偏差値を少しでも上げたいと願う方は多いでしょう。でも、いくら頑張っても周りも頑張るので、偏差値を上げることは容易なことではありませんよね。
今回は、ある勉強方法と出会ったことがきっかけで、偏差値を28から72まで上げて、憧れの大学に合格した経験をもつ「武蔵ゼミナール大学受験英語塾」の塾長 武蔵 晃央さんにお話を伺いました。
英語が苦手な方や大幅に偏差値を上げたい方は、ぜひご一読ください!
偏差値28から慶応義塾大学合格へ
―本日はよろしくお願いいたします。まず、武蔵ゼミナール大学受験英語塾がどのような塾なのか教えてください。
武蔵 晃央さん(以下、武蔵):武蔵ゼミナールは今年で32年目になる「リスニングの直聞直解法」と「長文の直読直解法」に特化した授業をおこなっている塾です。
英文法は文法問題を解けるするようにするのはもちろんですが、リスニングや長文読解のための実践的な文法を指導しています。
英語が苦手な高校生や浪人生が、リスニングや長文読解の楽しさや面白さに目覚めて超得意になる英語塾です。
じつは私自身、中学生のとき英語ができなくて、高校も行きたくないと言っていたほどでした。
ただ、機械いじりは好きだったので工業高校の機械科に進み、高校卒業後は歯科技工士の専門学校へ通いました。
そこで突然目覚めて、「日本一の歯科技工士」になるという目標を立て、本気で勉強したところ技工士学校でトップレベルの成績をとることができました。
しかし、その後に大きな病気をして、技工士を続けられなくなってしまいました。それで、いったんは転職も考えたのですが、受験勉強もすればいけるのではないかと予備校に通うことにしたんです。
当時の私は大学の名前すら知りませんでした。ただ高校時代は野球部で「早慶戦」は知っていたので、早慶戦を経験したいと思い、予備校の先生に「早稲田か慶応に行こうと思っています」と伝えたら、あなたの成績では絶対無理だと言われました。
そして、手渡された偏差値表の最低ランクの大学の偏差値が40台半ばでした。当時の私の偏差値が28でしたから、最低ランクの大学ですら私には無理。ましてや、早慶はトップですからね…。
志望校を考え直すように言われましたが、「やはり早慶にします。前例がなければ、僕が前例になります」と、受験勉強を開始し、なんとそのあと偏差値が72まで上がりました。
2年浪人しました。じつは1年目は偏差値は36ぐらいまでしか上がっていません。ところが、1年目の終わりに、今うちでやっている「直読直解法」を指導する先生と出会いました。
英作文の先生でしたが、先生が授業のなかで「毎年長文読解をやらせて欲しいと言っているのに、なぜこの予備校は英作文をやらせるんだ。長文読解を担当させてくれたら、すごいことを教えてあげられるのに」とぼやかれたんです。
私はその先生の言葉がとても気になり、授業後に聞きに行って「直読直解法」のことを聞きました。そして、幸運にも週に2回ほど、個人的に教えてもらえることになりました。
当時、「FEN 810kHz(Far East Network)」という在日米軍向けラジオ(現在の「AFN 810kHz (American Forces Network)」)があって、朝6時にニュースが流れます。それを私はずっと目覚まし代わりにしていたのですが、個人授業を受けるようになって、2,3週間ぐらいたったときに、急にそれまで理解できていなかった英語のニュースが全部理解できたんです。
私自身、とにかくびっくりしましたね。そして、その日予備校に行ったら前日まで全然読めなかった長文がスラスラと読めて、また驚いたことを覚えています。
本当に急激にできるようになりました。予備校でもいったい何が起きたんだと大騒ぎになったことを覚えています。
慶応義塾大学文学部の入試問題は昔から超長文といわれて10ページぐらいあります。2時間の試験時間のうち1時間で読んで、1時間で答えられれば受かると言われていますが、まず1時間で読むのが至難の業。
ところが、直読直解法を身につけると、わずか10分ほどで読むことができるんですね。私も無事、合格することができました。
武蔵ゼミナールの前塾長は数学の先生で、生徒を“医学部に合格させる名人”と言われていた人物で、当時首都圏中から医学部志願の生徒を集めていました。
大学卒業後、1年間イギリスへ留学し帰国した私は、他の塾にも就職活動をしていましたが、前塾長が「君は面白いからぜひうちに来ないか?」と言ってくれたんです。
