NPO法人ソーシャルグッド「うごキッズ」を取材!子どもたちに運動を楽しませる仕組みに迫る

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子育てをしている方のなかには、自分の子どもは運動が苦手だと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

最初から体を動かすのが得意な子どもがいることも事実ですが、体を動かしているうちに「苦手」を「得意」にできる子どもがいることも忘れてはいけません。

NPO法人ソーシャルグッドが主催する「うごキッズ」では、運動を通して子どもたちの可能性を広げるために、運動教室をおこなっています

今回は、スポーツトレーナーの吉田大祐さんと、代表理事の吉田 恵美子さんにお話を伺いました。

運動に対して苦手意識をもつ子どものいるご家庭は、ぜひ読んでみてください。

  1. 遊びの延長で楽しく体が動かせる「うごキッズ」
  2. 運動することで現れる子どもたちの変化
  3. 3つの教室で活動を展開している「うごキッズ」
  4. 子どもが楽しめる運動教室を目指して

遊びの延長で楽しく体が動かせる「うごキッズ」

芝生の上で子どもたちが飛び跳ねて運動している様子が分かる画像

ー本日はよろしくお願いいたします。「NPO法人ソーシャルグッド」の活動内容を教えてください。


吉田 大祐さん(以下、吉田(大)):「NPO法人ソーシャルグッド
」は、障がい者・高齢者などを含めたさまざまな地域住民に、運動を通してその方らしい人生を送るお手伝いをする活動をおこなっておりなかでも、子どもたちに対しては「うごキッズ」という運動教室を開催しているんです。

対象年齢は未就学が年少~年長まで、小学生は1年生~6年生です。

子どもたちはうごキッズで、走る・飛ぶ・投げる・押す・引く・体を支える・バランスを取るなど、いろいろなスポーツで必要な動作の前段階となる基礎的な動きを学んでもらっていますね。

学ぶと言っても堅苦しいものではなく、子どもたちが楽しんで運動ができるように、ゲーム感覚で体を動かせるプログラムを用意しているんですよ。

遊びの延長といった雰囲気のなかで、日々、子どもたちは楽しく体を動かしています。

「うごキッズ」は、子どもたちが楽しみながらさまざまな動きの組み合わせを身に付け、運動の楽しさを味わってもらう。そして運動が好きになってもらうことを、目的としています。

吉田 恵美子さん(以下、吉田(恵)):「うごキッズ」には、子どものこれからの可能性を広げる場でありたい、そしてそのような機会や場所を創出したい、という思いから考えた、「群馬の子ども達の可能性を広げる」というキャッチコピーがあります

私たちは、うごキッズでさまざまな体の動きを身につけ、自分に自信を持てるようになったら、他のスポーツにもチャレンジしていって欲しいと考えているんです。

主な活動場所は群馬県高崎市ですが、遠くの市からわざわざ参加してくださる方もいらっしゃるほど、好評のお声をいただいています。

イベントで「かけっこの教室」を開催することもあるのですが、「かけっこや運動をきちんと習える場所がない」というのはよく聞きます。

考えてみると、スポーツを本格的に始める前の段階を学ぶ場所は比較的少ない傾向にあり、いきなり本格的なスポーツを習い事に選ぶ方が多いため、限定したジャンルでしか可能性を見出せなくなることも多いのでしょう。

ですから、本格的なスポーツを経験する前に、その前段階である体を動かす経験をしていると、別のスポーツに挑戦してみようと柔軟に考えられるようになります。

具体的なスポーツに当てはまらなかったとしても、子どもたちは、「こういう動きが好き」「この動きが得意!」という感覚を覚えることも可能です。

そして、自分のなかで体を動かすことへの、“自分なりの可能性”を感じられるようになるのではないでしょうか。

実際に参加いただいている子どもたちの中には、運動がそんなに得意じゃない子どももいますが、うごキッズで楽しく体を動かしていると、だんだんと動ける体に変化していくものです。

子どもたち自身もそれが楽しくなって、更に他のことにまで興味が湧くようになります。

こうしたことを日々実感しているため、私たちの活動が、子どもたちの可能性を広げることに繋がっていると確信しています。

運動することで現れる子どもたちの変化

幼児の子どもたちが楽しそうに飛び跳ねている様子が分かる画像

ー子どもたちにはどんな変化が期待できますか?

