風の力を利用して海面を滑走するウインドサーフィンは、ヨットとサーフィン両方の醍醐味を味わえるマリンスポーツ。
サーフィンのようにパドリングする力がなくても操作できるため、老若男女楽しむことができます。
今回は、海まで0分という好立地にスクールを構える「逗子ウインドサーフスクール」代表の中澤 祐子さんにお話を伺いました。
ウインドサーフィンをしてみたい方、親子でマリンスポーツ楽しみたい方は、ぜひご覧ください。
視野が広くなり予測する力が身に付くウインドサーフィン
ー本日はよろしくお願いします。早速ですが、子ども向けのウインドサーフィン教室について教えてください。
中澤 祐子さん(以下、中澤):小学5年生以上を対象に、逗子海岸で毎日レッスンを開催しています。料金は、半日5,500円(税込)、1日8,800円(税込)です。
通常、小学生は1コマの授業時間が短いため、集中できる時間が短いと考えています。レッスンに慣れるまで、ある程度上達するまでは、半日のレッスン(海上レッスンは約1時間)をおすすめしています。
また、疲れたり、飽きてしまった場合に、すぐ海から上がれるように、足の付く水深でレッスンをおこなっています。
保護者の方も目視できる場所でお子さんがいた方が安心ですし、上達が見えて良いと思います。
ー指導する上で気を付けられていることはありますか?
中澤:そうですね、子ども扱いをしないようにしています。子どもがわかるように説明はしますが、ウインドサーフィンは大人と同じ自然環境でおこなうスポーツなので、できるだけ大人と同じようにやれるように指導しています。
それから、大人と比べてですが、何かできたときには大袈裟にほめています。というのも、大人と同じことをやっている中で、「子どもの自分ができた」というのは大きな自信につながるからです。
ーウインドサーフィンを通じで、子どものどういった面が育まれると思いますか?
中澤:まず、我慢をすることが身に付きますね。自然相手のスポーツなので、コンディションによっては海に出たくても出られないときもあります。ちょうど良いコンディションになるまで待たなくてはなりません。
大人が説明しなくても、自然が教えてくれるので、大人が事細かく説明しなくても納得できるようになるようです。
また、自然を相手にしているウインドサーフィンは、常に状況が変化します。上手に乗るためには、いろいろな情報が必要になります。
風を見る、波を見る、出艇・帰艇する人を見るなど、広い海の端から端まで見て、どうなるのかを予測しながらウインドサーフィンに乗らなくてはなりません。
瞬時にそれを判断して、自分の経験の中からどうしたら良いかを判断するという能力が上がると思います。ウインドサーフィンを通じで視野が広くなったり、予測する力が身に付くと考えています。
ー実際に教室に参加されたお子さんや保護者の方の感想をお聞かせください。
中澤:参加したお子さんたちは、「とても楽しかった!」とほぼ全員そう言いますね(笑)。それから「最初は海が怖かったけれど、最後は遠くに行くことができて嬉しかった」「海の上に立つという非日常な状況が新鮮でした」といった感想をよくいただきます。
子どものレッスン時には、慣れたところで2人乗りをさせたりして、遊びの時間も作るようにしています。
また、初心者は大きめの浮力のあるボードに乗るため、「友達と2人乗りができて楽しかった!」という声をよく頂戴します。
8月上旬にウインドサーフィン教室を開催予定
ー今後、開催予定のイベントがありましたら教えてください。
中澤:8月上旬の3日間、「逗子市ジュニア市民ウインドサーフィン教室」を開催する予定です。
半日、海でウインドサーフィンのレッスンをおこなうのですが、お子さんを対象にしていますので、ご興味があればぜひご参加ください。
海のスポーツでお子さんが成長するきっかけに
ー最後に読者の方へ一言メッセージをお願いします。
中澤:海のスポーツを経験するということは、いろいろな面でお子さんが成長すると思います。
たとえば、海岸や海上のゴミを目の当たりにして拾ったりすることで、環境問題に接したり、どうして風は吹くのか?、なぜ大きい波が立つのか?など、気象海象や天気図に興味を持ったりするお子さんが出てきます。
大人が押し付けなくても、遊びながらいろいろなことに興味を持てる環境が、海やウインドサーフィンには揃っていると思います。
お子さんの好奇心を刺激し、興味・関心を深めるきっかけ作りに、ぜひウインドサーフィンにトライしてみてください!
ー本日は貴重なお話をありがとうございました!
■取材協力:逗子ウインドサーフスクール