小学校・中学校でも必修化された「プログラミング教育」。子どもに習わせたいと考えている方も多いのではないでしょうか?
今回は、日本で初めてとなる「ISA(インカムシェアアグリーメント)」というユニークな仕組みを取り入れたことでも注目される「CODEGYM コードジム」の栗林 和矢さんにお話を伺いました。
プログラミングのことを知りたい!という方は、ぜひご一読ください。
出世払いの契約を取り入れたスクール
―本日はよろしくお願いいたします。まず、「CODEGYM コードジム」がどのようなスクールなのか教えてください。
栗林 和矢さん(以下、栗林):CODEGYMは「プログラミング教育」を提供しているスクールです。
現在、2つの事業ブランドで主に3つのサービスを展開しています。
未経験からエンジニア転職を目指すコース「CODEGYMエンジニア転職」、エンジニアとして転職を目指すわけではないけれど、プログラミングを仕事に役立てたいと感じている方向けの「CODEGYMプログラミング教養」。
そしてもうひとつが「CODEGYM Academy」で、こちらは新卒・第二新卒を対象としたサービスで、エンジニアとしてIT企業への就職を目指す方向けのコースになります。
「CODEGYMエンジニア転職」は、少し変わった仕組みを取り入れています。受講生が一定の条件でエンジニアとして転職するまでは、学費の負担が発生しない、いわば出世払いの仕組みを取り入れたスクールです。
正式には、「ISA(インカムシェアアグリーメント)」日本語にすると「所得配分契約」といわれるアメリカ発の契約形式を日本で初めて取り入れたスクールになります。
CODEGYMは、初期費用を無料で未経験からエンジニアを目指す方にオンラインにて教育を提供し、カリキュラム終了後には、納得のいく転職ができるよう転職・就職活動の支援も徹底しておこないます。
そして、就職に一定の条件で成功した場合、月収の10%を30ヶ月間お支払いいただくというのがISA契約の主な流れです。
CODEGYMでは、ISAのポリシーを支払率10%、支払期間30ヶ月、年収下限額276万円、支払い上限99万円と設定しています。
これらのISAポリシーのもとスクールを運営していくことで、お客様に質の高い教育を提供できると考えています。
支払い期間を30ヶ月としているため、就職率ばかりを追いもとめて、どこでもいいからとにかく就職してもらうことを優先してしまうと求人企業とミスマッチが起きてしまうでしょう。
せっかく就職ができても短期離職してしまった場合、所得分配ができなくなり、僕たちのスクールが成り立たなくなります。
そして、年収下限額を設定することで、常に求人企業から評価いただけるカリキュラムの開発をおこなう必要があります。
つまり、企業とのカルチャーフィットを重要視しつつ、適正な年収で長期的に活躍できる企業へ就職をしてもらうことが重要です。CODEGYMでは、そのための支援をおこなっています。
また、支払い上限も設けているため、年収の高い企業への就職が成功したからといって、無制限に100万円、200万円といただくようなことはありません。99万円というのは、同じ業界内の他スクールと比較しても妥当な金額だと言えるでしょう。
このように、私たちのISA契約は、受講生たちに対して極めてフェアな契約形態になっているかと思います。
就職させたら終わりではなく、業界のなかで活躍してくれてやっとスクールとして成り立ちます。長期的に活躍する人たちを育成していくというところがゴールです。
この仕組みがあるからこそ、教育の質、コミュニティの質、受講生たちとの向き合い方、ホスピタリティといった点をかなり意識していますね。
これが、CODEGYMのカルチャーであり、僕たちのスクール運営に対する想いです。
「ISA」は教育事業において素敵な仕組みだと思いますので、日本で初めてISAを取り入れたスクールとして、家庭環境や経済的事情で大学や専門学校にいけなかった人や挑戦する機会が得られなかった人に届けていきたいです。
ハイレベルな教育を提供
ー「CODEGYM Academy」についても詳しく教えてください。
栗林:「CODEGYMエンジニア転職」でサービス提供をしていくなかで、本当にいろいろな受講生のサポートをしてきました。
そのなかには、ITのバックグラウンドをもたない方もいました。さまざまな方に就職のサポートをさせていただくなかで、やはり各企業が新卒の学生に求めているものと、中途採用に求めるものは異なることがわかりました。
学生には、何かアプリケーションをつくれるというスペシャリティを求めるのではなく、将来どう活躍していくかといった可能性の部分に企業が魅力を感じて採用するケースが多くなります。
