子どもが音楽に対して興味を示していても、お家のなかで学ぶには限界があると感じている方も多いのではないでしょうか。
「深見友紀子ミュージック・ラボ」では、1992年設立以降、子どもたちが音楽を楽しむ仕組み、環境づくりに取り組み続けています。
今回は、代表の深見 友紀子さんにお話を伺いました。
子どもの気持ちを大切にしながら、音楽の楽しさを学ばせたいという方はぜひご一読ください。
目的にあわせてデジタル機器を身近に
ー本日はよろしくお願いいたします。まず「深見友紀子ミュージック・ラボ」の概要を教えてください。
ー深見友紀子さん(以下、深見):「深見友紀子ミュージック・ラボ」は、未就学の4歳から大人まで幅広い年齢層の方を対象に、ピアノ、電子ドラム、DTM(デスクトップミュージック)を学べる音楽教室です。
現在、私を含めたピアノ講師3名、ドラム講師2名、DTM講師1名で運営しています。
昨今は、ピアノだけではなく、音楽制作をメインで学びたいという方が増えていますね。
初めからDTM(デスクトップミュージック)の上達を目的に通われる方、ピアノから音楽制作に転向する方、また、ピアノやドラムを二刀流で学んでいる方まで本当にさまざまです。
DTMに関しては、対面ではなくオンライン対応も可能ですので、ニーズに合わせて柔軟に対応できる点は、特徴ではないでしょうか。
ピアノは動きも細かいので、得意不得意はどうしても分かれますし、受験を機に辞めてしまう子どももいるのですが、ピアノでの基本スキルさえあれば、DTMなどに転向することで長く音楽を楽しむことができるのではと考えています。
ー対面レッスンには、どのような強みがあるのでしょうか?
深見:ピアノレッスンの場合でも、オンライン対応をおこなっていますが、対面レッスンであれば、実際に生徒のそばについて、横でリズムを刻んだり、一緒に鍵盤を触ったりすることができるので、何気ないコミュニケーションを取りやすいと感じています。
また、子どもの場合、講師との関係が築けていないと、インターネットを介すとかえって緊張してしまうケースがあるんですよね。
オンラインでは、しっかりとした受け答えばかりを意識してしまうことも多いのですが、そうではなくて、教室に来た時の顔色を見たり、学校ではどんなことがあった?など、習い事を続けるうえで重要なのは、こうしたピアノ以外のコミュニケーションをいかに取れているかだと思っています。
ですから、子どもたちの場合は、オンラインレッスンはあくまでも対面レッスンの補助、緊急措置だと考えています。
一方で、大人の場合は、疑問点や目的が明確なためオンラインレッスンを活用いただくことでより多くの学びがあるのではないでしょうか。
また、昨今は時節柄もあり、オンラインレッスンには定評をいただいています。
保護者の方や一般の生徒のみなさんの中には、インターネット関連のお仕事をされている方も多いので、配信時の工夫面でアドバイスをいただくことも多く、本当にありがたいですね。
皆さんに支えていただいているおかげで、今まで配信トラブルは一度もなく、非常にスムーズにレッスンをおこなっています。
音楽という名のコミュニケーションを
ー指導する上で意識していることを教えてください。
深見:生徒のなかには、おしゃべりが得意な子どもと、苦手な子どもがいます。
ただ、講師の言うことを静かに聞いている子ども=消極的とは限らないと思うんです。
ですから、こちらから根掘り葉掘り聞くのではなく、子どもたち一人ひとりの言葉の端々を拾って、個性を知ろうと意識していますね。
引っ込み思案でなかなか家族以外の人と打ち解けられないと聞いていたお子さんでも、うちに来るとわりと早く心を開いてくれるようになるのは、こうした意識の蓄積が影響しているのでしょう。
何度も練習したり、電子楽器を使って色んな音で弾いてみたり、ドラムのリズムをつけてみたり、工夫をすることで楽しめる要素はいくらでも生まれてくると思います。
言語でのコミュニケーションが苦手な子どもには、音楽という名のコミュニケーションで心をひらいていく、ということを大切にしています。
ー今後開催予定のイベントはありますか?
深見:今年は、発表会を7月9日に予定しています。
発表会に向けての課題曲のスタート時期は、初心者であればあるほど遅いスタートで、平均して3~4ヶ月前から準備し始めます。
始めて間もない方でも、日々のレッスンのなかで仕上がってきた曲があれば、発表会への参加をご提案しています。
また、発表会は毎年7月に実施しているため、演奏したい曲が決まったら、生徒同士で被らないよう、講師間でコミュニケーションを取りながら通常の練習曲を決めるようにしています。
発表会という形で、 練習の成果をぜひ披露していただきたいですね。
一人ひとりの可能性を導き出す
ー最後に、読者へメッセージをお願いいたします。
深見:幼い頃に音楽を学ぶことは、技術だけではなく、「本番に強くなる」ということにもつながっていきます。
音って、一瞬で消えてなくなるものですが、だからこそ、その一瞬にかける精神力が鍛えられるようになるのだと思います。
また、鍵盤演奏だけではなく、シンセサイザーやエレクトーンなどの電子楽器に日常的に触れることで、電子機器にも強くなりますし、「講師に言われたところを1週間練習して次のレッスンに挑む」といういう自己管理能力の向上も期待できます。
これは、音楽だけではなく勉強においても通ずるものがありますよね。
こうした積み上げの繰り返しは、いかなる場面でも活かせるスキルだと思いますので、習い事としてぜひおすすめします。
「深見友紀子ミュージック・ラボ」には、ピアノやドラム、音楽制作という、一人ひとりの可能性を導き出す選択肢があります。
ぜひ一度、お問い合わせくださいね。
ー本日は、貴重なお話をありがとうございました。
■取材協力:深見友紀子ミュージックラボ