そろばんは、右脳を鍛えることで、集中力を養い、発想力・独創力がつくといわれています。
今回は、株式会社マネー・コントロールが運営する「神戸あんざんアカデミー」事業部の代表の本田 晃一さんにお話を伺いました。
現在、神戸市灘区に3教室展開する神戸あんざんアカデミー。
最高位である十段を獲得した生徒を輩出したり、全国から約7000人が参加している通信制の競技大会であるアバカスサーキットにて日本一を獲得した生徒を輩出したりなど、神戸を代表する教室を目指しています。
子どもにそろばんを習わせたいと考える近隣の保護者の方は、ぜひご一読ください。
神戸を代表する教室に!競技大会で日本一を輩出した実績も
ー本日はよろしくお願いします。まず初めに、「株式会社マネー・コントロール」が運営する、神戸あんざんアカデミーについてお聞かせください。
本田 晃一さん(以下、本田):当教室は、私の祖父が67年前に、叶珠算会という名前で開業しました。
その後、私の叔母が引き継ぎをし、そろばんを習うからには暗算の能力を引き出し、そして神戸を代表する教室にしたいという思いから、2011年に神戸あんざんアカデミーという名前に変更しました。
2013年からは叔母から私に代表を引き継ぎ、現在では神戸市灘区に3教室展開しています。
実は引き継ぎ後、叔母のやり方で授業をおこなっていたのですが、私がなかなか対応できなかったことにより生徒が辞めてしまう時期がありました。しかし、このまま叔母と同じやり方をしていてはダメだと思い、そこから私なりにいろいろな改革をおこなってきましたね。
たとえば、習い始めの子どもたちが使用する本を変更したり、習い始めから暗算の指導をしたりするようになりました。
当教室では叔母が代表のときからフラッシュ暗算を取り入れていて、習い始めから暗算の能力を引き出すことを目的として利用しています。
また、珠算式暗算という暗算の方法を当教室では透明そろばんと呼んでいますが、初期に透明そろばんに親しんでおくことで、暗算を透明そろばんでやる習慣を身につけて、暗算の強化をしているんです。
ほかにも、さまざまな競技大会や、合宿の参加、仲良くしていただいてる先生方との合同練習会、合同合宿など、毎月なにかしらのイベントを今までおこなってきました。
最近はコロナの影響で、このような合宿や練習会は2年間ぐらいはできていない状態ですが、コロナ前までは、ほぼ毎月イベントをおこなっていましたね。
それから11年前からは当教室の塾内競技会KAAチャレンジカップを年に1回開催していて、当教室のナンバーワンを決めたり、3教室で教室対抗戦をしたりしてきました。
その甲斐もあり、最高位である十段を獲得した生徒を輩出し、さらに全国から約7000人が参加している通信制の競技大会であるアバカスサーキットにて日本一を獲得した生徒を輩出することができたんですよ。
そして当教室は、年に1回ビッグイベントとしてクリスマス会もおこなっていて、1年間頑張ってきた生徒みんなへご褒美をあげています。
右脳を鍛えて計算力・集中力UP!そろばんで身につく能力とは
ーそろばんで身につく能力について教えてください。
本田:そろばんをやる際、やはり右脳を鍛えるのが一番なので、当教室では、頭のなかでそろばん珠をイメージして計算する珠算式暗算を指導しています。
普通の筆算式の計算だったら左脳を使うのですが、珠算式暗算はそろばんを頭のなかでイメージしているため、右脳を使って計算をしているんです。実際に計算力を身につけているというよりかは、イメージ力を鍛えている感覚ですね。
珠算では右脳を日々鍛えているので、記憶力や発想力、独創的な感性が養われていきます。
フラッシュ暗算に関しては、一桁の簡単なものからスタートするため、筆算でもできますが、だんだん数字の数が増えて、出る数が増えてきたり、級が上がると2桁の計算をするようになったりします。
したがって、ある程度の級までくると筆算では追いつけないくらいのスピードになってくるんですよ。
