NPO法人「全国ラジオ体操連盟」を取材!1回わずか3分の究極の全身運動の魅力について聞いてみた

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子どものころ、夏休みに地域のラジオ体操に参加して、スタンプをもらうのが楽しみだったという人は多いのではないでしょうか。

ラジオ体操は日本に根強く浸透しているもので、大人になって運動として取り入れている人もいます。

しかしその反面、地域や学校によっては、普及が盛んでないところもあるそうです。


そこで今回は、NPO法人「全国ラジオ体操連盟」理事長の多胡 肇さんに、同連盟の取り組みについてインタビューしました。

ラジオ体操の魅力を改めて見直すきっかけとして、ぜひご一読ください。

  1. ラジオ体操の幅広い普及と指導者育成への取り組み
  2. 正しいラジオ体操で全身運動や脳の活性化に
  3. 認定試験や自治体参加型のイベントも開催予定!

ラジオ体操の幅広い普及と指導者育成への取り組み

体育館で子どもたちがラジオ体操をしている画像

ー本日はよろしくお願いします。まず、NPO法人「全国ラジオ体操連盟」の主な活動についてお聞かせください。

多胡 肇さん(以下、多胡):NPO法人「全国ラジオ体操連盟」では、ラジオ体操の普及促進を目指すさまざまな活動をおこなっています。

主なものとしては、ラジオ体操を制定した株式会社かんぽ生命保険と、テレビ・ラジオでラジオ体操を放送しているNHK、ラジオ体操普及推進事業に取り組む一般財団法人簡易保険加入者協会の3社と連携して活動しています。

夏休みにラジオ体操カードをぶらさげた子どもたちが、朝に小学校や広場、神社などに集まっておこなうラジオ体操会は、夏の風物詩ともいえる代表的な活動で、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

この活動は、朝の覚醒効果を促し、夏休みに乱れがちな生活習慣を整えるねらいがあります。

また、当連盟の活動の大きな柱として、正しいラジオ体操を学ぶ講習会を全国で展開していて、これはラジオ体操の指導・普及を担う指導者の育成を目的としたものです。

ラジオ体操指導者には、小学5年生から高校生を対象とした「ジュニア・リーダー」制度もあります。

ほかに先出の連携3社それぞれと協力しておこなう活動もありますね。

かんぽ生命保険とは、学校やクラス単位でラジオ体操をしている動画を送っていただき、それらを評価・表彰する「全国小学校ラジオ体操コンクール」を毎年実施しています。

テレビ番組でおなじみの体操のお姉さんやラジオ体操指導者が小学校に出向き、授業を展開する活動も、簡易保険加入者協会とともに進めています。

当連盟では、こういったさまざまな活動をとおして、子どもから大人まで幅広い国民へのラジオ体操の普及を目指しているんですよ。

正しいラジオ体操で全身運動や脳の活性化に

ーラジオ体操をすることで、子どもたちにはどういったことが身につきますか?

多胡:昨今の技術の進化によって生活がどんどん便利になっていく一方、人々が身体を動かす機会は減少しています。

子どもの体力低下も叫ばれるなかで、全身をバランスよく動かせるラジオ体操は、子どもの発育と発達に役立つ有意義な運動です。

朝にラジオ体操をすれば、気持ちよく目覚めることができ、酸素をたくさん体内に取り組めるので、脳の活性化にもつながります

実際に、学校の始業前の朝にラジオ体操をおこなうと、集中力が高まって成績によい影響が出るという研究データもあるんですよ。

ラジオ体操というと、夏休みにお母さんに朝起こされて、追い立てられてラジオ体操に行くイメージがありませんか。

自分から率先して行くことはなかなかなく、また学校で正しいラジオ体操を学ぶことも意外とないんですよね。

そこで当連盟としては、せっかくラジオ体操をするのであれば、よりよい効果を得るためにも正しい動作を身につけてほしいと思っています。

そのため、子どもたちに対する正しいラジオ体操の普及にも力を入れています。

ラジオ体操は、大人にも子どもにもみんなに親しまれていますね。これをきっかけに正しい動作を学んでみてはいかがでしょうか。

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認定試験や自治体参加型のイベントも開催予定!

