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NPO法人「心のおしゃべり音楽工房」で親子の理解を深めよう!音楽療法について聞いてみた

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子育てに正解がないからこそ自信を持って子育てをしている方は少なく、日々、不安や心配を抱えながら子育てしている方のほうが多いのではないでしょうか。

東京都世田谷区を拠点に活動する「心のおしゃべり音楽工房代表の中井 深雪さんは、週1回でも月1回でも良いので、親子でお互いに信頼しあえているという強い感覚を持つことができれば大丈夫と話します。

そのために有効なのが音楽療法。同団体が運営する「子育て音楽サークル AiAi」のセッションを受けるとお互いの理解が深まり、信頼しあえるようになるとのこと。

子どもと信頼関係を築きたい方、子どもの自己肯定感を上げたいとお考えの方は、ぜひご一読ください。

音楽を通じて親子の交流、仲間づくりを支援

ー本日はよろしくお願いします。まずは「心のおしゃべり音楽工房」の概要と、「子育て音楽サークルAiAi」の活動内容を教えてください。

中井 深雪さん(以下、中井):「心のおしゃべり音楽工房」は2015年に設立されたNPO法人です。

音楽療法の個人セッションや音楽療法のメソッドを生かしたライブ・コンサート活動、エンターテインメント、子ども向けのセミナー・ワークショップなどを軸に、音楽療法の実践・研究と、音楽療法士とともに動いていただける音楽スタッフの育成、幼稚園教諭や保育士、助産師、児童支援員といった子どもに関わる方々への音楽を使ったコミュニケーションに関するセミナー、介護や看護のための弾き語りセミナーなどをおこなっています。

「子育て音楽サークル AiAi」もその一環で、音楽療法のメソッドを子育てにも生かしてもらおうと、親子の交流や仲間作りの支援を目的に活動しています。もともと1996年から2000年までカルチャースクールのようなところでおこなっていた、未就園の子ども向けの音楽プログラムを現代風に改良したものになります。

「音楽療法」は、もともと20世紀前半頃から、世界各地で、傷病兵や精神病で入院している人たちの慰問のために始まり、のちに障がいのある人たちのリハビリや発達に遅れのある子どもたち、自閉症の子どもたちの発達支援や生活の質の向上に役立つたくさんのアプローチ法が生まれて今に至ります。

近年、医学や地域の社会資源の発達によって、傷病で入院している期間がどんどん短くなり、最後は家で、と望む方も増え、その分お年寄りの介護負担が家庭に重くのしかかるようになる一方、マインドフルネスや瞑想法、アロマテラピーやドッグセラピーなど、働く大人たちが美しく心豊かで健康でいるために、さまざまな自己治療法が発展しています。

そんな中で、人と人とが言葉ではなかなか通じ合えない部分を、音楽が補ったり確かめ合ったりできることに気づいて「音楽療法」に注目するようになったのは、むしろ10代20代の若者たちであるといいます。

音楽療法が最も得意とするのは、人と人との繋がりに健全なアタッチメント(信頼できる愛着)を形成すること。

AiAiが目指しているのは、言葉でではなく、音楽活動を通じて保護者と子どもの心が通じあい、信頼しあう交流の実現です。

単に子どもが音楽で遊ぶだけではなく、その場で創造される音楽を子どもがどう感じ、どう表現しようとしているかを保護者と共有(ここはもちろん言語でですが)することで、音楽を通じて子どもをより深く理解することができます。

最近は保護者が仕事を持っていて、子どもを預ける機会が増えています。たとえば、保護者が知らないところで子どもが良くないことを覚えてくると、それを叱ってしまうこともあるでしょう。

なぜ叱ってしまったんだろうと考えたとき、むしろ悪いことを覚えてきた子どもが悪いわけではなく、そういう現場を見守れなかった、つまり預けていた自分が悪いんじゃないか、と思い至って自分を責めてしまうのではないでしょうか。そうすると、自己肯定感が下がってしまうと懸念します。保護者の自己肯定感が下がると、子どもの自己肯定感も下がってしまうからです。

また、自分の知らないところで子どもがさまざまなことを覚えて育つということにより、子どもの思いがわからなくなることに不安を覚える保護者もいることでしょう。

保護者の不安は子どもにすぐに伝わるので、子どもも一緒に不安になり、保護者にしがみついてきます。離れない我が子をみて今度は、母子分離できたと思っていたのにまた赤ちゃんに戻ったと思い込んで保護者の方が混乱したりと、関係性の悪循環が続いてしまうこともあるかと思います。

私たちは、そんなお母さんとお子さんが、週1回でも月1回でも良いので、音楽活動を通じてお互いに「信頼しあえている」という感覚を確かめ合えれば、それが強い喜びからの安心感と自信になり、日ごろの小さなトラウマなら簡単に書き換えることができると考えています。

特に3歳までに保護者と子どもの間に特別な信頼関係を築けていれば、その先どんなときでも、基本的な信頼の上で向き合って、話し合って乗り越えていけるはずです。

また、音楽療法は自閉症など障害がある子どもの個性を理解するのにも有効といわれています。

どの子どもにも得意な分野があります。音楽は脳のさまざまな機能を使うため、音楽をしているときの様子を見れば、子どもが脳のどの機能を使って楽しんでいるかがわかるのです。

