算数や数学は、得意と苦手がハッキリと分かれやすい教科。大人になってからも、苦手意識を持っている方は少なくないでしょう。
そこで今回は、能動的に算数・数学が学べる「算楽塾」塾長の山下 洋輔さんにお話を伺いました。
算楽塾は、“一生モノの学力を身につける”をテーマに掲げた、算数と数学の教室であり、楽しく学んでもらう授業スタイルが魅力です。
ただ公式を暗記するのではなく、ほかの教科や、人生においても活用できる知識の身につけ方を、ぜひご覧ください。
数学知識だけに留まらない学びを得られる「算楽塾」とは
ー本日はよろしくお願いします。はじめに、「算楽塾」がどのような塾なのか、概要を教えてください。
山下 洋輔さん(以下、山下):「算楽塾」は、“一生モノの学力を身につける”をテーマに掲げた算数と数学の教室です。
とはいっても、授業自体はお堅いものではなく、むしろ「算数や数学に苦手意識を持つ子どもをなくしたい」という方針が根底にあるため、楽しく学んでもらう授業スタイルとなっています。
対象年齢は小学生から中学生までで、小学校低学年は対面授業、それ以降は対話型のオンライン授業をおこなっています。
ー他社にはない「算楽塾」の強みについて具体的に教えてください。
山下:1つ目の強みは、“人前で発表する機会が多く持てること”です。
当塾の授業は、先生がただ解説して終わるようなものではなく、子どもたち一人ひとりが自由に発言をし、その発言を先生がしっかりとキャッチしたうえで、発言内容をもとに授業を展開していきます。
そのため、子どもたちは正解・不正解に関係なく、自信を持って自分の意見を伝える力が身につくんですね。
また、授業内だけではなく、町のイベントでの発表や、コンテストの出場などといった取り組みもしています。
塾内に限らず、人前で自分の意見を伝えることに臆さない力を育てていきたいと考えているためです。
2つ目の強みは、“学校では得られない学びの提供ができること”ですが、当塾で学ぶ内容そのものは、学校とさほど変わりません。
しかし、テーマや切り口を工夫することで、算数や数学を「楽しい」と思ってもらえるような授業構成を意識しています。
たとえばこれまでには、測量体験をとおして、さまざまなことを学ぶ授業を実施しました。これは少し大掛かりな授業であり、イベントとして開催したものです。
授業では、エラトステネスが相似を使って地球の大きさを求めた話、メルカトル図法など地図の歴史、天文学や暦、そして伊能忠敬の生涯など、測量を始める前に測量にまつわるさまざまな話に触れます。
このように能動的な体験をすることは、ただ楽しいだけでなく、知識として定着しやすいというメリットもあります。
また、算数や数学の教科をとおして、歴史や地学、生物、科学、経済など、さまざまな分野を横断して勉強できるんですよ。
それによって、教科書上に載っている他人事の話ではなく、自分たちの生活と地続きであることが子どもたちにとっても認識しやすく、興味も持ちやすいのではないでしょうか。
ちなみにこのような大型のイベントは、春休みや夏休みといった、長期休暇の期間中に実施しています。
イベントを含め、授業の様子は当塾の公式YouTubeチャンネルで公開しているので、興味をもっていただけた方は、そちらもぜひ見ていただければ幸いです。
ー講師の方の採用基準はありますか?
山下:講師の採用基準は、研究熱心であることを重要視しています。
「こういった授業がよいのではないか」「こういった授業をつくってみよう」などと、私と一緒になって研究してくださる方を募集中です。
現在のメイン講師は、私を含めて3人ですが、サポートしてくださる方はほかに2、3人いて、少人数体制でおこなっています。
少人数制クラスだからこその指導!オプションサービスの提供も
ークラスについて教えてください。
山下:まず、木曜日にある「STEAMクラス」は、小学1~3年生を対象とした、対面授業のクラスです。
定員は4名とごく少数のため、対面でも密になりづらいほか、引っ込み思案のお子さまでも参加しやすいかと思います。
金曜日はオンライン授業のクラスのみで、学年によって「小学生4~6年生クラス」と「中学生クラス」の2つに分かれています。
小学生4~6年生クラスの定員は5名、中学生クラスは7名で、こちらも少数です。
これら3つのクラスが基本で、そのほかオプションとして「コーチング」や「団体受講」というサービスも提供しています。
コーチングは、学習計画を立てたり、その進捗管理であったり、お子さまの勉強習慣をつくるためのサポートです。
団体受講は、学童施設やクラブチームなど、団体での授業を希望される方向けで、これまでにも、子ども会、町内会に呼ばれて出張授業を実施しています。
ー料金についても教えてください。
山下:授業料が月6,000円のほか、入会費が3,000円、教材開発費として年10,000円をいただいています。
ご兄弟で通われる場合には、2人目以降のお子さまからは2割引です。
そのほか、体験授業については、無料でご参加いただけるので、ぜひお気軽にご利用ください。
算数を知ることで“世界の見え方を変える”きっかけの場所として
ー今後の展開について教えてください。
山下:考えていることとしては3つあって、まずは、年代を超えた数学コミュニティをつくることです。
子どもだけでなく、数学好きの大人も集まり、さらに数学に対する理解を深めていけたら、と思っています。
その際には、塾生はもちろん、そのほかの小中学生も参加できるようにしていきたいですね。
それから、国際バカロレア(IB)の教育手法を参考とした、探究型授業のクラスを新設しようと思っています。
国際バカロレアのカリキュラムでは、ひとつの科目に絞らず、すべての知識を繋げることが意識されているんですね。
それこそ、現在、当塾でおこなっている授業も近いものがあるのですが、それをさらに発展させたクラスをつくりたいと考えています。
ほかにも実現したいのが、オンラインで自主学習できる環境づくり。現代では、アプリや動画など、さまざまなツールがあるので、これらをもっと活用したいと考えています。
オンライン自主学習に関しても、算数や数学をメインとしながらも、ほかの教科も学べるよう、取り組んでいきたいですね。
ー最後に、読者の方に向けてメッセージをお願いします。
山下:当塾は、算数や数学を楽しいと思ってもらえるきっかけを見つけられる場所です。
もともと、当塾をつくるにあたって、いろいろな試行錯誤があり、当初は哲学塾や対話塾、SDGs(Sustainable Development Goals / 持続可能な開発目標)(※)、プログラミング要素を含めた塾などを開校していました。
そんななか、算数といえば哲学の要素や、歴史、物理といったことも一緒に学べると思い、算数という切り口で、本来やりたかったことを今やろうとしているんです。
けれども、ただ学校の点数をよくするというものではなく、しっかり一生ものの学力をつけるため、さまざまな工夫をしています。
算数を知ることで世界の見え方も変わってくるので、少しでも興味を持たれたら、ぜひ無料体験からお気軽にお越しください。
※持続可能な開発目標は、17の世界的目標、169の達成基準、232の指標からなる持続可能な開発のための国際的な開発目標。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました。
■取材協力:算楽塾