あとから聞いたら、前塾長もかつて数学で0点をとったことがあったそうなんです。それで苦手を克服した人はすごくいい先生になるということをわかっていて、私を誘ってくれたんですね。
前塾長とは7年ほど一緒に指導し、引退された後を私が引き継いだ形です。
英語のまま理解できる「直聞&直読直解法」
―他社にはない、武蔵ゼミナールの強みについて教えてください。
武蔵:最大の強みは「英語のまま理解できる直聞&直読直解法」という学習法です。
明治時代の英語教育に「正則教授法(=直読直解法)」と「変則教授法(=訳読法)」がありました。
開学当初、英米人の教授陣が英語のテキストを用いて授業をしていた東京大学は正則教授法で指導されていました。授業で英語を使う必要があったからです。
一方、英語のテキストがあるだけで外国人の先生がいなかった早稲田や慶応では変則教授法で指導されていました。英語を話す必要がなかったからです。
明治時代後半に日本人の教授が誕生し、またテキストの翻訳に成功すると、英米人の教授が帰国。
すると、直読直解法(=正則教授法)で学ぶ必要がなくなり、東京大学でも訳読法(=変則教授法)で充分という時代を迎えることになります。これが訳読法が広がり、直読直解法が消えていった大きな理由です。
入塾時にお見せするビデオのなかに、直読直解法で勉強した人と、訳読法で勉強した人の脳が、どう違うのかというものがあります。
浜松医科大学名誉教授で脳神経外科が専門の植村 研一氏は、留学経験がある人(=直読直解法で勉強した人)と、訳読法で勉強をした人に、英語と日本語のニュースを流して、脳の動きをCTスキャンで調べました。
留学経験がある人は英語のニュースを聞いたときと、日本語のニュースを聞いたときでは、知覚性言語中枢とも呼ばれる「ウェルニッケ野」の違うところが反応します。つまり英語と日本語をつかさどる部分が、異なるということです。
ところが訳読法で英語を学んだ人の脳は、同じところが反応します。この結果から、英語を話せる人は、英語を話すための部分が別にあることがわかりました。
グローバル化が進み、ますます使える英語が必要な時代です。受験だけでなく、将来使える英語を身につけるためには「英語のまま理解できる直聞&直読直解法」で学ぶ必要があるでしょう。
もうひとつの強みは「オンライン授業」です。新型コロナウィルスの影響で、オンライン授業を余儀なくされたのが最初のいきさつですが、もともと横浜や千葉など、遠方からも生徒が通塾していた塾なので、その生徒たちがまっさきに喜びましたね。
しかも昨年秋の「週間エコノミスト 2020年10/13号」のオンライン授業の特集のなかに、とくに語学の授業では対面授業よりオンライン授業の方が効果があるという記事があったんです。当初は早く対面授業に戻りたいと思っていましたが、その記事を読んでオンライン専門でいくことにしました。
そのほかにも、私たちの強みとして「メンタルトレーニング」があります。スポーツの世界では、実際の練習だけでなく、メンタルトレーニングもするのが常識になっていますよね。
武蔵ゼミナールでは「合格宝地図セミナー」をおこない、生徒たちが写真やカラフルな文字を使用して「合格宝地図」を作成。
それを机の前に貼り、「〇〇大学、合格ありがとうございます!」「私は勉強が大好きです」「私は英語がとても得意です」と3回ずつ唱えてから勉強をスタートしてもらいます。
このイメージを毎日続けていると、やがて潜在意識のなかへ。潜在意識というのは自動運転装置のようなもので、その情報が入るとあとはその目標に一直線に向かうことができるのです。
また、一般社団法人スクールコーチング協会のチーフトレーナーをしているので、コーチングを用いてより効果的な指導を実施するなど、学習面だけでなく精神面でも安心して受験勉強に取り組めるようにしています。
英語のニュースがゆっくり聞こえるように
ーカリキュラムについて教えてください。
武蔵:共通テストは英検2級レベル、一般入試は英検準1級レベルです。そのため、高1〜高3・浪人生まで学年の枠がなく無学年制で、英検2級レベルからスタートして、1年間で準1級を少し越えるレベルまでの授業をしています。
「リスニング直聞直解法」の授業では、CNNニュースを教材にしたテキストを使用しています。近年、時事英語の出題が増えているので時代的にも出題傾向に沿った授業になっています。
そして、授業ではテキストは使用せず、音声のみを使用。解説も口頭でのみでおこないます。海外へ行って話すとき、テキストや英文スクリプトはないですからね。最後にディクテーション(書き取り)をしたあと、はじめてテキストを見てチェックします。