たとえばリズムを正確に取る、歌詞を覚える、楽器を操作する、体を動かすなど、音を刺激としてキャッチして、反応として出てくる表現行動は多岐にわたります。

これは障害のある子どもだけでなく、すべての子どもにいえますが、音楽を通じてそれぞれの子どもの個性がよくわかるようになるんです。

それを保護者と共有することで、子どもに対する客観的理解が深まり、この先どのように育てていけば良いか一緒に考えることにもつながります。

NPO法人「心のおしゃべり音楽工房」

ー料金についても教えてください。

中井:グループセッション、個人セッション、訪問支援サービスの3つがあり、それぞれで料金が異なります。

グループセッションはその名のとおり集団でおこなうセッションで、料金は今なら、1セッション45分でZoomを利用したオンラインで500円(税込)、対面でも1,100円(税込)です。

どちらも心のおしゃべり音楽工房の正会員になっていただくとお安くなり、それぞれ無料/500円(税込)になります。

実施場所は、世田谷区内全域および東京都内で、水曜日の午前中におこなっています。(スケジュールは変わることがあります。)

個人セッションは、グループでの活動が苦手な方や個別対応が希望の方向けのセッションです。よりきめ細かい対話をご希望の場合はこちらをご利用ください。

料金は1セッション45分で4,400円(税込)です。実施場所は世田谷区上馬5丁目にある心のおしゃべり音楽工房の音楽室で、水曜日の午後に開催しています。

訪問支援サービスは、産前産後の活発に動けないお母さん向けのサービスになります。ご自身の心身の活力の維持と突然始まる子育てに役立てていただけるよう、音楽療法のノウハウをお伝えしつつ心身の回復に寄り添う内容です。

料金は1セッション45分で5,500円(税込)で、世田谷区および東京都内のご自宅に伺います。実施日は木曜日および祝日です。

いずれのサービスも世田谷区の子育て利用券が使えるようになりましたので、ご利用の方は世田谷区の子育て利用券サービス提供事業者検索をご確認の上、AiAiホームページの「ご予約はこちらから」からお申込み・ご予約ください。

ー実際に参加しているお子さんの様子はいかがですか?

中井:障害がある子も含め、みんな安心して楽しんでいますよ。

音楽そのものが楽しいものですし、音楽は言葉を超えたところでつながりを持てるので、まだ言葉によるコミュニケーションが苦手であっても安心できるのでしょうね。

AiAiのセッションを受けること自体が癒やしになっているのだと思います。

また、私の見ている限り、AiAiに通った子どもたちはみんな自己肯定感が十分に育ち、自分に自信がある子に育っているように感じます

世田谷区の子育てメッセに参加予定

NPO法人「心のおしゃべり音楽工房」

ー今後予定しているイベントなどがありましたら教えてください。

中井:秋に「世田谷子育てメッセ」というイベントが世田谷区であり、そこで体験会のようなものをおこなう予定です。

子育てメッセでは虐待防止のオレンジリボン運動と連動することも考えており、座談会プラス音楽療法的な活動に加え、オフレコのオリジナル企画を予定しています。

座談会では「子育て中なんだから、ちょっとひっぱたいたくらいで虐待だなんていわないでほしい」という保護者の気持ちに共感する方向性でおしゃべりしたり音楽したりする予定ですので、ぜひ参加しに来てください。

「心のおしゃべり音楽工房」がある世田谷区には、たくさんの塾・学習塾があります。

Ameba塾探しでは、世田谷区 塾・学習塾 ランキングや、駒沢大学駅 塾・学習塾 ランキングなど、エリアや駅など条件を絞って塾を探すことができます。

お子さんの塾をお探しの方は、ぜひご活用ください!

3歳までにぜひ音楽療法のセッションを

心のおしゃべり音楽工房の活動の様子

ー最後に読者の方へメッセージをお願いします。

中井:子育てにとって重要な3歳までの期間はあっという間に過ぎてしまいます。そして、過ぎてしまったら二度と戻ってきません。お子さんが3歳までの大切な時期に、ぜひAiAiのセッションを受けてみてください。

先ほども申し上げたとおり、保護者と子どもが歩調を合わせて互いに安心して生活していくための心のセルフチェックプログラムには、教育プログラムではなく、お子さん主体でありながら、保護者も参加できるような構造で、もっと自由に音楽をする活動のほうが効果的です。また、言葉が出るか出ないかの時期における自由な音楽体験の知的な効果も計り知れません。

自分自身の音楽に対する感性を解放できるような体験をすれば、保護者も子どもも今までとは違った気づきを得られるでしょう。

子育て音楽サークルAiAiならそれが可能ですので、ご興味がある方はぜひお気軽にお問い合わせください。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました。

■ 取材協力:NPO法人 心のおしゃべり音楽工房

中山 朋子
この記事を執筆した執筆者
中山 朋子

Ameba塾探し 執筆者

小さい頃からピアノ、書道、そろばん、テニス、英会話、塾と習い事の日々を送る。地方の高校から都内の大学に進学し、卒業後は出版社に勤務。ワーキングホリデーを利用して渡仏後、ILPGAに進学し、編集ライターの仕事をしながらPhonétiqueについて学ぶ。帰国後は広告代理店勤務を経て、再びメディア業界に。高校受験を控える子を持つ親として、「Ameba塾探し」では保護者目線の有益な情報をお届けする記事づくりを目指しています。