吉田(恵):教室にきてくださる子どものなかには、人見知りの子どももいますが、基本的に、無理に参加させないよう意識しています。

保護者のみなさんからすれば、「連れてきたのに、なんでやらないの」と言いたくなってしまいますよね。

しかし、当教室では子どもの気持ちを最重要視したいと考えています。子どもたちのタイミングを見ながら、一度ご家族のところに戻ってもらい、落ち着いたらもう一度戻れるかを確認しながら、無理なく、ゆっくりと場に慣れてもらっています。

子どもたちには、「これると思ったら戻っておいで。お母さんと一緒でもいいからね。待ってるね」と安心してもらえるようなお声がけをしています。

また、私は受付の後、少し離れたところから保護者の方と子どもたちの運動を見ながら、コミュニケーションを取っています。その中で子どもたちのことを伺って、指導者の夫とシェアしています。

子どもたちの好きな事、好きな食べ物など、運動に関係ない話をしながら、少しでも興味を持ってくれたら、少しだけ運動に参加してもらうというもの。

その時々によって、上手くいく日もあればそうでない日もありますが、焦らず少しずつ前に進めるようサポートしていますから、安心していただきたいですね。

運動ができるようになってくると他の部分にも変化が現れるようになり、「子どもの集中力があがった」「今までは楽しくなさそうにかけっこをしていたのに、毎回のレッスンを楽しみに張り切るようになった」という声もいただいています。

子どもに運動を楽しんでもらう第一歩は、とにかく無理をさせず、最初のハードルをすごく下げることにかかっています。

大人があまり身構え過ぎず「タイミングよく自分の好きなときに入って来てね」というスタンスでいると、子どもたちは自然と馴染んでいってくれるものですよ。

吉田(大) : 精神面だけでなく「運動面での動きが変わった」といってくださる保護者の方もいらっしゃります。

群馬の学校では、だいたい11月末ぐらいに持久走をやるため、10月位から遊びのなか  で持久力を身につけるさまざまなトレーニングに取り組んでいます。

それまで運動に興味のなかった子どもたちが、そんなふうに頑張っているだけでも、保護者のみなさんにとっては嬉しいものですよね。

そのうえ、実際に順位が上がったという報告をしてくれることも多く、成果として表れている声を聞くことができ、とても嬉しく思っています。

ー指導で意識されていることを教えてください。

吉田(大): 子どもたちに指導する際は、「これをしたらダメ」ではなく「こうするともっと良くなるよ」に言い換えるなど、ネガティブな言葉を使わないよう意識しています

また、子ども同士を対戦させないことです。対戦するなら、子どもVSコーチとなるような構造を作っていますね。

そうすると「あの子に勝てなかった」ではなく「コーチに勝とう!」となり、子どもは本気を出すように。その本気に対して、私も本気を出すんですよ。

例えそこで負けてしまっても、子どもたちはネガティブな気持ちを持ちにくいんですよね。

吉田(恵):大人に勝つことは、子どもにとってはとても大変なことです。だから負けてもそれほど悔しくはならない。

しかし、子ども同士で「この子には勝てそうなのに負ける」というような状況だと、子どもがくじけてしまう場合もあるんです。

確かに、子ども同士で本気で競争するのも大切なことでしょう。

しかし、それが難しい段階では、「大人にはそもそも勝てないけど、そこまで近づけるように頑張る」っていうところから始めるのが大事なのではないでしょうか。

吉田(大):私が子どもと対戦するときは、 ハンデを付けて本気で勝負しています。

ヨーイ、ドン!でわたしがすごい後ろからスタートして、子どもたちを全員ごぼう抜きしていく。そんなことをやっています。子どもたちはそれでもやっぱり頑張るし、それは負けても悔しくない。

そういう状況だと、学校で走るのを諦めてしまう子どもでも、全力疾走してくれるんですよね。

単純に指導するのではなく、「一緒にやろう!」「できなかったらできるように考えよう!」と、声掛けをすることで、子どもたちが自ら考え、何度もチャレンジしようとする気持ちにつながるのです。

運動を通して成功体験を重ねるからこそ、子どもたちが自ら考え行動するための力が身につくのですね。

「ソーシャルグッド」がある群馬県高崎市には、たくさんの塾・学習塾があります。

テラコヤプラスでは、高崎市 塾・学習塾 ランキング高崎駅 塾・学習塾 ランキングなど、エリアや駅など条件を絞って塾を探すことが可能です。

お子さんの塾をお探しの方は、ぜひご活用ください!

