藤井聡太竜王の活躍により、将棋に興味をもった方は多いのではないでしょうか?将棋は子どもたちにとっても人気の習い事となっていますよね。
今回は東京都内に多数の教室を展開する「ねこまど将棋教室」講師の直江雨続さんにお話を伺いました。
将棋が大好きな方、将棋を指したことがないけれど子どもと対局してみたいという方はぜひご一読ください!
初心者でも親子で対局ができるように
―本日はよろしくお願いいたします。まず、「ねこまど」子ども将棋教室の活動内容をお聞かせください。
直江 雨続さん(以下、直江):子ども向けの将棋教室は、将棋をまったく知らない子ども向けの「キッズはじめての将棋レッスン」と、将棋を知っている子どもを対象としたグループレッスン形式の「こども将棋教室」があります。
最近は日本各地の小学校、学童や児童館で将棋がブームになっているようで、「お友だちがやっているから習いたい」「どうしても勝てない友だちがいるから習って強くなりたい」という問い合わせが多いですね。
将棋を指したことがないという保護者の方も多くいますが、「キッズはじめての将棋レッスン」では、レッスン中に保護者の方にも隣に座っていただいていますので、この機会に覚えていただき、家でも親子で対局していただくことができるようになりますよ。
コロナ禍で対面でのレッスンができない時期がありましたが、そこでオンラインに注力したことで、今ではオンラインでレッスンがおこなえる体制が整いました。
「キッズはじめての将棋レッスン」と「こども将棋教室」どちらも、対面とオンラインでのレッスンが可能です。
地方在住で近くに将棋教室がないという方、もともと子ども教室に通っていたけれど転勤することになった方、仕事の都合で海外に住んでいるけれど、子どもに将棋を習わせたいという方にご利用いただいています。本当に世界中に生徒さんがいますね。
「どうぶつしょうぎ」の本家本元
―子ども向け将棋教室の対象年齢を教えてください。
直江:将棋を覚えるにはある程度理解力も必要ですので、目安としては5歳くらいからですね。ただし、お問い合わせをいただき4歳から通っている生徒さんもいます。
ご存じの方も多いかもしれませんが「どうぶつしょうぎ」というものがあります。これは弊社代表である北尾まどかが考案してつくったものですので、私たちはある意味、どうぶつしょうぎを教える本家本元の教室ともいえるでしょう。
普通の将棋は9×9の81マスで戦いますが、駒も20枚ずつの合計40枚で戦います。はじめてやろうとすると、覚えることが多くて、そこで挫折してしまうようなケースもあります。
ところが、どうぶつしょうぎは3×4の12マス、駒も4種類だけ。動物の絵の可愛らしい駒には進める方向に〇がついているので、おそらく、子どもでも直感的に楽しんで遊べることができるはずです。それでいて将棋の基本的な考え方をマスターすることができます。
将棋は3手の読みといって、自分がこう指す、そうしたらきっと相手はこう指してくるだろうからこう指すというように、先を読まなければいけません。どうぶつしょうぎもまったく同じで、それができないと勝つことができないんです。だから、先を読む力が身につきます。
相手のライオンを捕まえれば勝ちというゲームですが、それは将棋で相手の王将を捕まえれば勝ちということに繋がりますので、ゲームの本質をどうぶつしょうぎで身につけられれば、そのまま将棋の方にステップアップしやすいというメリットがあります。
どうぶつしょうぎは、早ければ3歳前後でも覚えることができますので、子どもに早い段階から将棋を習わせたいという保護者の方には、本将棋に入る前にまずはどうぶつしょうぎでのレッスンをお勧めしています。
もちろん、はじめからどうぶつしょうぎだけ習わせたいという方もいらっしゃいます。
―子ども将棋教室ではどのような講師の方に教えていただけるのでしょうか?
直江:たとえば、人気講師の池田奈那子先生は大人になってから将棋を覚えて強くなるという経験の持ち主。ほかにも、現役のプレーヤーとして全国大会に出場するような強豪の先生、あるいはプロ養成機関である奨励会に在籍した経験がある講師など、強い先生といろいろなバックグラウンドをもつ講師が多数在籍しています。
もちろん、強くなりたい子どもに対しては、強い先生がいっぱいいますので、そういう方にはどんどんレッスンをしますが、何も知らない、ゼロから教えるところを強みにしているので、初心者に教えることに特化した経験豊富な先生もたくさんいます。
子たちがどこで躓くか、どこでわからなくなってしまうかを自分の体験としてわかっているので、初心者に寄り添った指導ができる講師が多数いることがねこまどの強みだと感じますね。
毎月「こども将棋大会」を開催
ー今後開催予定のイベントなどがあれば教えてください。
直江:ねこまど将棋教室では月2回程度「こども将棋大会」を開催しています。
なぜかというと、コロナ禍で子どもが参加できる大会が減ってしまったんですね。幸い、ねこまどは生徒数も多く、会員さんだけ集めても大会を定期的に開催することができます。
将棋が強くなるためには大会に出ることがとてもよい経験になりますから、積極的に大会を開催することにしました。
大会に参加するというのは、お友だちがいっぱいいるなかに飛び込んでいかなければいけませんので、人見知りの克服や度胸がつくというメリットもあります。
実際にそこで勝てれば成功体験となり、もっと大会に出たいと思うようになり、さらに将棋が好きになるでしょう。
勝てなくても頑張ったという事実、そして失敗体験という意味でポジティブに受けとめていただければと思います。
2022年はオンラインでの大会を新しくはじめる予定です。
将棋の楽しさを世界中へ伝えたい
ー最後に読者に向けてのメッセージをお願いします。
直江:一般的に将棋を習うメリットということで語られるのは、先を読む力、集中力、決断力が身につくこと。
そして、将棋には運の要素は一切ありませんから、自分が決断した手に全責任をもつということかと思います。
将棋は日本の文化でもありますから、対戦相手に敬意を持つということ、礼儀作法が身につくというメリットもありますね。
でも私が思う将棋を通して得られる一番の財産は、お友だちができる、世界が広がるということです。
将棋というゲームは一度覚えれば幅広い年代の方とも対等に戦うことができます。しかも、最近のオンラインのゲームと違って、無課金で楽しむことができますし、サービス終了の心配もありません。
子どもでも大人に勝てるというのは魅力ですし、世代間交流ができるというのは大きいのではないでしょうか。
今、藤井聡太竜王の活躍で将棋がニュースに取り上げられる機会も増えていて、数年前からの将棋ブームがずっと続いて、それがさらに大きくなっている状況だと思います。
藤井聡太竜王の活躍はこの先何十年もきっと続くはずです。今将棋を覚えれば、藤井先生の指す将棋がどうすごいのかわかるようになります。そうなれば、この先何十年も将棋を見て楽しむこともできますよね。
そういう意味では子どもたちに将棋を習わせてあげるというのは、一生残る最高のプレゼントになるのではないでしょうか。ぜひこの機会に将棋を覚えて欲しいなと思っています。
ねこまどの企業理念は「将棋をもっと楽しく親しみやすく世界へ」
講師一同、将棋の楽しさを世界中に伝えたいという思いで頑張っています。東京近郊にお住いの方はぜひ、ねこまど将棋教室にお越しください。
オンラインであれば日本中、世界中どこからでも受講可能です。少しでも興味をもってくださった方は、お気軽にお問い合わせいただけたらと思います。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました。
取材協力:ねこまど将棋教室