都会に住む子どもは本物の自然に触れる機会が少なく、自然の素晴らしさや大切さ、そこで遊ぶ楽しさを知ることがなかなかできません。
NPO法人「青少年体験活動研究所」が運営する「おにし青少年野外活動センター」には、山や森、湖、川などの自然があふれ、それらを活かしたさまざまな自然体験ができます。
今回は、NPO法人「青少年体験活動研究所」代表の石川裕光さんに、活動内容についてお話を伺いました。
子どもに自然のなかで遊んだり、さまざまな体験をしてほしいと考えている保護者の方は、ぜひご覧ください。
豊かな自然のなかでさまざまな体験ができる
ー本日はよろしくお願いします。まずは「青少年体験活動研究所」の概要と、「おにし青少年野外活動センター」について教えてください。
石川 裕光さん(以下、石川):NPO法人「青少年体験活動研究所」は、野外教育や自然体験活動、そして人と環境などに関する事業により、青少年の健全育成に寄与することを目的に設立された団体です。
設立のきっかけは、元々群馬県の県立施設だった「おにし青少年野外活動センター」が廃止されるという話が持ち上がったことにあります。
私は当時職員として勤務していたのですが、これだけの施設をなくしてしまうのはもったいないと考え、NPO法人として青少年体験活動研究所を設立して運営を引き継ぎました。
おにし青少年野外活動センターは、神流湖という湖の北の高台にあり、山、森、湖、川など、四季折々に変化するさまざまな自然が楽しめます。
センター内には宿舎やロフト付きのバンガローなどもあるため、初心者でも快適に野外活動を楽しむことができます。
また、体育館を備えているため雨天でもクライミングなどのスポーツを楽しめ、近くには神流町恐竜センターや鍾乳洞の不二洞といった子どもに人気の観光スポットもあります。
おにし青少年野外活動センターでは、キャンプや野外炊飯、アスレチックを利用したアドベンチャー活動、川の源流を探す探検活動といったものから、スラックラインやキャニオニングも体験可能です。
遊ぶだけでなく箱めがねで水中を見ながらの釣りや、川のなかの生き物を採取して観察するといった、自然を学ぶ活動もできます。
主に団体向けにこれらの活動をおこなっているのですが、余裕がある場合はファミリーでの参加も可能です。
新型コロナウイルス流行前には子どもを募集して年間を通してキャンプをおこなっていました。現在は夏休み中に日帰りでの子ども向けカヌー体験やキャニオニング体験も受け付けています。
おにし青少年野外活動センターでの活動以外にも、「出前プログラム」という学校を訪問して薪を使った調理、野外活動、ネイチャークラフトといった活動をおこなう取り組みもしています。
新型コロナウイルスの影響で林間学校など校外での体験活動の実施が困難な小・中学校もありますが、そのような場合でも自然と親しむことの楽しさ、大切さを学ぶことができます。
日帰りでできるプログラムや、雨天時のプログラムもありますので、お気軽にお問い合わせください。
ー実際に「おにし青少年野外活動センター」を訪れた子どもの反応や感想はいかがですか?
石川:都会に住んでいるとなかなかできない体験ができるので、喜んで帰る子どもが多いですね。
また、帰ってきた子どもを見てたくましくなったと感じる保護者が多く、そのためかリピーターが多いのが特徴です。
夏には水辺のプログラム、春や秋には季節ごとの自然を活用したプログラムなど季節ごとにさまざまなプログラムを提供していますし、冬でも火を使ったプログラムや室内スポーツなどがあるので何度参加しても飽きずに楽しめますよ。
7月と8月に日帰り体験プログラムを実施予定
ー青少年体験活動研究所の活動に参加したい場合、どのようにすれば良いでしょうか?
石川:まずはお電話でお問い合わせください。申し込み方法をお伝えしますので、それに従ってメール、ファックス、郵送で書類を提出していただく必要があります。
料金についてはホームページに詳しく掲載していますので、そちらをご覧ください。ちなみに、支払いにはPayPayが利用可能です。
おにし青少年野外活動センターへは車はもちろん、バス停が徒歩10分の場所にありますので、車がなくても来ていただけます。
また、寝袋や毛布、各種炊事道具などの貸し出しをおこなっていますので、すべて揃えてきていただく必要はありません。初めてキャンプをされる方も安心です。
7月から8月の間は宿泊利用の方に限り、送迎もおこなっています。
ー今後開催予定のイベントを教えてください。
石川:7月と8月に日帰り体験のプログラムを用意しています。
午前中にカヌー体験、午後に子ども向けのキャニオニングが楽しめますので、ぜひ参加してください。
従来は宿泊型のプログラムも実施していたのですが、現在は新型コロナウイルスの影響で開催が難しく、日帰りでの開催のみおこなっています。
子どもにはぜひ本物の自然体験を
ー最後に読者の方へメッセージをお願いします。
石川:おにし青少年野外活動センターの特徴は「本物の自然」で体験をしてもらえるところです。
最近は都会でもバーチャルな体験や、作られた自然のなかでの体験が可能ですが、やはり本物の自然のなかでの体験はまったく違います。
子どもにはぜひ本物の自然のなかでさまざまな体験をし、自然の素晴らしさやそのなかで遊ぶことの楽しさを知ってほしいです。
子どもにとって一生の思い出、そして財産になりますので、ぜひおにし青少年野外活動センターへ本物の自然を体験しに来てください。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました。
■ 取材協力:NPO法人 青少年体験活動研究所