3つの教室で活動を展開している「うごキッズ」

サッカークラスの子どもたちが走る練習をしている様子が分かる画像

ー今後の展望について教えてください。

吉田(恵):うごキッズには、「小学生クラス」「未就学児クラス」「ゆっくりのびのびクラス」の3種類のクラスがあります。

特に、「ゆっくりのびのびクラス」では、ダウン症や発達障がいなどを持っている子どもや、学校などでなかなか集団に混ざれない子どもたちが無理なく運動に参加できるよう、時間を短くした少人数クラスとして開催しています。

どんな子でも来られるクラスを目指しているので、安心して通っていただきたいですね。 

吉田(大):コロナ禍ということもありイベント自体は比較的少ないのですが、現在は、各クラスのレッスンを毎月3~4回、必ずおこなっていま。 

体験利用の場合は1,000円いただいています。2回目以降の通常レッスンでは、月謝制度はなく、都度2,000円ご用意いただくことになります。


これに付随して、5回分の料金で6回受講可能な「6回チケット」を用意しているので、継続できそうな方にはおすすめですよ。

また、LINE公式アカウントに登録いただくと、体験以外の通常レッスンで利用できる500円割引券のクーポン券をプレゼントしています。

申込みは、ホームページにあるうごキッズのページや公式LINEにて受け付けていますから、興味のある方はぜひお問い合わせください。

体験時に準備していただきたい服装については、動きやすい服装と靴であれば、どんなものでもOKですが、会場の近くに自販機がないので、飲みものとタオルは必ず持参していただきたいですね

私が指導者として主催しているのは、高崎市の教室のみですが、同じ考え方を持って、情熱的に指導を行ってくれるプロの運動指導者が伊勢崎市と藤岡市で開催しており、全部で3つの教室があります。

これからもさまざまな地域で「うごキッズ教室」を広げていきたいと考えています。

子どもが楽しめる運動教室を目指して

ー最後に、読者へメッセージをお願いします。

吉田(大) :「うごキッズ」は、どんな子でも安心して楽しく通える運動教室です。運動が苦手、嫌いな子も大歓迎!

子どもたち一人ひとりの「本当に得意なことを見つける」ということを大切に、「できた!」「体を動かすのって楽しい!」を実感してもらい、これらの経験を積み重ねていってもらいたいですね。

そのために私たちは、保護者のみなさんとのコミュニケーションを密にとり、子どもたちに関する情報をシェアしたり、子どもたちが楽しいと思えるプログラム作りを続けていきます。

人数の多い運動教室ではなかなかできない“きめ細やかな対応”は、うごキッズだからこそできる最大の強みです。

「運動が苦手だけど、体を動かしてみたい」「自分が得意なことを知りたい!」という子どもたちの参加を、お待ちしています!

ー本日は貴重なお話をありがとうございました!

■取材協力:NPO法人ソーシャルグッドうごキッズ

福岡 萌子
この記事を執筆した執筆者
福岡 萌子

テラコヤプラス by Ameba 執筆者

幼少期はダンス、フィギュアスケート、ピアノ、英会話などを習う。英語に特化したカリキュラムが豊富な私立高校の国際情報コースに通い、イギリスでの短期留学を経験。その後、恵泉女学園大学人間社会学部にてインドネシア文化とフランス文化を学ぶ。その後、幼児~シニアを対象としたダンス講師として従事。2021年4月に株式会社サイバーエージェントグループ会社である株式会社CyberOwlへ中途入社。保護者やお子さまの目線に寄り添い、知りたい情報を確実にお届けできるよう目指しています。