教室数No.1(※1) 口コミ数No.1(※2) ※1) 24年10月時点 ※2) 23年1月〜24年9月

湖西フロンティア倶楽部が主催する「今川こども自然クラブ」の“持続可能な社会づくり”の活動とは

湖西フロンティア倶楽部が主催する「今川こども自然クラブ」の“持続可能な社会づくり”の活動とはの画像

近年よく耳にする、「SDGs(持続可能な開発目標)」という言葉。日本の達成度や、社会においての課題を理解している方はどれくらいいるのでしょうか。

そこで今回は、子どもたちと一緒に今川の環境保全活動をおこなう「湖西フロンティア倶楽部」事務局長の片山 愛司さんにお話を伺いました

湖西フロンティア倶楽部は、今川こども自然クラブを主催し、自然に関するさまざまな取り組みをおこなっています。

これからを担う子どもたちには、環境問題や、自然保護に関心を持ってもらいたい、環境について学ぶ機会を与えたいとお考えの保護者の方は、ぜひご一読ください。

ホタルの保護を目的とした「今川こども自然クラブ」を発足

森遊びをしている子どもたちの画像

ー本日はよろしくお願いします。まず「湖西フロンティア倶楽部」はどのような団体なのか教えてください。


片山 愛司さん(以下、片山):湖西フロンティア倶楽部は、
「今川こども自然クラブ」を主催する団体です。

今川こども自然クラブの参加者は、湖西市の小学4~6年生と中学生で、中学生をリーダーに年10回ほどの頻度で今川周辺の環境保全活動をしています。

静岡県にある今川は、湖西市北部を流れ浜名湖に注ぐ、3~4kmほどの短い川です。

もともと今川にはゲンジボタルが生息しているのですが、だんだん姿が見られなくなってきたので、ホタルの保護を目的に2008年に今川こども自然クラブを発足しました。

2010年に二度開催した、夜間のホタル観察会では、子どもたちと一緒に保護者の方にも参加いただき、発表の場を設けました。

なかにはホタルを初めて見る子どももいたので、活動の大切さを実感し、自然保護の意識を変えていくよい機会になったと思っています。

ークラブの目標を教えてください。


片山:クラブの目標は、「自然の恵みを活かし、楽しみ、守る、子どもの育成」です。

最近は世の中においても“持続可能な社会づくり(SDGs)”(※)が叫ばれていますよね。

そこで今川こども自然クラブでは、“持続可能な「おちばの里」の営みを学ぶ子ども”というサブテーマのもと、里山に関する活動を展開しています。「おちばの里」は、私たちの活動の場所の呼び名です。

子どもたちと一緒に里山の自然を楽しんだり、自然の営みを学んだりしながら、五感を使った活動をして、自然や人、ものとともに生きようとする心を育むことを目指しています。

参加している子どもたち自身は意識していませんが、この活動を通してSDGsに関われるといいなと考えていますね。

※SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略。持続可能な開発目標は、17の世界的目標、169の達成基準、232の指標からなる持続可能な開発のための国際的な開発目標です。

ホタルや森を守る活動・自然を利用したものづくりを実施

生き物調査をしている子どもたちの画像

ー具体的な活動を詳しく教えてください。


片山:まずは、ホタルを守る活動ですね。

ホタルが見られるのは1年のうちでほんの1か月半程度なので、子どもたちにとってホタルは決して身近な生き物ではありません。

ですから、ホタルが卵から成虫になるまでの一生を説明し、「川をきれいにしなきゃいけない」と理解したうえで川の生物調査や清掃をします。

私たちは、ほかからホタルを連れてきたり、養殖したりは一切せず、自然発生での保護を目指しているんです。

ホタルを生態系の一部として捉え、外来種の植物や、ゴミを取り除き、本来の川に戻すことで守っていこうと頑張っています。

それから、今はこのご時世で難しいのですが、ホタルの観察会として、ホタル以外の生き物についても実施しています。

今川は浜名湖に注ぐ川のなかでも特にきれいなので、絶滅危惧種に指定されている珍しい生き物もいるんです。

また、豊かな水には森を守ることが大事なことから、植樹活動をしたり、人の手が入らないと里山は持続しないので棚田での米づくりや、シイタケの原木づくりをしたりもしています。

