年齢にかかわらず、こころの悩みを気軽に打ち明けることができる方は少ないのではないでしょうか。
株式会社Welcome to talkでは、“いつでも・どこでも・手軽に・気楽に”をモットーに、専門家に健康相談ができる学校導入型オンラインサービス「Welcome to talk」を運営しています。
今回は、代表であり、医師・医学博士としても活躍される関﨑 亮さんに詳しいお話を伺いました。
こころの悩みを打ち明ける場所をお探しの方は、ぜひご一読ください。
“いつでも・どこでも・手軽に・気軽に”
ー本日はよろしくお願いいたします。まず、「オンライン健康相談」について教えてください。
関﨑 亮さん(以下、関﨑):Welcome to talkのオンライン健康相談は、悩みや不安をこころの専門家(医師・心理士)に相談できる学校向けオンラインメンタルヘルスサービスです。
ICTを活用した日本初の教育機関に特化したメンタルヘルスケアサービス。小学校から大学までを対象に、学校保健のパートナーとして、導入校の「児童・生徒・学生」「保護者」「教職員」と「医師」「心理士」をつなぎ、学校現場のメンタルヘルス対策を強力にサポートします。
スマホ・タブレット・パソコン端末があれば、「いつでも・どこでも・手軽に・気軽に」にこころの専門家に相談することができる点が特長ですね。
学校保健制度が確立し、安全・安心が充実した社会インフラが整備された日本でありながら、メンタルヘルス分野に関しては、若者の死因は自殺が最多。OECD主要7カ国で最も高く、自殺者の8割に精神障害の罹患が報告されているのが実情です。
5大疾病の1つである「精神疾患」の罹患率は4人に1人。その75%は10代後半までに何らかの精神的診断に該当しているといわれています。
しかしメンタルヘルスに関する知識不足や偏見から、結果的に1人で悩みを抱える子どもたちが数多く存在しているのです。
重症化してから受診するなど、精神的不調のある子どもたち・若者の援助希求行動の遅れが疾病の重症化や治療の長期化につながっています。
ほかの疾病と同様、思春期のメンタルヘルスは、早期発見・早期支援が肝心です。
不登校や自殺が顕在化するなか、今年度2022年度から高校の教科書に精神疾患についての掲載が40年ぶりに復活し、その記述には、誰もが罹患する可能性があること、専門家へ早期に相談することで予後が良くなることが強調されています。
近年のコロナ禍において小中高の自殺者が最多を記録しており、GIGAスクール構想をはじめICTを活用したメンタルヘルスケアが、より一層重要だと考えています。
利用者に寄り添う専門的メンタルヘルスサービス
ー続いて、Welcome to Talkの「オンライン健康相談」ならではの強みについて教えてください。
関崎:まず1つめは、「国内初の学校向けオンラインメンタルヘルスサービス」であることで、オンラインの特性を最大限に活かし、相談にともなう心理的・経済的・物理的ハードルを下げ、利用者視点に寄り添ったサービスを展開しています。
導入校は学校管理サイトを通じて、予約状況や相談履歴に関して一括管理することができます。利用者は好きな時間、専門家を自由に選ぶことが可能なため、自発的な相談をうながすシステムを構築していますね。
対応機種はスマホ・タブレット・パソコン端末。スマホひとつで予約から相談まで行うことができます。
2つめは、夜間や夏休みの長期休暇など、時間や場所に縛られず、自分の部屋から気軽に相談することが可能です。 (相談時間は平日13:00~22:00)
利用対象の導入校の生徒・保護者・教職員は、マイページから自分のスケジュールや医師心理士から自由に予約することができ、45分間の相談時間でじっくりゆっくり、こころの専門家の顔を見ながら安心して相談できますよ。
3つめは、「こころの専門的ケア」であり、当サービスの専門家スタッフは、全員現役の精神科医・児童精神科医・臨床心理士・公認心理師で構成されています。
臨床経験豊富な心理士に加え、医師が相談に応じることで、子どもたちの心身の状態に応じた医学的なアドバイスを行える点が最大の強みだといえます。
メンタルヘルスの観点からこころの専門家が、利用者である生徒、保護者、教職員に対し、学校生活、家庭生活、生徒指導などに関するアドバイスをおこない、オンライン健康相談後は担当の医師・心理士が報告書を通じて学校の対応についてフィードバックや次回ステップについてアドバイスしていくのです。
テキスト健康相談もスタート
ー最後に、読者へメッセージをお願いいたします。
関崎:相談窓口の拡充を目的に、2022年6月より新たに「テキスト健康相談」が加わりました。いつでも24時間受付、利用無制限、1相談600文字までの相談が可能で、相談内容の送信から営業日3日以内に担当心理士より返信を受け取ることができます。
予約不要の「書く」カウンセリングは、いつでもこころの専門家とつながる安心感を醸成し、継続的な支援や病態評価に応じたメンタルヘルスケアを提供できるようになりました。
話す相談よりも書く相談の方が自分には合うとか、またはその逆というようなこともあり、一人ひとりの個性や状態に応じたメンタルヘルスサポートが徐々に展開できているのではないかと考えています。
そして、精神的健康状態表であるWHO-5のアンケートに加え、8月よりこころの状態を声から見える化する「音声感情センシング」を利用者マイページに搭載します。自分の声でこころの健康状態を気軽にチェックすることが可能です。
こうしたセルフチェック機能により、こころの変化や不調に気づくことができますので、発症を未然に防ぐ一次予防に、一緒に取り組んでいきましょう。
また、実際に話してみないと分からないこともあると思いますので、ぜひ、ご自身に合ったこころの専門家を見つけていただきたいですね。
Welcome to talkは、音声感情センシングからモニタリング、テキスト健康相談、オンライン健康相談まで精神疾患の予防と発見をシームレスに展開することで、予防レベルに応じ個別最適化された支援をおこない、子どもたちのこころのセーフティネット構築に貢献していきます。
ー本日は、貴重なお話をありがとうございました。
■取材協力:株式会社Welcome to talk