「我が子を芸能界入りさせたい」とは、多くの親が夢見ることでしょう。
しかし、いざ芸能界を目指すとなると、スタートに立つことすらも難しいため、諦めてしまう方がほとんどです。
でも、登録にあたってオーディションをおこなっていない芸能プロダクションがあるとしたら、どうでしょうか。
「芸能プロダクションN.G.A.プロ」は、まさしくオーディションなしの芸能プロダクションです。今回は、代表を務める久米 伸明さんにお話を伺いました。
我が子の芸能界入りを考えている保護者の方は、ぜひご一読ください。
オーディションはなし!プロ登録の可否は人間性で判断
ー本日はよろしくお願いします。はじめに、「芸能プロダクションN.G.A.プロ」(プロ部門)について、概要を教えてください。
久米 伸明さん(以下、久米):私たちの団体は、私たちがプロ部門と呼ぶこちらの部門のほかにも、エデュケーション部門と呼ばれる「演劇教育教室」を開いています。
エデュケーション部門は役者を育てる教室ではなく、演劇をとおして想像力やコミュニケーション能力を培い、広く社会で通用する人間力を育てる教室です。
その過程で「もっと演劇の世界に深く触れたい」「役者として芸能界で実際に力を発揮してみたい」という気持ちを持った子どもたちのために生まれたのが「芸能プロダクションN.G.A.プロ」(プロ部門)なのです。
なお、エデュケーション部門からプロ部門に移るにあたって、特にオーディションというものはおこなっていません。
「もっと上を目指したい」などと声を上げてもらえたら、普段のレッスンのなかで人間性や自己管理能力を見させてもらって、「実際の現場に行っても大丈夫だね」と判断しています。
ときには、こちらから「プロ部門で頑張ってみない?」と声をかけることもありますが、基本的には生徒の希望ありきです。
プロ部門移行後の具体的な活動場所には、さまざまなメディアがあります。これまでだと、民法各局のドラマや、NHKの大河でレギュラーを務めた子もいました。
歌やダンスをメインでやっている子だと、外部の劇団やイベントに呼ばれたり参加させてもらったりといったこともあります。
そのほかでは、配信アプリ「SHOWROOM(ショールーム)」を使って、活動している子たちもいます。
配信では1人で活動している子から、ユニットやグループで活動している子たちまでさまざまです。
スキルだけでなく、人間力まで育成するスタンス
ー子どもたちが芸能界という特殊な世界で活動していくにあたって、どのような理念を掲げて運営されているのでしょうか。
久米:まず、「売れなくてはNG」という精神ではやっていません。
子どもであってもプロの世界なので、評価されなくては次に呼ばれなくなるどころか、評価されても呼ばれないこともままあります。
そのような厳しさも含めて、社会経験をまずは積んでほしいでと考えています。
ですので、私たちとしては、売れるだとか有名になるというよりも、表現力においてトップを目指してほしいと思っています。
人々に憧れられるような表現者になってほしいですね。
それから、「オンリーワン」となれる自分だけの特性に気づき、向き合い、磨いてほしいと考えています。
芸能界というシビアな世界では、自分だけの強みを上手く扱える人がやはり強いと思っていますので。
このあたりは何も芸能界でなくても、変わりませんよね。社会を生きるために大切なコトとでもいいましょうか。
ただスキルを身につけるだけでなく、「自分の力で生き抜けるだけの人間力を子どもたちに磨いてほしい」という理念は、当団体の活動すべてにおいていえることです。
我が子の素質を見抜くためにも、まずはエデュケーション部門へ
ー最後に、読者の方へ向けてメッセージをお願いします。
久米:「芸能プロダクションN.G.A.プロ」は、演劇教育教室であるエデュケーション部門を入り口としています。
私たちは「これからの芸能界で求められるのは、どのような人物なのか」を常に考え、プロ部門を運営しています。
だからこそ、お子さんの得意や人間性を基に、芸能界とのさまざまな関わり方やルートをご提案できるでしょう。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました。
取材協力:芸能プロダクションN.G.A.プロ