくなるようにサポートしています。

そういったこともカウンセリングの大切な役割のひとつだといえるでしょう。  

そして、悩みと上手に付き合っていきながら、子どもたちがそれぞれの自分らしさを発揮し、充実した人生を歩めるよう、コーチングによる支援もおこなっています。

それから、悩みをすべて「心の問題」として扱うことには注意も必要です。

もしかしたら、その子の体に不調が起きていて、体の不調が心の悩みをより重くしているかもしれません。

その子の心と体が元気であっても、その子を取り巻く環境が過酷な場合もあるかもしれません。

悩みをすべてその子の心の問題に結びつけてしまうことは、ときに悩みを大きくしてしまうことにもなります。

だからこそ、私たちは心の専門家ではありますが、心以外の要因にも注意を向けています。

そして、必要な場合には医療機関、学校との連携も図っているんです。

カウンセリングは子どもたちと親御さんをサポートする上でとても心強いもの。しかし、あくまでひとつの方法にすぎません。

子どもたち、そしてご家族が充実した時間を過ごすことができるように、カウンセリング以外にどんなサポートが望ましいのかという視点も大切にしています。

独自のノウハウと、深い“心理”を理解したカウンセリング

不登校支援センター

ーおもな活動内容についてご紹介ください。

椎名:もしご自分のお子さんが学校を休み始めたら、まず何をされますか?

不登校という状態にある子どもたち、またそのご家族が最初に相談する先の多くは、学校の担任の先生やスクールカウンセラーでしょう。

確かに、子どもたちの様子を、身近なところから見ており、かつ学校という環境を詳しく知っているという点などから、学校の先生やスクールカウンセラーの方がもつ強みは多くあります。

しかし、子どもたちのなかには、「学校の先生には心配をかけたくない」「相談室に行っていることを周りの友達に知られるのが怖い」などの理由から、学校内で支援を受けることが難しい場合もあるのです。

そうすると学校には相談することが難しく、「自分たちだけでどうにかしなくては」と課題を家族で抱え込み、孤立してしまうケースも少なくありません。

不登校には、「学校に通うことがつらい」という不登校になる前の苦しみと、「不登校だと扱われることがつらい」という不登校になった後の苦しみがあるのです。

実際に私たちのセンターには「どこまで学校に助けを求めたらいいのかわからなくて、ずっと悩んでいました」とお話される親御さんもいらっしゃいます。

また、「子どもの問題は親が解決してあげなくてはいけない」と、その責任感や親であるという役割意識から、追い詰められてしまう親御さんも少なくありません。

そして親御さんが精神的に疲れてしまうと、子どもたちは「親が疲れているのは自分のせいだ」と自分を責め、お互いが苦しくなってしまうこともあるのです。

親御さんから子どもに対しておこなえる支援は、子どもを深く愛し、複雑で変化しやすい気もちに理解を示すこと。

学校が子どもたち、ご家庭に対して効果的におこなうことができる支援は、学校内の情報を適宜共有し、学習の支援をはじめとしたサポートを適切なタイミングで無理のない範囲でおこなうこと。

そして私たちのような第三者機関は、ご家庭と学校を仲介し、お互いの交流をよりスムーズにしていくことや、客観的に見られるそれぞれの事情、心理的背景を分析し、よりよい支援の方向性を考えることなどがあげられます。

カウンセリングには守秘義務がありますから、子どもたちも、親御さんも安心してご自身の状況、気もち、考えを話し、整理することができるのは強みだと思います。

遠方にお住まいの方のために、全国7拠点のカウンセリングルーム以外に、オンラインカウンセリングを導入し全国、国外からのお問い合わせにお応えできる体制を整えています。

