昔から馴染みのある習い事として、そろばんや、書道教室があります。
近年、技術の進化によってITを活用したさまざまな習い事が増えてきていますが、そろばんや、書道教室も根強い人気です。
今回は、愛知県、静岡県を中心に100教室のこどもスクールを展開する「森田グループ」代表取締役塾長の森田 泰斗さんにお話を伺いました。
森田グループは、現在、ベトナムの首都ハノイ市にも教室を開校予定。
世界中の子どもたちに、愛情を持って指導する“個性を伸ばす教育”を、ぜひご一読ください。
日本で100教室を展開する森田グループの「こどもスクール」とは
ー本日はよろしくお願いします。まず初めに、森田グループの運営する「こどもスクール」についてお聞かせください。
森田 泰斗さん(以下、森田):森田グループが運営する「こどもスクール」は、そろばんや、かきかた書道の習い事教室です。
当スクールでは、週に1回の教室で、そろばんや、かきかた書道を学ぶだけでなく、こどもたちが小学校教育で失ってしまった個性、創造性を伸ばす教育をおこなっています。
そろばん教室のイメージは、おそらく週3、4回通って、そろばんの勉強を詰め込むというのが一般的だったと思うのですが、当スクールは週1回、小学生に関しては60分のみなので、ほかの習い事と併用して通うことができるところが特徴です。
私はもともと、学習塾を運営していまして、始めてから約25年ぐらいになるでしょうか。
学習塾に対して保護者が求めることは、志望校に合格してほしい、それだけの学力をつけてほしい、そういったところがメインのニーズになってくると思うんですね。
私も長い間教育に携わり、そのニーズを汲み取りながら学習塾の使命を追い求めていましたが、今から約10年ほど前に、学習塾のあり方、日本の子どもたちの教育のあり方に疑問を持ち始めました。
やはりここ10年の間に時代が大きく変化してきたなかで、情報発信や、ITなどといったテクノロジーが大きく進歩しましたよね。
情報発信を含めて、個人が簡単に情報発信して個性を活かす時代に変わってきたと感じてきていました。
こういった世の中の状況で、世間一般にいう、よい高校、よい大学、よい成績を取ることは果たして本当に子どもたちの将来を考えたときに、正しい価値観なのだろうかと、非常に疑問を持ったんです。
それならば、もっと個人個人の子どもたちの個性を伸ばしていったほうがよいのではないか。
さらに5年10年経っていき、今後“個の時代”になっていくなかで、個性を活かすためにはどのような教育がいいのかと考え、まず一番初めにそろばん教室を始めたのがこどもスクールのきっかけです。
そこから、学習塾、そろばん教室、かきかた書道教室と増えていき、今は愛知県、静岡県を中心に100教室を展開しています。
そもそもこの“読み書きそろばん”は、ご存じのように日本では歴史が非常に長いですよね。
これを紐解くと約350年前に遡り、江戸時代の寺子屋時代から、そろばんにしても、書道にしても、やり方はほとんど変わっていません。
そして、今私たちの身の回りにあるもので350年もの間、形を変えずに残っているものはほぼ皆無で、たとえば、蛍光灯も昔は白熱電球から蛍光灯に変わり、今はほとんどLEDです。フィルム式のカメラもデジタルカメラに変わり、今やスマートフォンで写真を撮る時代。
こうして物が変わっていくなかで、なぜ読み書きそろばんが変わらないのかは、「本物」だからなんです。
もし本物でない場合、どこかで淘汰されてしまっているので、読み書きそろばんの本質は、やはり教育の原点にもあるのではないかなと思っています。
また、近年注目され始めている脳科学ですが、最近の研究で、右脳の役割、左脳の役割、それぞれ全然違うことが判明しました。
感情的なことであったり、イメージ処理であったり、大記憶容量であったり、右脳に特質したものに、読み書きそろばんのすべてが非常に役に立っていると分かってきています。
そのため、私はこの右脳の特性を活かす、読み書きそろばんの教育が、それぞれの子どもたちの個性を活かして伸ばし、他人と比べることなく“自分らしく成長する最適な教育のひとつ”になっていけば嬉しいなと思い、当スクールを運営しています。
ベトナムのハノイ市に教室を開校予定!海外で5000教室を目標に
ーこどもスクールが海外進出するのですよね。
森田:ベトナムの首都ハノイ市で、2022年末までに4教室を開校予定で、そろばん教室を来年の2月にグランドオープンする予定です。
ベトナムにハノイ大学という、日本における東京大学のような非常に優秀な大学があるのをご存じでしょうか。