たくさんの子どもたちがラジオ体操をしている画像

ー今後、開催予定のイベントなどがあれば教えてください。

多胡:全国各地での講習会とあわせて、指導者資格認定試験を実施します。

この資格は指導者の増員を図るために認定しているもので、ラジオ体操指導員2級ラジオ体操指導士1級ラジオ体操指導士の3種があります。


ラジオ体操指導員資格は講習会の受講により認定され、2級・1級ラジオ体操指導士資格は、講習後の実技試験と筆記試験に合格することで取得できるものです。

この指導者講習会・資格認定試験は春と秋におこなうもので、2022年の春季講習は5月8日の東京を皮切りに全国13か所で開催します。

各地の開催スケジュールは、全国ラジオ体操連盟 公式ホームページの講習会ページ をご覧ください。

コロナ禍によって同講習会が実施できなかった期間には、オンラインによる講習会・認定試験も開催しました。

来季以降のオンライン開催は未定ですが、最新情報は全国ラジオ体操連盟 公式ホームページで随時お知らせします。

また2022年7月20日〜8月31日には、全国各地のラジオ体操会の様子をNHKラジオで生放送する、夏休み恒例の「夏期巡回ラジオ体操・みんなの体操会」が開催予定です。

この期間中には「1000万人ラジオ体操・みんなの体操祭」もあり、2022年は7月31日の愛知県一宮市が会場となります。

これは、“ラジオをとおして全国1000万人以上でみんな一斉にラジオ体操をしよう”という趣旨の、一年でもっとも大きなイベントです。

そのほか、4〜10月にかけては、日曜日や祝日に「特別巡回ラジオ体操・みんなの体操会」もおこなっています。

巡回ラジオ体操・みんなの体操会や1000万人ラジオ体操・みんなの体操祭では、例年自治体からの開催希望も募っているので、興味をもっていただけるとうれしいです。

「第62回1000万人ラジオ体操・みんなの体操祭」(2023年)のお申し込み方法

これらのイベントの詳細は、NHKかんぽ生命保険各サイトもご参照ください。

ー最後に読者へメッセージをお願いします。

多胡:全身をバランスよく動かすことは意外と簡単ではなく、一日の生活をふりかえると、みなさん動かしていない筋肉が結構あるのではないでしょうか。

家のなかでじっとしている時間が長いと、筋肉が萎縮して運動機能が低下します。また、年齢とともに体力も衰えます。

ラジオ体操は、筋肉の老化や体力の低下を補うことができる、1回わずか3分の究極の全身運動です。ラジオ体操の音楽や動作はみなさんに馴染み深いものなので、新しいことを覚える必要はありません。

ぜひ日本の伝統文化でもあるラジオ体操を今一度見直し、自宅でも実践してみてください。

毎日継続するうちに、身体の調子が整ってきたことを実感すると思います。

そして、ラジオ体操を習慣化できたら、ぜひ当連盟の講習会にも参加して、正しい動作を身につけましょう。

そうすれば、1回のラジオ体操がさらに充実したものになりますよ。

ー本日は興味深いお話をありがとうございました!


■取材協力:NPO法人全国ラジオ体操連盟

有田 幸恵
この記事を執筆した執筆者
有田 幸恵

テラコヤプラス by Ameba 執筆者

幼少期は5歳から小学校6年生まで英会話教室に通う。高校受験時には家庭教師や塾の特別講習で猛勉強し、第一志望に合格。その後、芸能関係の道に進み、ライター業に転身する。エンタメや美容ジャンルの執筆を経験した後、弁護士コンテンツの法律記事に携わったのをきっかけに、読者の役に立つ情報発信を志し、2020年9月から株式会社サイバーエージェントのグループ会社 株式会社CyberOwlで編集者兼ライターとして従事。現在、テラコヤプラス by Amebaで保護者やお子さまの未来に繋がる記事づくりを目指しています。