ほかには、自然を利用したものづくりですね。除伐材を材料にしたボールペン、竹林の竹を使った竹炭、枯れ葉や木の実のクラフトなど、さまざまなものをつくっています。

ちなみにつくった竹炭は、水質浄化にも活用しているんですよ。

活動の一環としてごはんをつくるときは、水を汚さないために雨水をためて手洗いや食器洗いをします。

新芽が出る春には森の学習をするなど、四季を感じる活動も大切にしています。

こうした子どもたちの活動は外部機関からも評価されており、コカ・コーラの環境教育フォーラムで入賞したり、環境大臣賞をいただいたりしました。

「自分たちの活動がみんなに認められている」「正しいことをやっている」と実感できれば、子どもたちのやる気にも繋がるのではないかと思っています。

さまざまな取り組みがされているんですね!子どもたちにとっても貴重な体験ができる活動だと感じました。

Ameba塾探しでは、駅や地域にあわせて塾・学習塾を検索することが可能。

入塾を検討している方は、「湖西フロンティア倶楽部」最寄りの鷲津駅 塾・学習塾 ランキングや、湖西市 塾・学習塾 ランキングなどから探してみてくださいね!

子どもたちの取り組みが“人間形成”と“持続可能な社会づくり”へ

田植えをしている子どもたちの画像

ー今後開催予定のイベントはありますか?


片山:今川こども自然クラブは、「不動谷の森自然体験教室」で参加者を募っており、今後も年10回の活動スケジュールで開催予定
です。

今年は4月以降に1年間のスケジュールを公表し、ホームページやチラシで新たに参加者を募集する予定となっています。

定員30人前後での開催を予定していますが、いつもたくさんの方に応募いただくので、参加希望の方はお早めに申し込みいただければと思います。

ー最後に読者の方へ一言メッセージをお願いします。


片山:
今川こども自然クラブの取り組みテーマは、“持続可能な社会づくり”に結びついているので、今後も環境保全活動を通して関わっていきたいと思っています。

普段の生活のなかで、子どもたちが環境保全活動に携わる機会はなかなかありません。あっても学校に頼りがちなのではないでしょうか。

私たち湖西フロンティア倶楽部のような市民団体がやるからこそ、子どもたちの取り組みが地域全体に広がり、人間形成にも大きな役割を果たすだろうと期待しています。

環境保全活動は、自然の厳しさや恩恵を知ったり、動植物に対する愛情を培ったり、大切なことを学ぶよい機会です。

また、組織の一員として取り組みに関われば、規律を守り協力することの大切さ、想像力を発揮する方法も学べるでしょう。

私たちは、家庭・学校・地域が一体となって子どもたちを育てていけるよう、倶楽部の外にいる人たちとの関わりも大事にしています。

そのため、学校で困っていることを倶楽部の活動に持ち込めないか、倶楽部だけでなく学校でなにかできないか、いつも考えています。

自然との触れ合いのなかで、知らず知らずのうちに子どもたちが持続可能な社会づくりに関わっていけるよう、これからも取り組みを続けていきたいですね。

私たちの活動に興味を持たれた方は、ぜひ、不動谷の森自然体験教室にご参加ください!

ー本日は貴重なお話をありがとうございました!



■取材協力:湖西フロンティア倶楽部

福岡 萌子
この記事を執筆した執筆者
福岡 萌子

Ameba塾探し 執筆者

幼少期はダンス、フィギュアスケート、ピアノ、英会話などを習う。英語に特化したカリキュラムが豊富な私立高校の国際情報コースに通い、イギリスでの短期留学を経験。その後、恵泉女学園大学人間社会学部にてインドネシア文化とフランス文化を学ぶ。その後、幼児~シニアを対象としたダンス講師として従事。2021年4月に株式会社サイバーエージェントグループ会社である株式会社CyberOwlへ中途入社。保護者やお子さまの目線に寄り添い、知りたい情報を確実にお届けできるよう目指しています。