そろばんで習っている珠算式暗算でないと追いつけなくなります。一級が合格するとその次が3桁の計算となり、さらに上の段になるとかなりスピードが上がってくるので、珠算式暗算ができるようにならないと計算ができないのです。
また当教室では、読み上げ算も取り入れており、昔ながらに「願いましては、なん円なり、なん円なり…」と先生が数字を読み上げて、生徒たちがそれをそろばんで置いたり、暗算で計算したりします。
その読み上げ算をすることによって、聞く力、物ごとを聞いてそれを実際にそろばんに置くことで、そういった聞く力が鍛えられていますね。
この読み上げ算は上達してくると、かなり早いスピードで計算できるようになり、5桁から8桁、万から何千万の計算を暗算できるようになっている子もいます。
やはりこれは普通の筆算式の計算では絶対にたどり着けない。右脳を使っているからこそ、これだけ桁の大きな問題も解けるようになるのではないかなと思います。
ほかにも、珠算練習はみんなで一斉に時間を計っておこなうので、検定練習をしている子たちは合格を目指して練習し、競技会の練習をしている子だと自己記録や目標の点数を目指して練習しているので、そうやって練習することで集中力を養っています。
それと以前コロナの影響で、Zoomを利用してオンライン授業をおこなっていた時期が3か月くらいあったんですね。
その後保護者の方から、普段家でひとりで練習しているときより、先生が「よーいはじめ」と言ってみんな一緒に練習しているときのほうがはるかに集中して練習していてびっくりしたとご意見をいただいたことがありました。
私たちはいつも教室で、集中して練習している姿を見ていましたが、保護者の方は普段の教室の姿を見ていないので、そういった意見をいただけて、正直目から鱗でした。
このことからも、相当な集中力は養われているのかなと思いますね。
あとは、そろばん教室ではさまざまな学校や学年の子どもたちがいるので、違う学校の友だちができたり、学年が違う友だちができたりします。
教室内では年上の子が下の子の面倒を見てあげることもあるので、そういった環境で思いやりも育むことができていると感じます。
そろばんを通じて子どもの成長と可能性を広げよう
ー今後、開催予定のイベントなどあれば教えてください。
本田:当教室でおこなうイベントとしては、塾内競技会が来年の9月にあります。
今私が全国珠算教育連盟に所属をしているため、そこの兵庫県支部が主催している兵庫県そろばんコンテストという通信制の大会が2月の初旬にあります。
そのため、出場する子どもたちは、大会に向けて必死で練習をしています。
そのあとにも、2月末に西日本珠算競技大会が続いてありますね。
ー最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
本田:珠算学習は、さまざまな力を引き上げてくれる習い事です。
もちろん、人により合う合わないはあるかと思いますが、まず何事もやってみないと分かりません。
お子さまが興味を持っていなくても、習い始めたら興味が湧いてくることもあります。
お近くにそろばん教室があるようでしたら、ぜひ一度そこの門をたたいてみていただければと思います。
実際そろばんにハマってものすごい力を発揮することもあり、私はそのような潜在能力を引き上げられた生徒をたくさん見てきました。
ただし、そうなるためには保護者の方の協力が不可欠です。先生に任せっきりで保護者の方が放ったらかしとなると、お子さまの能力を引き上げることはできません。
習い事に通われているときは、先生に任せっきりにはせずに、保護者の方もお子さまの成長を見守り、必ずなにかしら褒めてもらえれば、お子さまの能力は引き上がっていきます。
なんでも習い事に通うときは、保護者さまが褒めてあげるということがすごく大事だと思うので、ぜひお子さまを褒めてあげてください。
そうすることで子どもとの信頼関係もできあがると思っています。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました!
■取材協力:株式会社マネー・コントロール / 神戸あんざんアカデミー