小学校を休ませるのはあり?中学受験の本音を保護者500人にアンケート

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中学受験のリアルな姿を描いているドラマ『二月の勝者ー絶対合格の教室ー』(日本テレビ)が話題となりましたが、実際の保護者たちは中学受験についてどのように考えているのでしょうか。

今回「テラコヤプラス by Ameba」では、全国の小学6年生~大学4年生の子どもがいる保護者500人に「中学受験について」アンケートをおこないました。

【調査サマリ】
・「教育内容や環境」「高校受験をしないですむ」が中学受験の主な理由
・中学受験をしない理由のトップは「地元の中学で十分」という意見
・中学受験に挑んでいる家庭の41.9%が勉強と習い事を両立した
・中学受験前に学校を休ませることについて、意見が真っ二つ
・「保護者のサポート」や「塾選び」よりも「本人のやる気」が中学受験のキモ

  1. 決め手は「教育内容や環境」約3割の家庭が中学受験に挑戦!
  2. 「地元の中学で十分」「のびのび育って欲しい」…
  3. 中学受験準備は小学校4年生、5年生からが多い!?
  4. 中学受験前に学校を休むのはアリ?ナシ?
  5. 親のサポートや塾より大切なのは「本人のやる気」!?
  6. まとめ

決め手は「教育内容や環境」約3割の家庭が中学受験に挑戦!

中学受験はしましたか?その理由は?

今回のアンケートによると、「中学受験をした(する)」家庭は34.2%、「中学受験をしなかった(しない)」家庭は65.8%となりました。

中学受験

「中学受験をした(する)理由」で最も多いのは「教育内容や環境が地元の中学より良いから」(44.4%)。次いで「中高一貫なので高校受験をしなくてすむから」(25.7%)でした。

中学受験

また、「その他」の意見に「本人の希望」という理由も数多く寄せられましたが、注目は「地元のトップ高校が軒並み中高一貫校になったため、高校受験枠が減ってしまっているので、チャンスを増やそうと思った」という意見。

1999年4月より「生徒の個性や創造性を伸ばすことを目的」として導入された中高一貫教育制度。中高一貫となった学校が軒並み難関大学への進学実績を残しており、2023年より“東京都内の公立中高一貫校”は高校での募集を停止し、全て完全一貫化となります。

茨城県では各地域の進学校を軒並み中高一貫校化しており、この流れは全国でも続くかもしれません。

「地元の中学で十分」「のびのび育って欲しい」…

中学受験をしなかった理由は?

一方で「中学受験をしなかった(しない)理由」として多く挙げられたのが「地元の中学で十分だから」という意見で58.4%と過半数を上回りました

中学受験

次いで「小学生の間は勉強漬けにならずにのびのびと過ごしてほしかった、またはほしいから」と「その他」が同率で10.6%。

「その他」を選択した中で多かったのが「中学受験する予定だったが本人の希望で辞めた」という意見でした。

中学受験をした理由で「本人の希望」もいればその逆もしかりということでしょうか。

中学受験準備は小学校4年生、5年生からが多い!?

お子さまが中学受験をした (する)人に、いつごろ受験を考え始め、塾にはいつから通い始めたのか、また他の習い事との両立についても聞いてみました。

中学受験を考え始めた時期は?中学受験のために塾に通い始めた時期は?

「中学受験を考え始めた時期」は、「小学4年生」が28.0%で最も多く、次いで「小学5年生」の23.8%でした。

中学受験

しかし、子どもが自ら「中学受験をしたい」と言いだすとは考え難い小学3年生以前を合計すると33.1%となり、小学4年生、小学5年生のそれぞれの数字を抜くことに。

その結果から、中学受験をしている家庭では、早い段階から保護者が下調べなどの準備をしていることがうかがえます。

中学受験

「塾に通い始めた時期」は「小学5年生」が30.2%でトップ。次いで「小学4年生」で27.3%でした。

 一般的に、中学受験をするのにおすすめの入塾時期は、小学4年生の授業が始まる小学3年生の2月といわれていますが、今回の結果ではわずかながら小学5年生がトップに。

小学1、2年生のコースを新設している塾も増えていますが、早くから子どもに勉強習慣をつけさせたい保護者が多い一方で、中学受験の“息切れ”を心配している保護者も多いのかもしれません。

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中学受験と習いごとやクラブの両立は?