2009年の設立より現在までに8万人の臨床データ数を誇ります。実績カウンセリング件数は、累計約16万件にもなるんですよ。

オンラインカウンセリングの強みは、引きこもりや健康上の課題を抱えているなど、さまざまな事情から外出することが困難な方でも、継続的に支援をうけることができること。

第三者と接点をもつというストレスが高い時間を、自分の安心できる環境で体験することができる点などがあります。

それに、対面でのカウンセリングと、オンラインカウンセリングの効果は同等であるという研究結果もあるんですよ。

よく親御さんから、「子どもがカウンセリングに前向きではなくて…」と、お問合せをいただくこともあります。

しかし、私たちは親御さんのみのカウンセリングにも大きな意義があると考えています。

なぜなら、子どもたちをサポートしていく上で、親御さんだからこそできるサポート(子どもを深く愛すること)があるからです。

私たち人間は、ひとりでは自分がどのような人なのか知ることができません。

人との交流のなかで、相手の存在を感じ、自分と他者の違いに気付きます。

コミュニケーションを通して、自分の意外な一面を知っていきます。

そして自分自身の素敵な部分を見つけることで、それが社会で生きていく上での自信になっていくでしょう。

そうした自信は、心から安心できる交流のなかで育まれるもので、この「安心できる交流」こそが親御さんとの関係性です。

 この「子どもに対しての愛」というサポートは、学校の先生や私たちのような第三者では提供できません。

しかし、親御さんご自身が心身共に健康で、心に余裕がある状態でないと、この愛情というものを生み出し、子どもたちに伝えていくのは難しいものでもあります。

親御さんがストレスを溜めすぎることなく、安心してお子さんと接することができるように支援することも、私たちの役割。

具体的には、子どもがカウンセリングに前向きでない場合、親御さんとカウンセリングの時間をもち、子どもへの言葉がけやご家庭でのコミュニケーションについて一緒に考えていきます。

「不登校支援」の目標は、決して「復学すること」がだけではないのですね。当事者だけではなく、多くの人が不登校に関して知るべきだと感じました。

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入塾を検討している方は、「一般社団法人不登校支援センター東京支部」最寄りの上野駅 塾・学習塾 ランキングや、台東区 塾・学習塾 ランキングなどから探してみてくださいね!

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不登校支援センター

ー最後に、読者の方へのメッセージをお願いいたします。

椎名:
不登校支援センターでは、個別のサポートだけでなく、幅広く不登校という状況を正しく理解していただくためのセミナーを、学校に赴き教職員向けセミナーとして提供しています。

また、先ほどお伝えした「不登校になった後の苦しさ」は、不登校自体がもつ苦しさというよりも、社会が作り出したものという考え方もできるのかもしれませんね。

だからこそ、不登校で悩む子どもたちとそのご家族だけではなく、当事者以外の方にも不登校に対する理解を深めてもらいたいと思い、InstagramTwitterブログを使った情報発信をおこなっています。

少しでも気になる方は、ぜひご覧ください。

最後に、カウンセリングと聞くと、どうしても敷居の高いものだというイメージをもたれる方も多いでしょう。

まずは安心してご相談をいただけるよう、私たちは対面、オンラインともに最大100分までの初回カウンセリングを無料にておこなっています。

ご家族だけで苦しい気持ちや悩みを抱え込むのではなく、「まずは相談してみよう」と、お気軽に声をかけていただければと思います。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました。

■取材協力:一般社団法人不登校支援センター

島田 佳代子
この記事を執筆した執筆者
島田 佳代子

Ameba塾探し 執筆者

幼少期よりピアノ、水泳、硬筆、英会話などを習う。中学受験をして英語教育に力を入れる中高一貫の女子校へ進学。その後、都内の短大を経てイギリスへ留学。マンチェスター市内のカレッジで観光・旅行学を学びながら、執筆活動を開始し、スポーツ、旅行、ビジネス、教育など幅広い分野で執筆経験がある。2021年9月から「自然豊かな地方の田舎生まれ。小学校では3~5年生までスイミングクラブ、4~6年生までサッカーと習い事を通じてスポーツに熱中する日々を送る。工業高校に進学するも起業や事業経営で成功したいと考えるようになり、高校3年生で個人事業主として開業。紆余曲折ありながら、ライティングを学びブログ運営やWebライターとして活動を続けている。2022年7月より「Ameba塾探し」で編集兼執筆を担当。進路に不安を抱える学生や保護者に役立つ情報をお届けする記事作りを目指しています。」にてライターとして従事し、保護者やお子さまに興味をもっていただける記事づくりを目指しています。