そう考えたときに、「CODEGYMエンジニア転職」のなかで学生もサポートしていくのではなく、学生向けの新卒、第二新卒向けに特化させたサービスとして切り分けたほうが、より受講生のためになると考え、1年ほど前に誕生したのが「CODEGYM Academy」です。
特に今は、コロナ禍で大学進学を諦めた、留学がキャンセルになってしまった、大学を中退してしまった、本来期待していたキャンパスライフを送れないなど、今後の自分の未来をどうしていこうか、悩まれている方が非常に多いと感じています。
「CODEGYM Academy」では、そういった方に何ができるか考え、スポンサー企業様を募ることで、教育を無償でサービスを提供しました。
今までに2回開催しましたが、1000名を超えるエントリーがありました。
米ハーバード大学「CS50」を採用
―カリキュラムについても詳しく教えてください。
栗林:CODEGYM Academyでは、ハーバード大学のCS50をカリキュラムとして採用しています。
やはり難易度は高いものになりますが、取り組んですべてクリアするとハーバード大学から単位の履修証明書が得られます。
履歴書にも書ける証明書にもなりますので、学生たちにとっては就職活動に活かしていけるでしょう。
毎週土曜日に一緒に授業動画を見て、授業をおこない、そのあとチームで教え合う、ピアラーニングを取り入れています。
海外ではテーマに沿ってディスカッションしながら教え合ったり、自分の意見を交換したりして、同じ課題をクリアしていくような学習スタイルがありますが、CODEGYM Academyでも、そういったものを取り入れています。
初対面の人同士で授業の内容をディスカッションして、課題を解きながら単位の取得を目指していくというかたちになります。
最終的にはみんなでチーム開発もおこないます。オンライン上で対面で会ったこともなかった人たちとチームになって同じプロダクトを限られた期間で開発する。
これは、貴重な体験だと思います。実際に、このチーム開発やCS50の履修証明は、企業からも高く評価をいただいています。
―どのような講師の方がいらっしゃるのでしょうか。
栗林:実務経験7年以上という規定を設けていますが、技術力があるだけの方は採用していません。
講師の採用については、次の3点を重視しています。
1点目は僕たちのカルチャー、想いに共感してくれているかどうかです。想いに共感して一緒によいサービスをつくっていけるような方にご協力いただいています。
2点目は「人と関わることが好き」「教えることが好き」という方です。CODEGYMは教育事業ですので、講師自身が受講生の成長を喜べるかどうかは重要なポイントだと考えています。
3点目は、実際に指導いただく上で、カリキュラムを問題なく理解でき、その分野を問題なく説明できるかどうかです。
子どもたちの可能性を広げる
ー今後の展開について何か新たなサービスやコースなどご予定がありましたら教えてください。
栗林:昨年末に「CODEGYMのプログラミング教養」というサービスをリリースしました。
最近「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉をよく耳にするように、これからはプログラミングはエンジニアだけができればよいものではなくなっていくと思います。
エンジニア転職で培ったノウハウを、エンジニアの専門職を目指す人だけではなく、より多くの人たちに届けていくようなサービスを展開していけたらと思っています。
―最後に、入会を検討している読者に向けて、ひとことメッセージをお願いいたします。
栗林:僕自身、プログラミングを学んでいたり、コードを書いたりした経験があります。
コードが書けると自分の可能性が広がります。
プログラミングに対して知見があると、ただモノを使う消費者としてではなく、こういうサービスがあったら面白いなというアイデアを形にすることができる人になれます。
最近、小中学生の将来の職業ランキングの上位にエンジニアが入ってきていると思いますし、始める動機は何でもいいと思います。
その思いを形にできるのがプログラミングです。興味を持ったらぜひ挑戦して欲しいですし、それがCODEGYMだったら、僕たちは嬉しいです。
それから、僕自身もそうですが、保護者の方は小学校・中学校ではプログラミングを勉強していない世代だと思います。
保護者のみなさんがプログラミングの高度な技術を身につける必要はないかと思いますが、基礎的な知識があれば、ご自身の成長もそうですし、お子さんの可能性を広げられるのではないでしょうか。
少しでも気になることがありましたら、ぜひお問合せいただけたらと思います。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました。
取材協力:CODEGYM コードジム