「那須高原自然学校」で子どもの生きる力を育む!0歳から参加可能なその活動とは

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自然のなかでの生活には不便な面も多いですが、都会での生活では得られないさまざまな学びや気づきを得ることが可能です。 

また、自然のなかで試行錯誤することで「生きる力」が、仲間たちと協力して壁を乗り越えることで「相手を尊重する心」が生まれると、「NPO法人 那須高原自然学校」の理事長である真山 高士さんは考え、活動をおこなっています。 

今回は0歳から参加できるプログラムを提供しているというその活動についてお話を伺いました。 

子どもに自然と親しんでほしいと考えている保護者の方はもちろん、これからの時代を生き抜く力をつけてほしいと考えている保護者の方もぜひご覧ください。

  1. 子どもと同じ目線で活動
  2. 目に見える形で成長を実感
  3. 自然は生きる力を教えてくれる

子どもと同じ目線で活動

真山さんが子どもたちと木を切る様子が分かる画像

ー本日はよろしくお願いいたします。まずは「NPO法人 那須高原自然学校」の概要について教えてください。 

真山 高士さん(以下、真山):那須高原自然学校は、栃木県北部の那須町というところを拠点に活動しているNPO法人です。 

2007年に設立されたNPO法人であり、今年で活動15年目になります。 

メインの事業は子どもや大人に対しての自然体験活動や環境教育の実践です。これにより子どもの健全な育成を図り、自然環境の保全及び良好な社会環境の確保に寄与することを目的にしています。 

特に子どもたちには、自然という名の教室を使い、自ら考え行動する自主性を大切にし、仲間と協力することで「思いやり」を育むことを狙い「自然学校」という名前をつけました。 

また、野外という不便な生活のなかで考え、協力し、行動することで「生きる力」も育まれるでしょう。 

対象年齢は0歳からです。0歳から6歳の子どもには「森のようちえん」というプログラムを用意しています。 

これは名前の通り自然のなかで幼児教育や子育て支援活動をおこなうものであり、森に散歩にいったり、川遊びをしたり、毎回テーマを変えてさまざまなプログラムを日帰りで企画するものです。 

「ようちえん」という名前はついていますが、毎日子どもが通うというよりは、月ごとあるいは四半期ごとに提供するプログラムに参加してもらうという、イベント型の森のようちえんです。

小学生から中学生の子どもは保護者から離れ、子どもたちだけでキャンプに参加可能です。キャンプといってもいわゆるテントを張っておこなうものばかりではなく、スキー、米づくり、さらには栃木県を飛び出して海でのキャンプをおこなうなど、季節ごとに多彩な内容を用意していますよ。 

ー子どもとのコミュニケーションで気をつけていることはありますか。 

真山:一番大切にしていることは、子どもと同じ目線で活動することです。 

たとえば、私たちスタッフは大人であり、指導者でもあるのですが、活動中は「〜先生」とか「〜さん」と呼び合うのではなく、お互いに呼ばれたい名前で呼んでもらうようにしています。 

また、私たちが子どもたちを引っ張っていくのではなく、子どもの自主性を重視しているのもその一環です。

たとえ初めての参加で緊張していたり、少し奥手な性格な子であったりしても、子どもたちのなかの中心的な立場の子が積極的に話しかけるなどして子ども同士のつながりができるものです。 

そうなれば後は子どもに任せ、私たちは一歩引いたところでフェードアウトしていきます。 

もちろん子どもたちの安全管理はしっかりやるのですが、子どもたちに頭ごなしにやらせるのではなく、子どもたちのやりたいという気持ちをどうやって引き出すかが私たちの仕事であり大切にしていることです。 

目に見える形で成長を実感

子どもが雪上でソリを引いている様子が分かる画像

ー子どもや保護者の感想を教えてください。 

真山:那須高原自然学校の活動に参加することで、少しずつ成長していることを実感している方が多いようです。 

たとえば工作で作るものがどんどん良いものになったり、参加するたびにできることが増えたりなど、ただ楽しいだけではなく目に見える形で成長につながっているのはうれしいですね。 

また、キャンプでは保護者と離れて泊まりがけの活動をおこなうことから自主性が芽生え、キャンプから帰ってきたらお手伝いをするようになっていたとか、次のキャンプのときに自分で荷物を用意するようになったとか、那須高原自然学校での体験が実際の生活で活かせているようです。 

保護者の方には活動中に子どもがどんな様子だったのかフィードバックしているのですが、その内容が保護者の思っている子どもの行動と違うこともよくあります。 

保護者の知らない子どもの姿が出るということは、子どもがのびのびと活動しているということでもあるのでしょう。 

キャンプでは子どもに毎日その日の振り返りを書いてもらっているのですが、スタッフがそれにコメントをつけて保護者にお渡ししています。

これを見ながら家族で会話したり、もっと大きくなってから改めて見直して当時のことを振り返ったりしてくれれば最高ですね。

ー今後開催予定のイベントはありますか。

真山:5月14日に「米づくりキャンプ」という田植え体験のイベントを開催しました。泥んこになって田植えをするイベントであり、小学生から大人まで合計10人で田植えをがんばりました。 

また、夏休みには2泊3日のキャンプ体験、8月には先述の海キャンプを開催予定です。 

ほかにもツリークライミングや工作体験などさまざまなイベントを計画中ですので、ぜひホームページやSNSをチェックしてください。 

自然は生きる力を教えてくれる

真山さんが子どもたちと木のぼりをしている様子が分かる画像

ー最後に読者の方へメッセージをお願いします。 

真山:子どもたちにはぜひ自然のなかでさまざまなことを学んでほしいと思います。 

私たちの活動はスタッフが指導者ではあるのですが、子どもに学びや気づきを与えてくれるのは自然です。 

自然は楽しいことや不思議なことだけでなく、ときには台風や地震など厳しいことも教えてくれます。でも、それにより山や川、海などの危険性を知り、自分の身を守ることにつながるのではないでしょうか。 

また、都会での生活と異なり自然のなかでの生活は不自由なことが多いです。

そのなかでどうやったら面白いことができるか、どうやったら楽しめるかを考えることは、コロナ禍のなかでも問われている、生きる力とか生き抜く力につながると私たちは考えています。 

さらに、一人ではどうにもならないことを仲間と乗り越えることで、相手への思いやりや、相手を尊重する心も生まれるでしょう。 

もちろん、那須高原自然学校に参加したからといって、帰ってきた次の日からゲームをやらなくなるようなことはありません。ただ、自然学校での経験が人生の分岐点や悩んだときに背中を押してくれる存在になればと思いプログラムを考えています。 

これからも毎年同じプログラムを提供し続けるのではなく、変化を続ける世界の状況に合わせたプログラムを提供し続けていきますので、ぜひ一緒に自然のなかでの学びや気づきを共有しましょう。 

ー本日は貴重なお話をありがとうございました。 

■ 取材協力:NPO法人那須高原自然学校