子どもの習い事として人気の絵画教室。都内には、純粋に絵を描くことを楽しむことを目的とした教室や、幼少期の知育目的の教室、小学校受験対策の教室など、さまざまな絵画教室があります。
今回は、新宿区四谷にある「絵画教室 アトリエCHICORA(ちこら)」代表の松本えつをさんに、子ども向けコースの内容をメインにお話を伺いました。
都内で絵画教室をお探しの方、子どもに絵を描くことを楽しみ、表現力を身に付けてほしい方はぜひご覧ください。
絵を描くことが楽しいと感じる絵画教室
ー本日はよろしくお願いします。早速ですが、アトリエCHICORAの「子どもコース」について教えてください。
松本 えつをさん(以下、松本):「子どもコース」は、幼稚園や保育園に通っているお子さんから小学校に通っているお子さんを対象に1コマ90分でレッスンをおこなっています。
時間帯としては、平日の学校が終わって来れる時間、14時半からの枠が一番早く、そこから90分ずつ枠を設けています。17時30分以降は大人と混合という形になることもあります。
親御さんがお子さんを絵画教室に通わせる目的は大きく分けて2つあるかと思います。
まず1つ目が、子どもが好きなこと、得意なことを伸ばしてあげたい、才能がもしあるんだったらそれに気付かせてあげたい、という理由から純粋に描くことをさせたくて子どもを入会させるケース。2つ目が受験対策として、未就学のうちから通わせるケース。
私たちは、絵を描くことが楽しいと子ども自身が気付くことがすごく大事だと思っていますので、どちらかというと前者の生徒さん向けのアトリエになります。
また、絵を描くこと、表現することは大人になってからもコミュニケーションツールになります。人によっては絵が「もうひとつの言語」となりうるのです。我々指導者も、どちらかというと数字や論文で構成されたものよりも、ビジュアルや作品、ストーリーを通して伝えることが得意な人間が指導にあたっています。
もし、絵という表現ツールが身に付いていなかったら、どんな人生を歩んでいただろうかと考えると、やはり小さいうちに“きっかけ”みたいなものがあると、その後の人生が大きく変わっていくと身をもって感じています。
きっかけ作りを大切にしながら、技術などを身に付けていくプロセスを喜びに感じたり、描けたという喜び、描いている時間そのものを自分自身が楽しいと感じる、その感覚を見つけていってほしいなと思いながら指導しています。
ーほかにも指導される上で気を付けられていることはありますか?
松本:自分が主となって描いた、作った、ということに自信を持ってもらうために、講師は極力、子どもの作品そのものには手を出さないよう心がけています。
サポートするにしても、本当にちょっとだけ目印を書いてあげるとか、先生は必ず別の紙に見本を描くよう心がけ、生徒さん主体ということにこだわっています。
そしてレッスン後に出来上がった作品を写真に撮って、親御さんに見せたり、名前や顔などの個人情報を伏せてSNSで紹介したりしています。
小さいうちから、自分が描いた作品を誰かが見て、反応してくれることの喜びを味わってもらいたいという想いもありますし、たとえば発信するのが苦手な子が生涯ずっとそのままだと人生で訪れるチャンスを逃してしまうこともあるので。
作品作りから発信するところまでをセットで体験できるようサポートするようにしています.
ー通われているお子さんや保護者の方の感想などをお聞かせください。
松本:場所柄、複数の習い事をされているお子さんが多く、その習い事の1つとして私たちのアトリエに来られている方もいるんですが、お子さんから「習い事のなかで、ここが一番大好きで楽しい!」「この教室に来るのが癒し」と言ってもらうことがよくあります。
自分が描きたいと思ったものを、出来るだけ描かせてあげられるような指導の仕方をしてていますし、そのために良くなるようアドバイスもしています。
それによりお子さんの創作欲求が満たされますし、指導する先生がものすごく優しいので。それから、同世代が多いのでクラスの雰囲気も和気藹々としていて、毎週同じ時間にお友達と会って好きなことをやるのが癒しの時間になっているのかなと思います。
親御さんからは、子どもがすごく楽しんでいる、活き活きしてやっている、CHICORAに行くことを楽しみにしている、とお子さんの反応を見て、度々お褒めの言葉を頂戴します。
体験レッスンは1回1,500円から
ー今後、開催予定のイベントや説明会などがあれば教えてください。
松本:コロナ禍ですので、今のところ100%詳細が確定しているイベントはありません。
ただ、イベントや共同作業などはよくやる絵画教室で、過去には、アトリエキャラクターの猫のちこらさんのデビュー20周年イベントとして、生徒さんたちに1年ほど前からちこらさんの絵を描いてもらい、それを1つの動画にまとめて配信したり、外部のプロジェクトの日めくりカレンダー制作に参加したり、ワークショップなどもおこなっていました。
コロナが落ち着いたら、そういったイベントをまたやりたいですね。
教室の体験は、1回1,500円(税込)でおこなっています。不定期ですが、体験料1,000円でご参加いただけることもありますので、ご興味のある方は公式サイトをご覧いただけると嬉しいです。
表現するスキルを身に付けてほしい
ー最後に、読者の方に向けてメッセージをお願いします。
松本:指導にあたる先生は、ほぼ皆さんプロの絵本作家やイラストレーターですので、絵から伝えられることの力の大きさを知っていますし、知見があります。
また、作品が複数集まったときにストーリーを持って伝えられる力とか、キャラメイキング、オリジナルのキャラクターを作ってその生い立ちを設計する術など、一般的な絵画教室の範疇を超えるようなことも教えることができたりします。
単純に絵を描くスキルを得るだけではなく、その先にある、組み合わせて表現すること、たとえば高度なものでいうと、表情を変えてgifアニメーションを作成するといったことも、先生に相談していただければ良いヒントが得られるかもしれません。
もちろん、純粋に絵を描くだけでも大歓迎です。絵を使って伝えられることは、私たちが思っている以上に本当に大きいです。
ビジュアルや絵を使って表現するスキルを幼いうちから身に付けて、本人が伝えたいものをそのとおりに発信していけるよう、私たちはできることを精一杯、真摯にやっていきたいと思っていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました。
■取材協力:絵画教室 アトリエCHICORA