ハノイ大学 日本語学部の学生のなかから、厳選してメンバーを8名採用しました。
そして、コロナ禍のなか、約半年に渡るそろばんのトレーニングをオンラインを活用して進めてきて、ベトナムでしっかりと勉強した結果、ベトナム人のなかから先生を育成することに成功しました。
このように、ベトナムでそろばんの先生を継続的に創出できるような仕組みをつくっていきたいと思っています。
先ほどもお話しましたが、20年前は、日本やアメリカ、ベトナム、ドイツなど、それぞれの国の独自の文化であったり、独自の経済の仕組みであったり、独立して存在していたと思うんですね。
ところが、組織から個の時代に変わったように、国と国との関係性も変わり、個人であっても他国の情報を簡単に手に入れることができるようになりました。
同じようにベトナムの方たちも、さまざまな情報を簡単に手に入れることができて、国による情報格差がほとんどなくなっています。
ベトナムは、まだ日本に比べて経済格差がありますが、今まさに経済成長の真っ只中。この経済格差も、過去10年に比べてこれからとても速いスピードで小さくなっていくことでしょう。
そこで私たちは、ベトナムを皮切りにASEAN(東南アジア諸国連合)で、子どもの個性を伸ばすためのそろばん教室を、5000教室にすることを目標に、これからも頑張っていきたいと考えています。
右脳開発でもあるそろばんを、日本のこどもスクールのように“自分らしく”個性を伸ばす教育のひとつとして広めていきたいですね。
春の友だち紹介キャンペーン!オリジナルの筆のプレゼントも
ー今後、開催予定のイベントなどあれば教えてください。
森田:日本の子どもたちに将来もっと活躍してもらうため、私たちの教室でできるだけ多くの子どもたちにそろばん、そしてかきかた書道を通じて携わっていきたいと考えています。
そこで、毎年1回、春の友だち紹介キャンペーンをおこなっています。
当然、紹介なので、現在私たちのこどもスクールに通っていただいている子どもたち、それからお母さん方にもご満足いただかないとなかなか紹介には至りません。
しかし、毎年多くの方に大好評で、友だち紹介キャンペーンはとてもお得になっております。
この春の友だち紹介キャンペーンでは、そろばん教室では、そろばんをプレゼント。そして、かきかた書道教室では、当スクールオリジナルの太筆をプレゼントしています。
そろばんは、珠がプラスチックのものではなく木製で、そろばんメーカーの老舗である、トモエそろばんです。プラスチックの珠のそろばんは、珠が軽いので、ちょっとした振動で玉が動いてしまうんですよ。よいものは長く使えますからね。
また書道で使う太筆ですが、 たとえば大人の上級者になると、毛筆の毛のコシが柔らかいほうが書きやすいんですね。
子どもだと、この筆を立てて書くときに、コシが弱すぎると潰れてしまうので、細い線がなかなか書きにくい。
したがって当スクールの太筆は、子どもにも書きやすいようにコシのある毛と、柔らかい毛、その割合を上手く配合し、適切な長さの筆にしました。
そのため、その筆を使うだけで、市販されている大人用の筆と歴然とした差がでるんです。
私たちがオリジナルで開発した筆のプレゼントが、春の友だち紹介キャンペーンの目玉になっています。
指導を通じて世界中のこどもたちに“愛情と個性を伸ばす教育”を
ー最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
森田:ベトナムのそろばんセンターも、日本のこどもスクールも、全員女性の先生なんです。
やはり女性は女性のもつ特性、男性は男性のもつ特性があると考えていて、もちろん男女平等の世界ではありますが、特性はどうしてもあると思うんですね。
私たちは、指導するなかで、子どもたちに愛情をもって教えることが一番大切なことだと感じています。
当スクールの生徒は、3、4歳の幼児から小学生が中心です。もちろん男性も子どもに対する愛情はあると思いますが、母性という言葉もあるとおり、女性には母性本能があり、そして女性ならではの、きめ細やかな愛情表現もあります。
そういった点からも、女性の先生を採用しているんですね。
私たちは、日本でもベトナムでも、そろばんや、かきかた書道を通じて、他人と比べることなく、子どもたちの個性を伸ばす教育として、日本のみならず、世界中の子どもたちに愛情を持って指導させていただきたいと思っています。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました!
■取材協力:森田グループ / こどもスクール