また、中学受験と言えば「毎日、塾」というイメージを持つかたも多いですが、実際には何かしらの習いごとと両立している人が多いようです。

中学受験

「すべて続けた、または続けている」が41.9%、「一部続けた、または続けている」が26.2%と合わせて68.1%に。

全てやめた人のタイミングとしては11.6%で小学校5年生がトップ、0.6%差で小学校6年生が次点となりました。

勉強とは違う習いごとやクラブは子どもにとってリフレッシュの機会になり、かえって生活にメリハリができるかもしれません。しかし一方で、受験が近づけば課題も増えて勉強に時間を割かなければならず、両立が子どもにとって負担になるという場合も

続ける選択、続けない選択は親子でよく話し合う必要がありそうですね。

中学受験前に学校を休むのはアリ?ナシ?

これから受験シーズンがピークをむかえるにあたり、話題になるのが「中学受験のために学校を休ませるか休ませないか問題」。テラコヤプラスでは学校を休ませることに賛成できるかどうか聞いてみました。

中学受験

「賛成」「どちらかと言えば賛成」を合わせると41.0%、「反対」「どちらかといえば反対」を合わせると38.0%とその差はわずか3.0%と意見が分かれました。

子どもが中学受験をしているかいないかに関わらず、さまざまな意見がでたので、双方の理由をいくつかご紹介します。

「賛成」または「どちらかと言えば賛成」の理由

受験シーズンはインフルエンザなどの流行期ですし、体調管理の意味でも、ある程度の期間学校を休むのは賛成。(女性・40代前半・中学受験していない)
目標があるのだからそのために小学校を休むのは正当な理由だと思います。(男性・30代前半・中学受験していない)
子どもが受験のために勉強を頑張って来たと思うので、多少はよいと思います。(女性・40代後半・中学受験した)

「反対」または「どちらかと言えば反対」の理由

残り少ない小学校生活なのに、思い出作りの機会を失いかねない。(女性・40代後半・中学受験していない)
学校は学力をつける以外の社会性・協調性といった将来的に大切なことを学ぶ場だから。(40代後半・女性・中学受験した)
受験当日はともかく、学校を休んでも勉強しないと受からないのであれば入ったところでついていけないと思うから。(男性・40代後半・中学受験した)

親のサポートや塾より大切なのは「本人のやる気」!?

中学受験で最も大切な要素は?

最後に、子どもが中学受験を経験した(する)保護者に「中学受験で最も大切な要素」について聞いたところ、第3位が「経済力」で11.6%「親のサポート」「塾選び」が同率2位で12.8%、圧倒的1位は「子どものやる気」で56.4%でした。

中学受験

一般的には「中学受験はお金がかかる」「親が付きっ切り」と、保護者の負担の大きさをイメージする方も多いはず。

しかし、この結果を見ると今後中学受験を考えている保護者は、幸せな中学受験のカギは子どもの気持ちにある、と心得た方が良さそうです。

まとめ

以前と比べて中学受験を選択する家庭が増えてきたといわれていますが、まだ3割程度に。

また、中学受験を理由に学校を休むことについては受験をしているかしていないかに関わらず、さまざまな意見が飛び交っていました。

そして、中学受験でもっとも大切なのは「本人のやる気」という結果。

「合格のためにもっとも必要なのは、父親の経済力と母親の狂気」とは『二月の勝者』黒木蔵人(柳楽優弥)の決め台詞ですが、実はドラマの終盤で黒木は「合格するためにまず必要なものは本人の意思」とも語っています。

実際に頑張って勉強するのは親ではなく「子ども」であることを改めて考えさせられるアンケート結果となりました。


調査概要

調査時期:2021年11月26日(金)~2021年12月15日(水)
調査方法:インターネット
調査地域:全国
調査人数:小学6年生から大学4年生の子どもがいる保護者500名
調査内容:中学受験に関するアンケート

福岡 萌子
この記事を執筆した執筆者
福岡 萌子

テラコヤプラス by Ameba 執筆者

幼少期はダンス、フィギュアスケート、ピアノ、英会話などを習う。英語に特化したカリキュラムが豊富な私立高校の国際情報コースに通い、イギリスでの短期留学を経験。その後、恵泉女学園大学人間社会学部にてインドネシア文化とフランス文化を学ぶ。その後、幼児~シニアを対象としたダンス講師として従事。2021年4月に株式会社サイバーエージェントグループ会社である株式会社CyberOwlへ中途入社。保護者やお子さまの目線に寄り添い、知りたい情報を確実にお届けできるよう目指しています。