このような授業でやがて英語のニュースがゆっくりと聞こえるようになり、生徒たちはとても驚き、感動します。私たちが日本語を聞いているのと同じように、英語のまま聞いて直接理解できるからです。
また、「長文直読直解法」の授業も日本語に訳すことなく、英語のまま直接理解できるように工夫し、音読が中心のトレーニングをします。
英語のまま理解できるので、訳す際のタイムラグがなく、少なくとも音読のスピード(訳読の3倍)、実際には黙読のスピード(訳読の6倍)で読んで理解することが可能になります。
それから、今年度から指導要領の改定により、中学校の英語がとても難しくなりましたね。以前は高校で学習していた“仮定法”が中学3年生で入ってきたため、今年度からは中3クラスも設置しました。
ー料金について教えてください。
武蔵:高校生・浪人生は「リスニング直聞直解法+長文直読直解法」が必修講座で、「直聞&直読直解のための実践英文法」が選択講座です。
中3は「英語直聞&直読直解法」が必修講座です。教科書とCDを使って長文とリスニング対策の授業をします。
大学生は、就活対策として「リスニング直聞直解法」が必修講座で、「長文直読直解法」は選択講座として取ることができます。
指導内容 | 授業料(毎月・税込み) |
---|---|
リスニング直解法+長文直読法 | 2講座 27,500円 |
直聞&直読直解のための英文法 | 1講座 19,800円 |
学習量が3倍になる英文速読術 | 1講座 6,600円 |
リスニング直聞直解法(大学生) | 1講座 16,500円 |
英語直聞&直読直解法(中3) | 1講座 14,300円 |
上記の授業料のほかに、教材費(半期分) 6,600円(前期・後期に分納)、入塾金は22,000円です。
兄弟割引、卒塾生からの紹介割引、友達割引、お得な一括割引もご用意しています。
英語が苦手な人にこそ、ぜひ試して欲しい
ー入塾を検討されている方に向けて、メッセージをお願いいたします。
武蔵:私自身が英語の偏差値28から72まで上げたという経験があるので、武蔵ゼミナールは「英語が苦手な人はぜひ来てください」という塾です。
英語が苦手な人でも、この「英語直聞&直読直解法」で学習すれば、誰でも英語力を上げることができます。
実際、偏差値26から立教、32から早稲田、38から明治、42から東大に合格した生徒をはじめ、偏差値を15以上アップして夢でしかなかった憧れの志望校に合格を果たした先輩がたくさんいます。
小さな英語塾なので1年ごとの合格実績は大手の有名予備校と比べるとそれほど多くないのですが、毎年少しずつ確実に積み重ねてきて、32年前の指導開始から通算すると早慶上智に600名以上、GMARCHに1,000名以上の合格者を出しています。
それに、英語は勉強するものではないことを皆さんに強調したいです。英語は4技能という通り「技能教科」。音楽や体育も技能教科ですが、たとえばピアノをうまく弾きたい、サッカーがうまくなりたいというとき、勉強ではなく練習ですよね。
英語も同じです。もちろん、練習は本気でやらないとできるようになりませんが、練習さえ積み重ねれば、誰でも英語はできるようになります。
私の場合は専門学校での経験が大きなヒントになりました。最初から入歯をつくれる人なんて誰もいませんからね。全員が素人です。
でも、2年間練習につぐ練習の毎日。猛特訓を重ねてプロの歯科技工士になりました。
予備校に通い始めたときに英語も同じだろうと思い、音読練習を積み重ねていったら偏差値が70を越えました。
塾で教えるようになって、そのことを生徒たちに伝え、「本気で音読練習をしよう!」と言っていたら、みんなの成績がどんどん上がるようになったのです!
これが30年以上指導していて、わかったことです。もし英語が苦手で困っている人がいたら、ぜひ武蔵ゼミナールへ来てください!
近年は、就職活動でもTOEICのスコアが要求され、大学生は本格的な英語力が必要になっています。いわゆる受験英語(訳読)では太刀打ちできません。「直聞&直読直解法」で学習することでTOEICのスコアを大きくアップすることが可能になります。
「直聞&直読直解法」は「正則教授法」の流れを汲む本格的な英語学習法。将来使える本物の英語力を身につけたい高校生・浪人生の方、お待ちしています!
ー本日は貴重なお話をありがとうございました!
取材協力:武蔵ゼミナール大学受験英語塾